2024.11.29
ワークステーションは日々の読影を陰で支える縁の下の力持ちである。現在多くの読影ソフトウェアベンダーで使われているHPワークステーションに関するBtoB事例を紹介する。今回は、DICOM画像ビューワー Extage J-ViewをHPワークステーションと組み合わせて販売している日本ポラデジタル株式会社様に、現場における協業の実相を伺った。
※本記事はRadFan2024年11月号にて掲載されたものです。
日本ポラデジタル株式会社代表取締役社長 元山忠則 氏
日本ポラデジタル株式会社
住所:東京都文京区湯島2-16-10 MASSビル
URL:https://www.poladigital.co.jp/
設立:2000年2月
主要取扱製品:画像診断システム、DICOM ゲートウェイ、健診ソリューション、
Canvas、DeltaGraph、Affinity
―― 日本ポラデジタル様にお伺いします。業務内容と現在の状況をお聞かせください。
弊社は20年近く前から医療業界に参入しています。もともと米国ポラロイドコーポレーションの日本法人である日本ポラロイドの電子映像事業からスピンアウトした会社です。現在はハードウェア込みで医療画像の読影ソフトウェアを販売し、そのお客様に保守サービスを行うというビジネス形態をとっています。お客様は主に開業医の先生方です。独立系PACSメーカが少なくなってる今、そこが自慢でもあり、我々の信頼の証でもあるかなと考えております
―― 御社の製品についてご紹介下さい。
これまで販売してきたのは直感的でシンプルな操作性でご好評頂いているDICOM画像ビューワーExtage J-Viewです。今回そのExtage J-Viewで、10月から新たにオプションとしてAI読影支援機能を利用できるようになりました。
―― 新オプションのAI読影支援機能について、メリットを教えて下さい。
専門医の読影スキルを学習したAIが病変の見落とし防止を支援します。たとえば肺がんが疑われる所見である結節影や、肺炎や結核など感染症の所見である浸潤影、これらの見落とし防止をお手伝いします。忙しい日常診療のなか、読影にかける時間を短縮させ、専門外診断の不安や一人で読影を行う心理的負担を軽減させるなど、開業医を強力にサポートします。
―― HPワークステーションの導入経緯を教えて下さい。
我々はアプリケーションソフトウェアを提供するベンダーですが、ハードソフトウェアの中にソフトウェアを組み込んでお客様に提案しています。以前はハードウェアも自前で対応していましたが、それでは工数がかかりすぎてしまう。販売台数が増えると保守やサービスの人間を増やさなければならず、お客様のフォローアップにまで手が回りません。自然に、汎用のハードウェアを購入してそこにソフトウェアを組み込む、という現在の形になりました。
―― HP導入のメリットはどのように感じておられますか。
第一にハードウェアの堅牢性ですね。壊れにくいんです。お客様は毎日患者さんを前にまったなしの医師たちですから、故障は致命的です。また故障時にはオンサイトで現地に出向く必要がありますから故障が多いと対応する時間と経費が増えてしまいます。壊れにくいというのは地味ではありますが、医療に使う製品として非常に大きなメリットなのです。ちなみに筐体の内部を見てみると、部品を詰め込み過ぎず放熱を考慮した設計になっているようです。熱問題への対応が壊れにくい理由なのかもしれませんね。ファンの騒音が低いことも静かな診察室を望む先生方からご好評を頂いています。
あとはサポートですね。HPさんには信頼できるサポート体制があります。お客様のオンサイト対応では土日祝日であってもワークステーションの専門知識をもったカスタマーエンジニアが駆けつけてくれます。弊社に来てパーツを入れ替えるといった対応も可能です。さまざまな保証のバリエーションがあるのもメリットですね。最近世の中的にはクラウドでソフトウェアを提供する仕組みが流行っていますが、クラウドはサイバー攻撃のリスクもあったり、時間帯によってつながりずらいなどがありもっとオンプレミスが見直されるべきだと思います。故障が少ないハードウェアと信頼できるサポートがあれば、オンプレミス本来のメリットを存分に活かせるのではないでしょうか。
―― 導入後、御社の業務効率はどのように変わりましたか?
本業に集中できるようになりました。我々はハードウェアを売っている会社ではありません。あくまでソフトウェアを販売してお客様に使っていただき顧客満足を上げることが本業です。ハードウェアに関係することはHPさんに任せて安心して本業に取り組めているのがありがたいですね。
またHPさんが頼りになるところは、将来の製品情報を積極的に情報開示してくれることです。ある日突然終戦通知を突きつけられて慌てる、という経験は皆無です。我々ソフトウェアベンダーひいてはお客様が余裕を持って将来に備えることができます。ロングスパンで見て無理や無駄がない。日本のユーザ事情をとてもよくわかってくれていると感じます。
―― 御社の今後のビジョンや抱負をお聞かせください
これからの時代、いろんな強みを持った会社と上手に協業してゆくことが大切だと思います。協業相手と共に自己も成長し、お客様により良い製品とより良いサービスを提供することでお客様の成長にも貢献する。そんな製品とサービスの価値を継続して提供できる会社でありたいと思っています
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