2025年10月で終わりを迎えるWindows 10サポート。
移行のメリットと注意点は?

PC

ビジネス用PCのメインOSであるWindows。現在はWindows 11がリリース済みだが、1世代前のバージョン、Windows 10を搭載したビジネスノートPCを使い続けているビジネスパーソンや現場も多いだろう。

Windows 10がリリース されたのは、いまから10年近く前の2015年7月で、継続的に更新・アップデートが行われてきた。 長く使ってきたユーザーや企業にとって、使い慣れたOSを手放したくないことは理解できる。

しかしWindows 11がリリースされた2021年10月から、3年以上が経過した。そしてWindows 10は、2025年10月にサポートが終了する。セキュリティ更新プログラムの提供も終了し、新たな脆弱性が発見されても対応できなくなる。同時にWindows 10上で動くMicrosoft 365アプリのサポートも終了となる。

社員に支給するためのビジネスノートPCこそ、Windows 11への移行を念頭においたほうがいい。「Windows 10もWindows 11も、できることは同じではないか」と考えている方もいるかもしれないが、実際には多くのアップデートポイントがある。本稿では、ビジネス向けのノートPC「HP EliteBook 1040 G11」を例に、その違いを見ていこう。

生成AIを用いた生産性向上や、新機能による効率化

Windows 11を搭載した「HP EliteBook 1040 G11」
Windows 11を搭載した「HP EliteBook 1040 G11」

Windows 11は2023年9月の大型アップデートでAIアシスタント「Copilot(コパイロット)」を搭載し、PCとして の機能が劇的に進化した。Copilotは、AIチャットとの連携により、まるで人間のアシスタントに話しかけるような自然な操作を実現。2024年1月以降発売のノートPCの多くには 専用のCopilotキーも追加され、瞬時にAIアシスタントにアクセスできるようになった。

Windows 10からWindows 11のユーザーインターフェースの移行は、慣れるまで少し時間がかかるかもしれない。しかし、Copilotの導入により、設定画面の開き方などの基本操作をAIに気軽に質問できるようになった。

またWindows 11は、強力な画面管理機能で作業効率を大幅に向上させる。

まずは仮想デスクトップ機能だ。作業内容ごとに独立した仮想的な画面を作成できる。Win+Tab キーで「タスクビュー」を開き、新しいデスクトップを追加。プロジェクトごとや、仕事用・プライベート用と使い分けることで、画面が狭いビジネスノートPCでも快適に作業できる。

改善されたスナップ機能も見逃せない。ウィンドウの最大化ボタンにカーソルを重ねるだけで、画面分割のレイアウトを選択可能。2分割や4分割など、用途に応じた効率的な配置を直感的に実現できる。

強化されたマルチディスプレイ対応により、外部ディスプレイ接続時に以前の設定を自動復元し、無線ディスプレイとの連携も改善。複数画面での作業がよりスムーズになった。

さらに、Microsoft TeamsがOSレベルで統合され、アプリから直接Teams共有が可能になったことや、エンドツーエンドの暗号化によってファイルやウィンドウ共有のセキュリティが向上。加えて、タッチパッドやタッチスクリーンを用いたジェスチャー機能により、日常の操作がしやすくなったことなど、Windows 11は世界のビジネスパーソンの生産性を向上したいという思いがこもったOSといえる。

Windows 11で実現する最新セキュリティ対策

デジタル化が加速する現代社会において、セキュリティの重要性はますます高まっている。Windows 11は、ハードウェアとソフトウェアを緊密に連携させることで、これまでにない高度なセキュリティを実現した。

ハードウェア面での進化を見てみよう。Windows 11で搭載が必須になったTPM 2.0(Trusted Platform Module)は、暗号化キーの保管やシステムの整合性検証などを行うセキュリティチップで、ハードウェアレベルでのデータ保護を実現する。見えないところで日常的に行われているサイバー攻撃や脅威に対抗するために、必要不可欠な存在だ。

法人向けPCでは、インテルのvProプラットフォームに準拠したモデルなら、 さらに強固なセキュリティが実現。その上でHPのような主要メーカーは、独自のセキュリティソリューションを提供している。

提供:日本HP
提供:日本HP

特筆すべきは、HP Wolf Securityが実現する包括的なセキュリティ機能だ。その機能の1つであるSure Clickは、メール、チャットアプリ、ブラウザ、USBメモリなどから侵入するマルウェア(悪意のあるソフトウェア)に対して、画期的な防御策を提供。不審なファイルについては自動的に仮想環境内で開くことで、もしマルウェアや悪意のあるコードが実行されても、実際のシステムには影響を与えない仕組みとなっている。

Windows 11移行のポイントとハードウェア選択のヒント

Windows 11がセキュリティと生産性が向上した一方で、Internet Explorerの完全廃止を懸念する人もいるかもしれない。特に、Internet Explorerでしか動作しない社内システムを利用している企業にとっては重要な問題だ。しかし、Microsoft EdgeにはIEモードが搭載されているため、当面は 従来のシステムを引き続き利用することができる。

Windows 11導入における最大の課題は、システム要件の高さかもしれない。

Windows 10で快適に動作していたPCでも、生成AIとの統合や高いセキュリティ対策が実現されたWindows 11を導入すると、動作が遅くなり、使いにくくなる可能性がある。

社員の業務効率を高めることが求められるビジネスノートPCだからこそ、最適なパフォーマンスを確保するため、この機会にビジネスノートPCの買い替えを検討することも1つの選択肢だ。

買い替え時に注目するべきスペックとして、特にCPUが挙げられる。

提供:インテル
提供:インテル

例えば、「HP EliteBook 1040 G11」が搭載するインテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ1)には、AI処理に特化したNPUが搭載されている。

NPUは複数のAIタスクを同時に処理できる能力を持ち、例えば、NPUを使用する「Windows スタジオ エフェクト」を使えば、ビデオ会議中の背景処理をCPUから分離し、システム全体の負荷を軽減する。また、優れた電力効率により、長時間のバッテリー駆動を実現している。将来的なAI活用を見据えた機種選定を行うのであれば、インテル® Core™ Ultra プロセッサーシリーズ をを搭載したビジネスノートPCは見逃せない。

ビジネスパーソンを助けてくれるHP EliteBook 1040 G11

HP EliteBook 1040 G11

CPU以外の面においても、「HP EliteBook 1040 G11」は仕事の役に立つ。

特筆すべきは、全国を網羅するauの4G LTE/5G回線を5年間、無制限かつ追加料金なしで利用できる、「HP eSIM Connect」対応モデルを選択できる点だ。

接続までに手間がかかる スマートフォンや他のデバイスを使ったテザリングや、セキュリティ面で不安がある公衆Wi-Fiを使わずとも、Teamsによるミーティングやデータの共有、クラウドサービスへのアクセスが可能となっている。

社用SIMカードや、モバイルルーターの管理・運用コストも削減できる。ユーザーのみならず、IT管理者、そして経営者にとって非常に魅力的なソリューション となっている。

HP EliteBook 1040 G11

また、ビデオ会議での使用を念頭に置いて設計された「HP EliteBook 1040 G11」は、高解像度カメラとノイズキャンセリング機能を備えたマイクもストロングポイントとなっている。環境を選ばずにクリアな映像・音声を送ることが可能なため、リモートワークやハイブリッドワークの時代において、大きなメリットになるだろう。

さらに、電源を入れたままタッチスクリーン、キーボード、クリックパッドなどを無効にして、掃除できるHP Easy Clean機能や、アメリカ国防総省制定MIL規格のテストをクリアした耐久性など、使い勝手の良さも魅力となっている。

Windows 10のラストイヤーだからこそ、早めに移行を考えたい

実はWindows 10は、マイクロソフト自身が「最後のWindows」と言ったこともある。OSの基幹 部分はそのままに機能の追加をしていくことで、将来的にも通用するOSになるという自信があったのだろう。

しかし状況は変わった。特にハードウェアとソフトウェア、両面でのセキュリティ対策がビジネスノートPCでも求められるようになった。その結果、 Windows 11が誕生したのだが、これは大成功を収めている。少なくともオンラインミーティングが当たり前の時代となったいま、Windows 11を使わない理由はない。しかもWindows 10とWindows 11は高い互換性があり、従来のアプリがほぼそのまま動く というメリットもある。

2021年にリリースされ、時代の需要に合わせて熟成が進んだWindows 11は、いまやビジネスシーンになくてはならないOSとなった。だからこそWindows 10搭載ビジネスノートPCを使っている企業は、サポート終了時期を待たずに、早めにWindows 11搭載ビジネスノートPCへの移行に取り組むべきだといえるだろう。

HPは、ビジネスに Windows 11 Pro をお勧めします。

Windows 11 は、AIを活用するための理想的なプラットフォームを提供し、作業の迅速化や創造性の向上をサポートします。ユーザーは、 Windows 11 のCopilotや様々な機能を活用することで、アプリケーションやドキュメントを横断してワークフローを効率化し、生産性を高めることができます。

組織において Windows 11 を導入することで、セキュリティが強化され、生産性とコラボレーションが向上し、より直感的でパーソナライズされた体験が可能になります。セキュリティインシデントの削減、ワークフローとコラボレーションの加速、セキュリティチームとITチームの生産性向上などが期待できる Windows 11 へのアップグレードは、長期的に経済的な選択です。旧 Windows OSをご利用の場合は、AIの力を活用しビジネスをさらに前進させるために、Windows 11 の導入をご検討ください。

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