2019.05.23
Windows 10 のパソコンを使っていて、こういった場面で困ったことはありませんか?
「大事な会議の直前にスリープモードになってしまって、起動に時間がかかる」
「ちょっと席を離れると、すぐにスリープ状態になってしまう」
「パソコンがスリープモードから復帰しない」
今回は、このようにWindows 10 が突然スリープ状態になってしまったときに有効な解決法をお届けします。
Windows 10 におけるスリープには2種類あります。
1.スリープ
2.ハイブリッドスリープ
この2つのスリープ機能を順に説明していきます。
スリープとは、一時的にパソコンの使用を中断する機能のことです。スリープ状態になっても、パスワードを入れ直すとすぐに使用可能になり、開いていたファイルやソフトウェアもそのままの状態で残っています。スリープからの復帰速度は、パソコンの起動よりもかなり速いです。
スリープ状態が搭載されているメリットとして、以下の2点が挙げられます。
・席を離れるときに他の人たちがパソコンを操作しないようにする
・電力消費が抑えられる
スリープ状態では、開いているファイルなどの電力を消費しています。そのため、電池が切れると保存されないまま、異常終了してしまいます。
ハイブリッドスリープとは、スリープ状態から充電がなくなっても、開いているファイルなどの内容を保持するための機能です。ハイブリッドスリープにしておくと、たとえ電源が切れたとしても、ファイルの内容を保持します。その後、パソコンは休止状態になります。
休止状態とは、開いているファイルなどの情報をハードディスクに保存しておきながら、パソコンの使用を中断する機能のことです。
スリープは情報をメモリに保存しますが、休止状態はハードディスクに保存するという違いがあります。ハイブリッドスリープにしておくと、充電がなくならないうちはスリープ、充電がなくなったら休止状態になります。
この機能にはデメリットもあります。
スリープするごとに開いているファイルの情報を書き込むため、スリープ解除ごとにハードディスクの内容をパソコンで使えるようにしています。このことから、場合によってはハイブリッドスリープ時の起動が遅くなります。
Windowsの設定によってはすぐにスリープになることもあります。ここでは、すぐにスリープになる問題を解決する方法をご紹介します。
自動的にスリープになるまでの時間を変更するには、以下の手順に従ってください。
1. 画面左下のスタートボタンを右クリック
2. 「電源オプション」を選択
3. スリープ欄にある「次の時間が経過後、PCをスリープ状態にする」の選択肢から、設定したい時間を選択
1. 画面左下のスタートボタンを右クリック
2. 「電源オプション」を選択
3. スリープ欄にある「次の時間が経過後、PCをスリープ状態にする」の選択肢から「なし」を選択
スリープから正常に起動しないというのは、真っ暗な画面のままキーボードやマウス操作を受け付けない状態です。その場合の対処方法についてご紹介します。
1. PCの強制終了
2. USBケーブル、USBメモリ、SDカードなどをすべて取り外す
3. 放電
4. PCを起動し、問題が再発するかどうか確認する
スリープから正常にPCが起動しない場合は、いったん電源ボタンを長押しして強制終了してください。強制終了すると、スリープ前の作業が消えてしまいます。また、強制終了は、長い円筒形の形をしたハードディスクのアクセスランプが消えているときに行ってください。ランプが点滅しているときに強制終了すると、故障の原因となります。
PCに接続されているUSB機器がトラブルの原因になっていることもあります。USBケーブル、USBメモリ、SDカードなどをすべて取り外した後、スリープから正常に起動できるのであればUSB接続が原因です。USB接続などが原因の場合は、別途修理などの処置が必要になります。
パソコンに電気が帯電していると、正常に機能しないことがあります。そこで、パソコンから電気を逃がします。パソコンの電源が切れているときに、接続されているケーブルをすべて抜きます。ノートパソコンのバッテリーを外せる場合は外します。すべて外したあと、約2分間待機します。2分経過したら、バッテリーや電源ケーブルを取り付けます。USBケーブル、USBメモリ、SDカードなどは接続しないようにしてください。
PCを起動して、スリープ状態にします。そのあと、問題が発生しなければ、USB接続が原因の可能性が高いです。USB機器をつなげたあとスリープ状態にして反応しなくなる場合は、接続箇所を1つずつ確かめて故障個所を探すか、もしくはUSBドライバの更新を行ってください。
USBドライバの更新は、デバイスマネージャーから行います。Windowsマークを右クリックすると表示されるメニューにデバイスマネージャーがあります。このデバイスマネージャーから該当のUSB機器を探して、ドライバの更新を行ってください。
ハイブリッドスリープは便利な機能です。しかし、スリープからの起動が遅くなることもあります。スリープからの起動が遅い場合はハイブリッドスリープがオンになっている可能性があります。
もしハイブリッドスリープがオンになっている場合はオフにして、通常のスリープモードだけを使うようにするとよいでしょう。
1. 画面左下のスタートボタンを右クリック
2. 「電源オプション」を選択
3. 「電源の追加設定」を選択
4. 表示されるウィンドウにある「プラン設定の変更」を選択
5. 「詳細な電源設定の変更」を選択
6. また新たに電源オプションウィンドウが表示されるので、スリープの欄を選択
7. 「ハイブリッドスリープを許可する」の欄をクリックし、オフを選択
今回はWindows 10 のスリープ機能が引き起こす問題点と対処法についてお伝えしました。
スリープ機能は、電力消費を抑えます。この機能は席を外すときに非常に便利ですが、設定によってはすぐにスリープになったり、スリープから復帰しなかったりすることもあります。そのような場合はスリープ機能の設定変更などで解決ができる場合がありますのでぜひお試し下さい。