2024.01.29

DXを掲げ、ITを進化させてきた株式会社ロッテが
HP Chromebook を選択した理由

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デジタルを用いて人々の暮らしを豊かにするための取り組みを積極的に続けている株式会社ロッテ。菓子業界では世界でも有数の企業で、業務効率化、生産性向上などを目的に先進的にITを進化させてきたことでも知られている。同社は2020年に Chromebook を導入。全社員に配布し、新たな変革を遂げようとしている。ロッテの取り組みについて伺ってきたので紹介しよう。

取材:中山 一弘

株式会社ロッテ
https://www.lotte.co.jp/

「お口の恋人」のキャッチフレーズで知られるロッテは、菓子・アイスの製造販売を中心とした事業活動を展開している。「私たちはみなさまから愛され、信頼される、よりよい製品やサービスを提供し、世界中の人々の豊かなくらしに貢献します。」という企業理念に従い、これまでも多くのヒット商品やサービスを提供。世界中の人々に親しまれている。

話者)

左から、株式会社ロッテ ICT戦略部 システムインフラ課 課長 池田 裕介氏、ICT戦略部 システムインフラ課 今野 愛美氏、ICT戦略部 システムインフラ課 エキスパート 尾平 一美氏

左から、株式会社 日本HP エンタープライズ営業統括 営業戦略部 プログラムマネージャ 大津山 隆氏、株式会社 日本HP エンタープライズ営業統括 第二営業本部 第二営業部 部長 渡辺 茂氏、株式会社 日本HP エンタープライズ営業統括 第二営業本部 第二営業部 堀口 高志

新しい取り組みを恐れないチャレンジスピリッツ

大津山:本日はよろしくお願いします。ロッテ様はここ数年でITの施策を次々と打たれているように見えます。その中で Chromebook の一斉導入を行い、グループウェアを Google Workspace へと移行しましたが、こうした思い切ったITシステムの刷新を行ってきた背景について教えていただけますか?

尾平:DXを進める上で新しいものにチャレンジしようという考え方を持っている部長のもと、常に一歩先を見据えた施策をしていくよう努めています。10年前と比べれば、経営方針も変わり、変革はさらに加速している印象です。Chromebook や Google Workspace へのシフトは世の中の変化に対応していく過程だと受け止めています。

大津山:チャレンジを続けることにした理由はありますか?

尾平:お菓子業界全般にいえることですが、売り上げという点では頭打ちになっている状態が続いてきました。そんな中、どのように営業活動をして打開していくか、今までのやり方ではなく、新しいものをどんどん取り入れ、業界全体を明るくしていきたいという思いがあり、以前、導入したVDIもそのための突破口として採用したと聞いています。

池田:最初はオンプレミスのVDIシステムを導入しました。当時はほとんどの社員が Windows OS を搭載したデスクトップ型のシンクライアントPCでしたが、営業職からはパソコンを外に持ち出したいというニーズがあったのです。そのためのセキュリティ強化という意味でVDIとも相性が良かった Chromebook の採用を始め、ほぼ同時期に、VDIもオンプレミスをやめてVMware cloud(VMC)をベースにしたものへと移行しました。

大津山:それは管理性なども考えてのことですか?

池田:もちろんです。オンプレミスのVMwareは基本的に各種アップデートやセキュリティ対策が必要です。時間が限られる中でそれをこなすには、コストも手間もかかります。その管理を簡略化できることもあってVMCを選択したという経緯があります。

大津山:かなりの刷新になりますが、例えば業務に必須の Office ソフトウェアはどのように考えましたか?

池田:もちろん、Chromebook 導入の1年前にグループウェアをNotesから移行する際、当時の Office 365 (現Microsoft 365)と Google Workspace の両方でずいぶん検討を重ねました。甲乙つけがたい結果でしたが、先を見据えて Google を採用しました。

大津山:すると Office ツールは Google アプリのものを使っているのですね。

池田:グループウェアとして Google Workspace のアプリで完結できています。しかし、 Microsoft の Office ソフトウェアのほうが使いやすいというユーザーもいるので完全な移行には時間がかかっています。

大津山:なるほど、それで現在は Chromebook 上での Google Workspace とVDI上での Microsoft Office を使い分けているのですね。

HP Chromebook を導入した理由

大津山:Chromebook を導入された当初は、他社製品をお使いでしたよね?次の入れ替え時にHPを採用していただきましたが、その決め手はどのようなものだったのですか?

尾平:最初の Chromebook 導入時からHPさんの名前は大きく取り上げられていました。Chromebook を導入後、再度各ベンダーの製品を検証した結果、製品のスペック的な部分と、なによりも保証がしっかりしているHPさんにお願いしようという結論になりました。

大津山:やはりサポート体制というのは気にされますか?

尾平:とても重要ですね。何か不具合なりトラブルがあれば、現場からは問い合わせが来ます。すべての事象が私たちの手に負えるわけではないので、そのときにベンダーとしてどのようにサポートしてくれるのか、それだけでヘルプデスクの対応力にも大きく影響してきます。

先進的なワークスタイルを採用

大津山:話は変わりますが、Web会議の状況や品質はどのように捉えられていますか?

今野:私はちょうどコロナ禍に入ってすぐに入社しましたが、最初から Google Meet を使った会議や打ち合わせをしていました。HPさんの製品は、とても快適に仕事をすることができていますね。

大津山:Chromebook を社員に配布する際、ICT戦略部としてはいわゆるゼロタッチで Google Enterprise 経由で設定されて配布などをしているのですか?

池田:HPさんのほうで初期セッティングをしていただいて、端末の企業登録をすませた状態で配布しています。届いた社員は自分のIDとパスワードを入力するだけで、ロッテの管理下にある業務用コンピューターとして使用できる状態になっています。

大津山:そこはまさに Google と Chromebook の良さが出た感じですね。とても先進的だと思います。

Web会議室の環境にも配慮

堀口:現在でもWeb会議は多いのですか?

今野:非常に多く、もはや日常的に使用している状況ですね。

堀口:例えば、ロッテさんでは、Chromebook のWebカメラ、マイク、スピーカーだけを使っていますか?

今野:いえ、社員それぞれで違います。PCとデバイスの相性などにより、うまくいかないといった声もあります。

渡辺:会議室の出入りが激しいときなどはノイズをずいぶん拾ってしまうこともあると思いますが、HPには Poly というヘッドセットやWeb会議システムを提供するブランドがあるので、ご要望に合わせたソリューションを提供できると思います。

池田:会議室も整備していかないといけないので、その際にはご相談させてください。

セキュリティの管理負担が大幅に削減

大津山:Chromebook ですから基本的にはセキュアだと思いますが、現在のセキュリティ運用はどのようにお考えですか?

池田:Chromebook と Google Workspace の場合、やはりマルウェアに対して安心感があると思っています。Windows PC を選んでいたら、ウイルス対策ソフトを入れ、パターンファイルを都度更新しているか確認し、Windows Update もコントロールする必要があります。Chromebook の場合はそういったものがすべて自動で更新されるので、管理コストと人的負担が非常に少なく、大変助かっています。

大津山:それは楽ですし、安心もできますね。Google Workspace に完全移行されていると伺いましたが、Microsoft Office だった頃と比較して生産性に影響がありましたか?

池田:例えばExcelを例にすると、社内でも先ほど触れたような Microsoft Office ツールのほうが使いやすいという社員もいますが、Google Workspace のスプレッドシートでも基本的に同じことができます。

逆に Google Workspace の場合、Webアプリなので共同編集がとてもやりやすいです。他者とのコラボレーションという意味では、Microsoftを使っていた頃よりもやりやすくなった印象があります。

ですから、今野が言ったように Google Meet で話し合いをしながらスプレッドシートを編集したり、前回の議事録をお互いに編集し合うといったように使い方がとても上手になっています。生産性は向上しているといってよいと思います。

尾平:ただし、社内の Office 愛用者もそうですが、お取引先の方の資料でも Office を指定される方もいらっしゃいます。受け取る際は Google Workspace で取り扱いますが、ファイルの互換性の問題で完全な移行はできないでいるのです。

大津山:お客様が使われているのですから仕方ないですね。今後はどのような取り組みをされていくのですか?

池田:やはりDXを促進させていかないといけないと考えています。これはITという話だけでなく、デジタルを使って業務を変えていくという部分でも挑戦を続けたいと考えています。例えばデジタル化された業務が社内にはたくさんあります。それらの業務で保存された様々なデータをつなぎ合わせて経営に活かすなど、そういった工夫の仕方もあると考えています。

また、いままでITベンダーにスクラッチ開発してもらっていたものを Google Cloud やAWSにあるツールを使えば、自分たちの手で作れることが分かってきました。ただし、それにはネットワークやセキュリティの強化が必須なので、そのための環境・ルール作りも必要ですね。いずれにしてもエンドユーザーが快適に使えるものを提供していきたいと考えています。

大津山:なるほど。良い意味で良いとこ取りをしていますね。テクノロジーのポートフォリオをしっかりと捉えて先を見ておられるところにロッテ様の長期戦略の意図を感じました。本日はありがとうございました。

Chromebook 、Google Workspace および Google Meet は Google LLC の商標です。

※このコンテンツには日本HPの公式見解を示さないものが一部含まれます。また、日本HPのサポート範囲に含まれない内容や、日本HPが推奨する使い方ではないケースが含まれている可能性があります。また、コンテンツ中の固有名詞は、一般に各社の商標または登録商標ですが、必ずしも「™」や「®」といった商標表示が付記されていません。

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