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プレスリリース
HPワークリレーションシップ・インデックスを発表

仕事に対する期待が過去2~3年で大きく変化、仕事との健全な関係性において12か国中で日本は最下位

2023年10月18日

株式会社 日本HP

〈本発表のハイライト〉

  • HPのグローバル調査が仕事との健全な関係につながる6つの主要な推進要因を特定、ビジネスリーダーや従業員が考慮すべき点を推奨
  • 仕事との健全な関係性を有しているナレッジワーカー(知識労働者)は27%、日本は5%と最も低い結果
  • リーダーは感情知能(エモーショナルインテリジェンス)の重要性を認識する一方で、従業員は十分でないと回答
  • ナレッジワーカーの8割以上が仕事の満足度が高まるのであれば収入を減らしても構わないと回答、日本では希望の時間と場所で働くためなら22%の減給を受け入れる

株式会社 日本HP(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:岡戸 伸樹)は、HP Inc.が9月20日(現地時間)に発表した、世界12か国の従業員と仕事との関係性を調べる調査、「HPワークリレーションシップ・インデックス(Work Relationship Index)」の日本語訳ならびに日本の調査結果を発表します。さまざまな業界の15,600人以上を対象にした本調査では、人と仕事との関係性が限界点に達し、その影響が広範囲に及んでいることが明らかになりました。

本調査は、ビジネスリーダーやIT意思決定者、ナレッジワーカーを対象に、有意義で、生産的かつ目的のある仕事体験を推進する要因に関する洞察を得るための調査で、生活における仕事の役割、スキルや能力、ツールや職場、リーダーシップへの期待など、人と仕事との関係性について50以上の項目を分析しました。また、仕事が従業員のウェルビーイングや生産性、エンゲージメント、企業文化に与える影響についても調査しました。この調査を通じてHPは、人と仕事との関係性を長期的に把握する尺度として、ワークリレーションシップ・インデックス(対仕事関係性指数)を開発しました。その結果、現在、仕事と健全な関係を持つナレッジワーカーは27%、日本では5%にとどまることがわかりました。
HPワークリレーションシップ・インデックス(日本語訳)は、こちらをご覧ください。

〈仕事との健全な関係性を支える6つの推進要因を特定〉

本調査により、仕事との健全な関係に寄与する6つの主要な推進要因を特定しました。これは、ビジネスリーダーにとって重要な重点分野であり、長期的に追跡していく指標となります。下記はグローバル平均値です。

  • 充実感
    従業員の充実感は、人と仕事との健全な関係の最大の促進要因です。ナレッジワーカーは、仕事における目的、エンパワーメント、仕事とのつながりを求めていますが、一貫してこれらを実感できている割合は29%でした。企業は従業員の期待の進化に対応し、その発言力と主体性を高めて充実感の促進を優先する必要があります。
  • リーダーシップ
    今日の職場では、感情知能や透明性、共感力を持つリーダーシップが非常に重要です。ビジネスリーダーの68%が新しい働き方には新しいリーダーシップスタイルが必要だと述べていますが、こうしたリーダー層の進化を感じている従業員は5人に1人でした。
  • 人中心主義
    ナレッジワーカーの中で自身の価値が認められ、尊重された存在として扱われていることを常に実感している割合は25%です。また、自身が求める柔軟性、自律性、ワークライフバランスを実感している人はさらに少なくなります。この現状改革のためには企業のリーダーが、人を最優先すること、意思決定の中心にチームを据えることを明確に示す必要があります。
  • スキル
    ナレッジワーカーの70%が、対人スキルとビジネススキルの向上を重視していますが、いずれかの習熟度について常に自信を持っている人の割合は31%にとどまりました。成功事例として取り上げられている企業は、総合的なトレーニングとサポートへの投資を通じて、従業員にとって重要なこうしたスキルを育成し、従業員エンゲージメントを向上させる機会を獲得しています。
  • ツール
    今日の従業員は、会社が提供するテクノロジーやツールに対する発言権を求めると同時に、そのテクノロジーが包括的であることを望んでいます。一方で、企業がハイブリッドワークに対応した適切なツールを導入してくれると信頼している従業員は25%でした。テクノロジーはもはや単なる道具として位置づけられているのではなく、従業員エンゲージメントや結びつき、人材育成の重要な推進力として台頭してきています。
  • 職場・ワークスペース
    ナレッジワーカーは、働く場所を移動する際に、シームレスな体験に加え日々どこで働くのかを選択できる自由を求めています。効果的なハイブリッドワークスペース、働く場所の切り替えの容易さや柔軟性および自律性は、仕事をする従業員への信頼感を象徴しており、ポジティブな職場環境を醸成するうえで極めて重要になります。

仕事との健全な関係を支える推進要因調査結果の一例、日本のナレッジワーカーとグローバル平均との比較

〈信頼と感情的な結びつきは、従業員を引き付け定着させる鍵〉

回答者の約6割に上る、58%の従業員が仕事との関係性に対する期待が過去2~3年で大きく変化し、57%が仕事や職場での待遇に関する期待が高まったと回答しています。同じ質問に対して日本のナレッジワーカーの回答は27%と世界の近年の変化とかけ離れた停滞傾向が見られますが、人と仕事との関係性を再定義する重要なタイミングであることは明らかです。職場における信頼および感情的な結びつき強化の重要性は、6つの主要な促進要因全体を通して一貫しています。

グローバルではビジネスリーダーの77%、日本の59%が「共感」を示すことの重要性を、またグローバルの70%、日本の50%は、リーダーとして成功するためには高い「感情知能」が重要であることを認識しています。本調査により、感情知能、そして信頼と主体性の向上が、従業員にとっても非常に重要であることがわかりました。グローバルの83%、日本の84%が、収入を減らしてでも、これらの要因を重視する会社を探したいと述べています。

この傾向は、特にZ世代、ミレニアル世代がけん引しています。ナレッジワーカーのうち、グローバル全体でZ世代の93%、ミレニアル世代の89%、日本ではZ世代の95%、ミレニアル世代の85%が、仕事との関係性を向上させるために減給を受け入れてもよいと回答しています。

また、日本のナレッジワーカーは、グローバルと比較してより大きな減給幅を受け入れる傾向があり、好きな場所や時間に働ける職場で働くための減給幅は、グローバルの13%に比べ、22%と高くなっています。共感力があり感情知能の高いリーダーの下、従業員エンゲージメントと充実感が平均以上の場所で働くために、グローバルでは11%、日本では21%の減給を受け入れてもよいと考えています。

〈ツールとワークスペースを包括するテクノロジーが、従業員エンゲージメントを促進〉

いつ、どこで、どのように働くかという柔軟性が向上したナレッジワーカーの割合はグローバルで63%に上る中、日本では44%にとどまっています。従業員が仕事で成功するために必要なテクノロジーを、会社が提供することが重要と回答する割合はグローバルで76%に達しますが、日本では40%にとどまります。実際に一貫してその環境を実感している人の割合は、グローバルで27%ですが、日本ではわずか3%です。働く場所を柔軟に選択できることや、仕事で必要なテクノロジーが提供されることは、会社との間の信頼と従業員の主体性、ついては仕事と健全な関係性に影響します。

〈仕事との不健全な関係は、従業員の精神的、感情的、身体的なウェルビーイングに影響〉

本調査では、仕事との不健全な関係が従業員の暮らしや企業のビジネスに悪影響を及ぼすことも明らかになりました。

従業員が仕事との関係性に満足していないと、ビジネスにも損失をもたらします。

  • モラルと結びつき:ナレッジワーカーは、生産性の低下(34%)、仕事への意欲の低下(39%)、孤立感の増大(38%)を報告しています。
  • 人材の定着率:離職を考える従業員は76%に達し、日本でも74%と同等の傾向が見られます。また、所属先の会社を良い職場として推薦する割合は24%(日本は12%)と、低い割合にとどまります。一方で、仕事との健全な関係がある場合は、離職を考える割合は22%(日本は15%)です。

仕事との不健全な関係は、精神面、感情面、身体面でのウェルビーイングに影響を与える可能性があります。1つでもネガティブな影響があると回答した人は、グローバルで76%、日本では77%です。

  • 精神面:グローバル調査対象の55%、日本の59%が自尊心や精神的なウェルビーイングが損なわれており、自己肯定感が低く、疎外感を感じるなどを報告しています。
  • 感情面:感情面は従業員の生活の他の側面にも影響しており、45%(日本は35%)は友人や家族との人間関係の悪化、59%(日本は56%)は、個人的な情熱を追求できないほど消耗していると回答しています。
  • 身体面:精神面や感情面のウェルビーイングの状態により、身体的な健康を維持することが困難になる場合があります。グローバルでは従業員の62%、日本では59%が、健全な食事、運動、十分な睡眠の確保などに問題があると回答しています。

*手法
HPは、エデルマン・データ&インテリジェンス(DxI)に委託してオンライン調査を実施しました。本調査は、2023年6月9日~7月10日にかけて米国、フランス、インド、英国、ドイツ、スペイン、オーストラリア、日本、メキシコ、ブラジル、カナダ、インドネシアの12カ国で実施されました。合計15,624人の調査対象の内訳は、ナレッジワーカー12,012人(各国約1,000人)、IT意思決定者3,612人(各国約300人)、ビジネスリーダー1,204人(各国約100人)でした。

◆HPワークリレーションシップ・インデックス(日本語訳)は、以下のURLからご覧いただけます。
https://www.hp.com/content/dam/sites/worldwide/apps/work-relationship-index/reports/wri-report/jp-ja_wri-report.pdf

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