IT系人材にもビジネスについてを学んでもらうため「ビジネスシミュレーション演習」に力を入れています。
―― 寺澤先生はどんなことを教えていらっしゃるのですか?
国家試験対策の授業をメインに担当しています。もうひとつ、力を入れているのが「ビジネスシミュレーション演習」という本校独自のカリキュラムです。これは学生3、4名のチームで仮想の会社を作り、本校のシステム上に構築したバーチャルモールにWebショップを出店、運営するというもの。モノを仕入れて販売し、売上を上げ、社員に給料を払いながら利益を出していきます。販売する商品の画像を提供してもらうなどのご協力をいただくために、実際の企業様に交渉するなど、非常に実践的な内容で、ビジネスの仕組みや、チームで1つの目的に向かって動くことの難しさなど、さまざまなことが多角的に学べるのが特長です。
ショップのユーザビリティを改善したり、商品の見せ方を変えることで、売上が上がったり下がったりして、バーチャルとはいえ、結果が売上として現れるだけに、学生はとても真剣に取り組んでいますね。


―― 教えていく中では、どのようなことに気をつかっていらっしゃいますか?
いわゆるプログラミングの授業は与えられた課題から「仕様どおりのプログラムを作りなさい」という授業なのに対して、ビジネスシミュレーション演習では「他と同じものを作るのはNG」という内容なので、そこは学生が苦労するところです。それに対していかにモチベートしていくかというのは、教える側にとっても考えどころ。とにかく自分で考えて解決するということを重視したいので、直接的なアドバイスはしないように気をつけています。学生が自分で気づくように仕向けていく、あるいは教えるにしても自分で気づいたと思わせるようにさりげなく(笑)。やはり、自分で考えないと本当に大切なことは身につきませんから。
