2019.04.04

Windows 10 のスタートアップへのアプリの登録方法など使い方まとめ

Windows 10 にはアプリを起動するときに、自動で実行できるスタートアップ機能が備わっています。スタートアップ機能を使いこなすことによって、日ごろの作業を効率良く進めていくことができるでしょう。ただ、注意点もあるのでトラブルが生じた場合の対処法も押さえておく必要があるのです。スタートアップ機能の使い方や注意点について、詳しく解説していきます。

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1.Windows 10 のスタートアップとは何か?

Windows 10 のスタートアップとは、PCの起動時によく使うアプリを自動的に起動させるものです。たとえば、仕事でメモアプリを毎回使用したり、メールソフトを使ったりするときにはあらかじめ登録しておくと便利でしょう。スタートアップへのアプリ登録は、Windows 10 の場合では「スタートアップフォルダ」から行うことになります。使っているOSのバージョンによって、アクセスの仕方が異なるので注意しておきましょう。また、スタートアップの登録方法はいくつかあるので、利用状況にあわせて最適なものを選ぶことが大切です。

スタートアップは一度登録したからといって、同じ設定を続ける必要はありません。いつでも好きなときに、変更ができるので必要に応じて一番作業効率の良い状態を保ってみましょう。あまり利用しないアプリを自動起動させていては、PCのパフォーマンスを低下させてしまう要因となります。ストレスを感じない作業環境を手に入れるためにも、スタートアップの状況はこまめに確認してみると良いでしょう。

2.Windows 10 のスタートアップフォルダの場所について

Windows 10 でのスタートアップフォルダの場所は、エクスプローラーのなかにあります。エクスプローラーを開いたうえで、アドレスバーに「C:●Users●[ユーザー名]●AppData●Roaming●Microsoft●Windows●Start Menu●Programs●Startup」(●部分は円マーク)をコピーして入力すれば、フォルダを開くことが可能です。「ユーザー名」の部分は自分のユーザー名に変更する必要があるので注意しておきましょう。隠しフォルダとなっている場合は、フォルダを開いて画面の上部にあるタブの「表示」からオプションバーを開きます。そして、画面右側にある「隠しファイル」をチェックして、スタートアップフォルダ内にショートカットなどを配置しましょう。この作業を済ませておくと、次から自動的に起動します。

3.Windows 10 のスタートアップへの登録方法の種類

Windows 10 のスタートアップへの登録方法は、「システム登録型」と「フォルダ登録型」の2種類があります。どのような違いがあるのかを見ていきましょう。

3-1.システム登録型

システム登録型は、「Windows の設定」や「タスクマネージャー」から登録を行う方法です。どちらの方法もスタートアップするアプリを有効にするか、無効にするかの判断をクリック操作だけで簡単に行えます。ただ、バージョン1803以前のWindows 10 では、Windows 10 の設定からスタートアップを無効にする操作は行えないので注意しておきましょう。登録作業を行う前に、バージョン情報をあらかじめ確認しておくことが大切です。

3-2.フォルダ登録型

フォルダ登録型はシステム登録型と異なり、スタートアップフォルダ内から無効にしたいアプリを選択して削除の登録を行います。ショートカットのアイコンなどを削除することによって、次の起動時からスタートアップが無効になるのです。ユーザーごとに細かく設定もできるので、必要に応じて使い分けてみましょう。

4.Windows 10 のスタートアップへのアプリ登録前にすべき事

Windows 10 のスタートアップにアプリを登録する前に、あらかじめ行っておくべきことがあります。登録作業の流れを意識しておかなければ、むやみに時間を浪費してしまう可能性もあるものです。どのような段取りが必要であるのかを見ていきましょう。

4-1.ショートカットアイコンを作成しておく

スタートアップに登録するためには、対象となるアプリのショートカットアイコンを事前に作成しておく必要があります。ショートカットアイコンは、スタートメニューから対象のアプリがあるフォルダを開いて作成できるのです。作成したショートカットアイコンは、デスクトップ上に保存しておきましょう。スタートアップフォルダ内に、ショートカットアイコンを移動させることによって登録が完了します。Google Chromeの場合であれば、スタートメニューの「Google Chrome」を右クリックして、「ショートカットの作成」を選びましょう。「デスクトップ上に作成しますか」という表示が出てくるので、「はい」を選択することで作業が完了します。

4-2.管理者パスワードを用意しておく

スタートアップフォルダでは、「全ユーザー共通の場所」と「ログオンユーザーの場所」がそれぞれ用意されています。仮に、全ユーザー共通のスタートアップフォルダの管理を行いたいときには、管理者パスワードが必要になるのです。そのため、事前にパスワードを確認しておく必要があるので注意しておきましょう。この場合はスタートアップフォルダに登録されたアプリが全ユーザーに対して自動的に起動されるようになります。特定のユーザーのみに適用させたい場合には、管理者パスワードは特に必要ありません。

5.Windows 10 のスタートアップにアプリを登録する方法

Windows 10 のスタートアップにアプリを登録する方法としては、まず登録したいアプリのショートカットアイコンをデスクトップ上に作成します。次に、スタートメニューを右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択しましょう。「名前」の入力項目に「shell:startup」の文字列を入力して「OK」ボタンを押します。そうすると、スタートアップフォルダが開くので、作成したアプリのショートカットアイコンをドラック&ドロップで移動させて、フォルダに追加すれば登録完了です。

ショートカットアイコンを移動させるときには、右クリックで行うと操作ミスを防いでくれるので押さえておきましょう。登録が完了したのかを確認したい場合はPCを再起動させます。正しく登録が済んでいれば、起動時にアプリが自動で立ち上がるはずです。

6.Windows 10 のスタートアップでアプリを無効・削除の方法

PCで作業を行っているうちに、スタートアップで不要となるアプリも出てくるでしょう。そのままの状態にしていると、PCのパフォーマンスが低下してしまい作業効率が悪くなってしまうこともあるのです。ここでは、Windows 10 のスタートアップでアプリを無効化・削除する方法について紹介していきます。

6-1.Windows の設定から行う場合

Windows の設定から不要なアプリを無効化・削除する方法としては、まずスタートメニューの「設定」アイコンを選択します。そして、画面に表示される「アプリ」を選択して、「スタートアップ」をクリックしましょう。現在スタートアップとして登録されているアプリの一覧が表示されるので、無効にしたいアプリを「オフ」に切り替えれば、作業は完了となります。使用頻度が大・中・小と表示されているので、どのアプリを無効化するのかの判断基準にしてみましょう。

6-2.タスクバーから行う場合

タスクバー(タスクマネージャー)から作業を行う場合には、まずタスクバーを右クリックして、「タスクマネージャー」を選択します。画面が表示されたら上部にあるタブの「スタートアップ」をクリックしてみましょう。スタートアップに登録されているアプリの一覧が表示されるので、無効化したいアプリを選択して「無効にする」をクリックすれば作業が完了します。

6-3.システム構成から行う場合

システム構成からスタートアップを無効化する方法は、タスクバーの検索ボックスに「msconfig」と入力してシステム構成を開きます。次に、「スタートアップ」をクリックして、「タスクマネージャーを開く」を選択しましょう。アプリ一覧が表示されるので、不要なアプリを「無効にする」をクリックすれば作業が完了します。

6-4.フォルダから行う場合

スタートアップフォルダから無効化する手順としては、エクスプローラーからスタートアップフォルダを開きます。削除したいアプリを右クリックして、ショートカットアイコンなどを削除しましょう。削除したアプリは、再起動を行うことによって自動起動しなくなります。また、操作ミスでアプリをうっかり削除してしまわないためにも、万が一に備えてバックアップファイルを作成しておくことも大切です。アプリの削除を行う際には、落ち着いて作業ができるときを選ぶほうが無難だと言えます。

7.Windows 10 のスタートアップが起動しない時の原因

Windows 10 のスタートアップフォルダに、アプリのショートカットアイコンを入れているにもかかわらず、時として自動起動しない場面もあります。そうしたときには慌ててしまわずに、基本的な部分をきちんと確認してみましょう。スタートアップで登録したアプリを起動するために管理者権限が必要なものであるときには、登録してもそのままでは起動しないため、別の設定が必要になってきます。対処法としては、「タスクスケジューラ」を開いたうえでアプリをクリックして、「タスクの作成」を選んでみましょう。そして、「全般のタブ」から「最上位の特権で実行する」にチェックマークを入れれば、スタートアップフォルダ内のアプリが自動的に起動するようになります。

8.Windows 10 のスタートアップを設定するときの注意点

スタートアップは上手に使えば便利な機能であるものの、利用する際の注意点も少なからずあります。特に、PCの利用状況に影響を与えるような設定の変更は慎重に行うことが大切です。スタートアップを設定するときに、どのような点に気をつけるべきかを見ていきましょう。

8-1.PCのパフォーマンスが低下する可能性がある

スタートアップの登録状況によっては、PCのパフォーマンスが低下してしまう可能性があります。登録しているアプリが多ければそれだけ便利ではあるものの、PCの起動時に多くの負荷がかかってしまうため、動作が重くなってしまう場合もあります。PCを快適に利用するためにスタートアップの登録を行うのであり、多数のアプリを登録させて逆に作業効率が悪くなっては本末転倒でしょう。使用頻度の多いアプリだけに的を絞って、不要なものは停止しておくことが大切です。以前は頻繁に利用していたものの、最近はあまり利用していないアプリがあれば、設定をオフに切り替えて起動時の負担をできるだけ減らしてみましょう。PCを購入したときのままの設定になっている場合もめずらしくないので、定期的に点検していくことがとても重要です。あまり使わないアプリを停止しても状況が改善しないときには、別の原因を探ってみることが大切です。

また、Windows 8 以降からPCの起動やシャットダウンにかかる時間を速くするために「高速スタートアップ機能」というものが備わっています。この機能は前回シャットダウンしたときとデバイス構成が同じ状態であることが前提条件となっているので、変更を行った際には不具合が生じてしまう可能性もあるのです。特に、「Windows Update」の実行時には不具合が起こりやすいので、設定をオフにしておくほうが無難だと言えます。機能を無効化するためには、タスクバーの検索欄で「コントロールパネル」と入力しましょう。画面右上の「表示方法」から「小さいアイコン」を選択します。そして、「電源オプション」へと進み、画面左上にある「電源ボタンの動作を選択する」をクリックしましょう。

画面の下部に「高速スタートアップを有効にする」という項目が見つかるので、チェックボックスからチェックを外します。もし、グレーアウトして変更できない場合は、画面上部にある「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックして作業を行いましょう。「変更の保存」を押せば設定完了となるのです。

8-2.ウィルス対策ソフトなどの常駐アプリは無効にしない

外部からの不正アクセスを防止するためには、ウィルス対策ソフトをきちんと稼働させておくことが重要です。PCのパフォーマンスが低下しているからといって、むやみに無効化してしまえば、情報漏洩などのリスクが高まってしまうでしょう。そのため、スタートアップで登録しているアプリの管理は慎重に行う必要があります。セキュリティに関するアプリを安易に無効化するのではなく、ほかのアプリをオフにできないかを検討してみましょう。

コンピューターウイルスは次から次へと新しいものが出回るので、ソフトを常に最新の状態に保っておくことが大切です。常時接続の設定を行っておけば、バージョンが更新されるごとに最新のセキュリティ対策を施すことができます。常駐アプリはウィルス対策ソフト以外にもさまざまなものがあるので、「本当にオフにして大丈夫か」といった点をよく確認しておきましょう。

9.Windows 10 のスタートアップにアプリを登録しよう!

Windows 10 のスタートアップ機能を活用すれば、普段から使用頻度の高いアプリを自動的に起動させられるため、作業効率を高めることができるでしょう。登録を行うときには注意点もあるのであらかじめ把握しておくことで、いざというときも落ち着いて対処できます。Windows 10 にはスタートアップ機能以外にも、さまざまな便利な機能が備わっているので、普段から効率良く作業ができないかを意識してみましょう。場合によっては、それまで手作業で行っていた部分を省略化できることもあります。もし、使い方の面などで不明点があれば日本HPのカスタマーサポートに問い合わせてみると良いでしょう。