Windows 11
よりシンプルな体験がスタート

2022.06.28

“強固なセキュリティとサウンド機能”でWindows 11時代のPCを切り開く日本HP

Microsoftから新OSの「 Windows 11 」が登場し、話題を集めている。Windows 11時代の本格普及に向けて、今求められるPC選びのポイントを日本HPに聞いた。

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緊急事態宣言やまん延防止措置を潜り抜けて人々の意識が変わり、働き方のトレンドが「ハイブリッドワーク」へとシフトしつつある。在宅とオフィス、カフェやサテライトオフィス、あるときは取引先企業など、タスクによって働く場所が日々変わるスタイルだ。

それに伴い、どのような場所でも高い生産性を維持しつつ、情報漏えいを防ぐ高いエンドポイントセキュリティの必要性が改めてクローズアップされている。Microsoftからリリースされた新OS「 Windows 11 」は、まさにそのニーズに応えるものだ。

ハイブリッドワークが中心となるビジネスシーンでPCに求められる要素とは――? 日本HPの松本英樹氏にお話を伺った。

日本HP クライアントソリューション本部 ビジネス開発部 マネージャーの松本英樹氏

もう元の働き方には戻らない! オフィスの役割が変わる

―― 2020年以降、PCに求められる要素が大きく変化し、日々刻々と変わりつつあります。

松本氏 社会の変化は当社も強く実感しています。グローバルで実施した独自調査では、多数の経営者が元の働き方に戻ることはなく、ハイブリッドワークへの移行、オフィスの役割が変化していくだろうと回答されています。

実は当社自身が象徴的な事例で、2021年の11月に日本法人の本社を品川(東京都港区港南)に移転しましたが、フロアの面積は半分に縮小しており、全員が一斉に出社すると席が足りません。オフィスは毎日働く場所ではなく、帰属意識を高め、コラボレーションを効率的に行うための場所と位置付けています。

大きく変化した働き方の中、特にニーズが高まってきたのが、ビデオ会議に関する要素です。製品ラインアップとしては、ビデオ会議向けの据え置き型のPCやビデオ会議専用のディスプレイなどを増やしています。

HPの独自調査では、多くの企業が元の働き方には戻らないと回答している

ビデオ会議ではサウンド機能がますます重要に

―― そのような流れを受けて、御社のPCに求められる要素は変わりましたか。特に要望が多かったポイントがあれば教えてください。

松本氏 当社は、コロナ禍の前から「メガトレンド」という世界的な長期トレンドを重視した経営戦略を推進しており、リモートワーカーの数がオフィスワーカーを超えるという未来予測に基づいた製品開発を行っておりました。

例えば、サウンド周り、Webカメラの性能、セキュリティやプライバシーなどはリモートワーク全盛となった今、多くの企業やパートナーからの問い合わせが増えていますが、コロナ禍の前まではあまり重視されてこなかった要素です。そういう意味では来るべき未来が数年早まり、PCに求められる要素も大きく変化した印象があります。

―― 企業の規模を問わず、オフィスの縮小やフリーアドレス化、サードプレイスの利用が進んでいます。そのような環境下で、御社のPCのお勧めできるポイントを教えてください。

松本氏 オフィスの縮小やフリーアドレス化は、まさに当社が実践していることですが、ビデオ会議におけるサウンド機能はアピールポイントになると思います。当社のラインアップには、ディスプレイ背面を含め、マイクを4つ搭載したモデルがあります。これは特に複数人で会議に参加する時に大きなメリットがあります。ハウリングを抑えたり、PCの前にいる人と後ろにいる人の声を均一化してくれたりする他、細かい調整も可能で、スムーズにビデオ会議を行えます。

また、特にカフェやサテライトオフィスで働く方が急増したことから、画面の左右からのぞき見を防止するプライバシーフィルター、ボタン1つでWebカメラをオフにできる機能などは好評をいただいています。

AIを活用したノイズ除去機能も業界に先駆けて導入しています。例えば、在宅勤務の際に隣の部屋で遊ぶ子供の声や周囲の雑音なども相手側には聞こえないようにできます。こういったサウンドに関する機能を1つのユーティリティーにまとめて、ワンストップでアクセスできるようにしているのもポイントです。

サウンド面では、音量と音質にもこだわっています。音響機器では良い音を出すために重りを入れる製品もあるように、本質的に薄型軽量のノートPCで良い音を出すというのは難しいところではありますが、高級オーディオ/ビジュアルブランドの「Bang & Olufsen」との共同開発により、制約のある中でも良い音質、音量を出せるようにしています。

日本HPのPCでは、ノイズキャンセリング、ハウリング抑制などビデオ会議をスムーズにする機能を搭載する。1つのユーティリティーから、ワンストップで全ての機能にアクセスできるので便利だ

―― 新しいOSの Windows 11 がリリースされました。Windows 11 に対する期待や思いがあれば教えてください。

松本氏 Windows 11 は、開発者と一般ユーザーの2つの視点で期待しています。一般的な視点からいいますと、音声入力をテキストデータに変換する際の精度の高さが挙げられます。AIによる学習効果は利用者が増えれば増えるほど高まっていくわけですが、私が2021年12月に試した時点でも既に実用的な段階に入りつつあると感じました。

例を挙げると、「コロナに感染しないような対策をし、春にはサッカー観戦に行きたい」というような文章も前後の文脈を認識して間違えずに漢字変換することができるようになっていました。また、音声では誰が話したかまですぐ分かりますので、これまでのキーボードやマウス、ペンに加えて音声が加わると、議事録をとるためのスタッフが不要になったり、メールの返信を音声だけで行えたりと、OSをアップグレードするだけで生産性が大きく向上するはずです。

こちらは精度向上まで少し時間がかかるかもしれませんが、自動翻訳にも期待しています。英語が苦手な日本人が海外の方と商談をする際に、リアルタイムで翻訳できるようになれば直接会うよりもむしろビデオ会議の方が有利になります。その点でも、PCの音声認識や音響はますます重要になってきており、サウンドにこだわってきた当社の開発方針の正しさが改めて証明されたと感じています。

松本氏は Windows 11 の注目機能として、OS標準装備の音声入力を挙げる。日本語変換精度も向上しており、生産性を飛躍的に高める要素になるのではないかと期待する

―― 開発者側の視点ではいかがでしょうか。

松本氏 開発者側からの視点については、Linuxを動作させやすくなったことが挙げられます。Linuxを動作させる手順が簡素化され、制約も少なくなり、Linux上でもGPUのパワーを活用できるようになったことから、AIなどのプログラム開発も格段にしやすくなりました。当社は国内のワークステーション市場でトップシェアを持っているのですが、DXを目指す企業が急増している今、開発者に向けた新しい活用提案がしやすくなったと感じています。同時に、Microsoft Store の進化も大きいですね。

―― といいますと?

松本氏 一番大きいのは、Microsoft Store で従来のユニバーサルアプリだけでなく、通常のアプリ(x86/x64用)を購入できるようになったことです。前述のLinuxの開発環境を構築するには、WSL2(Windows Subsystem for Linux 2)というツールが必要なのですが、簡単な手順でインストールすれば、進化したMicrosoft StoreからLinuxの各種ツールも追加で入手できるようになります。また、課金手数料の考え方も非常に柔軟になりました。自社の課金システムを使えば、手数料ゼロでx86/x64アプリを販売できるようになったので、ソフトウェア企業やユーザーにとって朗報です。長年待ち望んでいたことがついに実現され、LinuxやAndroidのようなプラットフォームを超えたアプリの開発が、Windows 11 を起点に活性化されていくと期待しています。

Windows 11 のセキュリティを補完する「HP Wolf Security」

―― Windows 11 プリインストールPCまたは無償アップグレード対応モデルのアピールポイントを教えてください。

松本氏 アピールポイントとして最も強調できるのはセキュリティです。Windows 11 では要求仕様のハードルが上がりましたが、その最大要因はセキュリティです。PC単体でのエンドポイントのセキュリティ確保が重要になってくることから、Windows 11 ではTPM 2.0の搭載、UEFIセキュアブートが必須要件となりました。これに関連して、当社のPCは、ディスクリートTPMを標準装備していること、そして、OSの機能を補完してさらに強固にする独自のセキュリティ機能「HP Wolf Security」を備えている点で優位性があります。

―― ディスクリートTPMとはどういうものでしょうか。

松本氏 TPMは暗号化や解読に使う暗号鍵を作ったり、それらを保管できる独立したセキュリティチップです。TPMにはチップセットのファームウェアで実装されている「ファームウェアTPM」とマザーボード上にマイクロチップで実装する「ディスクリートTPM」の2種類があります。近年、中央省庁などではディスクリートTPMが入札の指定要件になっており、より信頼性が高いといえます。

―― HP Wolf Securityについて教えてください。

松本氏 UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)セキュアブートは、UEFIが認めた信頼できるプログラムだけを起動許可するようにすることで、OSの下のレイヤー(OSの起動前の環境)から守られる仕組みです。UEFIには許可に必要なプログラムリストがあるわけですが、マルウェア感染によってそのリスト自体が改ざんされてしまったらどうでしょうか。HP Wolf Securityの機能の中には起動ごとに独自チップ(HP Endpoint Security Controller)を使用してPCから独立した安全なストレージに保存されているオリジナル情報とUEFIを照合し、万が一改ざんや不正があればUEFIを正常な状態に自動で自己回復するというものがあります。ユーザーやIT管理者は何も意識することなしに、高度なサイバー攻撃から保護される状態を維持できます。

Wolf Securityは、UEFIに対する攻撃を自動的に保護してくれる

―― ここにきて、セキュリティに関する意識は急速に高まっているように感じます。

松本氏 当社の販売パートナーからもお問い合わせが急増している部分ですが、働く場所がオフィスから多様化したことは、セキュリティリスクの増大を意味します。近年では海外からの日本への攻撃も急増しており、オリンピック年だった2021年には4年前との比較で3倍に増えていると、安全保障やサイバー攻撃の情報に精通されている自民党の高市早苗先生が危機感を露わにされていました。

政府・官公庁やグローバル企業、大学の研究機関などへの攻撃はもちろんですが、ハイブリッドワークによりファイアウォールの外で使われるようになった中小企業のPCを狙った攻撃も急激に増えています。セキュリティを確保するためにはVPNというソリューションもありますが、ネットワークの混雑度合いやコストも含めた生産性や最近の攻撃手法を考えると、日常の一般業務に最適なソリューションとは言えないと思います。現実的な環境において、PC単体でいかにセキュリティを確保するかがこれからの新しい常識となっていきますが、まさにそれに応えるのが Windows 11 であり、当社のWolf Security搭載ビジネスPCなのです。

―― 御社のPCは、以前からセキュリティに力を入れている印象があります。同時に、さまざまな脅威について定期的に情報発信を行っていますよね。

松本氏 おっしゃるとおりで、当社は「セキュリティオタク」といっても過言ではありません。“世界で最も攻撃を受ける国(米国)”出身のメーカーということが多分に影響しています。米国政府傘下機関のセキュリティに対する要求は極めて厳しく、それに応えていく過程で多くの学びがあって、研究開発を経て知見を蓄積してきた経緯があり、エンドポイントセキュリティに関してはどこよりも詳しい自信があります。「本当にそこまで必要なの?」というようなことを言われることもありましたが、ハイブリッドワークの時代に突入し、脅威が身近なものとなってきたことで、日本のお客さまにもようやくご理解いただけるようになってきました。

ハイブリッドワークではエンドポイントのセキュリティをいかに確保するかが重要になる

HPの独自調査の結果からも、攻撃の脅威に対する認識が浸透し、セキュリティに対する関心が高まっている結果が出ている

ハイブリッドワークに最適な「HP Elite Dragonfly G2」

―― Windows 11 搭載PCの中でお勧めのモデルを1台教えてください。

松本氏 当社は既に Windows 11 プリインストールモデルを続々と発売しており、豊富な選択肢の中からお選びいただけるようにラインアップを拡充しています。現行モデルは Windows 10 プリインストールモデルも併売をしており、どちらでもお選びいただけます。Windows 10 モデルも Windows 11 の要件を満たしているので、準備が整った段階でアップグレードしていただくことが可能です。

その中で1つお勧めのモデルとしては、「HP Elite Dragonfly G2」を挙げたいと思います。重量が約989gと1kgを切っており、薄さ16.1mmという薄型軽量の2in1モバイルノートPCです。タブレットとしてもノートPCとしても使えるコンバーチブル型で、多様な働き方に対応できるモデルとなっています。360度マイクやAIノイズキャンリングなどの機能、Wolf Securityによる高度なセキュリティ、高速の通信機能、プライバシーを確保するプライバシーフィルター、ボタン1つでオン/オフできるWebカメラなど、これまで紹介してきた機能は全て搭載しています。

13.3型のモバイルPC「HP Elite Dragonfly G2」。液晶ディスプレイを回転させることで、タブレットとしても利用できる2in1タイプの人気モデルだ

―― 5G対応モデルもありますよね。

松本氏 はい。通信機能は、Wi-Fi 6の無線LAN、Bluetoothの標準装備に加えて、5G/4G LTE対応のWWANモデルもお選びいただけます。モバイルで利用する方の生産性はやはりWWANで格段に上がりますし、ご要望の多い機能でもあります。

セキュリティの確保という面でも、Wi-Fiよりも強みがあります。また、処理性能、操作のレスポンスといった部分でも強調できます。Intel Evoプラットフォームに準拠しており、ともに1秒でスリープから復帰する快適なレスポンス、実測で9時間以上の長時間駆動バッテリーは30分で4時間駆動可能な高速充電にも対応しています。いつでもどこでもストレスなくビジネスに専念でき、生産性向上に貢献できる製品です。

既に多くの企業で大好評をいただいている製品ですが、リモートワーク時の生産性向上とセキュリティ強化の両方をお考えの企業/組織にとっては極めて費用対効果が高い製品だと思います。もちろん、Windows 10を当面使いたいというご事情がある組織が多いことも認識しております。2月下旬からWindows 11へのアップグレード権が付いているダウングレード10モデルも発売しますので、ぜひこの機会にご導入を検討いただきたいと思います。

「HP Elite Dragonfly G2」は重量が約989g、薄さ16.1mmの薄型軽量の2in1モバイルノートPCだ。タブレットとしてもノートPCとしても使えるコンバーチブル型で、ペン入力にも対応する

HP Elite Dragonfly G2は、Intel Evoプラットフォームに準拠しており、ビジネスの生産性に直結するパフォーマンス、レスポンス、そして長時間のバッテリー駆動時間を備える

ビデオ会議を快適にしてくれるサウンド/マイク機能、プライバシーの確保、セキュリティ機能も充実している

※本記事は ITmedia に掲載されたコンテンツを転載したものです



高速・大容量通信5Gに対応したノートPC

HP Elite Dragonfly G2

重さ989g、厚さ16.1mm、CNC削り出しのマグネシウムボディーの軽量ビジネスPC。多彩なセキュリティ機能に加え、のぞき見を防止する内蔵型プライバシースクリーン、物理シャッターを備えたカメラ、コラボレーションを促進する全方位マイクなど、ビジネスに必要な全てをエレガントなボディーに備えました。

  • Windows 11
  • 第11世代 インテル® Core™ i5 / i7 CPU
  • オンボード8GB / 16GB LPDDR4X
  • 256GB / 512 GB SSD ストレージ

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