2022.09.22

「PC周辺機器の利用状況に関するアンケート」結果

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新型コロナウイルスの影響を受け、人々の働き方は多様化している。在宅と出社が混合したハイブリッドな働き方は一時的な流行ではなく、今後多くの企業で定着していくだろう。

最近のオンラインミーティングでは、出社して会議室から参加している人と、自宅から参加している人が混ざっているのがおなじみの光景になっている。出社・リモート問わず、オンライン環境でのミーティングが頻繁に行われるためだ。

このことから、どこでも一定の音声環境や通信の質を保つ必要があり、PC周辺機器の重要度はかつてなく高まっていくだろう。

そこで今回は、PC周辺機器の利用についてアンケートを実施。ビジネスパーソンの需要や悩みを調査した。

Q1:現在の貴社の在宅勤務実施状況について最も近いものをお教えください。

回答した企業のおよそ7割が、週1回以上の在宅ワークを実施していた。中でも週3〜4回在宅勤務を導入しているという企業がもっとも多く、26%にのぼった。

在宅勤務を一切実施していない企業は全体の約12%にとどまり、8割以上の企業が月1回以上は在宅勤務を行っている。在宅勤務は多くの企業で定着してきており、今後も出社と在宅を併用する働き方(ハイブリッドワーク)が続くことが見込まれる。

Q2:出社して勤務する際、周辺機器のなかで最も重宝している(ないと困る)ものをひとつ教えてください。

出社して勤務する際にもっとも重宝されているのは、モニターであることがわかった。次点でキーボード/マウス、その次に多いのがマイク/ヘッドセットという回答だ。

モニターやキーボード、マウスは、以前からPC業務に最低限必要なアイテムである。一方で、マイク/ヘッドセットは、ハイブリッド勤務が主流になった昨今ならではのニーズだろう。リモートワーク時だけでなく、出社していてもリモート会議をするという場面が増えたので、マイク/ヘッドセットを使用する機会も増加したものと考えられる。

<Q2で「モニター」を選択した方>機能的に気に入っている点をひとつだけ教えてください。

Q2でモニターを重宝していると回答した人の中では、「ディスプレイの見やすさ」を気に入っているという人が圧倒的に多かった。見やすさは作業の効率性に直結する重要なポイントであることは間違いないだろう。

他の回答では、「ディスプレイの回転」や「高さ調節」などの機動性、「接続ボードの端子の数」や「種類の豊富さ」などが重視されていることがわかった。

回答した方の理由

  • ・大きいディスプレイはウィンドウを2つ同時に表示することができ、便利(IT業界)
  • ・ベゼルがないため画面が大きく、作業がしやすい(IT業界)

大きいディスプレイは画面を分割して自由に使うことができるため、作業効率アップも期待できるだろう。在宅勤務では難しかったディスプレイ周りの環境整備が実現しているようだ。

<Q2で「キーボード/マウス」を選択した方>機能的に気に入っている点をひとつだけ教えてください。

Q2でキーボード/マウスを選択した人の中の半数以上は、クリックのしやすさなどの使い心地を重視しており、その他、ボタンのカスタマイズなどの操作性なども重視されていることがわかった。

回答した方の理由

  • ・キーの配置や打鍵感が気に入っている(IT業界)
  • ・ポインターの動かしやすさ、サイドボタンのカスタマイズ性が気に入っている(流通業界)
  • ・トラックボールマウスは腕を動かさなくて良いから重宝している(メーカー)

キーの配置や打鍵感などの使い心地を気に入っている人もいれば、サイドボタンなどのカスタマイズ性を気に入っている人もいる。また、トラックボールマウスなど、腕を動かさなくても操作できる形状のマウスが支持されているようだ。

<Q2で「マイク/ヘッドセット」を選択した方>機能的に気に入っている点をひとつだけ教えてください。

Q2でマイク/ヘッドセットを選択した人のうち、もっとも多い28%の人は装着感を気に入っていた。会議などで長時間着用するケースも多いため、耳に自然にフィットするものを選ぶ傾向にあるのだろう。

次点で多かったのは音質という回答で24%だった。音質が悪いと、雑音やノイズが入って会話が聞き取れず、コミュニケーションに支障をきたす懸念があるためだと思われる。

続いて多かったのは操作性で、16%という割合だった。相手に適切な音声が届くように環境によって臨機応変に調節する必要があるため、操作がわかりやすいことも重要なのだろう。

回答した方の理由

  • ・手元のボタンでマイクを調整できる(IT業界)
  • ・装着感が良い(メーカー)

装着感のほか、手元のボタンでマイクを調整できるなど、操作性が高い点を気に入っているという声があった。

Q3:在宅勤務をする際、周辺機器のなかで最も重宝している(ないと困る)ものをひとつ教えてください。

続いて、在宅勤務をする際に最も重宝している周辺機器を聞いた。

「出社時に重宝しているもの」の問いと同様、モニターが最も大きなウェイトを占めた。モニターは、在宅勤務の環境を整えるために最優先で整備したいアイテムだろう。

次に多かったのは、キーボード/マウスだ。1位・2位はいずれも日常で使用されるアイテムとなった。

また、マイク/ヘッドセットを重宝していると回答した人は、出社勤務で同じ質問をしたときよりも4%ほどアップしている。在宅勤務では出社勤務よりもリモート会議の必要性が高いからだろう。さらに、WEBカメラを重宝しているとの回答が増加したのも、同じ理由であると分析される。

<Q3で「モニター」を選択した方> 在宅勤務でご利用の際、機能的に気に入っている点 をひとつだけ教えてください。

Q3でモニターと回答した人の中では、「出社時」に関する質問と同様に、モニターの見やすさが圧倒的に重要視されている。

その他、ディスプレイ回転などの機動性や、接続端子の豊富さなど、機能性に優れたモニターが支持されていることがわかった。

回答した方の理由

  • ・会社のものと同等の視認性が自宅でも確保できている(IT業界)
  • ・在宅勤務時にはモバイルモニターを使用する。持ち運びもでき、ノートPCもマルチディスプレイにできる点が良い(メーカー)

会社で使用しているモニターに劣らないという点は重要だろう。中には、在宅勤務時にはモバイルモニターを使用しているという人もいた。モバイルモニターは持ち運びに便利な上、ノートPCであってもマルチディスプレイにできると言う点を支持する声もあった。

また、在宅勤務ではオフィスと比較して、時間帯による働き方・状況、働く場所、接続機器などが人によって大きく異なる。そのため省スペース性や設置・移動・セッティング変更のしやすさなど、多様な状況に対応できることが重視される。より画一的になりがちなオフィスと比べて、在宅勤務は各人のプライベート空間・生活に仕事が入り込むためであろう。

<Q3で「マイク/ヘッドセット」を選択した方>在宅勤務でご利用の際、機能的に気に入っている点をひとつだけ教えてください。

Q3でマイク/ヘッドセットと回答した人の中では、「音質を気に入っている」という人が最も多くなった。

在宅勤務において、マイク・ヘッドセットはかなり重宝されるデバイスだ。在宅でミーティングをする場合は、会社での作業とは異なり、周囲の環境音や生活音が特に気になるに違いない。「出社時」について聞いたアンケート結果よりも、音質・ノイズキャンセリング機能を意識している人が増えている。

回答した方の理由

  • ・ノイズキャンセリング機能があることで雑音が抑制される(EC業界)

雑音を消す機能を重視していることがわかる声があった。雑音は、在宅勤務をする際には特に気になるものであろう。

<Q3で「WEBカメラ」を選択した方>在宅勤務でご利用の際、気に入っている点をひとつだけ教えてください。

Q3でWEBカメラを選択した人の中で最も多かったのは、「設置のしやすさ」という回答だった。在宅勤務の場合、必ずしもデスクにカメラを置くのではなく、背景や自分の写り具合を気にして置く場所を柔軟に変えるのかもしれない。

次点で多かったのは、解像度や機能性という回答だ。実際に顔を合わせる代わりとしてカメラを利用するため、解像度は重要なものなのだろう。

Q4:購入を検討されている周辺機器はありますか?

続いて、PC周辺機器で現在購入を検討しているものがあるかを聞いた。

検討しているという人の中では、モニターやキーボード/マウスなど、普段の使用頻度が高いアイテムを挙げる人が多かった。その他、WEBカメラ、マイク/ヘッドセット、ドッキングステーションの購入を検討している方も一定数いることがわかった。

ハイブリッドワークが一般的になる中、作業しやすい環境を自分で整備していこうという意識が高まっているのだろう。

デバイスに何らかの不満があると回答した方の理由

  • ・大きなモニターは自宅だとスペースをとる。(飲食業界)
  • ・モニターの高さを調節したり、機動性を高めたりすることで設置場所によって作業スペースを制限されたくない(メーカー)
  • ・もっとたくさんの接続ポートが欲しい(IT業界)
  • ・ヘッドセットを使用すると圧迫感があり耳が疲れる(IT業界)
  • ・設置しやすいWEBカメラが良い(小売業界)

デバイスについて不満があると回答した人の中には、モニターの導入によって自宅の作業スペースが狭くなったことを憂いている人や、WEBカメラの設置に手こずっている人などがいた。

日本HPでは、PC本体だけでなく周辺機器にも力を入れている。

例えば、広角で顔を認識しバストより上で固定されるWEBカメラなどを製造している(参考:https://jp.ext.hp.com/business-solution/office/presence/)。在宅勤務が一般化する昨今、ビジネスパーソンのニーズにも大きな変化が生じており、例えばWeb会議ではリモートで参加している人に配慮して、会議室側の人もカメラで追えない場所に自由に動き回ったり、ホワイトボードを使って議論したりしづらくなっている。そこで話している人を認識して、発言者が立ったり座ったりしている状況に応じてバストアップに寄ったり、引いて全身を写したりすることができるWEBカメラを開発中である。また、今後このような会議室側に導入する「Meeting room solution」の機能を、在宅で使うPC側にも実装していき、お互いに今いる場所を意識せずに、便利にコミュニケーションできる事を目指している。HP Elite Dragonfly G3では、オートフレーム機能によりカメラの前でどのように動いても常にフレームの中央に収まることができるほか、周囲の状況に応じて最適な明るさに自動調整し、さまざまな照明条件下でも鮮明に映し出すことができる低照度・逆光補正機能も搭載されている(参考:https://jp.ext.hp.com/prod/notebooks/business/elite_dragonfly_g3/)。

今後ハイブリッドワークにおける生産性を維持するためには、オフィスのみ・在宅のみの勤務ではなく、ハイブリッドになったからこその課題を理解し、新たなデバイスで課題に対応していく必要がある。日本HPは、現状に不便さや不満を感じている人たちの声を踏まえ、ニーズに合った製品づくりに注力していきたい。

Q5:検討しているPCのタイプを教えてください。(複数回答)

最後に、現在検討しているPCのタイプを聞いたところ、ノートPCが9割近くを占めるという結果になった。ハイブリッドな働き方が定着しつつある中、自宅・会社で同じPCで作業できる方が便利なので、ノートPCの需要が高くなっているのだろう。

PCを持ちながら自宅と会社を行き来するのは、案外体力を消耗するものだ。日本HPの取り扱っているPCには、軽量で持ち運びやすく、バッテリーのもちもいい機能性の高い商品がある。

日本HPでは、これからもユーザーの声をもとに製品を作っていく。今回のアンケートで浮かび上がった、省スペースなどの課題について検討しつつ、ユーザーの不満を解消するような製品の実用化を目指していきたい。

まとめ

今回のアンケートでは、デバイスごとにユーザーがどの点を重視して使用しているのかを洗い出した。ヘッドホンの音質や、WEBカメラの設置しやすさを求めているという声は、まさに在宅勤務という新しい勤務形態ならではのものだろう。勤務環境を自分で整えていくべき状況だからこそ、こだわりをもって整備している人が多い印象を受けた。

日本HPでは、新しいユーザーニーズを捉えた製品の開発を進めている。ユーザーの悩みや不満、こだわりを押さえながら、この時代のビジネスシーンに最適なPCと周辺機器を生み出していきたい。

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