宗務庁としての役割の効率化を目指す
浄土宗宗務庁は、全国に約7,000ヵ寺ある寺院と、僧侶(教師)約10,000人が属している浄土宗全体の寺務を担う機関だ。浄土宗の行政を司るために設置された浄土宗宗務庁は、宗教法人「浄土宗」規則により、主たる事務所を京都市東山区に置き、また従たる事務所を東京都港区に置いている。
「浄土宗は2024年に法然上人開宗850年を迎えました。私たちの組織は、宗祖法然上人の立教開宗の精神に則り、浄土宗の教旨をひろめ、儀式を行い、僧侶、檀信徒その他の者を教化育成することを目的とし、寺院及び教会を包括するほか、この法人の目的達成に必要な業務及び事業を行っております」と語るのは、浄土宗宗務庁 浄土宗企画調整室長 名越 邦博氏(以降、名越氏)だ。
浄土宗宗務庁では、DXにも積極的でペーパーレスの促進をはじめ、業務効率化を進めている。その一環として、業務で使うPCのライフサイクル管理について、懸念点があったのだという。
「業務使うPCは5年前後の入れ替えタイミングで都度購入していました。よくある運用かと存じますが、PCの使用者や用途、保管場所、ライセンス期限等を台帳に登録し、必要があれば随時更新するといった、本庁の規定に則った運用を行っております。廃棄についても、ライセンスや保守期限を軸に計画されるリプレイスと同時に行なっており、廃棄の際はデータ破壊を行なった上で廃棄業者様に引渡していました」と名越氏。
浄土宗宗務庁
浄土宗企画調整室長
名越 邦博氏
この際のデータ破壊や業者との調整に時間を要していたため改善が必要だと感じていた浄土宗宗務庁は、間もなく始まるPCリプレイスおよび工数削減について取引のあるSier数社に相談してみることにしたのだという。
PCリプレイスと持続可能社会の両立
相談を受けたSierの中からGateテクノロジーズ株式会社が選ばれ、サーバやPCのリプレイスの作業を行うことになった。同社はリプレイスの作業を進める際にHPと話をする機会があり、その際にHPから「HP PCリユースプログラム」のことを知ったのだという。
「ただ廃棄するというだけではなく、きちんとリユースとして発展途上国で再利用する部分などが、浄土宗宗務庁様が取り組んでいらっしゃる持続可能社会へ向けた取り組みにも合致すると思い、ご紹介することにしました」と語るのはGateテクノロジーズの淺田 昌志氏だ。
淺田氏がいうように、浄土宗宗務庁ではSDGsに対応する取り組みを進めており、HP PCリユースプログラムはまさにその精神にも合致するといえる。
「HP PCリユースプログラムは、HPの法人向けPCへの買い替えをしていただくことでご提供できるサービスで、簡単にいえば今までお使いだったHPまたはHP以外の法人向けWindows PCを1台5,000円で引き取らせていただくソリューションです。物を無駄にしないという部分で環境への配慮にもなりますし、リユースすることで、海外のITが行き届いていない地域へ再生PCを展開するという部分では社会貢献にもなります。データ消去に関しても国際基準に準拠した品質で実施されるので安全です」と語るのは株式会社 日本HP パートナー営業統括 第3営業本部 第1営業部 主任 堀 達也氏だ。
GateテクノロジーズとHPはこうして浄土宗宗務庁へ、HP PCリユースプログラムを提案。その内容が非常に有効的であり魅力的であったため、PCリプレイス後すぐに適用することとなった。