私たちの生活の周りでは、AIの活用が急速に広まっています。
ビジネスもその例外ではなく、業務の自動化や傾向予測、翻訳などから、
制作活動やセキュリティの高度化まで、AI導入が進んできました。
AIがビジネスの様々な場面で活用される、そんな時代に合わせて進化を遂げた
Intel® Core™ Ultraプロセッサーは、これまでのインテルCore プロセッサーシリーズと比べどう進化したのか?
本ページでは、そのような疑問に対して分かりやすく解説をしていきながら、
Intel® Core™ Ultraプロセッサーを搭載した最新おすすめPCもご紹介いたします。
<目次>
Intel® Core™ Ultraプロセッサーの特長は?
AI専用エンジン「NPU」を搭載!
CPU・GPUと分業でAI処理を行うことで、低消費電力化・高速化を実現
Intel® Core™ Ultraプロセッサーの一番の特長は、従来のCPU・GPUに加えて、AIの処理に特化した専用エンジン「NPU」(Neural Processing Unit)が搭載されていることです。NPUとは、AI推論処理を専任で行うプロセッサーで、CPUやGPUよりも高い電力効率でAI処理を行うことできるが特長です。従来であればCPUやGPUを使って行われていたAI処理も、NPUならばより低い消費電力で行うことが可能となっています。
そして、Intel® Core™ Ultraプロセッサーでは、CPU・GPU・NPUの全てを使ってAI処理することで、高速化を実現しています。CPU・GPU・NPUにはそれぞれ得意なAI処理があり、ISVがアプリケーションおよび利用形態を考慮し、最適なエンジンを選択します。例えばNPUはテキスト変換や背景ぼかし、セキュリティ機能などの継続的にバックグランドで動作している処理を、GPUは画像の生成といった瞬間的に強力な推論が必要な処理を、CPUは強力な推論が不要な高速レスポンス処理を、という具合です。
従来からさらに進化した「3Dパフォーマンス・ハイブリッドアーキテクチャ」
第13世代・第12世代のインテルCoreプロセッサーにおいては、より高いパフォーマンスを持ち主に重い処理を担当するP-Coreと、消費電力が低く軽い処理を担当するE-coreから構成される、「ハイブリッドアーキテクチャ」が採用されていました。そして、最新のIntel® Core™ Ultraプロセッサーにおいては、さらに進化した「3Dパフォーマンス・ハイブリッドアーキテクチャ」が採用されています。
3Dパフォーマンス・ハイブリッドアーキテクチャでは、P-coreとE-coreに加えて、E-core SoCというより電力効率の高い3つ目のコアが搭載されています。荷物の配送に例えるならば、重たくて大きな段ボールはP-coreに、小さくて軽い小包はE-coreに、さらに軽い手紙や封筒はE-core SoCに任せるという具合に、処理の重さに応じて各コアにタスクを振り分けることで、全体の省電力化を実現します。しかも、従来のハイブリッドアーキテクチャでは処理を行うにあたって基本的にP-coreが先に起動しE-coreでも担当可能な処理ならばE-coreが起動するという流れになっていたのに対し、3Dパフォーマンス・ハイブリッドアーキテクチャでは、演算負荷の小さいタスクはE-core SoCが優先的に起動されることも、低い消費電力を実現することに貢献しています。
この結果、ビデオ会議での電力消費量は前世代比で最大36%削減、またオフィスアプリケーションの生産性は3年前のPCと比較して最大47%向上、ビデオ編集におけるAIパフォーマンスは前世代の最大2.2倍に向上しました。
各ビデオ会議ツール使用時の電力消費量比較グラフ
Intel® Core™ Ultraプロセッサー搭載の「AIPC」で何ができるの?
AIPCができることは、ますます多様化してきています。例えば、快適なコラボレーション(ビデオ会議)機能や、会議や音声の書き起こし等の作業代行、強固なセキュリティ機能など、心強いパートナーとしてビジネスを支えてくれます。
コラボレーション
- スマート・フレーミング
- アイ・トラッキング
- 背景の除去
- ノイズ制御
生産性
- 文書草案作成
- 会議の文字起こし
- ライブ・キャプション
セキュリティ
- フィッシング詐欺
- デバイス上のセキュリティーML
- メモリースキャン
- ランサムウェア検出
コンテンツ制作
- ビデオ編集
- テキストからオーディオ・エフェクト
- レンダリング
- テキストから画像エフェクト
アクセシビリティ―
- 音声書き起こし
- アメリカ手話翻訳
さらに、Intel Core Ultraプロセッサーを搭載したHPのPCならではの機能も!
AIがあなたの「見え方」を向上
オンライン通話時における画像背景のぼかしや明るさの調整、目線の自動補正、自動フレーミングなどによりWeb会議中のあなたの見え方を向上。Web会議そのものの質の改善を実現します。
AIがクリアな音声を提供
AIベースのノイズリダクションは、キーボードの入力音、紙の擦れる音、周辺の騒音など、着信と発信の双方のバックグラウンドノイズをフィルタリングし、Web会議の音声品質を向上させます。
AIが消費電力を最適化
AIがノートPCの使用状況を自動的に予測。ファンのノイズ軽減、消費電力の抑制、プロセッサー の温度を管理し、パフォーマンスと電力の最適なバランスを確保します。
これまで以上に見え方をよくする
Windows Studio エフェクトは、画像背景やアイコンタクトなどをAIで自動調整し、Web会議中の見え方を向上。NPU(Neural Processing Unit)を利用し、リアルタイムの AI 拡張機能を提供することで、CPU リソースを節約します。
画像背景をぼかすことで常に自分に焦点を合わせ、気を散らすものを最小限に抑えます。
Webカメラではなく画面を見ている視線を自動補正。目と目を合わせることができます。
カメラが自分に焦点を合わせ、移動しても自動でフレーム内に収まるようにします。
Poly オーディオ専門チーム、Poly Studio によるオーディオ チューニング
Poly Studioによるオーディオ・チューニングを施したマイクをトップエッジに搭載。Web会議などで音声の録音が必要となる際は、最適な周波数範囲を提供します。
HP Dynamic Voice Levelingは、マイクの入力感度を自動的に強化して、PCから3メートル以内の音声の明瞭さを最適化します。
AIベースのノイズリダクションは、キーボードの入力音、紙の擦れる音、周辺の騒音など、着信と発信の双方のバックグラウンドノイズをフィルタリングし、Web会議の音声品質を向上させます。
Polyは、数十年にわたるオーディオ・チューニングの経験を生かし、高品質のクリアな音声と卓越したサウンドを提供します。
詳しくはこちらAIを使用してノートPCの使用パターンを学習
HP Smart Sense (スマートセンス)は、AIを使用してノートPCの使用パターンを学習し、適応させることで、ノートPCの熱性能を最適化します。その結果、作業に必要な電力を供給しながら快適に作業できる、より静かで低温なノートPCが実現します。
- 消費電力の抑制とバッテリ持続時間の向上
- CPU温度の管理
- ファンノイズの軽減
なぜこれからはAIPC(AI専用エンジン搭載PC)の時代と言われているのか?
そもそも、AI専用エンジンを搭載したAIPCがなぜ今続々と登場しているのでしょうか?
生成AIの普及により、メールやレポート、動画作成など、様々な作業が人間の自然言語や会話をもとに行われ始めています。しかし、これまで生成AIはクラウド経由で利用されるため、プライバシー、応答性、バッテリー持続時間などの課題が懸念されています。その課題を解決するのが「Edge AI」、すなわち個々のPC端末でAI処理を行うことができるAIPCなのです。
AIPCなら、データをクラウドに移動することに伴うリスクを軽減できるため、プライバシーとデータセキュリティーを強化することができます。また、オフライン作業時でも生成AIを利用したローカル推論とローカルデータ処理ができるようになるため、応答性の改善や電力効率の改善などにも繋がるでしょう。
AI専用エンジン搭載PCのメリット
プライバシー保護
クラウドではなくPC上でAIワークロードを実行すれば、データをクラウドにアクセスせずとも保持できるため、プライバシー保護の強化につながります。
応答性
負荷の高いAIワークロードでも、PC上ならばクラウドと比べて高速かつ低レイテンシーで実行できます。
バッテリー持続時間
AIワークロードをPC上で実行するほうが、クラウドよりも電力効率が高くなります。
未来を見据えた準備
AIは急速に進化しているため、内蔵されているPCを手に入れておけば、次にどのような機能が登場しても準備しておくことができます。