コロナ禍により人々の働き方は大きく変容しています。リモートワークと通勤を繰り返すハイブリッドワークが新しい常識となる中、基本的な仕事道具であるモバイルPCへの期待はますます高くなっています。今回のTech and Device TVの企画では、インテル® Evo™ プラットフォームに準拠したHPの最新モバイルPCを”ハイブリッドワークの達人”とも言うべき多様な職業の方々にメインマシンとして活用してもらい、それぞれの働き方における評価ポイントについて、取材を通じて検証していきます。みなさまにとっては、モバイルPCの選定基準が理解できるとともに、新しい時代における働き方の変化や仕事への向き合い方に対するヒントを得られる絶好の機会となるはずです。

コロナ禍により人々の働き方は大きく変容しています。リモートワークと通勤を繰り返すハイブリッドワークが新しい常識となる中、基本的な仕事道具であるモバイルPCへの期待はますます高くなっています。今回のTech and Device TVの企画では、インテル® Evo™ プラットフォームに準拠したHPの最新モバイルPCを”ハイブリッドワークの達人”とも言うべき多様な職業の方々にメインマシンとして活用してもらい、それぞれの働き方における評価ポイントについて、取材を通じて検証していきます。みなさまにとっては、モバイルPCの選定基準が理解できるとともに、新しい時代における働き方の変化や仕事への向き合い方に対するヒントを得られる絶好の機会となるはずです。

知識ゼロからITのエキスパートに

――山形さんは、現在所属しておられる一般社団法人コード・フォー・ジャパンの他、内閣官房IT総合戦略室オープンデータ伝道師・総務省地域情報化アドバイザーや、個人事務所などもお持ちで主にオープンソースソリューション活用のエキスパートとしてご活躍ですが、社会人になりたての頃はデジタルの知識がほとんどなかったというのは本当ですか?

本当です(笑)。高校を卒業して私が育った北海道森町の役場へ入りました。当初は町営住宅の運用などを担当していましたが、4年ぐらい経った頃に国家政策として日本全体のIT化を促進する「e-Japan構想」というものが始まりました。森町役場もIT化をしていかなければならないということでそれに取り組むことになったのですが、当時は2フロアある役場にワープロが2台しかなく、稟議書も手書きだったという実情がありました。ただ、それでもIT化を進めなくてはということで、若手だった私に白羽の矢が刺さり、プロジェクトメンバーとして活動することになったのが、この道に入ったきっかけですね。

――なるほど、ほとんどゼロから地方自治体のIT化を進めていったのですね。

はい。それこそネットワークも無かったですから、最初に覚えたのはLANケーブルの敷設でした。とにかく、ネットワークが無ければIT化も始まりませんから、物理的な工事からネットワーク構築まで、知識ゼロの状態から一生懸命覚えましたね。それこそ「pingを通すってなんだ?」から始まったわけですが、当時一緒に関わってくれた会社の方たちがやさしく教えてくれて、それで一気にノウハウがたまっていった形でした。

――その後は順調に森町のIT化が進んでいったのですか?

私が情報担当をしていた24年間のITの世界ってまさに劇的にテクノロジーが進化していった時代だと思います。順調というよりは、めまぐるしく変わる世界を体感しながら、あっという間に過ぎ去ったイメージですね。役場のパソコンも数年掛かりでシステム構築が完了するともう入れ替えの時期が来るみたいな感じで本当に忙しかったです(笑)。

でも、そんな時代だったからこそ楽しく仕事は続けられました。それに北海道には地域同士で助け合う文化があります。森町だけがIT化してもあまり意味がありませんから、北海道全土で進める必要があります。「北海道電子自治体共同運営協議会」という組織がまさにそれを目指していて、森町役場に私もそこへ参加したいと申し出たら、快く快諾してくれました。北海道全体を通したIT化の活動を続ける中で、情報共有の大切さや、技術の共通化、標準化といった、いわゆるパブリック化がいかに大切かを知ることができ、ITに対しても俯瞰で見られるようになったと思います。

 
 

――それは大きな経験ですね。他にも貴重だったと思える体験はありましたか?

役場のシステム構築の件で、実証実験をしたいけど予算が確保できそうもないというコスト問題にぶつかったことがありました。そこで悩んでいた時に、当時の役場の上司が「そういう時は地元の大学に相談してみたらよい」とアドバイスをくれたのです。

そこで「はこだて未来大学」に直接連絡をしてみたところ、同学の大場みち子教授が「すぐに遊びにおいで」と受け入れてくださり、研究室の力を借りながら実証実験を実施することができたのです。この出会いは今でも続いていて、IT関連の様々な組織や人物をご紹介くださってたくさんの経験をさせていただきました。

実はこの当時に東日本大震災があり、森町や近隣の市町村も被災しました。この時の経験は鮮烈で今でもその時のことを思い出します。はこだて未来大学で学んだことや、災害を体験することによってITにとってクラウド化がいかに大切かを知ることができましたね。

――パブリック化にクラウド化、ご自身の経験はまさに今に通じているように見えますね。

本当にそう思います。しかるべき時にしかるべき人に会っているようなそんな不思議な感覚ですね。

――昨年は転機だったと伺いましたが、どのような出来事があったのですか?

実は24年間在籍していた森町役場を2021年末で退職しました。公務員は好きでしたし、なるべくなら森町役場の一員として様々な活動をしたかったのですが、地域全体のことにもっと大きく取り組んでいくためには、公務員のままではいられないことが分かったのです。1年間の猶予をいただいて後身の育成に充てて、森町役場とは円満退職という形になりました。

未来を創る子どもたちのために

――現在はコード・フォー・ジャパンに所属しながら、様々な活動もされているのですよね。例えばどのような取り組みをされていますか?

今、力を入れているのは次世代の教育です。私が公務員を辞めたときにちょうど携わっていたのがギガスクール構想です。私の中にも子どもたちのIT教育という部分では思いがあります。

私が公務員時代に北海道電子自治体共同運営協議会やはこだて未来大学で経験し、学んだのは30歳を過ぎた頃です。8歳、9歳といった子どもたちが、当時私が感じた超一流のテクノロジーを体験できれば、きっとITへの地力が変わるだろうという仮説を持っているのです。

それを確かめたくて、「一般社団法人 モリラボ(https://morilab.or.jp)」を起ち上げました。代表は私ではなく、知人にお願いしているのですが、簡単にいえばそこで子どもたちにはプログラミングを学んでもらいます。ですが、そのカリキュラムはちょっと変わっていて、まずはパソコンのキッティングから始めるのです。

――面白いですね。まずは学ぶための環境づくりから体験させるのですね。

はい。ギガスクール構想のために子どもたちはiPadを持っているのですが、私たちが準備したのはChromebookです。本当にまっさらのChromebookを渡して、「いろいろと触ってこの画面を出してみて」と指示だけ出して、あとは子どもたちに自由にやらせるのです。

 
 

――それは子どもたちが自発的にものを調べながら作業をすることを期待してのことですか?

私も最初はそれが狙いでした。「先生わかりません」と言ってもらおうと思っていたのですが、実際は真逆で子どもたちはすんなりできてしまうのです。しかも、1~2時間は掛かるかな、と思っていたのが30分程度で目的の画面を表示させてしまう子もいたほどです。

これには大変驚きました。最終的にはマイコンボードでLEDをコントロールして光による装飾を創るのですが、スクラッチも物凄いスピードで覚えてしまいますからね。

――やはり子どもの学習能力はすごいですね。

はい。出来上がったLEDの光を見ると子どもたちはテンションが上がって大喜びです(笑)。こうした体験がきっかけとなり、子どもたちはITを自然な形で吸収していくのだと思います。それには私たち大人が、彼らの刺激になるような体験をどんどん与えてあげることも大切なのだと感じました。

実はこのモリラボのワークショップは評価が高く、森町役場と一緒に地域を盛り上げるための施策として協働することになっています。このまま、北海道全土に広がっていくとうれしいですね。

――今後も、やはり子どもたちの育成に力を入れていかれるのですか?

はい。地域の子どもたちにはもっと将来の選択肢をあげたいと思っています。田舎の子どもたちは大人になったら、町にある水産加工場やスーパーマーケットに就職する、という将来をついつい考えてしまいます。これを変えてあげたいのです。

森町での私の仕事場は自宅ともう一つ、個人事務所となる「山中デジタル」というサテライトオフィスがあります。この2か所は町を挟んで2kmぐらい離れているのですが、あえて散歩しながら徒歩で往復しています。私が町役場に居たことを町民のみなさんが知っていますから、「あいつは毎日プラプラしている」「どうやってお金を稼いでいるんだ」と噂になっているようです(笑)。

――それは何か狙いがあるのですか?

はい。そうやって自由にやっているようでも、きちんと仕事をして都会と同等の収入を得ていることを子どもたちに見て欲しいのです。ハイブリッドワークが当たり前になった現在、森町に居ても職業の選択肢は格段に広がっています。ですが、そういう働き方をしている人間を見たことがなければ、想像することもできないでしょう。そのために、私は毎日、笑顔で森町を散歩するようにしています。

――素晴らしい取り組みですね。

もう一つ、子どもたちにITを教えることにはメリットがあって、地域のおじいちゃん、おばあちゃんの手助けになるという側面もあると思っています。あらゆるものが電子申請になっていますが、お年寄りにそれを強いることは無謀すぎるといえます。ですが、その中で希望となるのが子どもたちです。

孫と同じ世代の彼らがITを通じてお年寄りの手助けができれば、とてもにこやかな町が生まれます。「あのおばあさんが、スマートフォンの操作で困っているから助けてあげて」といえば、子どもたちは喜んで手助けするでしょう。そういうきっかけなら、子どもたちとお年寄りも無理なくコミュニケーションができますし、子どもにとっては人助けの体験となり、お年寄りにはうれしい話し相手ができます。そんなシーンを北海道のすべての地域で見られるようにするのがこれからの私の役割だと考えています。

――とても素敵な未来ですね。応援していますので頑張ってください。

 

山形さんの活動をもっと知りたい方はこちらから

ITコンサルタント 山形 巧哉さん

移動時間を有効活用

――山形さんはいつもどのようなスタイルでお仕事をされていますか?

現在の立場になってからは、職場という概念はなくなりましたね。すべてがヴァーチャルの中にあって、机もそこにあるというイメージです。森町を拠点としていますが、全国で講演をする関係で、移動も激しいです。移動手段としては新幹線が一番多いですね。飛行機の中って仕事がしづらいのですが、新幹線はゆっくり仕事ができるように感じています。

――まさにヘビーなハイブリッドワーカーですね。デメリットを感じることはありますか?

ないですね。籍を置いているコード・フォー・ジャパンとのやり取りも基本的にはチャットツールを使います。それでも東京の本社へ向かうときは誰かと会うときなので、逆にうれしい時間ですよね。先ほども言ったように移動時間を仕事に充てられるので、限りある時間を有効活用でき、なおかつ機会創出の時間が増えている。ハイブリッドワークにはそのような良いイメージがあります。

――今回はHP Elite Dragonfly G2をお試しいただいていますが、いかがでしたか?

一言でいうととても使いやすいノートPCだと思います。オープンソース系の仕事が多いので普段はMacを使いますが、講演会のときに会場のデジタルデバイスとの相性が良くないことがあって、度々苦しい思いをしています。Windowsマシンではほとんど相性問題はありませんから、すでにヘビーに使わせていただいています。

 
 

――それはうれしいですね。気に入っているところはありますか?

ハイブリッドワークには通信が不可欠ですが、実は森町はかなり早い段階から町中に光ケーブルを敷設してあります。さらに最近では5Gの基地局も揃っているので、仕事はやりやすいですよ。

今使っているHP Elite Dragonfly G2は5G/LTE搭載モデルなので、そのメリットを最大限に受けられます。それまではテザリングを多用していましたが、そのひと手間が無いということでストレスが大きく軽減できています。この機能は本当に便利だと思います。

――パフォーマンスはいかがですか?やはり講演の時などはプログラムを組みながら解説などもされますか?

実はつい先日の講演でまさに簡単なアプリを組みながら解説するシーンがありました。ノーコードなのでブラウザでやりましたが、この方法だとメモリもCPUのリソースもたくさん消費しますよね。そんなシーンでもインテル® Core™ i7プロセッサーのおかげで、サクサク動いてくれました。

また、地理情報システムの閲覧、編集、分析をおこなう「QGIS」も普通に動きますから、出先でちょっとした分析がしたいというときには全く問題ないレベルで使うことができています。Adobe系のアプリケーションも同様にスムーズに動作してくれるので、プレゼン資料づくりも楽にできますね。

――かなりのマルチタスクでも大丈夫そうですね。バッテリーの持ちなどはいかがですか?

バッテリー稼働で使う方が多いですからやはり最初は気にしていました。正直いうと、50%表示まで割と早く到達してしまうのでヒヤヒヤすることもありますが、結果的に結構長持ちしている印象が強いです。

例えば新幹線でプレゼンテーション資料をガンガンに作りながら、バッテリーだけで4時間半は楽に持ちました。これだけ持ってくれれば十分なので、とても頼もしいと思います。

――タッチパネルもお使いですか?

プレゼンの際によく使いますね。ワコムのペンを手に持って、ここはというポイントのところでペンを使って丸で囲んだりします。手書きの資料も好きなので、プレゼンでもオール手書きのスライドとか使いますよ。その時もペンは重要なアイテムになってくれます。

これまではiPadで手書きの資料を作ったり編集したりして、Macbookでデータをプレゼン会場に持ち込むというスタイルでしたが、HP Elite Dragonfly G2が来てからはすべてがこれ一台で完結できるのでとても助かっています。

ディスプレイのことでいえば、自宅ではHPの大型ディスプレイとThunderbolt4で連携させていますがとても快適ですね。インテル® Iris® Xe グラフィックスのおかげで画面もキレイですし仕事がはかどります。

 
 

――ハイブリッドワークでのセキュリティなどはどのようにしていますか?

HP Elite Dragonfly G2には「HP Wolf Security」が入っていたので、すべてオンにして使っています。一応、データはすべてクラウドに保管し、ダウンロードしなければならない資料などがあったら、「HP Sure Click Enterprise」を通して開いています。これは本当に便利な機能で、こちらが意識しなくても検閲できているので頼もしく思っています。

全体的に見てメインマシンとしても使える素晴らしい仕上がりだと感じました。Windows 10になって以来、クラウドストレージとして使っている「iCloud」との連携もスムーズですから、現在のモバイルシーンはすべてHP Elite Dragonfly G2になっています。愛着を持って使えるよいノートPCだと思います。

――ありがとうございました!

インテル® Evo™ プラットフォーム準拠の
モバイルPCがハイブリッドワークに最適な理由

「インテル® Evo™ プラットフォーム」はインテルとHPが、ハイブリッドワーク環境に必要とされる仕様を満たした製品であることを示すブランドバッジです。

このバッジは、ハイパフォーマンスを提供する
インテル® Core™
プロセッサー・ファミリーおよび
インテル® Iris® Xe グラフィックスを搭載し、Wi-Fi6、
Thunderbolt4など、最新の機能を提供していることなどを条件に付与されます。それだけでなく、日常化したWeb会議を想定したクリアな音声の入出力機能や高性能なインカメラなど、より強い付加価値を提案しているモデルであることを表すものでもあります。

また、ワークスタイルの変化により、カフェやサテライトオフィスなど様々な場所で利用されることを想定し、内蔵のバッテリーで駆動した際のパフォーマンスも重要視しています。要件としてフル充電から約9時間は快適に動作することを前提としており、併せて30分で50%まで
バッテリー残量を復帰できる急速充電機能もこれに含んでいます。

これらの要件はインテル® Core™ プロセッサー・ファミリーおよび
インテル® Iris® Xe グラフィックスの省電力設計やPCベンダー独自の最新技術を惜しみなく投入することで実現しています。

つまり、在宅勤務と通勤を繰り返しながら日々の仕事を頑張っているビジネスマンや、副業を始めたりフリーランスとして独立された方まで、安心してハイブリッドワークを続けることができる製品であることを約束してくれるのがインテル®Evo™ プラットフォーム準拠のバッジなのです。これからの時代に必要なPCをお探しのみなさまは、ぜひこのバッジを見つけてください。きっとみなさまの期待に応えてくれる製品と出会えるはずです。

  • 境界を超えるインテル® Iris® Xe グラフィックスによる第11世代のパフォーマンス

  • 驚きの応答性

  • 高速充電、長時間持続バッテリー

  • プレミアムな画質と音質

  • インテル® Wi-Fi6(Gig+)内蔵

まさに、素敵

HP Elite Dragonfly G2

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