少数の運用チームによる「止まらない」デバイス端末運用―バウハウス丸栄を支える日本HPの包括的支援サービス
2026-08-25
岐阜県に本社を構え、全国各地で空間プロデュースを手掛ける株式会社バウハウス丸栄。全社約400台のデバイス端末(PCおよびモバイルワークステーション)管理を担うのは、他業務を兼務し「専門外」を自認するメンバーがいる5名のチームだ。リソースが限られる中、彼らはいかにして5年周期の大規模リプレイスを成功させ、安定したIT環境を維持しているのか。キッティングから保守までを包括的に支える日本HPのサービスを戦略的に活用した、効率的運用の最適解に迫る。
目的
5年に一度実施するデバイス端末刷新プロジェクトを円滑に進め、兼務体制における運用負荷の低減と、安定した環境維持を目指した。
アプローチ
軽量化と高性能を両立するAMD Ryzenプロセッサ搭載デバイスを採用し、「標準化」を軸に、日本HPの包括的支援サービスを活用した。
導入効果と運用
軽量化と高性能を両立するAMD Ryzenプロセッサ搭載デバイスを採用し、「標準化」を軸に、日本HPの包括的支援サービスを活用した。
今後の展望
デバイス端末のライフサイクル管理を事業基盤として捉え、日本HPと共に、ビジネス成長を支える持続可能な運用を進めていく。
事例制作協力:日本AMD株式会社
インタビュー動画
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兼務体制で問われるIT運用の効率化
岐阜県に本社を置き、1949年の創業以来、空間プロデュースのプロフェッショナルとして日本の商環境を支えてきた株式会社バウハウス丸栄。同社は「『嬉しい行き先』で溢れる社会をつくり上げる」というビジョンのもと、全国8拠点の事業体制のもと、年間約5,000件にもおよぶプロジェクトを手掛けている。
その事業形態は多岐にわたり、企画・デザインから設計、施工監理、完成後のメンテナンスまでを「ワンストップ」で提供するのが同社の強みだ。この広範かつ専門性の高い業務を支えるIT基盤の管理を担うのが、業務管理本部 業務管理部である。しかし、同部は決してIT専任のエンジニアだけで構成された組織ではない。
業務管理部 チームマネジャーの笠原氏は、その実情を次のように明かす。「現在、システム運用を担当しているメンバーは5名おりますが、専門的なシステム分野の経験を持つメンバーは限られています。私を含め、多くのメンバーが異なる業務領域から携わっており、実務を通じて知識やスキルを身につけながら運用を行っています。」
メンバーはシステム以外のバックオフィス業務と並行しながら、全社約400台のデバイス端末管理や社内システム運用を兼務している。その実務はデバイス端末のキッティングをはじめ、サーバや「Active Directory」、ネットワーク管理といったインフラ全般、さらには基幹システムの改修調整やベンダーコントロールなどの上流工程に至るまで幅広い。
「この体制において常に課題となっていたのは、いかに効率的かつ業務を止めない運用を実現するかです」と笠原氏は語る。
特にシステム運用において最優先の指針としているのが「ユーザーである社員にできるだけ負荷をかけない」ことである。現場の生産性を削ぐことなく、いかに業務停止リスクを抑えた安定した環境を維持し続けるか。その実現のために選ばれたのが、強固なパートナーシップを持つ株式会社 日本HPの包括的な支援サービスの活用であった。
信頼関係が支えたデバイス端末選定
バウハウス丸栄では、全社的なIT基盤の健全性を維持するため、5年ごとにデバイス端末を一括で入れ替える運用を定着させており、そのリプレイスサイクルの中で、日本HPは同社の実情に寄り添いながら最適な選択を共に検討する「伴走者」として、単なる機器供給にとどまらない長年の信頼関係を築いてきた。
今回のデバイス端末刷新プロジェクトは、約一年半にわたる緻密な計画の下で実行された。まず、検証フェーズでは、BIM/CAD業務の高度化やワークステーションの老朽化への対応状況を踏まえ、AMD CPU搭載モデルの性能対コスト、そして供給安定性を厳密に評価した。実業務に基づいた徹底的な評価の結果、同社は職務内容に応じた3機種を選定。設計業務には高性能なワークステーション「HP ZBook Ultra G1a」、一般業務・モバイルワーカーには軽量なノートPC「HP EliteBook 635 Aero G11」、そして拠点内業務には16インチのノートPC「HP ProBook 465 G11」である。
職種に応じた「適材適所」のデバイス端末を選定・配備
今回のリプレイスでは、職種に応じた「適材適所」の配備も行われた。モバイルワークが中心のユーザーには、1kgを切る高性能なノートPC「HP EliteBook 635 Aero G11」を配布。業務管理本部業務管理部の加納氏は「あまりにコンパクトで当初はキー操作に戸惑う声もありましたが、それも軽さのメリットに比べれば些細なこと。今ではこの軽さが手放せないという反応がほとんどです」と語る。
また、社内事務メインのスタッフには16インチのノートPC「HP ProBook 465 G11」を採用。業務管理本部業務管理部の冨田氏は「本体はコンパクトになりましたが、画面は大きく見やすいままです。デスクワークの効率化に繋がっています」と満足感を示す。
さらに全モデル共通で、バッテリー性能も大幅に向上した。以前は長時間のオンライン会議で残量が不安になることもあったが、現在はACアダプターなしでも余裕を持って完走できるスタミナを備えている。
業務管理本部業務管理部主任の篠田氏は、今回のリプレイスにおける選定基準の核となった「ユーザー第一」の考え方を次のように強調する。
「今回の機種選定において最も重視したのは、単なるカタログスペックや価格の比較ではありません。実際に現場で働く社員がどのようにPCを使い、どのような点に困っているのかという『利用者の実感』に深く踏み込んで検討を行いました」。
篠田氏によれば、コストや性能も重要だが、使う人の視点に立って最適な道具を選ぶことが、結果として業務の質や満足度の向上につながるという。
こうした考え方の下で選択されたのが、AMD Ry zenプロセッサを搭載した日本HPのデバイス端末である。今回の判断は、単なるスペック比較の結果だけではない。日本HPが国内大企業における採用実績を提示し、「万が一の際も責任を持ってサポートする」という強いコミットメントを示したことが、社内の慎重論を払拭する決め手となった。HPの明確なロードマップに対する信頼が、全社規模での標準化という戦略的決断を支えたのである。
「CDS」による、更新作業を軽減するキッティング
こうして機種が決定した後、導入・展開フェーズにおいて、重要な役割を果たしたのが、日本HPの支援サービス「CDS(Configuration and Deployment Service)」である。構築フェーズでは、少数の運用チームを支える仕組みとして、CDSが採用された。CDSを利用することで、OSイメージ作成支援、クローニングやBIOS設定、さらには個体管理に不可欠なコンピューター名の設定、ラベル貼付に至るまでが、日本HPの工場出荷段階で完了する。この結果、納品後に発生していたセットアップ作業の負荷は大幅に軽減された。
同社にとって、工場キッティングの採用は、「効率化」以上の意味を持っていた。過去には、OSインストール時のトラブルにより、運用チームが大きな負担を強いられた経験がある。その教訓を踏まえて採用されたCDSは、HPがマスター作成を支援し、工場段階でそのマスターイメージを適用することで、少数精鋭のチームを煩雑な初期設定作業から解放し、スムーズな全社展開を可能にした。
笠原氏は過去の経験と比較しながら、今回の成果を次のように語る。「2020年の刷新時は手探りの部分も多かったが、今回はマスターイメージに組み込む情報を増やし、さらに精度を高めました。以前は不具合があればOSの再インストールからやり直す必要があり、徹夜を覚悟しなければならない場面もありましたが、今は問題が起きてもマスターイメージから復元すればよく、この気軽にリストアできる安心感は、運用側にとって非常に大きいですね」
さらに、PC番号やユーザー名が印字された管理シールが貼付された状態で納品される体制を整えたことで「納品直後の煩雑な個体識別や資産管理の初期対応を極めてスムーズに進めることができました」と同氏は高く評価する。
今回のプロジェクトにおいて、日本HPは「マスターイメージ」の設計支援や量産展開に加え、専任窓口による「PAS(Priority Account Service)」を通じた運用支援を担った。
実際の納品は一括で行われ、その後、数カ月をかけて全国の拠点へ段階的に展開された。納品後の作業はドメイン参加と社内環境固有の設定に限定され、導入工数は大幅に短縮された。業務管理部の冨田氏は、その効果をこう説明する。「ゼロからセットアップすれば3日程度かかる作業が、キッティング済みの端末にマスターから復元する形なら、1日もかかりません。普段のセットアップ時も同様のメリットを感じています」
導入直後の不具合もオンサイト保守・WXPにより迅速に収束
導入当初、一部の端末において画面やバッテリーの初期不良が発生したほか、電源が入らなくなる事象が複数拠点で報告された。岐阜の本社から遠隔地の拠点を管理する運用チームにとって、こうしたハードウェアの不具合への個別対応は大きな負担となる。
しかし、ここで同社を支えたのが、日本HPの「オンサイト保守サービス」であった。
「不具合が発生した際、自分たちで現地に赴くのではなく、オンサイト保守を活用して迅速に原因調査と対応を依頼できたことは、運用負荷を抑える上で非常に有効でした。エンジニアが直接ユーザーとやり取りして完結するフローは、本当に楽だと感じます」と笠原氏は振り返る。
導入時の苦労はあったものの、少数の運用チームは業務への影響を最小限に抑えながら、環境を安定稼働へと導くことができたのである。具体的には、Windowsのアップデート等に起因する技術的な課題に対し、運用チームは日本HP の管理ツール「WXP(Workforce Experience Platform)」を駆使して対応にあたり、トラブルの早期収束につなげた。
既存の資産管理ツールでは難しかった、詳細なデバイス端末の状態の可視化も、WXPによって実現した。WXPの真価は、トラブルの「予兆」を可視化できる点にある。例えば、ユーザーが3週間以上再起動を怠っているなどの客観的な状況や、重要な更新プログラムやファームウェアの更新が適用されてない端末の特定し、過去1ヶ月のCPUやメモリの負荷データ、特定のバージョンのアプリケーションクラッシュなどの頻度から原因を特定できるため、リテラシーに依存しない的確なサポートが可能になった。これにより、プロアクティブな運用体制へと進化したのである。
「なんとかしてくれる」という日本HPの安心感
バウハウス丸栄のシステム運用において特筆すべきは、日本HPとの「ツーカー」と言えるほどの密接な連携体制である。それを象徴するエピソードがある。今回のデバイス端末刷新プロジェクトという重要な局面において、チームマネジャーの笠原氏は自身二度目の育児休業というライフイベントを控えていたのだ。
「ほぼ初めてのメンバーで対応してもらったのですが、日本HPと一緒ならなんとかなるだろうと正直、不安はありませんでした。今年のマスター更新時も別のメンバーが育児休業を取る予定ですが安心しています」と笠原氏は笑う。
この安心感の根底にあるのが、日本HPの「PAS(Priority Account Service)」 の存在だ。
PA Sでは、専任のテクニカルアカウントマネージャー(TAM)が中心となり、顧客の運用状況やIT 環境を継続的に把握しながら、課題の整理や改善に向けた提案など、長期的な視点での伴走支援を行っている。一方で、実際の障害対応や修理手配については、専用のサポート窓口、専任のスタッフが迅速に対応する体制が整っている。
TAMとこの専用窓口は日常的に密な情報共有と連携を行っており、背景や経緯を一から説明する必要がない。この両者の連携を軸とした体制が、バウハウス丸栄にとっての「ホットライン」として機能し、問題発生時にもスムーズな解決を可能にしている。こうした体制により、担当者が不在となる局面においても、属人
業務管理部の木下氏は、PASのメリットをこう述べる。「修理の連絡をすることも多いのですが、急ぎの案件であっても迅速にご対応いただける。トラブル時に迷わず、そして安心して頼れる存在がいることは、日々の運用における大きな安心感に繋がっています」
特に評価が高いのが、定例会を通じた定期的なコミュニケーションである。業務管理本部業務管理部主任の篠田氏は「WXPを活用して稼働状況を客観的なデータで示してもらえるだけでなく、最新の技術動向を踏まえたアドバイスを受けることができます」と語る。
迅速な意思決定を支えるパートナーシップを継続
バウハウス丸栄は、今、最新テクノロジーをより実務に浸透させる「次のフェーズ」へと移行している。業務管理部では現在、AIを用いた社内ナレッジの整理や、日常業務の効率化に向けた具体的な検討を開始している。篠田氏は「社内規定やこれまで積み重ねてきたノウハウを検索できる独自のAI環境を構築することを今年の目標にしています」と語る。
また、同社で進むフリーアドレス制への移行に合わせて、日本HPが提供する会議ソリューション「HP Poly」を用いたハイブリッドワーク支援も加速させている。場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を、より高い次元で定着させていくことが同部の目標だ。将来的には、デバイス端末のスペックに依存しすぎない「HP Z Remote Graphics Software」のようなリモートワークステーション環境の構築も視野に入れている。
最後に笠原氏は、システム部門が果たすべき本質的な役割について、次のように締めくくった。「PCがないと仕事ができない今、『PCを止めない』ことこそが、我々に最も求められていることです。そこは譲れない最重要事項だと考えています」
バウハウス丸栄が構築した「止まらないPC運用」モデルは、安定稼働と社員の利便性を追求する組織にとって、現実的な指針を示しているだろう。「PCを止めない」というシステム部門の使命を果たすため、信頼できるパートナーと包括的な保守体制を築くこと。それが同社のIT戦略の根幹にある。
「社員が足りないと感じるものは、すぐに検討して導入する」。
社員の働きやすさを第一に考え、即座に対応するという同社の企業文化。その迅速かつ果敢な意思決定を支えているのは、ITライフサイクル全体を共に歩む日本HPとの強固なパートナーシップである。
※すべてのパフォーマンスおよび/またはコスト削減効果の記載は、本件に記載されている第三者組織により提供されたもので、AMD が独自に検証したものではありません。パフォーマンスやコストの優位性は、さまざまな要因の影響を受けます。ここに示された結果は、そのような第三者組織独自のものであり、一般的ではない可能性があります。
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