海上保安庁が作成する海図の大判プリントに
HP PageWide XL プリンターが活躍。
海上保安庁
海上保安庁は、海上における人命と財産を保護するために設けられている組織です。
海上保安庁海洋情報部は、海を測量・観測して船舶が安全に航行できるよう海図の刊行を行っています。
短時間で大量の大判プリントニーズに対応できる高生産性と、高いプリント品質を両立したHP PageWide XL 8000は、私たちに最適な1台だと確信し導入を決めました。
- 業種:
- アーキテクチャ、エンジニアリング & GIS 地図作成
- 組織名:
- 海上保安庁
- 本部:
- 東京
- お話を伺った方:
- 海上保安庁 海洋情報部 航海情報課 上席海図編集官 百崎 誠氏 および 主任海図地名情報官 藤井 智雄氏
- HP導入機材:
- The HP PageWide XL 8000
- ウェブサイト:
- http://www.kaiho.mlit.go.jp/
課題:海の安全確保/海図の作成
1948年に設立された海上保安庁は12,000名以上の職員を擁し、日本の海岸線を守っています。その任務は海上のパトロールや海賊対策、海洋調査などの多岐な分野に渡ります。海洋情報部では、海洋の調査や観測、海図の発行を行い、航海の安全確保を図っています。
「海洋情報部では約2,000種類の海図を発行しています。毎年約70版ほど改版を行うと同時に、日々集められる港の施設や水深の変化情報をもとに補正する図も毎週発行しており、これらの編集過程でHP PageWide XL 8000を使っています。」(百崎氏)
日本の海岸線を守り、海上警備活動を遂行する防衛線として、海上保安庁は急で大量のプリントに対応しなければならないこともあり、大判の海図を継続的に高速印刷できる大判プリンターを必要としていました。
「海図は世界中の海を航行する船舶によって使用されており、各国は自国の領海の海図を発行する責任があります。船舶はその安全を海図に委ねることになるため、印刷品質は非常に重要になります。」(百崎氏)「海上保安庁と関係の深い英国の海洋情報部が、HP PageWide XL プリンターを導入したと聞き、海上保安庁にとってもベストのソリューションになるのではないかと考え導入を検討することになりました。」
「このプリンターを導入することにした理由の一つは、海上保安業務を行う上で生じる急で大量の印刷物を高速でプリントすることができるからです。」
海上保安庁 海洋情報部
航海情報課 上席海図編集官 百崎 誠氏
ソリューション:信頼性の高いHPテクノロジー
HP PageWide XL 8000プリンターは、HP最速のモノクロ/カラー大判プリンターです。総プリントコストを最大50%抑え、シャープで明瞭なディテール表現、耐久性の高い線画プリントを実現し、正確で精密なGIS地図、海図と大きな図面を高速プリントする際にも最適です。
信頼性の高いHPサーマル インクジェット テクノロジーと、HP PageWide XL専用に開発された顔料インクで、HP PageWideテクノロジーは高いプリント品質を瞬時に実現します。高耐久性を求められるHP PageWide XLプリントヘッドは、信頼性が高く長期間の運用が可能です。プリントヘッドの平均寿命は32リットルです。
海上保安庁は、HP PageWide XL大容量スタッカーも導入しました。HP PageWide XL プリンターの高速プリントに対応できるよう特別に設計されたこの大容量スタッカーは、排紙を出力順通りに行うことができ、最大500枚まで用紙を積載してオペレーターの負荷を軽減します。また、HP Crystalプレビュー テクノロジーで最適なPDF管理と、正確な印刷プレビューの提供によって、ワークフローをより円滑にし人為的ミスを防ぐのに効果的なHP SmartStream ソフトウェアもあわせて導入されました。
「HP SmartStreamは地図線画など、プリントする内容を都度手動で選択する必要がなく、プリントジョブを自動認識しプリントすることができるため、非常に使いやすいです。」
「HP PageWide XL 8000プリンターのプリント速度は非常に優れており、1分間にA1サイズで最大30枚、A0サイズも1分間に最大18枚プリントすることが可能など、圧倒的なその速度にとても驚きました。」
海上保安庁 海洋情報部
航海情報課 主任海図地名情報官 藤井 智雄氏
結果:高速プリント、低コスト
海上保安庁は、オペレーターの手間を最小限に抑え、インク消費量を低減して、精密で正確な大判プリントを、高速で高いコスト効率で実現できるようになりました。また、急で大量のプリントニーズにも対応することが可能になったのです。
「ベタ塗りの海図を作成していますが、インクの大量使用はなるべく避けたいと思っていました。」「このプリンターはインクの消費効率に優れており、全体的なコストに貢献してくれるものと期待しています。」「大判の海図をプリントする時、海図の中央から端まで品質が一貫していなければなりませんが、HP PageWide XL プリンターの印刷品質は非常に優れています。プリントヘッド8個が一列に搭載されているため、通常のインクジェットプリンターとは異なり、用紙の中央から端まで均一な品質のプリントを実現することができます。」(藤井氏)
HP PageWide XL プリンターのプリント速度や自動ファイル処理、最適化された排紙ソリューションにより、海洋情報部のワークフロー向上に貢献することが出来ました。インクやプリントヘッドの高効率性やオペレーターの手間の削減は、今後コスト節約にも繋がると期待されています。
「私はHP PageWide XL プリンターが将来、海上保安庁にさらなる恩恵をもたらしてくれることになると期待しています。今後、海図の印刷に最適な特製の厚紙を用意してプリントすることも検討しています。」と、藤井氏は結んでいます。
「HP PageWide XL 8000の高速で高品質のプリントを実現する高い性能は、海上保安庁の海図製作に大きく役立っています。プリントジョブはサイズや内容を手動で選択する必要なしにボタンを押すだけで起動することができるなど、使い勝手の良さはコスト削減にも役立ち、大きなメリットとなっています。」
海上保安庁 海洋情報部
航海情報課 主任海図地名情報官 藤井 智雄氏