2023.03.03

最新の認証ソリューションで幅広い業種の課題を解決。
幅広いニーズに合わせられるHPのポートフォリオで提案力も向上

グローリー株式会社

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世代を経るごとに高効率化

2010年の初代顔認証システムのリリース以降、HPワークステーションを指名してきたグローリー。2023年現在、システムは改修を続け、第4世代となる最新エンジンが完成。市場にリリースされている。「ウォークスルーの精度はアップデートごとに高まっています。今は1カメラあたり1秒間に5枚の画像を分析しています。1枚の画像で認識できる人数は20名以上となっていますから、1秒間で100名以上の顔認識が可能です」と越智氏は解説する。

この処理速度はワークステーションのパフォーマンスに左右されるため、コンピューターとしての進化も大切になるのだという。「ソフトウェア側にはまだ余裕がありますから、コンピューターのスペックの進化待ちという部分もあります。今回の世代からAIを採用し、GPUコンピューティングにも対応できるようにしました。GPUを使うようになると、並列処理による圧倒的な演算能力が使えるので、レスポンスはさらに向上しています」と越智氏。

グローリーの顔認証ソリューションが導入されているのは大規模な施設としては空港や大型病院、小規模な例としては町の書店と幅広い。それぞれの場所で費用対効果を出していくには、同じコンピューターでよいはずがないのも事実だ。「速度だけを求めるなら、ハイエンドワークステーションを使えば良いだけです。しかし、街の本屋さんにあまりにもハイスペックなワークステーションは不向きですしコストも釣り合いません。その点、HPには豊富なポートフォリオがあり、要件に見合ったワークステーションが必ず見つかるのもメリットだと考えています」と越智氏は語る。

小規模な店舗であれば、Z2 G9 WorkstationにグラフィックスもNVIDIA T1000を採用すれば十分な効果が得られることも多く、大規模な施設向けにはNVIDIA RTX A2000を搭載したZ4 G4 Workstationをカメラの台数に応じて追加して対応する。ストレージに関しても、顔データの保存期間でかなり要件は変わってくる。個々の顧客に対してベストソリューションを提供するには、HP製品の特長である構成のカスタマイズサービスが目的の仕様にたどり着きやすいのだ。「構成次第では価格が大幅に高くなるベンダーもありますし、そもそも希望する仕様で構成できないことがほとんどでした。HP製品に関しては、スペックを変更しても適価ですし、カスタマイズ性も非常に高いと思います」と玉田氏は評価する。

また、同氏は一方的に顧客ニーズだけがすべてではないとも語る。「動画を録画データとして残しておき、後から顔データで検索を掛けることも可能です。撮りためておくことができる日数を14日にするか、2か月にするかといったお客様のご希望でストレージも増減することが可能ですが、あくまでも私たちが上限仕様として規定した範囲内でお使いいただいています。現仕様を超える要件が発生した場合には設計検証や品質試験をし直して製品化する流れとなります」(玉田氏)。

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システムを稼働させるコンピューターにはHPワークステーションが使われる。
中心はHP Workstation Z4クラスだ

システムを提供するだけでなく、品質が保証できる範囲でサービスを充実させるグローリーの顧客目線の姿勢がよくわかる仕様設定だ。

「顔認証システムで使われるワークステーションは、サーバルームではなく、事務所に置かれることも多いです。また、可用性はもちろん、メンテナンス性も高くないと安定した結果が得られません。HP製品は長時間の安定稼働を前提に筐体設計されており、数多くの耐久性テストを繰り返して製品化されていると聞いています。実際にトラブルが少ないですし、サポートも充実しているのは魅力の一つだと思います」と松村氏は語る。信頼が大切なシステムだけに、安定稼働や万一のトラブルの際の迅速な復旧などは最重要課題だ。その点、グローリーとHPによる保守サービスは顧客に安心感を与えられるものになっているといえる。

応用範囲の広い画像認識技術を活かして

実際にテストルームでグローリーの顔認証システムを試すと、写真からのトリミング、登録といった作業がとても簡単に行えることに驚く。さらに一度顔を登録すると、次回からマスクをしていても、小走りに移動しても、検出漏れが無く、高精度で顔を認識していることがわかる。

「このソフトウェアパッケージには骨格認識と車両ナンバー認識の機能も組み込まれているという特長があります。直近では公共施設等で職員と来客を区別しながら人数をカウントしたいといった要望がありましたが、顔認証と骨格認識を組み合わせればお応えすることが可能です。他のソリューションに転用できることを強みにして、これまでになかった分野へも弊社の画像認識技術が活かせると期待しています」と玉田氏。

「顔認証の技術について、弊社では品質ではどこにも負けない自信はあります。しかし、世界的にこの技術を使うメーカーも増えてきているのである意味コモディティ化しているのも課題です。弊社が今までに培った技術を組み合わせて、魅力のあるソリューションとして様々な業種の方々に知っていただけるようにしたいと考えています。HPには、これまで以上に幅広いお客様の要望に応えていける製品展開と、より過酷な条件の元でも品質を保証していただけるようなサポート体制を届けていただけるようお願いしたいと思っています」と越智氏は最後に語ってくれた。

顔認証システムをベースにこれまで以上の範囲にサービスを拡大していくグローリー。より高品質なサービスを多業種へ向けて展開していくには、それを支えるワークステーションにもより高いパフォーマンスと信頼性が求められる。HPはこれからも製品面での期待に応えると同時に、よりよいサポートを届けられるよう、グローリーの活動を支え続けていく。

© Copyright 2023 HP Development Company, L.P.
記載されている情報は取材時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承下さい。
本書に含まれる技術情報は、予告なく変更されることがあります。
記載されている会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
記事事項は2023年2月現在のものです。

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