• Z by HP
  • OMEN
  • Hyper X
  • Poly

【HP Sure Click Enterprise 導入事例】養父市役所

養父市役所

自治体におけるセキュアなインターネット活用を促進するHP Sure Click Enterprise

  • HP Wolf Pro Security Service

市民サービスの充実を図る自治体にとって、直近の課題はクラウドサービスをはじめとするインターネットの活用だ。特に自治体のαシステムにおけるインターネット利活用には多くの自治体が悩みを抱えているのが現状であり、様々な手法でこれを解決しようと取り組んでいる。しかし、インターネットへのアクセスを容易にするほど、セキュリティに気を配る必要があるのも事実で、利便性を取るか、安全性を取るかで、苦悩しているケースも見かける。ここでは、HP Sure Click Enterpriseを導入することで、利便性と安全性の両立を実現した養父市の取り組みを紹介したいと思う。

事例紹介PDF
  • 目的
    αシステムをベースとしたインターネット活用の促進
  • アプローチ
    利便性を高めた際にも安心なセキュリティシステムの構築
  • システムの効果
    • エンドポイントセキュリティの向上
    • 既存システムとの高い融和性
    • セキュアなインターネット活用の実現
  • ビジネスへの効果
    • 職員の業務効率化と生産性向上
    • シンプルなシステムによる導入・運用コストの低減
    • 短納期による導入工数の削減

さらなる市民サービスの向上を目指す養父市

兵庫県養父市は、同県但馬地域にある豊かな自然に囲まれた市だ。兵庫県下最高峰の氷ノ山をはじめ、ハチ高原、若杉高原など、雄大な地形を持っており、明延鉱山や養父神社、別宮の棚田といった観光名所も多く、かつては交通の要衝として栄えた八鹿、用水路に泳ぐ錦鯉で有名な養父、養蚕の中心として栄えた大屋など歴史が息づく町並みも人気だ。

そんな養父市では2024年4月現在、約22,000人が暮らしており、「豊かで持続可能なスマートヴィレッジの共創」を10年後の将来像に掲げ挑戦できるまち、「住み続けたい」と思うことができるまちを目指し、精力的に活動している。

「養父市ではデジタルファースト課を中心にDXを推進しています。市民サービスで使うことができるデジタルポイント「やっぷるポイント」の採用や、養父市で活用できる個人カード「やっぷるカード」の導入など、市民サービスの向上にも努めています。私たち情報課は、主にネットワークの保守、運用管理などをメイン業務としています」と養父市のDXを支えるインフラ管理を担当する情報課の津崎氏は語る。

独自のサービスを展開させつつ、DXを推進していく一方で、市役所職員、市民からもニーズが高いインターネットを使った各種サービスの活用には課題があったのだという。「自治体としてαモデルでのシステム運用をしている関係上、どうしても外部のネットワークにアクセスしづらい環境となっていました。そのため、物理的な分離策、いわゆる役所内で使うPCと外部にアクセス可能なPCを明確に分けての運用をしていました」と振り返るのは、同じく情報課の長谷川氏だ。

左から、養父市 危機管理室
情報課 長谷川 伸也氏、
同 危機管理室
情報課 課長 津崎 朋彦氏

物理的な分離方式でのインターネット活用は、シンプルでセキュリティ対策もしやすく、パフォーマンスも問題ない。しかし、業務内容によって2台の端末を使い分けることは不便な側面も多くあり、外部接続用のPCを別途購入する必要があるなどコストも多く掛かってしまうという課題があったのだ。「そこで、現状のシステムに大きな影響を与えず、安全かつもっとインターネットが扱いやすくなるソリューションはないか、探してみることにしたのです」と語る津崎氏。
2023年3月、こうして養父市は新たなソリューションを求めて活動をはじめた。

ベンダー間の連携強化で導入をサポート

ちょうどその頃、養父市を訪問していたHP三浦氏にこのような課題を話したところ、HP Sure Click Enterprise(以降、HP SCE)の紹介とデモンストレーションをおこなうことになったのだという。「いくつかのNW分離製品について情報収集を行っていましたが、HP SCEは非常に軽快に稼働することが分かりました。高いセキュリティを保ちつつ、ストレスなく動くのであれば、打開策になる可能性があると感じました」と長谷川氏。こうしてHP SCEによる打開策の可能性を見出すため、具体的な一歩を踏み出すことになった。

次の訪問の際にはHP SCEの導入実績を多数持つコムチュアネットワーク株式会社(以降、コムチュアネットワーク)も同行、トータルコストなどについて、他製品と共に比較検討を開始した。「HP SCEは、αモデルでのインターネット活用においても高度のセキュリティ対策を構築できるソリューションです。これから、外部サービスを積極的に取り入れようとしていらっしゃる養父市様には最適なサービスだと思い、私たちもお手伝いしたいという思いで自信をもってご提案しました」と語るコムチュアネットワーク渡邉氏。

HP SCEはOSの中に仮想空間をつくり、その中でアプリケーションを実行することで、ファイルを完全に分離できるソリューションである。万が一、ファイルに悪意が含まれていたとしても、仮想空間内から出ることはできないため、システムへの侵入を許さず、ファイルの中身を閲覧することを可能としている。これにより、仮想空間を閉じてしまえば、悪意も同様に稼働することなく消滅、その間、ユーザーが特に何かを指定したり、操作したりする必要もなく、日常の作業を続けたまま完結されるのもメリットとなる。

「検討を続ける中でしたが、もう一度デモをしていただき、メリット、デメリットについて話し合いを続けました。デメリットはほとんどありませんでしたが、課題としてはすでに導入済みの無害化ソリューションとの連携が可能かといった点が挙げられました」と津崎氏。

課題点を洗い出すにはデモのみでは不足ということになり、2023年9月にはPoC(Proof of Concept:概念実証)を開始することになった。「αシステム環境下での稼働実績は豊富にありますから、その点では安心していました。しかし、既存システムとの連携は個別の仕様となるため、工夫が必要かも知れません。そうした意味でも、机上で悩むよりも小規模でも良いのでPoCをすることで、さらに具体的な課題やメリットを見いだせられると思い、実施することにしました」と語るのはPoCを担当したHP 澤田氏だ。

このPoCにより、問題点はほとんど見受けられなかった。懸念であった既存の無害化ソリューションとの連携においても問題のないことが分かり、不安は解消された。

左から、株式会社システムリサーチ
本店長 公共教育統括 谷口 雅一氏、
同本店 営業課 主任 幸岡 義孝氏

コムチュアネットワーク株式会社
ハイブリッドITマネジメント 本部
エンドポイント MSP部 渡邉 崚平氏

これらのデータにより、HP SCEの採用を決定。その後の入札の結果、株式会社システムリサーチ(以降、システムリサーチ)の落札が決定。2024年1月、いよいよHP SCEの本格導入が開始された。
養父市の既存環境を熟知する地域のSIer であるシステムリサーチ、HP、コムチュアネットワークと協業して臨むこととなった。

「HP SCEについては、私たちも存じていました。仮想空間に脅威を閉じ込めるというメカニズムを持つセキュリティソリューションは少なく、また、この方法なら最新のマルウェアにも迅速に対応できるところに注目していました。この度、養父市様に導入することで、さらなるセキュリティ強化を実現できると思い、私たちも導入のお手伝いをさせていただくことになりました。今回の導入を通じて、HP SCEは養父市様と同じようにインターネット活用やエンドポイントセキュリティの強化に悩んでいらっしゃる自治体様へも横展開がしやすいソリューションである感じました」と語るのは、システムリサーチで公共教育領域の支援を統括する谷口氏。

「これまで養父市様における既存システムの導入や運用管理を担当させていただいた経験から、今回のHP SCE導入についても養父市様のお役に立てると考えました。PoCの結果も共有いただいていたこともあり、特に不安材料はありませんでした」とシステムリサーチの幸岡氏も言葉を続ける。

導入効果の高いHP Sure Click Enterprise

「導入作業は実にスムーズに進み、段階的な適用開始から約2か月というスピード感で全職員への導入が完了しています。大きなトラブルもなくスムーズに進みましたが、HP様、コムチュアネットワーク様、システムリサーチ様の協業体制があったからこそだと思います」と導入の手応えを語る津崎氏。

「目的を明確にしたこと、PoCをしっかりやったこともスムーズなシステム導入につながっていると思います。職員からはHP SCEでの運用に最適な専用ブラウザについていくつか質問があった程度で、特にレクチャーや手引書の類を配布しなくても使えています。職員への負担が少ないのもHP SCEの良いところですね」と語る長谷川氏。

「費用対効果を考えると、コストメリットが非常に高いソリューションだと思いました。また、運用もしやすく、使いやすい製品といえます。今、市役所ではフリーアドレスを採用している部署もあるので、これまでのような複数台のPCを使っていると、机が狭くなるうえに、市民のみなさまが来られた際の見た目も良くありません。なんとか1台の端末で業務がこなせるようにしたいと考えているので、高いセキュリティを付与できるHP SCEは非常によい選択肢になると思っています」と津崎氏も導入の感想を述べる。

「コムチュアネットワーク様には今後とも課題解決に最適な提案を期待していますし、システムリサーチ様に関してはこれまで同様、日常の運用管理からメンテナンスまで、引き続き養父市のシステムが順調に稼働できるよう見守っていただきたいと考えています。HP様に関しては豊富な製品群をお持ちなので、今回のソリューションに限らず幅広くご提案いただけると、より採用機会が増えると考えます。いずれにしても私たちは今後もDXを続けていくことになるので、みなさまのサポートをいただきながら邁進してまいりたいと思います」と最後に津崎氏は語ってくれた。HP、コムチュアネットワーク、システムリサーチは今後も養父市をサポートしていく。

株式会社 日本HP サービス・ソリューション事業本部
クライアントソリューション本部
ソリューション営業部 三浦 郁也氏、
グローバルサービス・ソリューション本部
技術部ソリューションアーキテクト 澤田 亮太氏

“費用対効果を考えると、コストメリットが非常に高いソリューションだと思いました。
また、運用もしやすく、使いやすい製品といえます。”

養父市 危機管理室 情報課
課長 津崎 朋彦氏

SureClick Enterprise
導入のお問い合わせはこちら

HPビジネスPCラインアップ

  • 法人ノート

    法人ノート

    長期利用に求められる高い耐久性に加え、メンテナンス性、セキュリティ性、拡張性、互換性など、ビジネスにおける様々な厳しい要求にお答えします。

    詳しくはこちら

  • 法人デスクトップ

    法人デスクトップ

    運用コスト削減するパフォーマンスシリーズ、初期導入コスト削減するスタンダードシリーズ、プライスパフォーマンスを追求したエントリーシリーズをご用意。豊富なラインアップから選択いただけます。

    詳しくはこちら

  • HP ワークステーション

    HP ワークステーション

    ニーズに合わせて選べる豊富なプラットフォーム

    詳しくはこちら

  • HP シンクライアント

    HP シンクライアント

    優れた処理性能と、快適利用を実現するソフトウェアで高いユーザー満足を実現すると共に、便利なツールでIT管理者の負担を減らします。デスクトップタイプからモバイルまで充実のラインナップ。

    詳しくはこちら

※本ページに記載されている情報は取材時におけるものであり閲覧される時点で、変更されている可能性があります。予めご了承下さい。

  • ※Windowsのエディション、またはバージョンによっては、ご利用いただけない機能もあります。 Windowsの機能を最大限に活用するには、ハードウェア、ドライバー、およびソフトウェアのアップグレードや別途購入、またはBIOSのアップデートが必要となる場合があります。 Windows 10は自動的にアップデートされ、常に有効化されます。 ISPの料金が適用され、今後アップデートの際に要件が追加される場合もあります。 詳細については、http://www.microsoft.com/ja-jp/ をご覧ください。