【導入事例・千葉県市原市】HP Sure Click Enterpriseの導入により、インターネット活用における課題を解決し、生産性向上と業務効率化を実現
HP Sure Click Enterprise導入事例・千葉県市原市
2026-06-01
自治体にとって三層分離による基幹システムがある中でのインターネット活用は大きな課題となっている。現状のシステムでは、ユーザビリティとセキュリティの関連性はもちろん、システム運用管理における管理者への負担も大きいため課題が山積しているケースも多い。そんな中、エンドポイントセキュリティの強化により、それらの課題を一気に解決した自治体がある。千葉県市原市はHP Sure Click Enterpriseの導入によって、管理者、利用者ともに負担が大きかったインターネット活用を快適に使えるように変革することに成功している。今回は市原市の関係者の皆様に話を伺うことができたので紹介したいと思う。
取材:中山 一弘
目的
- インターネット活用促進のためのエンドポイントセキュリティを高めるソリューションの導入
アプローチ
- HP Sure Click Enterpriseの導入
システムの効果
- 仮想空間への封じ込めにより、広範囲のマルウェアに対応可能
- ユーザーへの負担が少ないわかりやすいUI
- インターネット活用の促進
導入と運用の効果
- 問い合わせが減り、管理負担が軽減
- 管理コンソールによる一元管理
- PoCを挟むことで本番環境への導入が容易に
ニーズが高まるインターネット活用への対応を目指す
市原市は千葉県のほぼ中央に位置し、県内最大面積を持つ自治体として知られている。約27万人が暮らすこの市では工業も盛んで、古くから交通の要衝として栄えてきた経緯がある。一方で養老渓谷や高滝湖など、豊かな自然と景観をもつ地域もあり、工業と自然が共存する都市として多くの人々から愛されている地域だ。
また、市原市には約77万4,000年前~12万9,000年前の地質時代を指す基準となる地層があり、その名称を地域名称から「チバニアン」とし、それが国際地質科学連合に正式認証されている。
市原市では、チバニアンの学術的価値や魅力を広く知ってもらうための「チバニアン・ガイダンス施設」の整備を進めている。基本設計を隈研吾建築都市設計事務所に委託しており、多くの人々にとって、古代の地層から深い学びが得られる施設として利用されることが期待されている。施設の完成は2026年度中とされている。(2026年4月時点)
「三層分離による基幹システムを運用している関係上、エンドユーザーが使う端末のセキュリティにはこれまでも気を使ってきました。端末から安全にインターネットを閲覧するためのシステムを構築してきましたが、管理運用が大変な点や、通常のブラウザでの閲覧に比べてできない機能があるなどの課題がありました」と当時を振り返る市原市の木内氏。
「さらに近年増え続けるWebコミュニケーションやクラウドサービス等を活用するために、インターネットに接続できる端末を増やしたいというニーズもありました。それに応えるためにも、セキュリティを担保しつつ、より使いやすくインターネットを閲覧する仕組みを急ぎ用意する必要があったのです」と市原市の森山氏も言葉を続ける。
「そのような理由から、もっと管理性が高く、利便性の高いインターネット閲覧ができる最適なセキュリティソリューションを探すことにしたのです」と山野氏は語る。
情報政策係 副主査
木内 貴大 氏(右)
同 主任
森山 亮治 氏(中)
同 主事
山野 詩織 氏(左)
運用負荷を低減するHP Sure Click Enterpriseを提案
市原市から相談を受けた大崎コンピュータエンヂニアリングの丹野氏はひとつのセキュリティソリューションを提案する。「お話を聞いて、HP Sure Click Enterprise(以降、HP SCE)が最適だと思いました。管理負荷が少なく、エンドユーザーのリテラシーに左右されずに、最善のセキュリティ対策が実現できるので、まさに市原市様のニーズを満たす製品だと考え、提案することにしたのです」と丹野氏。
セールス・ソリューション本部
第1営業統括部 第2公共営業部
係長 丹野 康範 氏
「HP SCEはOSに仮想空間を作り、その中でブラウザを起動します。ブラウザの脆弱性を狙われてマルウェアが動作したとしても、仮想空間から出ることができないうえに、ブラウザを閉じれば何もなかったことにできます」と日本HP エバンジェリスト 澤田氏は説明する。
「また、仮想空間上でOfficeドキュメントやPDFファイルを開くことができます。そのため、ダウンロードファイルに含まれる悪意に関しても端末の感染を防ぐことができるので、インターネット活用には最善のソリューションです」とHP サービススペシャリスト 川上氏も言葉を続ける。
パートナー営業統括 営業企画本部
ソリューションビジネス推進部
サービススペシャリスト 川上 裕一 氏(右)
ソリューション技術本部
プリセールスエンジニア部
日本HP エバンジェリスト 澤田 亮太 氏(左)
「説明を伺って非常に興味深いシステムのセキュリティソリューションだと思いました。端末上に仮想空間を展開する仕組みなので、仮想空間用のサーバーが不要となり、運用管理の煩雑性がなくなり非常に楽になりました。また、悪意の種類を問わず、添付ファイルやWebページに潜むマルウェアを寄せ付けないというのはとても安心感があります」と森山氏。
「HPのクラウドサービスを使えば、ダッシュボードでインシデント管理ができる点もとても便利です。管理しやすく、万が一の備えとしても役立ってくれそうです」と山野氏は語る。
次の段階としてHPは市原市へPoCの実施を提案した。「システムへの影響が少ないセキュリティソリューションですが、万全を期すためには小規模からお試しいただくのが最善です」と語るHP 川上氏。
PoCは2024年8月に、10台規模のPCでの仮運用という形でスタートした。様々な検証を行った際に、想定通りの動作を確認するだけでなく、セキュアブラウザとネイティブブラウザを自動で使い分けるホワイトリスト設定やリダイレクト設定を追加で設定することで、より職員の負荷がなく利用しやすい構成をカスタマイズしていった。
「HP様と大崎コンピュータエンヂニアリング様の勧めでPoCを実施しましたが、早々にその検証をしたおかげでトラブルを未然に防止することができました。これ以降もいくつかの問題はありましたが、都度皆様のサポートによって解決しております」と木内氏は当時を振り返る。PoCを終えた市原市は他のセキュリティソリューションとの比較検討および入札の結果、HP SCEを正式に採用した。そして2025年8月に正式契約を結び、2026年1月に全庁運用が開始された。
運用負荷削減と高度なセキュリティの両立を実現
HP SCEの本格運用を開始した市原市。当初の課題は無事に解決されたのだろうか?「管理性は大幅に改善しました。これまで、セキュリティ上の問題が起こってはいないのでなんともいえませんが、万が一への備えとしてアラートの受け取りや分析レポートなども出せるので十分な準備ができると思います」と木内氏は語る。
「エンドユーザーからは仮想化されたアプリケーションに表示されるアイコンについての問い合わせや、プリントする際の操作が若干変更になった点など、導入初期にありがちな問い合わせはきていますが、都度対応で処理できるレベルに収まっています。特に説明会なども実施せずに本格導入が始まりましたが、大きな混乱はなかったように思います」と森山氏。
「ファイルのダウンロードに関して、職員が特に意識せずセキュリティが保たれている点は特に安心感があります。使用者に負担をかけない運用ができているので、今後インターネット活用が盛んになっても運用しやすい環境が構築できたと思っています」と山野氏は語る。
HP SCEの導入により、課題解決とセキュリティ強化を両立させた市原市。「PoCや導入初期のトラブルにも迅速に対応していただき、HP様と大崎コンピュータエンヂニアリング様には十分なサポートをしていただいたと感じております。私たちとしてもセキュリティの充実はこれで終わりとは思っていません。今後も、HP様と大崎コンピュータエンヂニアリング様の支援のもと、よりよい環境構築をしていければと考えています。両社には、そのための情報共有と最適なご提案に期待しております」と最後に木内氏は語ってくれた。HPと大崎コンピュータエンヂニアリングは今後も市原市のサポートを続けていく。
※本ページに記載されている情報は取材時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承下さい。
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