デバイス管理の煩雑さが大きな課題だった
「とにかくデバイス管理が大変でした」(宇田氏)
各学校で使用するデバイスは、VISTA ARTS様が一括して導入から管理までを担っているが、その台数は東京だけでも4,000台、全国だと1万台を超える。しかし、その管理は1台1台手作業。シリアル番号や保証期間などを全てExcelに入力していた。
「いつ買ったのか、保証は何回利用したのかなど担当者の記憶に頼らざるを得ないケースもあり、情報の信頼性に欠けていました。また、一斉に全台を入れ替えるわけではなく、古い機材を敢えて残す場合もあるため、それらを手作業で管理していくのは本当に大変でした」。
いつ導入したのか、どのくらいの期間使用しているのかなどリアルな数字として出てこないため、本当に入れ替えが必要かどうかの判断をしづらく、さらにデバイス1台1台の情報確認作業には人手も時間もかかる。業務効率化と人件費抑制という点からも、リアルタイムに管理できる仕組み作りが急務だった。
HP Tech Pulseプロアクティブ管理との出会い
宇田氏がHP Tech Pulseプロアクティブ管理(以下「HP Tech Pulse」と称する)を初めて目にしたのは展示会。デバイス管理で悩んでいることを話したところ、 HP Tech Pulseの紹介を受けたそうだ。
「驚いたのは、年間で2,400円というライセンス料のリーズナブルさ。そしてエージェントを入れるだけという導入のしやすさでした。また、クライアント側PCへの影響がなくサーバーも不要と、まさに我々が求めていたものでした」(同氏)。
従来利用していたExcelの管理台帳
HP Tech Pulseでデバイス情報を精緻に管理
HP Tech Pulseに興味があることを伺ったキヤノンITソリューションズ株式会社は、100ライセンスのデモ環境を用意。実際に使用していただきながら、様々な要望をHPにフィードバックし、機能追加を実施した。
「学校ではMacも多く使用しています。 HP Tech PulseはHP以外のWindowsマシンに対応するだけでなく、Macのシリアル番号も認識できる。これは大きな魅力でした」(同氏)。シリアル番号や保証期間だけでなく稼働状況も分かるなど、「使っていくうちにHP Tech Pulseの凄さをどんどん実感」していく。
HP Tech Pulseの本導入にあたっては、各校担当者や経営層にもデモ画面を見てもらい、デバイス管理の効率化・高精度化が実現すること、入れ替えに関しても必要なスペックや台数などを数字で示すことで投資の効率化が図れること、さらに低コストで運用できることを説明し、ぜひ導入してほしいと提案。2020年4月から正式導入を開始し、現在350ライセンスを運用している。
リアルな稼働状況を把握し迅速な対応が可能に
HP Tech Pulseは、OSやBIOSのバージョン、アップデートの有無、CPUやメモリの状況はもちろん、どのデバイスでどんなエラーが発生したかなども把握できる。
「学校であるが故、1台のデバイスを複数の生徒が使用します。そのため不具合が起きても声が上がらず、かなり症状が悪化した状態でメンテナンス要望が来ることも多々ありました。 HP Tech Pulse導入後は、不具合につながりそうなエラーを事前に把握し、早めに改善することができるようになりました」と宇田氏は語る。
以前に比べ各校からの要望も検討しやすくなった。「いままではメモリが足りない、ディスクが足りないと言われても確認の術がありませんでした。 HP Tech Pulseならデバイスの稼働状況がすぐに確認できるから、本当に必要としているのかどうかが数字で判断できます」(同氏)。
デバイスの稼働状況が一目瞭然に
リモート授業下でも活躍したHP Tech Pulse
新型コロナウイルスの影響でリモート授業になり、ノートPCの貸し出しが急遽必要な状況となった。一方、貸出記録は各校がExcelベースでつけていたため管理が行き届かないケースが出てきた。「 HP Tech Pulseの『位置探査』機能が非常に役立ちました。貸し出したデバイスの所在地が地図上に表示されるので、学区内にあるのか、返却されているかが一目瞭然。どのように使用しているのかも分かるから、不具合に関する問い合せにも遠隔で対応できました」(同氏)。
宇田氏もテレワークの時期があったが、「障害情報をリモートで把握できているから、出社している社員ともスムーズに連携できた」そうだ。
デバイスがいまどこにあるのかも地図に表示
さらに、 HP Tech Pulseは働き方にも変化をもたらした。従来は各校のデバイスの情報収集に数ヶ月かかり、そこから情報の整合性を確認する作業が必要だった。「HP Tech Pulseをインストールした瞬間からデバイスの様々な情報を把握できる。今年はノートPCの台帳に関する作業は一切ありません。その分の時間を他の業務に割り当てることができるようになり、私たちの働き方にも良い変化をもたらしています」と宇田氏。
HPのデバイスに標準搭載してほしい
「 HP Tech Pulseはまさに期待通りのシステム。敢えて言うなら、機能追加のスピードが速くてこちらがついていけないことがあることくらいですね(笑)」(同氏)。
今後期待する機能としては、遠隔でのBIOSアップデート、OSの再起動/シャットダウン、他社製デバイスでも保証期間/補修残数を確認できるようになってほしいとのこと。
「いっそHPのデバイスはHP Tech Pulseを標準装備、3年保証ならHP Tech Pulseも3年間利用できる!というふうになれば、より多くの学校でHPデバイスを導入しやすくなります。HPさんのセールストークにもなるのでは?(笑)」
デバイス管理にかかる労力を大幅に軽減し、管理者・利用者双方の満足度を向上させるHP Tech Pulse。今後もさらなる機能向上を通じて、VISTA ARTS様をサポートしていく。