置き場所を選ばない小型サイズが魅力、家に届いたその日から役立つ「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」に迫る!
2025-05-21


文:山口優
編集:ハイサイ比嘉
※「ASCII.jp」より転載
狭いデスクにも置きやすい、コンパクトかつスリムな「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」
テレワークの普及で自宅で仕事をする機会が増えているが、実際に在宅勤務をしたときに直面するのが作業環境の整備不足による生産性の低下だ。とくにパソコンの処理能力や画面サイズの大きさは、作業の快適さや業務の効率に直結する。それを考えると、デスクトップパソコンと外付けディスプレイの組み合わせが理想的だが、場所を取るため導入をためらっている人も多いだろう。
そんな人にお勧めしたいのが、手のひらに載るほどの小型ボディにAMDの高性能プロセッサー「AMD Ryzen™ 5 5600GE APU」を搭載した、日本HPの「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」だ。
「AMD Ryzen™ 5 5600GE APU」は、AMDが2021年に発表したデスクトップ向けのAPU(Accelerated Processing Unit:CPUとGPUを統合したプロセッサー)のひとつ。CPUアーキテクチャとして「Zen 3」をベースにしているうえ、高い電力効率と性能のバランスの良さで知られており、ビジネス用アプリ程度であれば軽々と動作する。またCPUの名称に“GE”が付くモデルはTDPが低いため、システム全体の電力消費量が少なく冷却しやすい。
そのため「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」は、単にコンパクトなだけでなく、冷却用ファンの動作音などが小さく作業に集中しやすいのも特徴となっている。拡張性も十分確保されており、周辺機器を利用して仕事の環境を改善しやすいのもメリットだ。ここでは、実際に「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」を試して分かった使い勝手や実力を紹介していこう。
試用機の主なスペック
製品名 | HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC |
---|---|
プロセッサー | AMD Ryzen™ 5 5600GE APU |
グラフィックス | AMD Radeon™ Vega 7 Processor Graphics(CPU内蔵) |
メモリー | 16GB(16GB×1) |
ストレージ | 512GB SSD(PCIe NVMe/M.2) |
ディスプレー | ー |
通信規格 | 1ギガビットLAN×1、Wi-Fi 6対応、Bluetooth 5.3 |
インターフェース | USB 3.2 Type-C×1 、USB 3.2 Type-A×6、HDMI 2.1×1、DisplayPort 1.4×2、マイク/ヘッドホン兼用端子×1 |
サイズ | 幅177×奥行175×高さ34.2mm |
質量 | 約1.45kg |
OS | Windows 11 Pro(64bit) |
スペースの余裕がないデスクをはじめ、限られた場所にもラクラク設置できるコンパクト&スリムデザイン
自宅にデスクトップパソコンを導入する際に問題になりがちなのが“設置場所”だ。専用の仕事部屋を用意できるならともかく、そんな余裕がないという家庭も少なくないはず。なかにはクローゼットを書斎として代用したり、リビングや寝室の片隅にスペースを設けて仕事をしているという人もいるだろう。
そうした限られた場所には、大きく存在感のあるパソコンは設置しづらい。かといってノートパソコンだと、画面サイズが物足りなくて仕事の効率を上げにくいという問題がある。
そこで注目したいのが、スリムパソコンやミニパソコンなどの省スペースなパソコンだ。「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」もそのひとつ。本体サイズは横置きした状態で幅が約177mm、奥行きが175mm、高さが34.2mmとなっており、フットプリントはA4サイズのノート(297×210mm)よりもふた回り以上も小さい。CD(120×120mm)や1000円札(76×150mm)を2枚を並べたよりも少し大きい程度で、卓上にも余裕で置くことができる。
「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」には専用スタンドが付属しており、横置きだけでなく縦置きもできる。その場合はさらにフットプリントが小さくなり、新書サイズくらいのスペースがあればどこにでも設置することが可能だ。本棚の隙間などにもラクに置ける。
さらに、オプションになるが「ダイレクトマウントブラケット」や「HP Quick Release 2」などを使えば、対応ディスプレイの背面や台座の下、テーブルの下や壁面などに本体を取り付けることもできる。ディスプレイ一体型パソコンのように使ったり、デッドスペースを有効活用したりすることが可能だ。
本体は黒を基調としたシンプルで落ち着いたデザインで、ざらっとした表面加工が施されているため、汚れやホコリがつきにくく目立ちにくい。そのうえエタノールにも耐性があり、家庭用の除菌シートで約1000回表面を拭いても耐えられる設計になっている。こまめに清掃してクリーンに保てるのはうれしいポイントだ。
ミニパソコンの場合、付属品が必要最小限でキーボードやマウスが別売ということもありがちだが、「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」はUSBキーボードとUSBマウスが標準で付属している。本体と同様に黒を基調にしたシンプルかつ洗練されたデザインで、設置した際に統一感がある。
キーボードはキーピッチやキーストロークが十分あり、タイピングはしやすい方だ。奥側の底面に格納式のチルトスタンドが搭載されており、キーボード面に少し傾斜をつけられるのも使いやすい部分。個人的に気に入ったのが、テンキーの上部にある4つのキーで、押すだけでWindows標準の電卓アプリやアクションセンターを呼び出したり、画面をロックしたりすることができる。とくに電卓は、ちょっとした計算をしたいときなどにとても便利だ。
業務効率アップに有効! 最大3台までのマルチディスプレイ環境を手軽に構築可能
「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」のようなセパレートタイプのデスクトップパソコンは、本体にディスプレイが搭載されていない。そのぶん、用途や利用シーンに合わせてさまざまな画面サイズ・解像度の外付けディスプレイを選んで使用できるのがメリットだ。主流の21〜27インチはもちろん、30インチを超える大型ディスプレイや、視界いっぱいに画面が広がるウルトラワイドディスプレイなどをつないで使うこともできる。
ノートパソコンの内蔵ディスプレイの場合は大きくても17インチ辺りが限界だが、外付けディスプレイならそれよりずっと大きく精細な画面で作業することも可能だ。たとえば27インチで4K解像度のディスプレイなら、ノートパソコンで一般的な14インチでフルHD解像度のディスプレイを縦横ふたつずつ、合計4つ並べたのとほぼ同じになる。そのぶん一度に表示できる情報量も増えて、作業効率もグッとアップする。Excelのような表計算アプリなら、小さな画面だと収まりきらないようなデータもより多くを表示することが可能。スクロールの頻度を減らせるので作業効率が向上するうえ、情報の見落としによるケアレスミスを防ぐこともできる。
「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」の場合は、映像出力端子としてHDMI 2.1を1基、DisplayPort 1.4を2基搭載しており、最大5128×3880ドットまでの解像度に対応している。現在流通しているほとんどのディスプレイをつないで使用できるだけでなく、変換アダプターなどを利用すればDVIやD-subなどの古い規格にも対応可能。すでに外付けディスプレイを持っているなら、それをつないで活用しやすいのもメリットだ。
さらに「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」の場合は、搭載している3つの映像出力端子それぞれに別々のディスプレイをつなげて表示領域を拡張することもできる。1画面だとウィンドウを切り替えながら作業したいときも、マルチディスプレイなら画面から別の画面へ視線の移動だけで済む。資料を参考にしながら文書作成をするときや、写真の編集で加工前と加工後を見比べながら作業したいとき、Web会議をしながらノートアプリでメモを取るときなど、同時作業がしやすくなるのがメリット。在宅ワークの効率を上げたい人は、「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」とともに複数のディスプレイの導入を検討してほしい。
USB Type-C搭載でスマホとの相性も良し! ケーブルレスにして机をスッキリさせるのも簡単
筐体がコンパクトなのに、インターフェースが充実しているのも「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」の大きな特長。本体前面にはUSB 3.2 Type-C×1、USB 3.2 Type-A×2、マイク/ヘッドホン兼用端子×1が搭載されている。また本体背面にはHDMI 2.1×1、DisplayPort 1.4×2、USB 3.2 Type-A×4、1ギガビットLAN×1も搭載。USB Type-Aが合計6基もあるため、付属のキーボードやマウスをつないでも余裕があり、別途USBハブなどを用意しなくても、さまざまな周辺機器をつないで使用できるのは心強い。
ちなみに、本体前面のUSB Type-Cと、USB Type-Aの片方はデータの伝送以外にUSB機器の充電にも対応している。スマホやタブレットをパソコンにつないでデータをやり取りしたいときや充電したいときなど、一時的に機器をつなげたい場合にとても便利だ。
実際にありったけの周辺機器をつないでみて感心したのが、すべての端子にケーブルを接続した状態でも隣り合うコネクターが干渉しないようになっている点。各端子の間に適度な距離が設けられており、比較的大きなコネクターでも問題なく挿すことが可能で、使い勝手への配慮がうかがえた。
もちろん、有線だけでなくワイヤレス機能もしっかり搭載されている。Wi-Fi 6に対応しており、高速で遅延の少ないネットワーク接続が行える。通信の安定性を重視するなら有線の1ギガビットLANを、設置の自由度やケーブルの取り回しの良さを重視するならWi-Fi 6をという具合に環境に応じて使い分けられるのがうれしい。またBluetooth 5.3もサポートしており、ワイヤレスタイプのマウスやキーボード、ヘッドセットなどを使える。できるだけケーブルレスの環境にして机周りをスッキリさせたいという人はぜひ活用しよう。
オフィスソフトが快適に動く! 「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」はちょっとした画像編集もこなせるほどの性能だ
いくらコンパクトで使い勝手がよくても、性能が控えめだと魅力も半減してしまう。その点、「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」はパフォーマンスも十分。オフィスやちょっとした画像編集なら、ストレスを感じることなく快適に作業できる実力を持っている。
「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」が搭載するプロセッサーは、「AMD Ryzen™ 5 5600GE APU」。6コア/12スレッドのプロセッサーで、動作周波数はベースが3.4GHz、最大4.4GHzというスペックだ。スレッド数が多いことからも分かるようにマルチコア性能が高く、複数のタスクを同時に処理するマルチタスクや動画のエンコードなども快適に実行できる。
「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」試用機のメモリーはPC4-25600(DDR4-3200)で容量は16GB(16GB×1)、ストレージは512GBのM.2 SSD(NVMe対応)という構成になっていた。いずれも日常使いやビジネス用途には十分。アプリの起動やデータの読み込みも高速で、快適に使用できると思われる。
そこで総合的な性能をチェックするため、ベンチマークソフトのPCMARK 10を実行したところ、次のようになった。
PCMARK 10スコア
総合スコア | 5636 |
---|---|
Essentials | 9808 |
Productivity | 9217 |
Digital Content Creation | 5375 |
快適さの目安は、基本性能を示すEssentialsが4100以上、ビジネスアプリのパフォーマンスを示すProductivityが4500以上、クリエイティブ系アプリのパフォーマンスを示すDigital Content Creationが3450以上となっているが、そのいずれも大きく上回っている。この結果からも、普段使いやビジネス用途はもちろん、写真編集などの軽めのクリエイティブ用途も快適に行える性能を持っていることが分かる。
次に、ストレージ性能をCrystalDiskMarkでチェックしてみたところ、図のようにシーケンシャルリードが3500MB/s超と高速だった。実際、動画のような大容量ファイルの読み込みも速く、気持ちよく作業を進めることができた。在宅ワークには十分すぎるパフォーマンスを持つパソコンと言えるだろう。
なんと騒音計の計測限界値(30dBA)以下の静かさ、高負荷時でもファンレスかと思うほど音がせず好印象
ベンチマークを試していて驚いたのが、ファンの動作音の静かさ。ノートパソコンのように電源がACアダプターということもあるのだろうが、ファンレスかと間違えそうなくらい音がしない。
この静かさは、ファンを微調整して静音性と冷却を両立するHP独自の静音化技術「HP Run Quiet」によるところも大きいと思われる。試しに騒音レベルを計測してみたが、プロセッサーに負荷のかかる状況でも騒音計の計測限界値(30dBA)以下を示す表示となった。これなら、机の上に置いた場合でもファンの音がうるさくて仕事に集中できないなんてことは起きないだろう。
場所を選ばず設置できる高性能なミニパソコンで業務を快適に!
手のひらに載るほどの小さな筐体に、高性能な「AMD Ryzen™ 5 5600GE APU」や充実したインターフェースを搭載した「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」。ファンレスかと疑うくらい静音性に優れており、最大3台までのマルチディスプレイ環境を手軽に構築できるなど、在宅ワークには頼もしい使い勝手を実現しているのが特長だ。
製品にUSBキーボードやUSBマウスなど、PCを使うときに必要となる周辺機器が標準で付属しているのも魅力的なポイント。ディスプレイさえ用意すれば、「HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC」が自宅に届いたらすぐ使い始めることができる。
HPの直販サイトでは今回試した製品と同じ構成のモデルが10万7800円からという価格で販売されており(本稿執筆時点のキャンペーン価格。通常価格は19万8000円)、その性能の高さや使い勝手の良さを考えればコスパも良好。同サイトでは、用途や好みに合わせて構成を一部変更することもできる。プロセッサーをより高性能なAMD Ryzen™ 7 5700GE APUにしたり、メモリーを最大64GBまで増設したりもできるので、購入を考えている人は、自分の必要なスペックに合わせてカスタマイズしてみてほしい。
HPは、ビジネスに Windows 11 Pro をお勧めします。
Windows 11 は、AIを活用するための理想的なプラットフォームを提供し、作業の迅速化や創造性の向上をサポートします。ユーザーは、 Windows 11 のCopilotや様々な機能を活用することで、アプリケーションやドキュメントを横断してワークフローを効率化し、生産性を高めることができます。
組織において Windows 11 を導入することで、セキュリティが強化され、生産性とコラボレーションが向上し、より直感的でパーソナライズされた体験が可能になります。セキュリティインシデントの削減、ワークフローとコラボレーションの加速、セキュリティチームとITチームの生産性向上などが期待できる Windows 11 へのアップグレードは、長期的に経済的な選択です。旧 Windows OSをご利用の場合は、AIの力を活用しビジネスをさらに前進させるために、Windows 11 の導入をご検討ください。
※このコンテンツには日本HPの公式見解を示さないものが一部含まれます。また、日本HPのサポート範囲に含まれない内容や、日本HPが推奨する使い方ではないケースが含まれている可能性があります。また、コンテンツ中の固有名詞は、一般に各社の商標または登録商標ですが、必ずしも「™」や「®」といった商標表示が付記されていません。
関連サイト
- HP Elite Mini 805 G8 Desktop PC: https://jp.ext.hp.com/desktops/business/elite_mini_805_g8/
- 「EliteDesk/EliteOne」シリーズ:https://jp.ext.hp.com/desktops/business/elite/
- オンラインストア「HP Directplus」(法人向け): https://jp.ext.hp.com/directplus/business/smb/
- 日本HP: https://www.hp.com/jp-ja/home.html


ハイブリッドワークに最適化された、Windows 11 Pro+HP ビジネスPC
ハイブリッドなワークプレイス向けに設計された Windows 11 Pro は、さらに効率的、シームレス、安全に働くために必要なビジネス機能と管理機能があります。HPのビジネスPCに搭載しているHP独自機能は Windows 11 で強化された機能を補完し、利便性と生産性を高めます。
詳細はこちら