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2022.2.1

HP Elite Dragonfly G2をハイブリッドワークで使ってみる!

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 最近、オフィスの良さとテレワークの良さを見直しつつ、それらのメリットを活かした新しい働き方であるハイブリッドワークを採用する企業が増えている。HPがリリースしている製品の多くは、まさにそんな多様な働き方にマッチしたモデルとなっており、その実力は各方面で評価されている。実際のハイブリッドワークにおいてどんなベネフィットがあるのか、今回はHPの法人向けノートPC製品群の中から「HP Elite Dragonfly G2」を使って、出張体験をしてきたのでレビューしてみたいと思う。

サイズ×軽さ×パフォーマンス

 企業の多くが採用しつつあるハイブリッドワーク。在宅ワーク、オフィスワークだけでなく、取引先企業のスペースを借りて仕事をするサテライトオフィスや従来のモバイルワーク等、「PCがある場所が仕事場」といったビジネススタイルが割と当たり前になりつつあるのが現在の状況だ。もちろん、様々なビジネススタイルがあって良いと思うが、コロナ禍以降、私たち日本人、特にビジネスマンにとっての「仕事場」の意味合いは大きく変化したように感じている。

 もちろん、ハイブリッドワークにおける作業環境を「仕事場」と言い切るにはデバイスの進化を語らずしては前に進めない。スリムコンパクトな軽量ボディ、長時間バッテリー、マルチタスクや負荷の高い作業でもスムーズに処理してくれるハイパフォーマンス、そして強固なセキュリティ等、PCとしてのトータルバランスの良さがなければ、ハイブリッドワークはすぐにでも破綻する。

 HPの製品群の多くは、ハイブリッドワークへのニーズを満たすように開発されており、今回紹介する「HP Elite Dragonfly G2(以降、Dragonfly G2)」はそれらの中でも特に人気が高いアイテムといえる。前モデルも高いパフォーマンスを発揮していたが、この製品からインテル® EVO™ プラットフォーム準拠となり、最新プロセッサーとIris Xeグラフィックスによってスペックがワンランク上がっているのが特長。もちろん、前モデル同様の長時間バッテリーも健在で、日常での作業のみなら10時間以上は稼働を続けてくれる頼もしさだ。

 そして、注目したいのは今回のモデルから採用されている5G回線対応のeSIMだ。クアルコム社製のこのチップにより、物理SIMが無くても各携帯キャリアが提供する通信回線網を利用することができ、現在範囲を急速に伸ばしつつある5G回線はもちろん、従来のLTE回線にも繋げることが可能だ。

 つまり、Wi-Fiの存在を気にすることなく、あらゆるフィールドが「仕事場」になる可能性はますます高くなり、ハイブリッドワークの先にあるワーケーションまで、この一台で対応できるという、現状で最先端の機能を揃えたスペシャルモデルがDragonfly G2といえる。

PCがあればそこがオフィスと化す。ビジネスホテルのシングルルームの狭いデスクでもこのとおり、ばっちり作業ができてしまう。これからは場所を選ばないハイブリッドワークがますます身近になるだろう。

公共交通機関利用時の実力は?

 さて、そんなDragonfly G2を片手に乗り込んだのは公共の交通機関だ。いわゆる新幹線だが、日本中を駆け回るビジネスマンの日常の足ともいえるこの列車での使い心地をチェックしようという魂胆だ。

 まず、前席の背面にあるトレイをおろしてDragonfly G2を置いてみる。13.3インチディスプレイ採用モデルなので、いわゆる一般的なモバイルノートPCと同等のサイズなだけにやや余裕のある設置状況になる。コーヒーを置くようなスペースはさすがに無いが、この状態で作業してみても特に違和感はない。

まさにぴったりサイズ。日本の環境にもよく合うのが人気の理由でもある

 そもそもコンバーチブルPCなので、ディスプレイパネルは360度、自在に取り廻すことも可能だが、とりあえず普通のノートPCスタイルで使ってみよう。新幹線は無料のWi-Fiを提供してくれるが、まずはeSIMを選択してLTE回線でインターネット接続してみる。みなさんも、新幹線の中でスマートフォンを常用していると思うが、その使用感そのままに、Dragonfly G2はネットにも繋がるし、メールもチェックできる。この感覚は長い間「Wi-Fiは無いのか!」と電波を探し回ってきたビジネスマンにとっては、この手軽さは感動ものだ。ノートPCがスマートフォンの取り廻しの良さに近づいた感覚といえば分かりやすいだろう。

普段はノートPCスタイルでも…

状況に応じてテントスタイルやタブレットスタイルでも利用可能。360度オープンのディスプレイは本当に便利だ

Wi-Fi、携帯電話回線の両方に対応。これからの時代を見据えるなら5Gモデルが最有力候補だ

eSIMモデルなら、SIMカードを入手しなくてもその場で契約が可能。5G回線の申し込みも今後は楽にできるようになる

 もう一つ、企業によってはフリーWi-Fiへの接続を許可していないというケースも多々あると思われる。そんな中、安全な携帯電話回線を使えるのはセキュリティ上のメリットもある。もちろん、回線を維持するための課金は必要だが、外部に接続できる方法が複数あるというのはやはり安心だ。

 ここでひとつ報告しておくが、取材時の2021年末の時期にDragonfly G2にプリインストールされているeSIM経由での契約アプリにauの5Gサービスはまだ無い。状況が変わればすぐにでも登録されると思うが、実際に出張先でも安定して5G回線が入るようになるまでにはまだ少し間があるので、それまではLTEでも構わないだろう。ただし、急速に範囲を広げているのは確かなので、製品を購入する際には5Gモデルを選ぶのが賢明だ。

のぞき見防止は大切

 少し話が横道にそれたが、列車の座席で仕事をする場合、気になるのは周囲の視線だ。さすがにクリティカルなデータを公衆の前で開く人はほとんど居ないだろうが、顧客情報が入力されている資料を開くケースは出てきそうだ。混雑する時期などは席がすべて埋まることもあるので、そんな中、長時間ディスプレイに情報を写していれば、隣の人はそんな気はなくても、そこに書かれている内容が見えてしまうこともあるだろう。

 意図的であろうがなかろうが、この環境は好ましくない。そういう機会が多い人は別途、プライバシースクリーンなどを買ってきて、両面テープで止めている姿もよく見かけるがDragonfly G2は「HP Sure View」という機能が採用されているモデルが選択できる。これがどのような機能かというと、キーをタッチするだけで、プライバシースクリーンを掛けたり、外したりできる優れものだ。

デフォルトではF2キーの場所がHP Sure Viewのオンオフができるキーになる

 下にあるのが実際にその機能を使って隣の席からディスプレイを見たものだが、たった数十センチ離れただけでほとんど読み取りが不可能なほどのスクリーン効果が得られていた。Dragonfly G2の直前に居る限り、画面が少し暗くなるぐらいの感覚で作業が続行できる。混みあう列車の中での資料作りで、周囲に気を使う必要がなくなるというのは驚きだ。そのようなシチュエーションが多いというユーザーの方はぜひ、購入時にはこの機能が搭載されたモデルを選択していただきたい。

HP Sure Viewオフ

HP Sure Viewオン

HP Sure Viewオフ

HP Sure Viewオン

※車内なのでどうしても窓の映り込みが発生する。修正しても良いのだが、現実味のある画像でお伝えしたかったのであえてそのまま掲載することにした。多少見づらい点はご了承願いたい

やっぱり気になるのはバッテリー

 通信、セキュリティの次にどうしてもチェックしてみたかったのがバッテリーの稼働時間だ。ただし、一般的なモバイルバッテリーベンチマークの結果はHP自身もスペック表に記載があるので、気になる人はそちらをチェックしていただきたい。筆者が気になっていたのは、高負荷時の消耗具合だ。

 バッテリーの消費はその時にどんな作業をしているかで、まったく違う結果が出てしまう。同じノートPCを持っている他の人が「おれのノートPC、1時間ぐらいでバッテリー切れちゃうんだよね」といった愚痴を言ったとしても、まったくあてならないのだ。

 そこで筆者がみなさんの代わりにできることを考え、今回は宿泊先のビジネスホテルでWi-Fi接続によるWeb会議を実践してみた。バッテリーは100%、ツールはZoom、参加者は5名できっかり1時間のディスカッションという内容だ。本当はLTE回線でやってみようとも思ったのだが、さすがにクライアントやお客様を交えての打ち合わせで万が一のトラブルは避けたかったので、今回は申し訳ないが安全策を取らせていただいた。

 結果は、終了時の残量は62%となり、1時間のWeb会議でざっくり1/3のバッテリーを消費するという数値となった。同じ時間であれば、あと2回は会議ができる計算だが、そのあとは仕事が続行できないので注意が必要。なので現実的には一回のフル充電で2回までのWeb会議なら、そのほかの作業をしてもやや余裕が残るといった感覚だ。ちなみにDragonfly G2はファストチャージ対応なので、30分の充電で50%まで復帰できる。昼食をとる時間にコンセントにつないでおけば、残り半日程度であれば通常業務なら問題なくできる感覚だ。

これが1時間のWeb会議後のバッテリーレベル。負荷の高い使い方なので、かなり良好な結果だと思う

 この数値を良いとみるかは、その人次第だが、筆者的にはバッテリーにはかなり信頼がおけるという感覚のほうが強かった。Web会議はそもそも電力消費が激しいので、それでいてこの結果であれば十分だろう。

 さて、実際に新幹線を使ったDragonfly G2レポートはいかがだったろう。もっとお伝えしたい機能は山ほどあるのだが、誌面の都合で今回はここまでとする。急ぎ足になってしまったが、Dragonfly G2の導入をお考えの企業のみなさまの参考になれば幸いだ。それではまた別の機会に次のレポートをお送りしたいと思う。

海洋プラスティックを使用したノートPC

HP Elite Dragonfly G2

重さ989g、厚さ16.1mm、CNC削り出しのマグネシウムボディーの軽量ビジネスPC。多彩なセキュリティ機能に加え、のぞき見を防止する内蔵型プライバシースクリーン、物理シャッターを備えたカメラ、コラボレーションを促進する全方位マイクなど、ビジネスに必要な全てをエレガントなボディーに備えました。

  • Windows 10 Pro
  • 第11世代 インテル® Core™ i5 / i7 CPU
  • オンボード8GB / 16GB LPDDR4X
  • 256GB / 512 GB SSD ストレージ

HP Elite Dragonfly G2の詳細を見る

* デバイスには Windows 10 に無料の Windows 11 へのアップグレードが付属しているか、Windows 11 がプリインストールされている場合があります。
Windows 11 へのアップグレードは 2021 年下旬~ 2022 年に対象となるデバイスに提供される予定です。時期はデバイスによって異なります。機能によっては特定のハードウェアが必要です(aka.ms/windows11-spec 参照)。

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