2024.09.18
MKTインターナショナル株式会社CEO/代表取締役社長:赤井 誠
Wordは多くの方が使っている文書作成ソフトです。そんな誰でも知っているWordの可能性を広げてくれるのが、AIを活用した新しい機能 Copilot in Wordです。Copilotは、文章の下書き、校正、表現の改善、要約など、さまざまな文書作成や改善に役立つ機能を提供します。
では、具体的にどのようにCopilot in Wordを使えばいいのでしょうか。ここでは、仕事に活用することを前提にして、Copilotの基本的な使い方を、例題を交えて紹介します。
国内では、企業でドキュメントを作成するときに、Wordでなく、ExcelやPowerPointを使用することが多くあります。特に定型フォーマットが決まっている場合にはExcel、画像や図版が多い場合は、PowerPointを多用する特徴があります。一方、欧米では、ドキュメント作成には、ExcelやPowerPoint でなく、Wordを利用することが多いです。Copilot in Wordを、欧米での利用方法がベースにあるという背景を理解した上で、活用することが作業の効率化につながります。さらに、他のオフィスアプリとの連携も、同様にドキュメント作成の中核がWordであることを理解しておくと、より作業が効率化できます。例えば、Wordで作成したドキュメントをPowerPointに読み込んでプレゼンテーション資料を作成するということになります。
Copilot in Word は、ドキュメントの要約、下書き、書き換え、翻訳などに活用できます。まず、ドキュメントの要約機能から使っていきましょう。
サンプルファイルとして、日本マイクロソフトが提供している『Microsoft 365 電子帳簿保存法対応 ホワイトペーパー』を利用します。このファイルを開きます。文章が表示されている状態で、上部にあるCopilotメニューをクリックします。
「このドキュメントを要約する」をクリックする、あるいは、Copilotウィンドウ下のボックスに「要約してください」などとプロンプトの入力をしてください。すると、ウィンドウに次のような要約が表示されます。
23ページのドキュメントですので、一瞬で読みと通すことは大変です。しかし、要約に目を通すことで内容をおおよそ理解することが可能になります。なお、要約した文章には注釈表示がありますので、クリックすると原文が表示できます。気になったらチェックして比較してください。また、よりサマリーをフォーマルにしたい、あるいは少しカジュアルな文章にしたい場合は、ウィンドウにある「サマリーをよりフォーマルにする」や「サマリーをよりカジュアルにする」をクリックしてください。
Copilot in Wordの中核機能といってもいいのが、下書きです。誰にとっても、報告書などのドキュメントをすらすらと書くのは難しいはず(と思っています)。そんなとき、ベースになるドキュメントがあったらうれしい人も多いはずです。そんなときに活用してもらいたいのが、この下書き機能です。また、報告書や告知レター、謝罪レターなどのテンプレートをネットで検索して、ダウンロードして使っている人も多いことでしょう。そんな人たちにも、お勧めなのが、下書き機能です。では、下書き機能を使ってみましょう。
1.Wordを起動します。冒頭に次のような表示がされます。
2. 次に、Copilotアイコンをクリックして、Copilotウィンドウを開きます。
3. 今回は、あまり作成したくない謝罪レターの下書きを作ります。Copilotウィンドウに、次のようなプロンプトを入力します。
4. すると、Copilotが文章の提案を表示します。
この下書きでいい場合は、Copilotウィンドウの【保持する】をクリックします。
5. 遅延の理由について、台風以外に道路の寸断ということも記載する必要があるとします。ここで、一部書き換えを指示することにします。第1パラグラフを選択します。
6. Copilotアイコンをクリックして、Copilotウィンドウを開き、書き換えの指示を出します。
7. 以下のようにCopilotが書き直しを提案すると同時に、変更内容も説明します。不必要な部分を削除して、保存します。
製品ABC以外に、製品ZYZも遅延していることが分かりました。しかも、製品ZYZの納期は、10月前半です。影響する製品名と納期について、表組みして、分かりやすいようにしましょう。下書きに以下の3行を追加します。
製品名 納期
製品ABC 9月末
製品ZYZ 10月前半
8. 左余白の Copilotメニューから、[テーブルとして視覚化] を選択します。
9. Copilotは、テーブルがどのように見えるかを表示します。[保持] を選択してテーブルをドキュメントに挿入します。
Copilotからテーブルの書式設定の変更はできないため、必要に応じて、Wordメニューから、テーブルの書式設定を変更します。Copilotが生成するコンテンツはあくまで「下書き」です。優れた結果を得るためには、最終的に人間が生成結果を読み通して全体を推敲し、加筆修正して調整することが必要です。Copilotの役割は下書きの生成と、それを洗練する作業をお手伝いすることで文書作成の時間や労力を節約し、品質を向上させることです。
最後に、IT業界でビジネスを展開する場合、国内企業であっても、英語のドキュメントを避けることは大変です。また、お客様に製品を紹介するときには、いち早く海外のサイトから情報を入手して、お届けすることも重要です。Copilot in Wordは、そのようなニーズにも対応できるように、翻訳機能も保持しています。ここでは、HPサイトで掲載されたプレスリリース文から、以下の2行を翻訳することにしましょう。
この2行を選択して、Copilotウィンドウを起動し、翻訳を指示します。
さらに、HP OmniBook Ultraについての情報を追加することにします。Copilotウィンドウに、HP OmniBook Ultraについて、簡単な説明を追加することを指示します。
このように、最新の情報であっても、翻訳に加えて、Webサイトから新しい情報を入手して、ドキュメントを作成することができます。
Copilot in Wordを使って下書きする機能は、文書作成の時間や労力を節約し、品質を向上させることができます。本文中に紹介したように、書き換えの作業では、Copilot in Wordは、改善の理由や例も教えてくれるので、参考にもなります。使い方をマスターしていけば、Copilot in Wordは、あなたの文章の心強いパートナーとなることでしょう。
HPは、ビジネスに Windows 11 Pro をお勧めします。
Windows 11 は、AIを活用するための理想的なプラットフォームを提供し、作業の迅速化や創造性の向上をサポートします。ユーザーは、 Windows 11 のCopilotや様々な機能を活用することで、アプリケーションやドキュメントを横断してワークフローを効率化し、生産性を高めることができます。
組織において Windows 11 を導入することで、セキュリティが強化され、生産性とコラボレーションが向上し、より直感的でパーソナライズされた体験が可能になります。セキュリティインシデントの削減、ワークフローとコラボレーションの加速、セキュリティチームとITチームの生産性向上などが期待できる Windows 11 へのアップグレードは、長期的に経済的な選択です。旧 Windows OSをご利用の場合は、AIの力を活用しビジネスをさらに前進させるために、Windows 11 の導入をご検討ください。
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※2024年9月18日時点の情報です。内容は変更となる場合があります。
ハイブリッドなワークプレイス向けに設計された Windows 11 Pro は、さらに効率的、シームレス、安全に働くために必要なビジネス機能と管理機能を搭載しております。HPのビジネスPCに搭載しているHP独自機能はWindows 11で強化された機能を補完し、利便性と生産性を高めます。