2019.04.12

Windows 10 は安く購入できる?ダウンロードや購入後の設定について

いざWindows 10 を購入しようとしたときに何がネックになるかといえば、やはり価格は気になるところでしょう。Windows 10 はお得に購入することができるのか、また販売形態の種類やそれぞれの特徴を注意点と併せて紹介します。そして購入を決めたあとの設定がスムーズにいくように、ダウンロード方法やセットアップのやり方についてもわかりやすく解説します。

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1.Windows 10 の種類

Windows 10 には7種類ものエディションがあります。その内訳はパソコンやタブレット向けのものが4種類、スマホが対象のものが2種類、組み込み機器専用のものが1種類です。パソコンやタブレットが対象となる4種類の内、販売店などで購入できるものは2種類のみで、Windows 10 HomeとWindows 10 Proという名称です。一般的にWindows 10 Homeは家庭用向け、Windows 10 Proは企業向けとされており、価格の差はどこも5000円前後のようです。両者の基本的な性能は同じで、メーカーが提案している付帯オプションの違いだけと考えてよいでしょう。

ProとHomeという名で分かれていると、家庭用のエディションでは対応できないソフトがあるとか、Proのほうが高速処理が可能で高性能であるなどと考えてしまいそうですが、Windows 10 に関してそのような差はないです。違いは、初めから搭載されているアプリや機能が異なるだけで、もし追加したいものがあれば後から代わりとなる機能を入手することも可能です。

2.Windows 10 の購入方法と販売形態について

Windows 10 にはダウンロード版、通常のパッケージ版とDSP版などがあります。新たに導入を検討しているのであれば、賢く無駄なく自分のニーズに合致するものに決めたいものでしょう。そのためにはまず購入方法や販売形態ごとの特徴を把握しておくのが大事です。それぞれの特徴とメリット・デメリットなどをわかりやすく説明します。

2-1.ダウンロード版

ダウンロード版はライセンス認証に必要となるプロダクトキーが付与されています。そのため、購入後すぐにOSをパソコンにインストール可能です。オンライン上で購入と同時に商品の受け取りが完了するデジタル販売と呼ばれるスタイルです。商品が届くまでの待ち時間がない点はメリットです。ただしISOファイルはDVDメディアもしくはUSBメモリにダウンロードする必要があるため、その手間がかかるのはデメリットといえます。インターネットで購入でき、価格はパッケージ版とほぼ同等です。Microsoft のストアではダウンロード版という名称で扱いがあり、他には販売サイトによってオンラインコード版と呼ばれることもあります。

ダウンロード版のその他のメリットとしては、サポート面とコストパフォーマンスの良さが挙げられます。OSのインストールについて不明な点があれば、Microsoft のサポートが無償で受けられるので安心です。もし今後パソコンを替えることがあっても、新しいものに同じOSをインストールできるので無駄がありません。また、光学ドライブがない13インチ以下のノート型パソコンでも使えます。

2-2.パッケージ版

Windows 10 のパッケージ版はインストールがディスクタイプからUSBメモリに切り替わりました。パッケージ版はお店やインターネットで購入でき、USBメモリが付属しているものを指します。インターネットの販売サイトによっては、価格が日により大幅に変動することがあるため、タイミングをみると良いでしょう。メリットは、ダウンロード版と同様にパソコン乗り換え時に再インストールできることや、光学ドライブのないノート型パソコンでも使用可能なことが挙げられます。他には、インストールデータが付属のUSBメモリに入っているので、別のDVDやUSBを準備しなくても良いのがメリットです。

もちろんパッケージ版でも、OSをインストールするときには無償でMicrosoftのサポートが受けられます。パッケージ版のデメリットは他のタイプより少し価格が高めなことと、アップグレードに手間がかかることです。作業自体は難しいものではありませんが、パソコンをたちあげる順番の設定をHDDからUSBドライブに切り替える必要があります。

2-3.DSP版

DSP版はハンドルセットとも呼ばれるタイプで、Microsoft のOSが組み込みパーツとセットになったものを指します。インターネットで購入でき、他の販売形態に比べてやや安い傾向にあります。DSP版は販売サイトなどがMicrosoft が出しているOSをインストールディスクとして扱い、独自で組み合わせを決めたパソコンパーツとセット販売するものです。DSP版はセットで使わないとライセンス認証の対象外となります。パソコンパーツが壊れてしまうと、ライセンス認証が通らなくなるのがデメリットです。そのためセット購入するパソコンパーツは故障しにくいものが望ましいでしょう。

価格が低めという以外に、パソコンを替える際にもセット購入したパーツを一緒に移せるのであれば、OSの再インストールができる点もメリットです。その場合もライセンス認証を通す必要があり通常はインターネット経由で行いますが、場合によってはMicrosoft へ電話で認証依頼をします。

3.Windows 10 を安く購入するには?

Windows 10 を少しでもお得に購入したいのであれば、通販を利用するのも良いでしょう。ただし通販は価格が安い傾向にある分、なかには偽物を入手してしまうケースもあるので十分に注意が必要です。確実な信頼性を考えると、やはり正規のルートでMicrosoftや店頭販売から直接購入するほうが安心感が高いといえます。販売サイト内でも比較してみると、パソコン機器専門のショップが販売しているのもあれば安価な中古の品などを個人や怪しい業者が取り扱っている場合もあります。出品元のレビューをしっかりと読むことも参考になります。安心を買うか、お得感を追求し運にかけてみるか、よく考えて決めましょう。

DSP版についてはパソコンパーツをセット購入し、一緒に使うことがライセンス認証のルールなので必ず商品の内容を確認します。受け取り時にもパーツがそろっているか注意が必要です。

4.Windows 10 のダウンロード方法

Windows 10 をスムーズにダウンロードするには、事前に必要なものや手順を確認しておくことが大事です。インストールメディアのセットやライセンス認証の流れなど、ダウンロードの方法を順を追ってわかりやすく紹介します。

4-1.step1:USBやインストールメディアをセットする

Windows 10 を新規でインストールする際には、最初にインストールメディアのセットをします。パッケージ版やDSP版であれば商品に同梱されてきたUSBメモリを使います。もし付属していない場合にはインターネットよりダウンロードしてインストールメディアを作成する必要があります。Windows 10 のメモリ・DVDなどをメモリスロットやDVDドライブにセットしたら、パソコンの電源を入れます。パソコンの起動とともにWindows 10 のインストールおよびセットアップが始まるので「次へ」を選択します。

4-2.step2:ライセンス認証をする

Windows 10 のインストールとセットアップが始まってから、「次へ」を選択すると「今すぐインストール」という表示が出ます。これを選択してから、ライセンス認証に入ります。プロダクトキーを入れる画面が表示されるので入力してから「次へ」を選びます。わからないときや入力を省きたい場合には、ここで「プロダクトキーがありません」を選び、あとで入力することも可能です。インストールするオペレーティングシステムの選択画面に切り替わるので、Windows 10 ProもしくはWindows 10 Homeを選び「次へ」をクリックします。

4-3.step3:Windows 10 をインストールする

Windows 10 のインストールに必要なライセンスに目を通し「同意する」を選んでから「次へ」をクリックします。インストールの種類とドライブを選択する画面になります。ちなみに新規インストールであれば、「カスタム:Windows のみをインストールする」を選択します。ドライブを選ぶとインストールが始まります。そのまましばらく待っているとインストールが終了し、再起動されWindows 10 の準備画面に切り替わります。

5.ダウンロードするときの注意点

Windows 10 をダウンロードするときにはいくつか注意点があります。まず、必ずバックアップを取りましょう。万が一の場合でもバックアップさえ取っておけば復元できるので安心です。次に大事なのは外付けしている機器をすべて外しておくことです。データが消えてしまうような予期せぬ事態を避けるために、USBメモリやその他の外付け機器を一旦外しましょう。あとは、インストール用USBの容量をチェックしておきます。Windows 10 のインストールには8GB以上の容量が不可欠です。もとの容量が8GBを満たしていても、何かデータが入っているとWindows 10 によって自動で消されてしまうので、空のUSBであるか確認してから使用しなくてはなりません。

6.Windows 10 購入後の初期設定のやり方

Windows 10 のデバイスへのログインに使用可能なアカウントには、ローカルアカウントとMicrosoftアカウントの2種類が設定されています。Windows 10 の購入後に行う、それぞれの初期設定のやり方について紹介します。

6-1.ローカルアカウントでセットアップする場合

ローカルアカウントとは、アカウントを作成したパソコンだけで利用できるものを指します。インターネットに接続しなくてもアカウントを作ることが可能です。ローカルアカウントでセットアップする場合には、有線ネットワークケーブルを外します。まず地域を選び、次にキーボードレイアウトを決めます。2つ目のキーボードレイアウトを聞かれるので、追加したければ選択し「はい」をクリックして進みます。ネットワーク接続、ライセンス契約同意画面について設定を行います。ローカルユーザーアカウントおよびパスワードを入力し「次へ」をクリックすると、Cortana設定画面とデバイスプライバシー設定画面が表示されるのでそれぞれ内容を確認しましょう。

6-2.Microsoftアカウントでセットアップする場合

Microsoftアカウントは使用するデバイスを自由に決められます。セットアップ時には有線ネットワークケーブルを外しましょう。地域を選択し、キーボードのレイアウトを決めると、ネットワーク接続の画面に移ります。ライセンス契約同意画面を確認し「同意」するをクリックすると、Windows 更新プログラムの確認画面に切り替わり自動的に確認が始まります。次にネットワーク接続の方法を選んでから、Microsoftアカウントおよびパスワードの入力をします。PINのセットアップについてはあとで入力もできます。その場合はPINのセットアップ画面で「キャンセル」を選びます。

その後アプリでスマホと連携させるためのMicrosoftLauncher、ファイルのアクセスに関するOneDrive、Cortana・デバイスプライバシー設定の画面に進んでいくので、順番に内容を確認します。

7.Windows 10 を購入時の状態に戻すには?

パソコンの調子があまり良くないときに、初期状態に戻すと問題が解決できる可能性があります。初期状態に戻す方法とその際に必要なオプションの選択について紹介します。

7-1.step1:設定から初期状態に戻すを選択

Windows 10 を初期状態に戻すには設定から選びます。手順は、スタートボタン→設定→更新とセキュリティ→回復、と順に選択していきます。次に「このPCを初期状態に戻す」と表示が出たら、「開始する」をクリックします。

7-2.step2:オプションを選択する

パソコンを初期状態に戻すという設定画面で「開始する」をクリックすると、「このPCを再設定する・オプションを選んでください」と画面が切り替わります。「個人用ファイルを保持する」と「すべて削除する」という2つの選択肢が表示されるので、好きなほうを選びましょう。「個人用ファイルを保持する」を選択した場合には、写真や音楽、ビデオなどライブラリは削除されずに残ります。「すべて削除する」を選択してしまうと、ライブラリの内容も含めすべて削除されるので、注意しましょう。

7-3.step3:リセットを開始する

リセットを開始する際に、「個人用ファイルを保持する」を選択した場合には「しばらくお待ちください」と「お使いのアプリは削除されます」という表示が出ます。ここで削除対象となるアプリケーションの一覧が表示されるので内容を確認し「次へ」をクリックします。「すべて削除する」を選択した場合には、ドライブが複数あるときには選択画面が表示されます。基本的には「Windows がインストールされているドライブのみ」を選びます。次に「ドライブのクリーニングも実行しますか」と聞かれるので「ファイルの削除のみ行う」を選択しましょう。

それぞれ手順通りに進めていくと「このPCをリセットする準備ができました」と表示されるので、内容を確認し「リセット」をクリックします。初期化処理が始まるので、そのまま待ちましょう。

8.macでWindows 10 を使う場合

BootCampというアップルによって開発されたソフトウェアを使うと、macにWindows 10 をインストールできます。BootCampを使いインストールを進める手順をわかりやすく紹介します。

8-1.Windows ディスクイメージを入手

BootCampを使うには、Windows 10 HomeもしくはProを収録したディスクイメージ(ISO)またはインストールメディアを用意します。新規でインストールする場合にはフルインストール用のディスクやディスクイメージを使わなくてはなりません。インストールメディアはダウンロード配布されているものか、インストールディスクUSBの形態で提供されているものが必要です。DVDの場合はBootCampで使えるようにディスクイメージを作成します。

8-2.BootCampアシスタントを開く

次にBootCampアシスタントと呼ばれるmacにWindows をインストールする手順を案内してくれるものを開きます。「アプリケーションフォルダ」から「ユーティリティフォルダ」を選択し、画面の指示に従い起動ディスクのパーティションを作成します。それから関連ソフトウェアドライバをダウンロードします。インストール中に、空のUSB2フラッシュドライブを接続するよう表示が出たら、指示に従い接続しましょう。

8-3.Windows パーティションをフォーマットする

アシスタントの完了後にmacが再起動し、Windows のインストーラが開きます。フラッシュドライブ・光学式ドライブでインストールする際にはインストール先の指定をします。BootCampパーティションを選択後に「フォーマット」をクリックします。

8-4.Windows とサポートウェアをインストール

Windows 10 を収録したディスクイメージか、インストールメディアを用意します。次にmacを起動します。起動後は「アプリケーション」→「ユーティリティ」と進み、BootCampアシスタントを開きます。次にアシスタントが開いたら画面の指示に従いながら進めていきます。まず起動ディスクのパーティション作成をし、関連ソフトウェアドライバをダウンロードします。アシスタントの完了後にmacが再起動すると、Windows のインストーラが開きます。もしフラッシュドライブや光学式ドライブを使用する場合には、パーティションを選んだあとに「フォーマット」をクリックし、Windows のインストール先を指定しましょう。

特にそれらのドライブを使用しない場合には、自動的に適正なドライブが選択されます。Windows をインストールする際には、必要のない外付けのデバイス類、ディスプレイやディスクなどをあらかじめ取り外します。インストールが終わるとWindows サポートソフトウェアのインストーラが起動します。Windows とWindows サポートソフトウェアの両方ともインストールできると、システムトレイの「BootCamp」アイコンからWindows とmacを自由に切り替えられるようになります。

9.種類や販売形態をチェック!よく比較してダウンロードしよう

Windows 10 は種類や販売形態が豊富です。価格だけに着目し、安いからと安易に決めることは偽物を入手してしまうなどリスクが高いです。販売元の信頼性も考慮する必要があります。Windows 10 についてよく概要を知り、それぞれのタイプのメリットやデメリットを理解しましょう。そのうえで価格も比較しつつ、慎重に購入を決めることが大切です。