コロナ禍を経て人々の働き方は大きく変わりました。多くの企業は社員の出社比率を増やしていますが、「週5日オフィスに出勤」を強いる働き方に戻ることはもうないのではないでしょうか？

今や働く場所はオフィスだけではありません。自宅、外出先、現場などどこにいてもコミュニケーションがとれるようになり、その日の業務内容によっては、オフィス以外の場所の方が効率的で成果を出せる場合もあります。また、世代によっては育児や介護など家族との「はずせない時間」が日常的に求められている場合もあります。

ここ数年で多くの人が「場所に縛られない柔軟な働き方」は可能なのだと気づきました。そしてそれが主流となり、それを無視する企業には優秀な人材が定着しないことも考えられます。また、いつ起きるかわからない次なるパンデミックや天災も視野に入れると、BCP（事業継続）の観点からも、どこで働いていても高い生産性を保てるビジネス体制を構築する必要性があるでしょう。

そのため、出社と在宅、外出先でのリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークを取り入れ、社員が柔軟に働きながらも大きな成果を上げられるように会社環境を整備することが求められています。

ではハイブリッドワークにおいてもっとも大切なことは何でしょうか？

HPによるさまざまな調査やお客様の声から見えてきたハイブリッドワークにおけるニーズを4つご紹介します。「コミュニケーション・コラボレーションの質の向上」や「生産性・効率性の向上」、「セキュリティの強化とリスクの軽減」、「デバイス管理の効率化」です。HPは自社のPCや Poly を中心とした周辺機器でこれらのニーズに応えていこうとしています。

特に異なるワークプレイスでのチーム間のコミュニケーション品質を高めるために、 HPは2022年8月に遠隔とのコミュニケーション・コラボレーションデバイスの世界的ブランド Poly （ポリー）をHPファミリーに迎え入れ、ハイブリッドワークにおいてさらに高品質なユーザー体験を提供すると発表しました。この「HP× Poly 」という融合により、ハイブリッドワークをさらに進化させるでしょう。

ライター：藤木 俊明

1. HP× Poly 企業のハイブリッドワークの実現をサポート

では Poly とはどんな企業であり、HPの一員になったことで企業をサポートするソリューションに、どのような変化が生まれるのでしょうか？

① コミュニケーション・コラボレーションに欠かせない Poly

まず Poly の歴史をかんたんに紹介します。2018年、定評ある米国のヘッドセットメーカーの Plantronics （プラントロニクス）とビデオ会議ソリューションメーカーの Polycom （ポリコム）が統合し、生まれたのが Poly ブランドです。

Plantronics は米国ヘッドセットメーカーとして1969年のアポロ月面着陸時、ニール・アームストロングが第一声を伝えたヘッドセットを開発した企業としても知られています。絶対聞き逃してはいけない声を伝えるために採用されたのが同社のヘッドセットでした。そこから Plantronics は「人同士の会話に必要とされる音声」に注目し、高性能なヘッドセットを提供し続けてきました。同社のヘッドセット EncorePro シリーズは「聞き逃してはいけない大切な会話」が求められるコールセンターの現場でも愛用され続けています。

Polycom は1990年に米国音声会議システムのメーカー企業として生まれました。多くの企業の会議室には三角形の SoundStation という音声会議システムが設置され、その音質の良さから90％を超える圧倒的なシェアを誇りました。その後、遠隔とのコミュニケーションに映像が加わり、高品質なビデオ会議ソリューションメーカーのリーディングカンパニーとなりました。

統合された Poly は数多くの優れた音声・映像技術の特許を有しており、企業向けコミュニケーションソリューションは Fortune 500 すべての企業で使われています。先進のテクノロジーを駆使し、まるで目の前にいるかのように会話ができるコミュニケーション・コラボレーション環境を提供するのが、 Poly です。

② Poly がHPの仲間に加わった意義

HPのPCにも、すでにハイブリッドワークに対応するための機能が多数含まれています。例えばセキュリティ強化とリスクの軽減を実現するソフトウェアを搭載したPCを提供しています。さらに、キーボードやマウスなどの機器も HPブランドで提供しています。

そこに Poly が加わることにより、ハイブリッドワークを整えるためのヘッドセットやビデオバーなどのオンライン会議ソリューションを含め、すべてをワンストップで提供できるようになりました。

今後「HP× Poly 」は、現代の社会に欠かせない“ハイブリッドワーク・オリエンテッド”の製品やサービスを生み出していくと期待されます。

2. オンライン会議環境の「音声」がビジネス全体に与える影響

さて、コロナ禍において、会社以外の場所で仕事を行い、オンライン会議に参加した方は多いでしょう。もちろん現在もオンライン会議を続けている方は多いと思います。オンライン会議が日常化したことで、これまで以上にお客様ともコミュニケーションも頻繁にとりやすくなっています。そこで「音声」と「映像」において不快な思いをしたり、うまくコミュニケーションが取れなかったりといった経験をした人が多いのではないでしょうか？　これからハイブリッドワークを展開しようとする企業にとっては見過ごせない問題です。企業において、コミュニケーションが維持できないということは、従業員の生産性を著しく低下させるだけでなく、結果、業績にも影響を与えるからです。

今回は主に「個人の音声」についての問題点と解決策を取り上げます。

※「映像の問題と解決」についてはこちらをご覧ください
オフィスのコミュニケーション環境を今こそ見直しましょう！ハイブリッドワークのすすめ

① オンライン会議がスムーズに行えない理由とは？

オンライン会議の環境で「音声」の品質はとても重要です。極論すれば、多少画像が見づらくとも、音声のやり取りさえしっかりできれば、ある程度会議は進行できますが、音声にトラブルがあるとその時間全てが無駄になり、会議は台無しになってしまいます。

例えばオフィスでオンライン会議をしている時、周囲の雑音や話し声が紛れ込んできて、相手の声が聞き取りづらかったり、自分の声が相手に聞こえないと指摘されたことはありませんか？　また、外出先でオンライン会議に出席した時、雑音やBGMが大きすぎて、会話にならなかったことはありませんか？相手が自宅からのリモートワークの時、生活音やさまざまなノイズが紛れ込んできて、困ったことはありませんか？その他にもエアコンの音、周囲の工事の音、オンライン会議への集中を妨げる要因はたくさんあります。

その「音声」の問題を解決する方法の1つが、これらの課題に対応している高機能な「ヘッドセット」を選ぶことです。また、これは、オンライン会議の参加者「全員」が意識する必要があります。

② 快適な会議で仕事効率がアップ

コロナ禍で多くの人がリモートワークを強いられた時、ヘッドセットが品薄になったことがありました。その時、用途や性能にこだわらず、取りあえず手に入るヘッドセットを購入した会社や個人も多いのではないでしょうか？

社員に快適なハイブリッドワーク環境を提供するのは企業の責任です。コロナ禍を経て、日々コミュニケーションが必要な社員全員が「音」の問題を心配することなく、快適にオンライン会議で自然に会話できるように、高性能なヘッドセットを検討すべき時期と言えるでしょう。また個人としても、日々の業務に備え、パフォーマンスを高めるためにも、自身のコミュニケーションツールとして利用デバイスを見直す時期ではないでしょうか？

3. 選ぶデバイスで、遠隔とのコミュニケーションはここまで変えられる

Poly がハイブリッドワークのコミュニケーション環境として目指しているのは「柔軟性」と「一貫性」と「公平性」です。

• 柔軟性　Poly 製品さえあれば、どこにいても質の高い仕事ができること。
• 一貫性　Poly 製品さえあれば、自宅でもオフィスでも、一貫した体験ができること。
• 公平性　Poly 製品さえあれば、会議室でもリモートでも、全員が公平に会話に参加できるということ。

そして、遠隔とのコミュニケーションにおける「音声」の問題を解決するために、 Poly はさまざまな機能を搭載したヘッドセットを提供しています。その技術の一例として「 Poly Acoustic Fence 」と「 Poly WindSmart 」を紹介します。

① 会話中の双方がクリアな音声を手に入れられるように

Poly の技術「 Acoustic Fence 」（アコースティック・フェンス）は、高度なデジタル マイクを使用して、自分がまるで見えないフェンスに囲われているかのように、仮想フェンスの外側からの音を遮断する仮想境界を作ります。これにより周りの雑音が気になるようなオフィスからでも、掃除機など生活音が気になるような自宅から参加しても、オンライン会議の相手に話者の声だけをクリアに届けます。

Poly の技術「 WindSmart 」（ウィンドスマート）は風や騒音を強力にシャットアウトし、話者の声だけを相手に伝えます。例えばビル風が強い屋外で会話するときにも、空気力学に基づいてデザインされたマイクブームとブームの外側にあるウィンドスクリーンが風を逃がし、マイクに直接風が当たるのを低減します。各マイクはさらに「ウィンドボックス」で保護され、4つの無指向性マイクと独自開発の強い風切り音を低減させるアルゴリズムにより、マイクは耳障りな周囲の騒音をシャットアウトし、ブームの先にあるマイクが装着者の声だけをクリアに通話相手に伝えます。

Voyager 5200 UC Reveal Video：登場人物の最初の声が Poly の音声技術が搭載されている場合の音声、続いて、登場人物がいる場所の実際の環境です。

これらをはじめとする数多くの音声テクノロジーを搭載した Poly のヘッドセットを使うことで、「音」の問題の多くをクリアします。自分の声が相手にクリアに伝わり、また相手の声がクリアに聞こえるという安心感により、同じ場所にいるかのように自然なコミュニケーションが実現し、より活発なコラボレーションが可能になるでしょう。

② 自分に最適なヘッドセットの選び方

それぞれの働き方に合ったヘッドセットを選ぶことも、とても大切です。 Poly のヘッドセットから、代表的な製品をピックアップします。

・ Voyager Focus 2 UC ワイヤレスヘッドセット（両耳タイプ）

PCとモバイル両方を駆使して仕事に従事するオフィス勤務の方に最適です。ワイヤレスの軽量タイプで、家庭とオフィス間の持ち運びも便利な上、耳に当たる部分は一日中付けていても疲労度が少ない設計となっています。マイクブームを上に上げればミュートになり、前述の Acoustic Fence により、自分の声だけをクリアに送り、相手の声だけがクリアに届くので、騒がしい場所にいても、会話に集中できる環境を実現します。

・ Voyager 5200 シリーズ ワイヤレスヘッドセット（片耳タイプ）

外出の多い営業職や、オフィスの中でも頻繁に移動が必要な人に最適なにヘッドセットです。ブーム部分を回転させてどちらの耳でも使えるようになっており、前述の「 WindSmart 」により、ビル風や周囲の雑音をシャットアウトします。また、PCとスマートフォンを同時に連携させることができるので、さまざまなコールに直感的に対応できるようにできるようになっています。

・ Blackwire 3300 シリーズ 有線ヘッドセット（片耳・両耳タイプ）

オフィスの自席や自宅で、移動することが少なく、多くのオンライン会議への参加が求められる人材に最適。安定した高音質で、バッテリーの心配もなく、一部モデルに備わる3.5㎜コネクタがモバイルデバイスやタブレットとの使用も可能にします。

・ Poly Sync 20 スマート スピーカーフォン

ヘッドセットが苦手な方にも向いているスピーカーフォンで、在宅勤務や個室での利用に最適です。長時間の会議やトレーニングなどにも快適な音声で参加できます。

また小規模なスペースでPCの音声だけでは聞き取りにくい、もしくは複数人いて、全員の声を集音できない場合にも最適です。

また、 Poly デバイスの多くは Microsoft Teams 、 Zoom 、 Google などのエコシステムパートナーの認定を取得するなど、高い親和性を保持しているので、それらのソリューションとの併用にも最適です。

③ 企業のIT担当者にとって嬉しいデバイスの一元管理

Poly lens overview video

企業のIT担当者にとって、社員のコミュニケーション環境を改善するヘッドセットやスピーカーフォンを提供するだけでなく、配付したデバイスに搭載されている機能を継続的に最新の状態に保ち、使用頻度などを一元管理できることも重要です。 Poly のデバイスの殆どが Poly Lens というクラウド型管理プラットフォームで管理することができます。これにより、IT管理者の負担は軽減され、ユーザーも最新のテクノロジーを搭載したデバイスを自分の好みの音質に設定して使えるようになります。

※ Poly Lens について詳しくはこちら

④ Poly のデバイスを実際に試してみませんか？

Poly のヘッドセットやスピーカーフォンを実際に試してみたい場合は、こちらのトライアルプログラムをご利用ください。

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