「PCを紛失しました」 情シスの“胃が痛くなる”従業員のPCやらかし どう対策すればいいのか
2025-05-29


場所を問わない柔軟な働き方が可能になった現在、ビジネスPCを社外に持ち出して仕事をする機会が増加している。一方、サイバー攻撃は巧妙化しており、セキュリティリスクは一層高まっている。
こうした環境で、従業員によるビジネスPCの紛失や不適切な使用、情報漏えいといった「やらかし」は後を絶たない。情報システム部門(以下、情シス)はどう対処すべきか。情シスの胃が痛くなるようなビジネスPCのヒヤリハットやセキュリティインシデントの事例を基に、ビジネスPCを取り巻くリスクを整理し、対策を探る。
転載元: ITmedia NEWS
ITmedia NEWS 2025年4月25日掲載記事より転載
本記事は ITmedia NEWS より許諾を得て掲載しています
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2504/25/news009.html
「PCを紛失しました」 情シスの胃痛、その原因は
「飲み会の帰りにPCを紛失しました……」。情シスなら、この一報を受けたときの胃の痛みを想像できるだろう。ある従業員がビジネスPCをかばんに入れたまま飲み会に参加し、酔って帰宅。翌朝、かばんに入れていたはずのPCがないことに気付いた。幸いその日のうちに居酒屋で発見されたが、もし第三者に持ち去られていれば情報漏えいにつながりかねない事態だった。
ビジネスPCを入れたかばんを電車の網棚に置いた、飲食店で座席にPCを置いたままトイレに行った、海外出張中にかばんから目を離した……など置引被害は枚挙にいとまがない。PCの盗難や紛失が起きたら、個人情報や機密情報、各種パスワードなどの流出を防ぐべく、情シスは対応に追われることになる。
従業員がPCにフリーウェアをインストールしたところ、マルウェアに感染してしまったというケースも多い。情報漏えいやデータ破壊、身代金の要求といった被害だけでなく、社内システムやPCを乗っ取られて他社へのサイバー攻撃の踏み台にされることもある。
情シスが思う「従業員にやめてほしいこと」
ハイブリッドワークが定着したことでカフェやコワーキングスペースで作業するビジネスパーソンを見かける機会が増えた。そうしたシーンも、情シスにとっては「やめてほしいこと」に当たる場合がある。
ビジネスPCの画面をのぞき見されるリスクがあるからだ。決算資料や取引先の情報をまとめたスプレッドシートなど、機密情報が丸見えになっていることも珍しくない。
カフェなどのフリーWi-Fiに接続することもやめてほしいことの一つだ。Wi-Fiが暗号化されていなかったり設定に不備があったりした場合、パスワードや機密情報が第三者に傍受される危険性がある。
物理的な損傷も情シスを悩ませる問題だ。ビジネスPCを落として本体にひびが入った、キーキャップが取れた、PCにコーヒーをこぼして挙動がおかしくなった、在宅勤務中に家族が触って画面を割った、といった問い合わせに情シスは日々対応している。こうしたトラブルは、業務の中断だけでなくデータ移行の手間や本体交換などのコストも発生させる。
「PCやらかし」をPCで防ぐ
上述したインシデントを防ぐ有効策の一つが、日本HPのビジネスPCを採用することだ。セキュリティ対策から通信の確保まで、PCやらかしを防ぐさまざまな独自機能を搭載している。
OSの上、中、下から防御
日本HPのビジネスPCに搭載されている「HP Wolf Security」は、OSの上、中、下の各層でデバイスを保護する機能を多数搭載したセキュリティソリューションだ。
OSの上層とはディスプレイやWebカメラなどの外部システムを指す。ここを守る機能の一例が「HP Sure View」だ。ボタン1つで画面に視野角を制限するプライバシーフィルターをかけられる機能で、のぞき見を防止する。
OSの中層では業務アプリケーションやドキュメントファイルを守る。閲覧したWebサイトに仕込まれたウイルスやメールに添付されたマルウェアへの感染からPCを守る「HP Sure Click」や、AIを活用した高度な検知システムによって未知のマルウェアも検出して防御する「HP Sure Sense」などの機能を備える。
OSの下層には、ハードウェアおよびファームウェアレベルのセキュリティ対策が複数用意されている。ハードウェアデータを暗号化する「Certified Self Encrypting Drives」、スマートフォンによる認証を実現したパスワードレスのBIOS管理システム「HP Sure Admin」、BIOSに対する攻撃や改ざんを検知すると自動復旧する「HP Sure Start」、破壊型ワイパー攻撃などからの復旧を可能にする「HP Sure Recover」などだ。
なお、プリインストール版は機能制限があるため、より強固なセキュリティを求める場合には有償版の「HP Wolf Pro Security」の導入も検討したい。
eSIMはコスパ良く、便利なだけにあらず セキュリティ面のメリットも
フリーWi-Fiに接続するリスクに対しては、法人向けMVNOサービス「HP eSIM Connect」が有効な解決策となる。対応モデルを購入すれば、auのLTE/5Gデータ通信が5年間使い放題になるサービスだ。PCの購入代金に5年間の通信費が含まれているため、追加料金は不要。別途モバイルWi-Fiルーターの購入や携帯電話の回線契約をするよりも安価になる。
従業員はフリーWi-Fiに接続する必要がなく、安全な通信環境を使える。物理的なSIMカードがないため、SIMカードの紛失、誤配、破損などのトラブルが起こらないというメリットもある。従業員だけでなく情シスにとってもうれしい機能だ。
紛失・盗難時に、オフラインでもデータ保護を実行
情シスに便利な機能として、PCの紛失や盗難に備えるMDM(モバイルデバイス管理)ソリューション「HP Protect and Trace with Wolf Connect」もある。
PCの紛失・盗難時に、リモートでデータをロックしたり消去したりできる機能を備える。データ消去に当たってはNIST(米国国立標準技術研究所)が定めるパージ(除去)レベルの処理をするので、PCの廃棄と同等の対応ができる。
GPSなどを利用した位置情報追跡機能によってPCの電源のオン/オフにかかわらず位置情報を高い精度で取得可能だ。特筆すべきは、PCが電源オフや通信オフ状態であってもPCの位置情報を特定し、遠隔から命令を送信できる点だ。命令はPCがオンライン接続されたときに自動的に実行され、ロックやデータの削除ができる。
物理的損傷にも対応するサービス
ビジネスPCの物理的な損傷に備えるなら「HP Active Care」への加入が安心だ。オンサイト修理やピックアップ修理などのサポートを受けられるサービスだ。コーヒーをこぼしてビジネスPCを故障させたり落として画面を割ったりしても、迅速に対応できる。
AIを活用してシステムの状態を常時モニタリングし、故障の予兆を検知すると通知が届く。壊れる前に交換をオーダーできるため、PCのダウンタイムを限りなく短縮することが可能だ。
Intel vPro® プラットフォームで管理とセキュリティを強化
「Intel vPro® プラットフォーム」(以下、vPro®)対応モデルのPCを選べば、ビジネスPCの管理を効率化できる。vPro®はリモート管理機能やセキュリティ機能を統合したプラットフォーム。従業員のPCを遠隔で一括管理でき、PCがシャットダウン状態でも電源操作やソフトウェアのインストール、アップデートなどが可能だ。
多角的なセキュリティと高い機動性を両立させるビジネスPC
これらのセキュリティ機能やサービスを組み合わせることで、情シスは従業員の「PCやらかし」に対して包括的かつ効果的に対策できる。
ただし、メリットを最大限に享受するためにはそれらに対応したビジネスPCを選ぶ必要がある。中でもお薦めなのが「HP EliteBook 1040 G11」「HP EliteBook X G1i 14 AI PC」だ。
HP EliteBook 1040 G11のディスプレイは14型(1920×1200ピクセル)で、アスペクト比は16:10と縦方向に広いため一度に広範囲を表示できる。厚さは最厚部で約17.5ミリ、重量は約1.2キロと、薄型かつ軽量で持ち運びやすい。
堅牢(けんろう)性も高く、12万時間に及ぶHP独自の耐久テストと米国防総省の調達基準であるMIL-STD-810H規格をクリアしている。持ち運びによる衝撃や振動はもちろん、落下や温度変化、高度変化、湿度変化など、多様な環境条件下でも安定して動作する。
パフォーマンス面でも優れた性能を発揮する。CPUに「インテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ1)」を搭載しており、複数のアプリケーションを同時に使用する業務や高度なデータ処理も快適にできる。NPUを搭載しているため、CPUやGPUよりも高い電力効率でAIをローカル処理可能だ。
外出先での長時間の使用も想定し、最大約19時間のバッテリー駆動を実現。さらに、高速充電機能「HP Fast Charge」によって残量0%のバッテリーをわずか30分で約50%まで充電できる。
HP EliteBook X G1i 14 AI PCは、1040 G11と同じく14型でアスペクト比16:10のディスプレイを備え、重さ約1.2キロと軽量。CPUには「インテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)」を搭載し、最大47TOPSのNPUを内蔵した「Copilot+ PC」だ。これによって、ラフスケッチやテキストから画像を生成できる「コクリエイター」や、PCで流れる音声をリアルタイムで翻訳して字幕表示できる「ライブキャプション」などを利用できる。
PCやらかしは、従業員の意識や努力だけでは防ぎ切れない。日本HPの独自機能に対応したHP EliteBook 1040 G11やHP EliteBook X G1i 14 AI PCを導入して、セキュリティ対策と従業員の生産性を向上させてはいかがだろうか。
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