2024.1.15

これからの自衛隊には遠隔医療が必要になる

映像配信がもたらす自衛隊災害時医療と遠隔支援の未来形

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頻発する災害派遣でも医官の大きな助けになる

前村氏の専門分野は消化器外科である。1984年防衛医科大学校を卒業後は防衛医大病院、自衛隊横須賀病院、自衛隊阪神病院での勤務を通し、災害時を含め医療の最前線に立ってきた。映像配信システムの自衛隊運用における有用性に関する所感は「自衛隊と動画による映像配信システムの連携を考えると、最大限に効果が得られるのは災害派遣時の医療現場だと思います。現場から送られてくる画質が鮮明なこと、画像が途切れないことは、送受信の双方のコミュニケーションを考慮する上でも大変重要なことです。派遣された若い医官の場合は、自分の専門外のことはわからないケースが多いと思う。そのような場合でもウェアラブルカメラで撮影した傷病画像をそのまま専門の医師の元へ伝送し、判断や指示を仰げることは大きなメリットですね(前村氏)」遠隔医療で使用される映像配信システムの特長は、災害派遣現場でスピーディに適切な医療をサポートするだけではとどまらない。多くの医官の医療知識の習得に役立つと話す。

これからの自衛隊には遠隔医療の有用性を

「災害派遣時以外でも遠隔医療における映像配信システムは自衛隊の助けになると思います。一例は医療知識の習得と医官同士の情報の共有に繋げられることでしょう。まず、映像で状況を共有できれば複数の医官が専門の上級医と対面式でリアルに治療方法を学べます。また、電話や通信機を使った情報では伝えにくいことを鮮明な画像で補えるために、迅速、的確な医療行為に繋げられます。また、映像を通して傷病への対処や治療法を共有できることは、専門外の上級医同士にとっても医療の知識を共有でき、救急の現場対応力も高められるはず。そうした多くの医療の知見を積み重ねていけば、離島や自衛隊基地でも有効に活用できると思います(前村氏)」自衛隊横須賀病院時代は、艦艇乗船の医官としても従事した前村氏だが「乗船した医官は自分一人で、当時の通信手段は電話だけと言う時代です。現在は、鮮明な動画を送受信し、その情報を複数人で確認し、瞬時に意見を聞けるんです。モバイル回線で映像が送れて、小型で高性能なワークステーションを使って高画質な映像が見れる。当時、自分が描いていた医療の理想の姿が現実になったことは感慨深いですね(前村氏)」

災害有事の急患搬送時はもちろん、救急医療の知識を若い医官、上級医が専門の垣根を超えて習得できる映像配信システムは、究極の遠隔医療とも言える、と今回のモニタリングを経て前村氏には力強く結んでいただいた。

今回の映像配信システムを使った遠隔医療のモニタリングに立ち会っていただいた前村 誠病院長と千葉白井病院 外傷センター長も務める整形外科医の本田 俊夫氏。システム運用のメリットを説明した日本HPの小俣氏とソリトンシステムズの福田氏。
左より1番目 日本HP 小俣氏、2番目 千葉白井病院 病院長 前村氏、3番目 外傷センター長 本田氏、4番目 ソリトンシステムズ 福田氏。

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