2019.04.04

Windows 10 のライセンス認証の重要性とは?トラブル対処法も解説

Windows 10 ではデジタルライセンスを適用しています。デジタルライセンスは、ハードウェア情報とプロダクトキーを紐づけて管理する方法です。そのためWindows 10 を利用する際は、ライセンス認証が必要になります。では、Windows 10 のライセンス認証を行わなかったらどうなるのでしょうか。ライセンス認証に関する不安をライセンス認証の基礎知識とライセンス認証にともなうトラブルやその対処法などを説明することで解消していきます。

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1.Windows 10 のライセンス認証の重要性

Windows 10 では、ライセンス認証を行うことで、正しいユーザーであることが認識されさまざまなサービス提供が受けられます。言い換えれば、ライセンス認証はWindows 10 環境での快適な環境を約束するものと言えそうです。では、ライセンス認証を行わなければどうなるのでしょうか。ここでは、ライセンス認証の重要性について解説します。

1-1.ライセンス認証をしないとどうなる?

ライセンス認証は、自分が今使っているWindowsが正規品をコピーしたものであって、マイクロソフトが許可をしたコピーの範囲内で利用していることを確認することができます。ライセンス認証を行うときには、25文字のプロダクトキーを入力するか、デジタルライセンスを取得するかのどちらかが必要です。これによって使っているデバイスをライセンス認証することになります。プロダクトキーなのかデジタルライセンスなのかは、使用しているデバイスで異なります。
デジタルライセンスは、デジタル登録情報とも呼ばれ、プロダクトキーを入力して取得します。もともとWindows 7 やWindows 8.1 のユーザーがWindows 10 にアップグレードした後にライセンス認証を受ける場合は、プロダクトキーの入力は省略され、デジタルライセンスが提供されます。

Windows 10 のインストール時に求められるのがプロダクトキーです。プロダクトキーは、Microsoft Office製品に割り当てられ、Microsoftアカウントと関連付けられています。プロダクトキーを認証に使わない場合は、デジタルライセンスがある場合のみになります。ライセンス認証はMicrosoft Office製品に割り当てられたプロダクトキーを要求しますので、もし、ライセンス認証を行わなければ、Microsoftアカウントと関連付けることができません。その結果OSの更新アップデートの一部が受けられなくなるといったソフトウェアの機能が制限されてしまう場合があります。

1-2.ライセンス認証の猶予期間は?

Windows 10 へアップグレードするとすぐにライセンス認証が必要かと言えば、そういうわけではありません。30日間というライセンス認証の猶予期間が設けられています。また、利用しているWindows 10 が評価版であれば、インストールしてから30日間は、機能に制限がつくことなく利用することができます。Windows 10 以前のWindows のバージョンでは、ライセンス認証を行うことを忘れてしまうと強制的にシャットダウンされていました。ですが、Windows 10 になってからは、OSが使えなくなるような制限は受けなくなりました。そのため、猶予期間を忘れそのままになっていることも考えられます。猶予期間内にライセンス認証を確実に行うようにしましょう。

2.ライセンス認証されているか確認する方法

今手元にあり実際に使おうとしている自分のWindows 10 がライセンス認証を終えているかを確認するにはどうしたらいいでしょうか。Windows 10 へのアップグレードや、評価版のインストールを自分自身が行っていればライセンス認証を行ったどうかはわかりますが、そうでなければ判断できない場合があります。ライセンス認証されているかどうかを確認する方法はいくつかありますので、まずはライセンス認証がされているかを確認しましょう。確認方法をいくつか紹介します。

2-1.設定画面から確認する

一番わかりやすい方法が、設定画面から確認する方法です。スタートメニューの「設定」から、「更新とセキュリティ」を選択し、「ライセンス認証」を確認します。Windows のエディションと共にライセンス認証の表記があり、そこに「Windows はライセンス認証されています」と表示されていたら認証が完了していることになります。デジタルライセンスで認証されている場合は「Windows はデジタルライセンスによってライセンス認証されています」を表記されています。

ライセンス認証されていない場合には、「Windows はライセンス認証されていません。今すぐWindows をライセンス認証してください」というメッセージが「設定」ウィンドウに表示されることがありますので、できるだけ速やかにライセンス認証を行うことをおすすめします。これらの表記とは別に、「このプロダクトキーは他の PC で使われています。別のキーを試してください」と表示されている場合もあります。この場合は、「サポートに電話」をクリックしてサポートセンターにインストールIDを聞く必要があります。

2-2.コントロールパネルから確認する

設定以外ではコントロールパネルの確認でライセンス認証を確かめることができます。ウィンドウアイコンを右クリックして「コントロールパネル」を表示します。「システムとセキュリティ」から「システム」へと進んで認証画面を開くと、ライセンス認証されていれば「Windows はライセンス認証されています」という表示を見つけることができます。コントロールパネルには、パソコンの基本情報が表示されていますので便利なツールと言えます。

2-3.コマンドプロンプトから確認する

キーボードからコマンドを直接入力するコマンドプロンプトからもライセンス認証を確認することができます。コマンドとは、Windows に対して処理の命令を行うためのターミナルのことです。コマンドを入力してWindows のさまざまな設定やファイル操作を行うことができます。コマンドプロンプトは、その処理をするためのウィンドウを立ち上げる必要があります。スタートボタンの上で右クリックして、コマンドプロンプトを選択、管理者として作業を行います。コマンドプロンプトを起動させると、「C:¥Users¥ユーザー名」が表示されます。ここで、「slmgr /xpr」を実行すると、ライセンス認証が完了していれば「コンピューターのライセンス認証は完了しました」と表示されます。

3.ライセンス認証できなかった時の対処法

Windows 10 でライセンス認証が完了できなかった場合は、どのような対応をすればよいのでしょうか。まず、確認したいこと、そのあとの対応など、認証できなかった場合の対処法について解説します。

3-1.最新バージョンか確認する

Windows 10 では、1度ライセンス認証が完了すれば、そのあとに再度認証を行う必要は基本的にはありません。ライセンス認証ができなかった場合や、ライセンス認証は完了したが認識されないといったトラブルが発生した場合には再度認証を求められることがあります。このようなトラブルの場合はまず、Windows 10 のバージョンを確認し、最新バージョンを維持します。バージョンの確認は、スタートボタンをクリックから「設定」のウィンドウを開き、「システム」にある「バージョン情報」で行えます。

3-2.トラブルシューティングツールを使う

パソコンのパーツの変更を行ったときなどは、ライセンス認証にトラブルが発生することがあります。その場合は、トラブルシューティングツールを利用します。トラブルシューティング機能は、Windows がトラブルを回復するため便利な機能です。トラブルシューティングは、スタートボタンの設定から選びます。「設定」を開き「更新とセキュリティ」から「ライセンス認証」へと進みます。ライセンス認証画面の下部に「トラブルシューティング」がありますので、それをクリックしてツールを選びます。その先は画面の指示に従いながら作業を進め、「アクティブ化」をクリックして完了とします。

3-3.オフライン認証をやってみる

オンライン環境で何度やってもライセンス認証が失敗する場合は、オフラインでの認証を試してみると成功する場合があります。インターネットが繋がらない環境であったり、何らかの理由で認証サーバーに繋がらなかったりする場合は、オフラインで認証することができます。オフライン認証の方法は一般的には、電話認証を行います。また、上級者であれば、レジストリに直接アクセスして対応を行うことができるRegedit(レジストリエディター)から実施する方法もあります。

3-4.電話認証を利用してみる

では、電話認証はどのように行うのでしょうか。オフライン認証である「電話認証」では専用の電話を利用します。この電話には、有料通話と無料通話の2種類があります。電話認証のためのウィザードは、[Windows]+[R]から、「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開いて立ち上げます。「slui.exe 4」を入力して「OK」をクリックするとウィザードが表示されます。開かれたウィザードから電話認証の専用窓口に連絡します。電話認証では、「確認ID」を教えてもらえますので、それをウィザードに入力して「Windows のライセンス認証」を行えばよいのです。

4.Windows 10 のライセンス認証トラブルが多発!

Windows 10 では正当なユーザーであるにもかかわらず、ライセンス認証が拒否されてしまうというトラブルが多発しています。そのトラブルは、ある一定の環境のもとで発生してしまうので注意が必要です。まずはそのトラブルがどのようなものかについて確認していきます。

4-1.Windows 10 には複数のバージョンがある

ひとつは、複数のバージョンがあることで発生するトラブルです。Windows 10 には複数のバージョンがあります。大きく分けると、「Home」「Pro」の2種類になります。このうち「Home」は家庭用のOSバージョンになります、一方「Pro」はビジネス用のエディションです。Windows 10 は、細かいバージョンアップが行われています。これは、ユーザーにとって良い面もあれば悪い面もあります。悪い面のひとつが、今回説明しているトラブルです。Windows 10 ではバージョンアップのたびに「ネットワークに繋がらない」「画面が点滅する」「アップデート後に起動しない」などのトラブルが発生しているのです。これらのトラブルの対処法としてパッチなどの対応を待つということも考えられますが、いつ解決するかがわからないため、「バックアップより元のOSに戻す」という方法しかありません。

4-2.トラブルはWindows 10 Proのユーザーに起きている

Windows 10 で発生している「正当なユーザーなのにライセンス認証されない」というトラブルは、「Pro」を使用しているユーザーのみ発生しているものです。バージョンに関するトラブルとしては、突然「Pro」から「Home」に切り替わってしまうというものや、「Homeを使用してください」といったメッセージが表示されるといった不具合になります。これは日本語版のOSだけでなく、日米韓で発生している事象です。いまだ解決方法はなく、Microsoftからの対応に頼るしかありません。

4-3.Microsoftの担当者もトラブルを把握している

では、このような対応への対策はいつまで待てばいいのでしょうか。実はWindows 10 に発生するトラブルの多くをMicrosoftの担当者も把握しています。担当者の説明では、トラブルが起きている原因はMicrosoftのアクティベーションサーバに一時的な問題が発生しているからということです。ライセンス認証ができないという「Pro」で発生していたエラーは、2018年11月8日に解決されたことが発表されています。ライセンス認証エラー以外のトラブルに関しては、確実性の高い対処法は2019年1月の時点ではまだみつかっていません。

5.エラーコード:0xC004C003によるライセンス認証エラー

「Pro」のユーザーだけがトラブルに巻き込まれているわけではありません。「Pro」のユーザー以外にもライセンス認証トラブルが発生しています。それがエラーコード:「0xC004C003」によるものです。ここでは、エラーコード:「0xC004C003」について解説します。

5-1.エラーコード:「0xC004C003」とは?

はじめに、エラーコード:「0xC004C003」について説明します。新規のデバイスに初めてインストールを行ったときに、Windows 10 のライセンス認証に失敗しエラーが表示されるという報告がされています。このときのエラーコードが「0xC004C003」です。エラーコード:「0xC004C003」の説明文では「ライセンス認証サーバーで、指定されたプロダクトキーがブロックされていることが判明しました」となっています。これはいったいどういう意味なのでしょうか。

5-2.デジタルプロダクトキー:「DPK」は内蔵されているか?

パソコンには、クリーンインストールできるPCとできないPCがあります、この違いは、「デジタルプロダクトキー(DPK)」が内蔵されているかどうかです。古いPCでは、デジタルプロダクトキーが内蔵されていないために、Windows 10 のクリーンインストールは基本的にはできません。そのため、無理にやろうとするとエラーが発生します。そうなると古いPCでは全くWindows 10 が使えないことになります。それでは困りますので最新のWindows 10 インストーラで、Windows 7 、8.1 のプロダクトキーを使えばインストールできるように改善されています。

6.ライセンス認証のトラブルはサポートセンターに連絡する

Windows 10 はさまざまなバージョンでさまざまなライセンス認証に関連するトラブルが発生しています。これらは、それぞれの環境によっても原因や解決方法が異なっています。そのため、それぞれの情況に応じて、それぞれに適切な対処法を知っておく必要があります。詳細までわかる情報を多く入手することが難しく、発生しているトラブルの対処法がどうしても分からなかったり、ひとつに断定できなかったりする場合はサポートセンターに連絡して、早期に解決をしてもらうようにしましょう。

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