2019.05.26
社内で使用しているパソコンでは、音を鳴らす機会もあまりないため、サウンド設定を確認したことがないかもしれません。しかし、いざプレゼンテーションなどで音を出そうとしたら出なかったでは困ってしまいますよね。
このような事態を避けるためには、社内で使用しているパソコンのサウンド設定も一度は確認しておくことが必要です。そこで、今回の記事では、パソコンの音が出ないときの原因や対処法を解説していきます。
パソコンのサウンドが鳴らない原因にはさまざまなものが考えられますが、ここでは、スピーカーなどとの接続や音量設定が適切かといったよくある原因やその対処法について説明します。また、HDMIで音声出力している場合に音が出ない時の原因や対処法も併せて解説していきます。
サウンドが正常に鳴らない原因には、パソコン本体にスピーカーを内蔵している場合を除いて、スピーカーと適切に接続されていないケースがあります。パソコンとスピーカーは通常、パソコンの音声出力端子とスピーカーの音声入力端子を接続します。
しかし、
・ケーブルは接続されているが、パソコンの音声入力、つまり、マイク端子などに接続されている。
・ヘッドホンなどを接続するスピーカーの音声出力端子とパソコンを接続している。
このような誤った端子への接続では音は出ません。
音が出ない時は、まずパソコンの音声出力端子とスピーカーの音声入力端子が繋がれているか確認してみましょう。
パソコンやスピーカーの音量設定に問題がある場合もあります。
それは例えば、
・パソコンがミュート設定になっている
・パソコンの音量が極めて小さく設定されている
・スピーカーの音量が0か極めて小さく設定されている
などのケースが考えられます。
パソコンの音量設定は、タスクバーの通知領域のスピーカーアイコンから行うことができます。スピーカーアイコンをクリックすることでサウンドのミュート設定や音量調節が可能です。また、パソコンの機種によっては、パソコン本体やキーボードに音量調整ボタンが付いているケースがあり、この場合は音量調整ボタンで音量を変更できます。
スピーカーを外付けにしていたり、ディスプレイのスピーカーからサウンドを出力したりしている場合には、これらのスピーカーの音量設定に問題がある場合があります。この場合、単に音量調節つまみで制御しているケースや、ディスプレイの設定画面から音量設定をするケースなど機器によって異なるので、確認してみましょう。
パソコンとディスプレイをHDMIケーブルで接続している場合に、映像は確認できるが音が出ないといったトラブルが発生することがあります。
この場合、そもそもディスプレイがHDMIの音声に対応していないというケースがあります。パソコン用ディスプレイでは、HDMI端子があってもHDMIの音声に対応していないことがあり、また、スピーカーそのものを搭載していないものもあります。
Windows のHDMI音声出力設定に問題がある場合もあります。これは、スピーカーアイコンを右クリックして「サウンドの設定」を開き、開いたウインドウの右側下方にある「サウンドコントロールパネル」を開くことで確認できます。ここで、HDMIの出力先機器に関する設定項目が表示されていない、表示されていても「既定のデバイス」となっていない場合にはHDMI音声出力はできません。
表示されているケースでは、HDMIの設定項目を右クリックして「既定のデバイスとして設定」を選択すれば完了です。表示されていないケースでは、無効なデバイスとして非表示になっていることがあるので、デバイス一覧の空白部分を右クリックして「無効なデバイスの表示」を選択します。すると、出力先機器の設定が確認できるので、これを右クリックして有効を選択してください。その上で、同設定項目を「既定のデバイスとして設定」すれば完了です。
以上の原因のほか、ディスプレイ側のHDMIに関する音量設定に問題がある場合もありますので、この場合はディスプレイの音量設定の確認が必要となります。
パソコンが帯電していることが原因で、音が出ないケースがあります。この場合は放電することで解決するので、以下の手順で放電を行ってください。
1.パソコンをシャットダウンする
2.パソコン本体と接続しているすべてのケーブルを外す
3.90分以上放置する
これで放電は完了です。
再度パソコンを起動し、音が出るかどうか確認してみてください。
パソコンを再起動することでサウンドが聞こえるようになることもあります。HDMIで音声出力する場合やUSBスピーカーを使う場合では、プラグアンドプレイが正常に動作せず、そのために音が出力されないことがあります。
プラグアンドプレイは、パソコンに周辺機器を接続した際に、自動的に機器の組込みと設定を行う仕組みですが、この機器の組込みと設定はパソコンの起動時にも行われます。パソコンを再起動することで音が出るようになるケースでは、プラグアンドプレイの時に出ていた異常がパソコンの起動時には発生せず、正常に機器の組み込みと設定が動作したということが考えられます。
Windows 10 へアップグレードしたときに音が出なくなったという場合、ドライバが古く Windows 10 に対応できていないケースと、アップグレード時にドライバが破損したケースが考えられます。これらの場合では、以下で説明するドライバの更新が必要です。
ドライバとは、パソコンに接続されている機器などを Windows が制御するために必要なソフトウェアのことを言いますが、サウンドに関係するドライバが破損している場合や古く Windows 10 に対応していない場合には、サウンドが出なくなるので更新する必要があります。
ドライバは以下の手順で更新できます。
1.スタートボタンを右クリックして表示されたメニューから「デバイスマネージャー」を選択
2.「デバイスマネージャー」が開いたら、「オーディオの入力および出力」から「スピーカー(機種に依存するサウンドコントローラ名)」を選択して右クリック
3.「ドライバの更新」が表示されるので選択
4.「ドライバ ソフトウェアの最新版を自動検索」を選択
5.最新のドライバ が見つかれば、自動でインストールされる
6.パソコンを再起動する
以上で、スピーカーのドライバが更新されますが、サウンドコントローラ と呼ばれるパソコンのサウンドに関する全てを制御するソフトウェアの更新が必要なこともあります。その場合は、「デバイスマネージャー 」の「サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー」から「機種に依存するサウンドコントローラ名」のドライバの更新を同様に実施します。
これでも音が出ない場合は、メーカーの公式ページからドライバをダウンロードしてインストールする必要があります。
今回は、Windows 10 のパソコンで音が出なくなってしまう原因と対処法について解説しました。しかし、解説した原因や対処法はあくまでサウンドのソフトウェアに問題があった場合に限られます。そのため、今回のお伝えした方法で対処できないスピーカーなどの音響機器やパソコンのサウンドに関するハードウェアに問題がある場合は、買い替えやメーカーなどへの相談が必要となるでしょう。
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