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【HP Sure Click Enterprise 導入事例】鳥取県江府町

鳥取県江府町

HP Sure Click Enterpriseの導入により、三層分離環境の中、クライアントPC1台による自在なアクセス環境を実現

  • 鳥取県江府町
  • HP Wolf Pro Security Service

自治体が採用する三層分離のシステム内でインターネット接続をするには、外部アクセス専用のPCを用意する手段を用いるケースは多い。しかし、業務の中でこれらを使い分けることにより、作業が煩雑になる上にファイルのやり取りなどセキュリティを保つことが厳しくなることも多い。ここではHP Sure Click Enterpriseを導入することで、難しい課題を解決。クライアントPC 1台のみで、セキュアな環境を構築しつつ、システム内外で自在なアクセスがおこなえる環境を実現した江府町の事例を紹介したいと思う。

事例紹介PDF
  • 目的
    庁舎内のクライアントPCの2台持ちを廃止する
  • アプローチ
    最大の懸念点であるセキュリティ強化の実現にHPSure Click Enterpriseを採用
  • システムの効果
    • 職員がセキュリティを意識せずに業務に集中できる
    • 横断的なファイル共有がなくなり、セキュアなデータ管理を実現
    • 働き方改革、ペーパーレスなど、DXへの意識向上
  • ビジネスへの効果
    • PoCと段階的導入により、短期間での導入を実現
    • ひとり2台端末からひとり1台端末になったことで大幅なコストカットを実現
    • 浮いたコストと余った資産を再活用することで、さらなるDXを促進

名水を育む日本有数の自然環境を持つ自治体

鳥取県と岡山県の県境に位置する江府町は、日本百名山のひとつとして知られる中国地方の最高峰「大山」の麓にある自治体だ。江府町は別名「奥大山」と呼ばれていることからもわかるように、大山の南壁を臨みつつ、その大いなる懐に包まれた自然の豊かさが魅力となっている。「川が合流して『府』となす。」という町名の成り立ちからも、水と深い関わりをもっていることがうかがえる江府町には、現在約2,479人(令和5年2月時点)の人々が暮らしており、江府町役場は町民を支える様々なサービスを届けるために活動を続けている。

「大山を一望する景観は私たちの町のランドマークにもなっています。世界的な飲料メーカーがこの地に工場を構えていることからもわかるように、特に良質の水資源は各方面から注目を集めるほどです」と語るのは副町長の八幡氏だ。

江府町では、数年前よりDXを積極的に推進している。「職員のリテラシーの問題もありますが、当初は用意してあるITシステムやアプリケーションを積極的に使うという文化がなかなか根付きませんでした。グループウェアを最大限に活用して合意形成の速度を上げたり、ペーパーレスを促進したりといった行動が、どれほど仕事の効率化につながるかが、なかなか伝わらなかったのです。ですから、まずはシステムやアプリケーションを便利に使える環境づくりを大切にしようと考えました」と語る八幡氏。

鳥取県江府町 副町長 八幡 徳弘氏

江府町はもちろん、自治体システムのほとんどについていわれるのは、その使いづらさだ。いわゆる三層分離の状態で基幹システムとインターネット上の各種サービスを利用するには、クライアントPCを使い分ける必要があるなど、業務の重荷になってしまうような仕様も多く、改善が求められているケースが多い。
「江府町でも同じような課題が浮上していました。そこで以前からお付き合いのあった株式会社インフォメーション・ディベロプメント(以降、ID)にIT専任者の常駐を依頼し問題点や課題を指摘してもらいました。その結果、セキュリティ上、クライアントPCを2台に分ける必要があることは確かだが、業務が煩雑になり、職員への負担も大きいという判断をされました。この点をまずは業務改善の入り口にしようと私たちは考えました」と語る土居氏。こうしたきっかけにより、江府町の課題解決への取り組みがはじまった。

強固なセキュリティを実現するHP SCE

DX促進をメインにセキュリティを含めた業務改善について相談を受けたのは株式会社インフォメーション・ディベロプメントだ。「お話を頂戴した際に、大きな課題となっていたのはインターネット接続系とLGWAN接続系で使うクライアントPCが違うため、これを1台に集約したいという点でした。当然、1台にすることにより、さらに強固なセキュリティ対策が必要になります。しかし、職員のみなさまに対して負担は大きくしたくないと考え、導入効果の高いHP Sure Click Enterprise(以降、HP SCE)をおすすめすることにしました」と語るID 髙松氏。

「HP SCEはPC端末内の仮想空間に悪意を封じ込めるという発想の新しいセキュリティツールです。これまで多くのセキュリティツールが採用してきた、シグネチャ一致型のソリューションとは違い、ファイルやブラウザを開く瞬間からそもそも仮想空間の中での出来事となるため、万が一未知の悪意あるマルウェアが実行されたとしてもその空間から外に出ることはできず、空間を閉じてしまえば悪意のふるまいごと無かったことにできるという仕組みが特長となります。インターネット上の脅威にも対応することが可能となるので、職員のみなさまに負担を感じさせず、今まで通りの作業をしているだけで、セキュリティレベルを高めることができるソリューションになっています」とHPの澤田氏は解説する。

「そのようなソリューションがあると聞き、私たちはとても喜びました」と語る八幡氏。その理由として、ひとつはこれまで2台必要だったクライアントPCの統合が、強力なセキュリティシステムによって、実現できる可能性が高くなったこと。それにより、これまで必要だったPCの運用コストや購買コストが1/2に削減できるからだ。「もうひとつ、私たちが魅力と感じた点は、特別な教育なども不必要ということでした。現場でPCを使用する職員たちにセキュリティの細かな知識がなくてもHP SCEが自動的に悪意の侵入を阻止するので、リテラシーのレベルに関係なく、高い水準でセキュリティが保たれるという部分にも期待感がありました」と八幡氏は語る。

HP SCEに可能性を見いだした江府町は10台規模のPoC(Proof of Concept:概念実証)を開始することになった。「PoCは順調でしたが、一部官公庁や教育関係のサイトへのアクセスの際にうまく開けないということがありました。ホワイトリストへの登録でそれらが改善されたので、不具合というよりもお互いのセキュリティ機能によるものと考えています。PoCの段階で、それらをひとつずつ潰していくことで調整をしていった形です」と語るのは江府町 椿原氏。そのほか、大きなトラブルはなく、江府町ではそのほかのセキュリティソリューションとも比較しながら検討を続けた結果、最終的にHP SCEの導入を決定した。

左から、鳥取県江府町 総務課 主事 土居 智彰氏、
総務課 主任 椿原 初乃祐氏

左から、株式会社インフォメーション・ディベロプメント
西日本事業本部 スマートソリューション部
部長 髙松 晶子氏、
株式会社 日本HP グローバルサービス・ソリューション本部
技術部 エバンジェリスト 澤田 亮太氏

クライアントPCの一元化を実現

「庁舎内への展開についてはいきなり全体へというのではなく、まずは総務課だけに先行導入して反応を見ることにしました」と椿原氏。その際に集まった意見を、職員に配布する初期設定マニュアルなどの構成に活かしながら作業を進め、2025年1月、いよいよ全庁舎への本格導入を展開。本運用が始まった。

「導入後は大きなトラブルもなく、今日まで安定した運用が続いています。セキュリティが強固になったことで、インターネットアクセスを含めたクライアントPCの統合が実現できたので、PCの運用がとても便利になったという声をたくさんいただきました」と椿原氏は語る。

「実際にクライアントPCが1台になったことで、PC本体のコストもそうですが、アンチウイルスソフトなどアプリケーションの維持費も大きく削減できたことは限りある貴重な予算の適正活用に好影響を与えています。また、インターネット側での利用時には意図せず脅威にさらされるケースもあるかもしれませんが、そこでも安全が担保されているということで非常に安心感のあるシステムになったと感じています」と江府町 土居氏も言葉を続ける。

「細かい業務の一例として、インターネット経由でファイルを入手して、他の職員と共有するといった作業があった場合、これまでは外部接続用のPCを開き、ファイルを入手して、それを無害化システムへ入れてから相手に渡すといった一連の手続きが必要でした。現在は各自が自分のタイミングで必要なファイルを入手するだけで済んでしまうので、ファイルの横展開という業務はほとんどしなくなったと聞いています」と八幡氏は語る。

DXの促進に弾みがついた江府町

「HP SCEの導入により、クライアントPCを1台に集約できました。その後の周辺事情としてこれまで2系統だったメールの受信状況も一元化することができています。その結果、情報を一本化されて非常に管理しやすくなったという意見も多く出ていて、情報をまとめることの大切さを痛感しました」と八幡氏は振り返る。

HP SCEの導入により、クライアントPCの一元化を成功させた江府町。今後のICT活用について抱負を伺った。「ここまでのお話でも触れましたが、今回の取り組みによってコストをかなりカットすることができました。結果、予算にも一程度の余裕が出ましたし、一元化により不要となったPCもまだ資産として価値があるものです。私たちの自治体としても働き方改革を進めることは必須としていますので、たとえばリモートワーク専用機として余っているPCを貸し出すことで、ワークスタイルに幅を持たせるための環境づくりに貢献できるようにすることなども可能であると考えています。ほかにも今は現場でPCを開く機会も増えていますから、資料の持ち出し専用機にしてペーパーレスを進めるといったアイデアもあります」と語る八幡氏。江府町では今回のHP SCE導入を受け、さらなるDXの促進により積極的に取り組む手段を得たことになる。

「HP様においては様々なポートフォリオをお持ちなので、私たちが活用できるソリューションの最新情報をいただけるとうれしいですね。ID様にはこれまでもとてもお世話になっていますし、誰よりも江府町をご理解いただいていると考えています。今後もよりよい仕組みづくりのために、新しいご提案を持ってきていただきたいですね」と最後に八幡氏は語ってくれた。今後もHPとIDは江府町の確実なDX促進のためにサポートを続けていく。

“今回のHP SCEの導入とクライアントPCの一元化の実現により、
2系統だったメーラーの管理も一元化することができました。
管理しやすくなったと評判で、情報をまとめることの大切さを痛感しました。”

鳥取県江府町
副町長 八幡 徳弘氏

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