2022.10.31

5GやLTEなどのモバイルネットワークがもたらす高速で安全な通信環境

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インテル® 5Gソリューション5000を採用した
HP Elite Dragonfly G3の超高速通信対応を体感する

モバイルノートパソコンが備える通信機能は、なくてはならないものとなりつつあります。もはやスタンドアローンでパソコンを使うことなどありえないといってもいいでしょう。特に、5GやLTEなどのモバイルネットワークの整備により、これまでのWi-Fi通信より柔軟な通信環境が得られるようになっています。ここではHP Elite Dragonfly G3を通信面からレビューしてみます。

HP Elite Dragonfly G3の機動力を高める5G対応

HP Elite Dragonfly G3の一部の構成では高速・大容量通信 5G に対応しています。前世代のLTEネットワークとも互換性を保ちながら、それを超える超高速、多数同時接続、超低遅延を実現する5G 通信モジュール内蔵のモデルを選ぶことができます。広帯域での接続なら、4Kや8Kといった高精細映像や大容量のコンテンツもスムーズに利用することができます。

通信系モジュールにはインテル® 5Gソリューション5000を採用しています。4G世代に相当するLTEネットワークと比較しても、5G通信ができるサービスエリア内では、条件がよければ約5倍の通信速度が得られます。

インテル® 5Gソリューション5000では、MediaTek社との協業により、次世代のPC体験に向けた5Gモデム・ソリューション製品を定義策定し、その開発、認証、サポートを提供します。また、Fibocom社 との協業により、は 5G M.2 ソリューション(FM350-GL™)の製品供給に関して連携しています。

超高速通信が新しい当たり前に

通信機能という観点から、HP Elite Dragonfly G3を見ると、

の2つの方法でインターネットに接続することができます。どちらも超高速通信ですが、モバイルノートパソコンを携行し、いつでもどこでも使おうというとき、その通信手段が複数用意されているというのは心強いものです。

特に、5Gモバイルネットワークはサービスエリアもどんどん広がっています。

モバイルネットワークを使うことで、固定インターネットを経由したWi-FiやCATV、光接続などとは異なる通信経路が、そのときにいる場所にかかわらずに得られます。それによるメリットとして次のような点が挙げられます。

eSIMとモバイルネットワーク

モバイルネットワーク事業者との契約ではSIMと呼ばれる小指の爪サイズのICカードが発行されます。サイズは3種類ありますが、現在はほとんどすべての機器でnanoSIMが使われています。お手元のスマートフォンにはSIMスロットが装備されています。そこにSIMカードが装着されているはずです。

このカード内に、契約者の情報が記録され、HP Elite Dragonfly G3のような機器に装着し、適切な設定をすれば、すぐに通信ができるようになります。

HP Elite Dragonfly G3では、このSIMのほかに、eSIMと呼ばれる物理的なカードでない電子的なSIMを使うことができます。eSIMにはカタチがなく、装着するための物理的なスロットもありません。HP Elite Dragonfly G3内にデータとしてダウンロードし、一般的なSIMと同様に機能します。

日本の通信事業者との契約に際してもeSIMを選択することができます。

eSIMのメリットは、物理的なカタチを伴わないことで、送付や紛失といったリスクがないことがあります。もちろん郵送等に必要な時間もかかりません。ダウンロードのためのURLをQRコードなどで送ることができるからです。メールで送付すれば時間は限りなくゼロになります。

これによって契約から開通までのあいだに、ショップを訪れたり、郵送での書類やSIMの到着を待つ必要がなくなります。契約の手続きは、今いる場所を一歩も動かずに、数時間で完結します。また、企業などでまとめて契約をしたうえで、エンドユーザーにそのSIMを貸与する場合も、電子メールを使い、発行されたeSIMデータを、ダウンロードするためのURLやQRコードを送付するだけです。

現時点で、現在の契約に付加して使えるデータ専用プラン以外、各社ともにパソコンで使うデータ通信専用のプランは、データ通信容量の制約等がないリーズナブルなコストで運用できるものがありません。各社ともに、音声通話つきのプランをそのままパソコンで使うことを案内しているそうです。

音声つきのプランをオンラインで新規契約するのがコスト的にももっとも安くなります。オンラインでの新規契約時にeSIMを発行してもらうためには、電子的な本人確認、すなわちeKYCと呼ばれる手順が必要になります。この過程はパソコンだけでは実現できません。

そこで、あらかじめ、一般的なスマートフォンを使って契約し、そこで発行されたeSIMを、すぐに再発行し、HP Elite Dragonfly G3でダウンロードするという方法をとります。すべてオンラインですませれば手数料等も必要ありません。

5Gネットワークを実際に試してみた

こうしてHP Elite Dragonfly G3でeSIM契約の5G通信ができるようになったら、さっそく街に出てその使い心地を検証してみましょう。

実際に、東京・渋谷の道玄坂下交差点でチェックしてみました。HP Elite Dragonfly G3の液晶ディスプレイを開くと、瞬時にスリープから復帰、そのままWindows Hello の顔認証でデスクトップが表示され、スリープ直前の状態になります。タスクバー右端のインジケータをクリックして通信状態を確認すると、すでに5Gでモバイルネットワークに接続していることがわかります。

測定場所は東京・渋谷宮益坂下交差点。駅周辺のあちこちで再開発工事が続いている。新しい銀座線渋谷駅の向こうにスクランブルスクエアビルを仰ぎ見る。

パソコンがスリープから復帰すると瞬時にモバイルネットワークにつながります。日本全国あらゆるところでそうなのです。場所も時間も問いません。以前なら、既知のWi-Fiがなければインターネットを使うことができませんでした。これからはそんなことを心配する必要はありません。

検証は夕方の16:30頃に行いましたが、ほぼコンスタントに400Mbps前後でのダウンロード速度を確保できるようです。大勢のユーザーを収容する企業のオフィス内やパブリックスペースのWi-Fiで、このくらいの速度を常時確保するのは難しいのではないでしょうか。

また、5Gネットワークは高速大容量以外にも、低遅延や同時多接続といった特徴も兼ね備えています。渋谷のような都市部では時間帯によってモバイルネットワークがこみあって実用にならない状態になることを経験されたことがあるかもしれません。

基地局とパソコンを結ぶネットワークが5Gであれば、そのバックボーンは同じでもLTEのときのようなイライラを感じることはほぼないと考えてよいでしょう。

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