2023.06.01

ITEM2023 国際医用画像総合展イベントリポート

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2. 株式会社スリーゼット

注目のソリューション:健診PACS など

URL:https://3zweb.co.jp/

営業部 部長 野村 太樹 氏

――健診現場の業務を自動化し効率化したい

今回展示している「健診PACS」は、健診現場でお困りの声をよく聞き、現場を効率化したいと考えて開発した製品です。健診現場では、健診システムとPACSが連携を重視せず別々なシステムとしている施設が多く存在しており、その間を埋めるのはどうしても人間のアナログな作業が必要でした。例えば、数値や読影結果の転記などです。そのため、アナログ作業による人的ミスを防ぐための労力が多くかかってきました。

スリーゼットは健診システムとPACS間の情報のやりとりを自動化し、アナログな部分を極力減らすシームレスな運用をご提案します。健診現場の運用改善に大きく貢献できると考えます。

健診PACSでは、レポート機能も備えており、「結果を自動で返す」というところを重点的に開発しました。

――経営者目線で刷新された2023年版の「健診PACS」

2022年は現場の課題に応えることを目的に開発を進めていました。健診現場では、放射線技師が多くのアナログ業務を担っており、そこをDXの力で効率化しようと考えていました。しかしながら、実際に健診業界でこの1年間ヒアリングを続けていると、健診現場を自動化するようなソリューションを導入する意思決定を下すのは経営に関わる方々であることが分かりました。そこで、2023年の「健診PACS」は、自動化によって現場のスタッフの業務改善をサポートするために、経営に関わる方々がメリットを感じやすいように変更を加えたのが大きな改善点です。

――医師が読影に専念できる仕組みに

健診PACSの開発コンセプトは、「医師が読影に専念できる」ようにサポートすることです。健診現場では、担当する医師は1日にとても多くの読影を行っています。アナログ業務の場合、読影件数が増えれば増えるほど、患者の取違いなどのリスクが高くなります。

健診現場では、絶対にミスがあってはいけないため、医師は神経をすり減らして業務にあたっているのです。

そこで、スリーゼットは医師の読影に関する業務について、徹底的に自動化を進めることで「読影ミスのリスクを減らす」ことが実現できるのではないかと考えます。

――様々な医療機器をつなぐ一気通貫のPACS

大抵の場合、PACSは医療機器とセットで購入するのが通例です。そのため実際にはPACSを選定するというプロセスは発生していないのです。その結果、業務全体の最適化という視点が欠けてしまい、アナログ作業でカバーしなくてはならない現実があります。

健診現場に必要なのは、最初から様々な医療機器を包括的に管理する一気通貫のPACSであり、それがなくては、自動化は実現できないと考えたのです。

――ハードウェアメーカーへの期待は、二人三脚で対応

医療現場の「ワークステーション」に対して期待することは、「サポート時の対応力」です。私どもの顧客の多くを占める診療所では、PACSが止まることは診療の停止を意味し、経営に大きな致命傷となります。病院に比べて小さな組織だからこそ、診療所で利用されるシステムはとても重要なのです。

スリーゼットとハードウェアメーカーが二人三脚で問題にあたる体制を最も重要視しています。私どもが現場からの入電を受けて、ハードウェアメーカーにサポートを依頼するという流れの中で、スムーズに適切な情報のやり取りが行われ、現場で起きた問題をいち早く解消できなければならないと考えるからです。まずは壊れない、そして問題があればすぐに対応するという体制が、診療所との信頼関係を構築し安心を生み出すのです。

――「細やかな配慮」ですき間をつなぐシステムづくりを!

スリーゼットは大手企業でないからこそ、顧客目線に立ち「細やかなニーズ」を汲み取り「細やかな配慮」を行う会社であり続けたいと。スリーゼットはすき間をスムーズにつなぐシステムを提供することで、医療現場の効率化・自動化を進め、顧客に喜んでいただきたいと考えています。

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