受注トレンドからビジネスPC購買のヒントが見えてくる!(2025年4月版)
2025-05-30

日本HP担当者が最新のビジネスPCの受注トレンドを分析し、その傾向を解説する企画をお届けします。ビジネスPCを購入する際のヒントになると同時に、今後のトレンド予測にもつながる情報をお届けします。
【注:分析に活用している日本HPの受注データは、全体に与える影響が大きい大型受注案件を省き、1回の受注台数が100台未満のオーダーを対象としています。】
ノートPCのディスプレイは16インチへ完全に移行
―ビジネスノートPC スタンダードモデルのディスプレイが15インチから16インチへと移行しているというお話しは前回もいただきました。しかし、今回は15インチの優勢に見えますが、これには理由があるのでしょうか?
はい。HPのビジネスノートPCのトレンドとして、今後のロードマップでもスタンダードモデルは16インチが主流となっていくことには変わりはありません。今回、15インチモデルが伸びているように見えますが、これは旧ラインアップのキャンペーン効果が大きく出ている形なのでこの流れは一時的なものです。
前回もお話にあったと思いますが、テクノロジーの進歩により、従来のいわゆる「A4サイズ」と呼ばれる15インチモデルのサイズ感はそのままに、細型ベゼルなどをデザインに採用することでより大きなパネルを搭載できるようになったというのがその理由です。
―使い勝手はそのまま、画面が見やすくなったというイメージですね。
おっしゃる通りです。さらにパネルの比率も16:9から16:10へと仕様が変更になっているので、より縦幅が広く、特にブラウジングやドキュメント作成などがやりやすくなっています。これにより、16インチモデルはより生産性が高くなったということも特長だと思います。
AMDの伸びが目立つプロセッサー
―プロセッサーでは、これまでのパワーバランスに変化があるように見えますね。
デスクトップPCでは、AMD Ryzen™ プロセッサー搭載モデルが伸びていますが、このグラフのものは8000番台の世代のデータなので、AIを意識しているのかは正直読み取れません。しかし、確実にニーズは高まっているのは確かなのでAMDの信頼性や生産性の高さへの評価は上がっているといえます。
もう一点、インテル® Core™ プロセッサーにおいてはi5が人気の中心というのは変わりませんが、その分i3を選択するお客様が減っている状況は今回も変わらず見て取れるところです。
―やはり生産性や業務効率を考えると、できればインテル® Core™ i5プロセッサーは欲しいところですよね。
おっしゃる通り、Microsoft 365 がギリギリ動くということではなく、快適にストレスなく動くということが、これからのビジネスにとって重要なポイントになっているのだと思います。
―ノートPCのプロセッサーの動きはどうですか?
こちらもAMDの健闘が目立ちますね。人気の中心となっているAMD Ryzen 5プロセッサーは今年に入って大きくシェアを伸ばしているというニュースもあります。
前回から登場したインテル® Core Ultra™ プロセッサーと比較しても遜色のないニーズなので、今後登場するAMD Ryzen™ AI 300シリーズが市場にどのように受け入れられるのか、私も気になるところです。
―ビジネスノートPCはAI時代に突入した感がありますね。
生成AIの自社運用も手が届くようになっている現在、ローカル環境でのAI活用を考えればNPUは必須ですからね。先進的な企業からニーズが高まっているのだと思います。HPのビジネスノートPCは Copilot+ PC を含めAI PCが豊富にラインアップしているので、私もこれからの動向には注目しています。
AI機能をストレスなく使うには16GB以上が必須
―メモリはデスクトップPC、ビジネスノートPC共に16GBモデルへの移行がさらに進んでいるようですね。
おっしゃる通りですね。ハイブリッドワークが増えていることもあり、Web会議の本数も多くなっています。Web会議ツールにはAI機能が搭載されていますから、必然的にこれをよく使うようになっています。
背景を変える機能や、話者を追うようなカメラアングルを実現しているのはAIプログラムによるところが大きいですから、それらを快適に使うにはメインメモリの容量も多ければ多いほどよいです。
―先ほどの話のようにローカルでのAI活用が入ってくればさらに要件が高くなることもありますか?
現在は、PC上でAI処理をするのは、先ほども触れたWeb会議ツールのような一部のアプリケーションがあるぐらいですが、ローカル環境で例えばSLMやRAGを使った場合、16GBでは不足してくるケースも出てくるでしょうね。そうなると32GB以上が必要ということもあると考えます。
実際に今回のデータでも一部の企業の方々は32GBメモリを指定いただいていますし、最近のノートPCでは、メモリスロットが最初から埋まっていて、増設できないモデルもあります。そんな機構的な理由もあるので、将来性を考えて余裕のある32GB以上のメインメモリを指定する方もいらっしゃいます。
ストレージは512GBに安定感あり
―ストレージに関しては256GBと512GBが均衡している状況が続いていますね。
安全管理の観点からPC内にデータを持たせずにオンラインストレージを活用するケースが増えていることから、実際には大容量へのニーズはメインメモリほど高くないと考えます。とはいえ、アプリケーション自体の容量が大きくなっているので、少し余裕のある512GBのほうが安心できると思います。
1TB、2TBといった大容量モデルは、デザインやコンテンツ制作が主な使い方というケースでニーズが高いです。作業の軽量化を考えれば、一次データをPC内に持っておきたいですからね。この辺は業種としての要件ともいえるでしょう。
Windows 11 への移行はいよいよ最終段階へ
―OSに関してはもう Windows 11 pro がほとんどですね。
すでに Windows 10 は終売ですから、この結果はもう動かないでしょう。ただし、ちょっと気になっているのは Windows 11 Home を選ばれるお客様も少なくないというところです。
ビジネスでもAI活用が当たり前になる時代がすぐそこにやってきています。Windows 11 もそれに合わせて、Copilot を含むあらゆるAI機能が提供されます。それらを完全に使いこなすにはやはり Windows 11 Pro が最適であることはみなさまもご存じかと思います。
Home Editionを選択される理由のもっとも多いものはコストです。ですが、生産性や業務効率化、セキュリティや管理面でのメリットを考えればPro Editionの方が費用対効果は高いといえます。Windows 11 をお選びいただく際にはその辺りも考慮していただければと思います。
―Windows 11 への移行はほとんどの企業で終わっているのでしょうか?
大企業ではかなり進んでいると思います。以前のような大規模な駆け込み需要はないと考えていますが、どれぐらいの範囲になるかは私たちとしても想像が難しい側面もあります。
“ダブルコネクト”がトレンドに!
―こちらにはデータとして出てきませんが、HPのソリューションの動向はいかがでしょう?
データ通信が5年間無償で使い放題になる「HP eSIM Connect」と、PCの電源が入っていない状態でも、探す、PCをロックする、データ消去をするといったリモート管理ができるMDMソリューション「HP Protect and Trace with Wolf Connect」は、どのイベントでももっとも問い合わせが多く、HPのWebサイトからもよく質問がくるソリューションです。
両者は実運用において非常に相性が良いので、最近ではふたつのサービスを合わせて「ダブルコネクト」といった愛称で呼ばれることも増えてきました。導入される企業や組織の方々も増えてきており、今後みなさまに事例記事としてご覧いただけることも多くなると思います。
ダブルコネクトはもちろん、どちらか単体でもこれらを搭載できるモデルも人気です。最新のAI PCや Copilot+ PC にも対応モデルが次々とラインアップしていますのでぜひお気軽にお問い合わせいただければと思います。
―今回も有意義な情報をありがとうございました!次回もよろしくお願いします。
HPは、ビジネスに Windows 11 Pro をお勧めします。
Windows 11 は、AIを活用するための理想的なプラットフォームを提供し、作業の迅速化や創造性の向上をサポートします。ユーザーは、 Windows 11 のCopilotや様々な機能を活用することで、アプリケーションやドキュメントを横断してワークフローを効率化し、生産性を高めることができます。
組織において Windows 11 を導入することで、セキュリティが強化され、生産性とコラボレーションが向上し、より直感的でパーソナライズされた体験が可能になります。セキュリティインシデントの削減、ワークフローとコラボレーションの加速、セキュリティチームとITチームの生産性向上などが期待できる Windows 11 へのアップグレードは、長期的に経済的な選択です。旧 Windows OSをご利用の場合は、AIの力を活用しビジネスをさらに前進させるために、Windows 11 の導入をご検討ください。
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ハイブリッドワークに最適化された、Windows 11 Pro+HP ビジネスPC
ハイブリッドなワークプレイス向けに設計された Windows 11 Pro は、さらに効率的、シームレス、安全に働くために必要なビジネス機能と管理機能があります。HPのビジネスPCに搭載しているHP独自機能は Windows 11 で強化された機能を補完し、利便性と生産性を高めます。
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