パソコンの初期設定手順は?準備から注意点まで解説
2026-05-29
初期設定は、使用する言語や地域の選択、キーボードレイアウトの設定、インターネット接続など、パソコンを実際に使えるようにするための基本的な作業です。
自分で行えば設定費用がかからないメリットがありますが、設定中にエラーが発生したり、説明書に記載のない作業でつまずいたりして、予想以上に時間がかかる可能性もあります。また、トラブル時には自己責任で対処しなければなりません。
そのため、初期設定は正しい手順を把握したうえで慎重に進めることが重要です。本記事では、パソコンの初期設定に必要な準備から具体的な手順、注意点、設定後に必ず行うべき作業まで、わかりやすく解説します。
1.初期設定を始める前に揃えるもの
パソコンの初期設定をスムーズに進めるには、事前の準備が重要です。設定途中で必要なものが足りないと作業が中断してしまうため、あらかじめ以下の3つを揃えておきましょう。
1-1.インターネット環境の確認と準備
Windows 11 の初期設定を行うには、インターネット接続が必須です。Microsoftアカウントへのログインが必要になりますので、事前にインターネット接続の準備をしておいてください。
接続方法は、無線LAN(Wi-Fi)または有線LANのいずれかを選択します。Wi-Fiを使用する場合は、ネットワーク名(SSID)とパスワードを手元に用意しておくとスムーズに設定できるでしょう。
有線LANで接続する場合は、LANケーブルをパソコンに接続しておけば、自動的にネットワークを認識します。
なお、Windows 11 Pro版でローカルアカウントを選択する場合は、インターネット接続なしでもセットアップ可能です。
1-2.Microsoft アカウント用のメールアドレス
Windows 11 の初期設定では、Microsoft アカウントでのサインインが求められるため、事前にメールアドレスを準備しておく必要があります。使用できるメールアドレスは以下のとおりです。
- Outlook.com(@outlook.jp、@outlook.comなど)
- Gmail
- Yahoo!メール
- その他のメールサービス
いずれのメールアドレスを使用しても基本的な機能に違いはありませんが、Outlook.com のアドレスのほうが、誤って解約してしまうリスクが低いメリットがあります。Gmail や Yahoo!メールなどの外部メールアドレスを使用する場合は、将来的にそのアドレスを解約しないよう注意が必要です。
1-3. パソコン本体と周辺機器の接続
パソコン本体を安定した場所に設置し、必要な周辺機器を接続しましょう。
デスクトップパソコンの場合は、ディスプレイ、キーボード、マウスを接続します。有線LANを使用する場合は、LANケーブルも忘れずに接続してください。
ノートパソコンの場合は、初期設定中に電源が切れると、設定が正しく完了しない恐れがあるため、ACアダプターを接続しておきましょう。
また、初期設定中は予期しないエラーを防ぐため、外付けUSBメモリーやハードディスクなど不要な周辺機器は取り外しておくのがおすすめです。
2.パソコンの初期設定の実施手順
Windows 11 の初期設定は、画面に表示される指示に従って進めると、初心者でも問題なく完了できます。
設定作業は30分から1時間程度を見込んでおきましょう。ネット回線の速度やアップデートファイルの取得状況次第で、所要時間が長くなることがあります。
2-1.電源投入、地域・言語・キーボードの選択
パソコン本体の電源ボタンを押すと、初回起動時には自動的にセットアップ画面が表示されます。起動には数分かかる場合があるので、画面が表示されるまで焦らず待ちましょう。
セットアップ画面が表示されたら、まずは言語・地域・キーボードレイアウトの設定を行います。具体的な手順は、以下のとおりです。
- 言語選択画面で「日本語」を選択し、「はい」をクリック
- 「国または地域はこれでよろしいですか?」という画面で「日本」を選択し、「はい」をクリック
- キーボードレイアウトの確認画面で「Microsoft IME」を選択し、「はい」をクリック
2つ目のキーボードレイアウトを追加するか聞かれた場合、今すぐ設定しないときは「スキップ」で進んでください。後からでも変更が可能です。
2-2. ネットワーク接続の設定
「ネットワークに接続しましょう」の画面が表示されたら、Wi-Fiまたは有線LANを選択して接続を行います。
【Wi-Fiで接続する場合】
- ネットワーク一覧から使用するネットワーク名(SSID)を選び、「自動的に接続」にチェックを入れて「接続」をクリック
- パスワード(暗号化キー)を入力し、「次へ」を選択
- 画面に「接続済み」と表示されたら、再度「次へ」をクリック
【有線LANで接続する場合】
- あらかじめLANケーブルを接続していれば、自動的に「イーサネット」または「接続済み」と表示される
- 表示を確認したら「次へ」を選択
接続が完了すると、更新プログラムのインストールが自動で開始されます。パソコンが再起動する場合もあるため、そのまま待機してください。
2-3.使用許諾契約への同意
ネットワーク接続が完了すると、更新プログラムの自動インストールが実施された後、Microsoft のライセンス契約画面が表示されます。この画面には、Windows 11 を利用するうえで守るべき規約や条件が記載されています。
表示された契約内容をよく確認し、画面下部にある「同意」ボタンをクリックしてください。
契約内容は長文となっていますが、以下のような重要事項が含まれています。
- ソフトウェアの使用許諾範囲
- プライバシーポリシーに関する事項
- 更新プログラムの自動適用に関する同意
- サポート条件や免責事項
内容を理解したうえで「同意」をクリックすると、次の設定ステップへ進めます。
2-4.デバイス名の設定
初期設定の途中で、パソコンに任意の名前を付ける画面が表示されます。
デバイス名とは、ネットワーク上でパソコンを識別するための名称です。複数台のパソコンを使用する環境では、それぞれを区別しやすくするために重要な役割を果たします。
デバイス名を付ける際は、使用場所や用途を含めた名前にすると管理しやすくなります。例えば以下のような名前が推奨されます。
- 「Living-PC」(リビングで使用するパソコン)
- 「Work-Desktop」(仕事用のデスクトップパソコン)
- 「Study-Laptop」(学習用のノートパソコン)
名前を入力したら「次へ」をクリックして進みます。
もし初期設定の段階で名前を決めかねる場合は、「今はスキップ」を選択することも可能です。スキップした場合でも、初期設定完了後にいつでも設定できます。
2-5.個人用途か業務用途かの選択(Pro版のみ)
Windows 11 Pro を使っている場合、初期設定の途中で「このデバイスをどのように設定しますか?」という画面が表示されます。
個人で使用する場合は「個人用に設定」を選択してください。その後は個人のMicrosoft アカウントでサインインし、自由に設定をカスタマイズすることが可能です。
一方、会社や学校で支給されたパソコンの場合や、組織のネットワークに接続する必要がある場合は「職場または学校用に設定する」を選びます。こちらは、組織のアカウントでサインインを求められ、組織が管理するポリシーやセキュリティ設定が適用されます。
なお、Windows 11 Home エディションの場合、この選択画面は表示されません。自動的に個人用として設定が進みます。
用途を選択したら「次へ」をクリックして、次の手順に進みましょう。
2-6. Microsoft アカウントへのサインイン
ネットワーク接続やライセンス契約への同意が完了すると、「Microsoft アカウントを追加しましょう」という画面が表示されます。この画面での流れは、以下のとおりです。
- 既存のMicrosoft アカウントをもっている場合は、登録済みのメールアドレスまたは電話番号を入力して「次へ」をクリック
- パスワード入力画面が表示されるので、アカウントに設定したパスワードを入力して「サインイン」を選択
まだMicrosoft アカウントをもっていない場合は、画面下部に表示される「作成」のリンクをクリックすると、初期設定中に新規アカウントを作成できます。
なお、アカウントの新規作成時には、メールアドレス、パスワード、氏名、生年月日などの基本情報を入力する必要があります。
2-7.セキュリティ強化のためのPIN設定
Microsoft アカウントでのサインインが完了すると、次にPINの作成画面が表示されます。
PINは、パソコンへのサインイン時に使用する4桁以上の数字による暗証番号です。パスワードよりも入力が簡単で、かつそのパソコンでしか使用できないため、セキュリティ面でも優れています。
設定手順は、以下のとおりです。
- 「PINの作成」ボタンをクリック
- 「新しいPIN」欄に任意の数字(4桁以上)を入力し、「PINの確認」欄に同じ数字を再入力
- 「OK」ボタンをクリックして完了
英字や記号を含めた、より複雑なPINにしたい場合は、「英字と記号を含める」にチェックを入れてから設定してください。設定したPINは忘れないよう、必ずメモなどに控えておきましょう。
2-8. プライバシー関連の設定項目
Microsoft アカウントへのサインインとセキュリティ設定の後は、プライバシーに関する設定を行います。「デバイスのプライバシー設定の選択」という画面が表示され、以下の項目について許可するかどうかを選択できます。
- 位置情報の使用許可
- 診断データの送信
- デバイスの検索
- 手書き入力と入力の個人用設定
- 広告などのパーソナライズ
初期状態ではMicrosoft が推奨する設定になっていますが、プライバシーに対する考え方に応じて、各項目のオン・オフを変更できます。これらの設定は初期設定完了後にも「設定」メニューから変更可能ですので、まずは推奨設定のまま進めても問題ありません。
すべての項目を確認したら、「次へ」をクリックし、最後の画面で「同意」を選択してください。
2-9. その他オプション設定の選択
初期設定の最終段階では、以下のようなオプション設定が画面に表示されます。
- エクスペリエンスのカスタマイズ(パソコンの使用目的の選択)
- スマートフォンとの連携
- Microsoft 365 などのサービス案内
- PC Game Pass などの付属サービスの初回設定
これらはいずれも後から設定できる項目のため、すぐに必要でない場合は「スキップ」や「今はしない」を選択して進めても構いません。
特に、使用目的の選択画面では、クリエイティブ作業など、よく使う用途を選ぶと、Windows が関連するアプリやサービスを提案してくれます。ただし、必ずしも選択する必要はなく、後から自分で必要なソフトウェアをインストールすることも可能です。
すべての設定が完了すると、デスクトップ画面が表示され、初期設定は終了となります。
初期設定の流れは、以下のページでもご確認いただけます。
https://jp.ext.hp.com/v-ivr/common/os-install/faq/07/
3.パソコンの初期設定中に絶対やってはいけないこと
パソコンの初期設定を進める際には、いくつか注意点があります。以下の行為は避けましょう。
| 禁止事項 | 理由 |
|---|---|
| 電源を切る | データが破損し、Windows の再インストールが必要になる可能性がある |
| インターネット接続を切断する | アップデートやアカウント設定が正常に完了しない |
| 画面が動かないからと操作を中断する | 初期設定では長い待ち時間が発生することがある |
特に注意したいのは、画面が停止しているように見えても、バックグラウンドで処理が進行している場合があることです。焦らず、画面の指示に従って待ちましょう。
また、設定を間違えたと思っても、多くの項目は後から変更できます。基本的には Windows の指示通りに進めていけば問題ありません。
3-1.途中で電源を切らない
パソコンの初期設定中に絶対にやってはいけないことが、途中で電源を切ることです。初期設定の途中で電源を切ってしまうと、設定データが破損したり、最悪の場合 Windows の再インストールが必要になったりする恐れがあります。
初期設定では、システムファイルの書き込みやアカウント情報の登録など、重要な処理が行われています。これらの処理が完了する前に電源を切ると、データが中途半端な状態で保存されてしまい、正常に起動できなくなる可能性があるでしょう。
また、初期設定を途中でやめて最初からやり直したい場合でも、電源を切るのではなく、設定が完了するまで進めるのがおすすめです。設定の内容は多くが、後から変更できます。
初期設定中は長い待ち時間が生じることもありますが、問題が起こったわけではないので、焦らず画面の指示に従って最後まで進めることが大切です。
3-2.インターネット接続を切断しない
初期設定の途中で、インターネット接続を切断しないように注意してください。Windows の初期設定では、オンラインでのアカウント認証やライセンス確認、最新のセキュリティパッチの適用など、インターネット接続が必要な処理が複数実行されます。
特に以下のタイミングでは、安定したインターネット接続が不可欠です。
- Microsoft アカウントへのサインイン時
- Windows Update の自動実行時
- ライセンス認証の処理中
接続が途中で切れてしまうと、設定が正常に完了せず、エラーが発生する可能性があります。
有線LANを使用している場合は、ケーブルが抜けていないか確認しましょう。Wi-Fi接続の場合は、ルーターとの距離が離れすぎていないか、電波が安定しているかを事前にチェックしておくと安心です。
3-3. 不用意にスキップボタンを押さない
初期設定では、各種設定項目に「スキップ」や「今はスキップ」というボタンが表示されます。このボタンを押すと、その設定項目を飛ばして次に進むことが可能ですが、不用意に押すと、後で困る場合があります。
特に注意が必要なのは、以下の項目です。
| 項目 | スキップしたときの影響 |
|---|---|
| Microsoft アカウントのサインイン | ローカルアカウントになり、OneDrive などのサービスが利用できなくなる |
| PINの設定 | セキュリティリスクが高まる |
| プライバシー設定 | 位置情報や診断データの共有で支障が生じる |
PC Game Pass の契約や Android スマートフォンとの連携など、有料サービスや後から設定可能な項目については、スキップしても問題ありません。
4.初期設定完了後に必ず実施すべき作業
パソコンの初期設定が完了したら、安全で快適に使用するために早めに対応しておきたい作業がいくつかあります。これらをしっかり行うと、セキュリティリスクを減らし、トラブル発生時にも慌てずに対処できる環境を整えられます。
4-1.Windows Update で最新状態にする
初期設定が完了して Windows が起動したら、最初に行いたいのが Windows Update です。購入したばかりのパソコンは、製造時点の Windows がインストールされているため、最新のセキュリティパッチや機能更新が適用されていません。
Windows Update を実行すると、以下のような重要な更新が適用されます。
- セキュリティの脆弱性を修正するパッチ
- システムの不具合を解消するバグフィックス
- 新機能の追加や既存機能の改善
更新には時間がかかる場合があります。特に初回のアップデートでは、発売から時間が経過しているほど更新プログラムの量が多くなるため、数時間かかることもあります。
時間に余裕があるときに実行し、更新中はパソコンの電源を切らないよう注意してください。更新が完了したら、念のため再度 Windows Update を実行して、すべての更新プログラムが適用されているか確認しましょう。
4-2.セキュリティソフトの確認と設定を行う
初期設定の完了後は、セキュリティソフトの確認と設定を必ず行いましょう。Windows には標準で Windows Defenderが搭載されており、基本的なウイルス対策機能が備わっています。
まず、Windows Defender が有効になっているかを確認してください。設定画面から「プライバシーとセキュリティ」→「Windows セキュリティ」と進み、ウイルスと脅威の防止に対するリアルタイム保護が「オン」になっていることを確認します。
次に、ファイアウォールの設定も重要です。不要な通信をブロックするように設定し、外部からの不正アクセスを防ぎましょう。
Windows Defender に入っているファイアウォールの設定画面は、設定画面から「プライバシーとセキュリティ」→「Windows セキュリティ」と進み、「ファイアウォールとネットワーク保護」をクリックすると開けます。
さらに、市販のセキュリティソフトを利用している場合は、常に最新の状態に保つことが大切です。定期的にアップデートを実行し、新しい脅威に対応できるようにしてください。
Windows セキュリティについては、以下の記事も参考にしてください。
https://jp.ext.hp.com/techdevice/windows10sc/15/
4-3.リカバリーメディア・回復ドライブを作成する
初期設定完了後は、万が一のトラブルに備えて、回復ドライブを作成しておきましょう。回復ドライブとは、パソコンが正常に起動しなくなった際に初期状態へ復元するためのUSBメモリーのことです。
回復ドライブの作成には、16GB以上のUSBメモリーが必要です。ただし、メーカーによっては32GB以上を推奨している場合もあるため、余裕をもって32GB以上のUSBメモリーを用意することをおすすめします。
作成手順は、以下のとおりです。
- タスクバーの検索ボックスに「回復ドライブ」と入力
- 検索結果から「回復ドライブの作成」を選択
- 「システムファイルを回復ドライブにバックアップします」にチェックを入れる
- USBメモリーを接続し、ドライブを選択して「作成」をクリック
使用するUSBメモリー内のデータはすべて削除されるため、重要なデータがある場合はバックアップを取っておきましょう。
4-4. 不要なプリインストールソフトを削除する
パソコンにはメーカーが最初からさまざまなソフトウェアをインストールしていますが、使わないものも少なくありません。不要なソフトはパソコンの動作を遅くする原因となるため、初期設定後に削除するのがおすすめです。
削除する手順は、以下のとおりです。
- 「設定」を開く(ショートカットキーは「Win+i」)
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」を選択
- 不要なアプリの右にある「…」をクリックし、「アンインストール」を選択
ただし、なかにはシステムの動作に必要なソフトもあるため、削除する前に必ず確認しましょう。削除してはいけないソフトをアンインストールすると、パソコンが不安定になったり一部の機能が使えなくなったりする可能性があります。
判断に迷う場合は、そのまま残しておくほうが安全です。
5.パソコンの初期設定は手順通りに進めよう
パソコンの初期設定は、一見複雑に思えるかもしれませんが、手順通りに進めれば完了できます。地域や言語の選択からMicrosoft アカウントの設定まで、画面の指示に従って一つひとつ丁寧に進めることが大切です。
初期設定中は途中で電源を切らない、インターネット接続を維持するといった基本的な注意点を守りましょう。
設定で迷った項目があっても、多くの項目は後から変更できるので、焦らず進めて問題ありません。
もし初期設定に不安がある場合や、時間を確保できない場合は、パソコンメーカーなどが提供する初期設定サービスの利用も検討してみてください。専門スタッフが代わりに設定を行うため、確実かつスムーズにパソコンを使い始められます。
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