店舗の販売からBO業務、CRMまで店舗業務をトータルサポートする富士通「FIT SHOP」とHP POS製品群の共創
富士通株式会社
2026-07-21
多店舗経営をしている流通・小売業者の財産ともいえるPOSシステムから送られる会計データ。売上や在庫、トレンド推移など、ここから見える情報は経営者や管理職にとって重要であり、正確な経営判断には必須となっている。富士通株式会社(以降、富士通)の「FIT SHOP」では各種データの分析からAI機能による気づきの示唆など、ひとつのソリューションで統合的な情報処理が可能なシステムが構築できることで注目を浴びている。そこに接続されるPOS端末には株式会社 日本HP(以降、HP)のPOS製品群が選ばれ、多様なニーズを満たしている。今回はFIT SHOPの担当者に話を伺う機会を得たので紹介したいと思う。
ライター:中山 一弘
目的
- HPとのパートナーシップでFIT SHOPに寄せられる多様なPOS端末へのニーズに応える
アプローチ
- FIT SHOPのPOS端末にHP POS製品群を指定
システムの効果
- 各店舗間の情報を横断的に可視化
- AIによる販売環境の支援
- 優れたUIで店舗スタッフの負担を軽減
ビジネスの効果
- 店舗ごとのコンセプトに合わせたPOS端末が選択可能
- 操作がシンプルなので教育課程を短縮
- 散財するシステムの一元化に寄与
流通・小売業に必須のシステムをオールインワン
富士通は「挑戦」「信頼」「共感」の3つの価値観を大切にし、持続可能社会の実現と、課題に対して最先端のテクノロジーで解決することを目的とした企業だ。多岐に渡る事業領域があるなか、ソリューションアーキテクト事業本部 Smart Retail事業部では、流通・小売業に必要不可欠なソリューションを提供し、導入した多くの企業から信頼を得ている。
同業種に向けて様々なサービスやソリューションがある中、特に業界から注目を浴びている製品が「FIT SHOP」だ。
「FIT SHOPは専門店の小売業さま向けに、お客様を起点として様々な販促などを行うためにも非常に有効なソリューションです。FIT SHOPを簡単にご説明すると、CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)やCDP(Customer Data Platform:顧客データ基盤)の機能と、フロントエンドのPOS機能と、さらにバックオフィスのMD/BO(Merchandising/Back Office)機能が一体となったものだといえます」と説明するのは尾浦氏だ。
ソリューションアーキテクト事業本部
Smart Retail事業部
FIT SHOPプロダクトマネージグループ
シニアマネージャー
尾浦 和伸 氏
「FIT SHOP」はSaaSとして提供されるツールで、データを一元的に管理しながら、近い将来ますます取り入れられていくであろう生成AI時代になっても最適に活用していけるソリューションとなっている。
「店舗マネージャーや管理者の方、本部の方なども含めてFIT SHOPはソリューション全体として使いやすいというお声もちょうだいしています」と語る伊藤氏。
Smart Retail事業部
FIT SHOPプロダクトマネージグループ
マネージャー
伊藤 真道 氏
他にも直感的でわかりやすいUIを採用している点でも高い評価を得ているのだという。「現場ではアルバイトさんなどが頻繁に変わってしまうこともよくありますが、UIが分かりやすいので慣れなくても使いやすく、教育時間の短縮ができているという評価もいただいています。UIに関しては初めての方でも直感的に使えるデザインということにこだわっていて、過去約20年間の知見も活用し、独自のフレームワークを適用することで開発を行っています」と平尾氏は語る。
Smart Retail事業部
FIT SHOPプロダクトマネージグループ
平尾 美和 氏
「また、FIT SHOPに順次AI機能を追加しています。現在は売り場支援のための機能を優先しながら進めています。例えばいままで数字としてしか見えていなかったものを、生成AIが分析したコメントを付けて表示したり、数値の変化を見つけたりした場合、次のアクションをレコメンドする機能などを搭載しました」と尾浦氏。
投資対効果の観点から、ポイントやクーポンなどの施策が、しっかり適切な形で効果を生んでいるかどうか、無駄な販促になっていないかなどを把握するためにBIに頼っていた部分がFIT SHOPの生成AI機能で扱えるようになるのだ。
このほか、FIT SHOPでは適宜、機能拡張等のアップデートがされるほか、特殊な用途がある場合には独自の機能を追加することも可能となっている。一度導入したら長期間使うPOSシステムだけに、利用者視点のサービス提供があるのは実に心強い。
「FIT SHOPはバックエンドでお客様を支えるソリューションであり、POS端末はフロントエンドでお客様をサポートします。そのフロントエンドにおすすめしているのがHP様のPOS端末です。HP様は端末のバリエーションが豊富なこともあり、協業させていただいております」と尾浦氏はHPとのパートナーシップについて語る。
HP POS製品群と抜群の相性
「パソコンメーカーとしてもちろん存じ上げておりましたが、世界的に有名なメーカーですし、POSのラインアップを見てもスタイリッシュなモデルが多く、弊社のお客様のニーズも合うのではないかと思いました」とHPへの印象を語る尾浦氏。
HPとのパートナーシップは5年ほど前、ある菓子製造業様の案件から付き合いが始まったのだという。「そこから専門店の商談があるたびにご相談するようになっていったのですが、現在も同業種への実績が多いのが印象的です。菓子製造業様の場合は生ものを扱っているので、在庫もリアルタイムに管理する必要があります。また、工場などでもリアルタイムに売上を見たいというニーズが大きい傾向があります。SaaSのなかでそういったデータが統合できるというFIT SHOPのメリットがマッチしていると評価していただいています」と尾浦氏は続けて語る。
HPでは、顧客や店舗ごとに存在する個別の事情に合わせた端末を用意できるだけのポートフォリオがある。様々な条件に応じて最適な端末を提案できるのが強みとなっている。「確かにお店のレイアウトやコンセプトにあったPOS端末が欲しいというニーズ自体は以前からあったのですが、どうしてもそれに応えられる製品がなかったという事情がありました。かつては端末サイズもかなり大きかったりしたのですが、それが現在では省スペースでデザイン性にも優れたものが増えてきたので、ちょうどHP様の端末がお客様にもハマっているのだと思います。また、個人的に買い物に出かけた店舗にHP様のPOS端末があったのを見て、『あのお店にあった端末が使いたい』と指名してくるお客様もいらっしゃいます」と語るのは平尾氏だ。
「FIT SHOPはアパレル関係のお客様に注目いただくことも多いです。接客などにも使うため、POS端末もスタイリッシュなものが好まれる傾向があります。HP様のPOSにはモバイルできるタブレット型の端末なども豊富にあるので、そういったお客様にも好まれる傾向があると感じています」と伊藤氏は語る。
また、2026年の「リテールテックJAPAN」では、HPブースにFIT SHOPを参考出展した経緯がある。「今回は弊社のブースとHP様のブースが、行き来しやすいところに配置されていたので、ご来場いただいたお客様を相互に誘導しながら、ソリューションをご紹介することができました。弊社のブースにご来場いただいたお客様のなかには、実際にデバイスを見たいという方も多くいらっしゃいましたので、その場合には『あちらのHPブースに実機があります』という形でご案内することができました」と伊藤氏は振り返る。
「こういうイベントに来場されるお客様は、当然ですが最新のハードウェアやソリューションなどに興味をお持ちでいらっしゃるわけです。そういうところで、最新のHP様のハードウェアと一緒にFIT SHOPをご紹介できる機会はあまりないので多くのメリットがあったと思います」と尾浦氏も手応えを語る。
現在の流通・小売業の実態として、POSシステムだけでなく、eコマースやSNS戦略なども駆使することからシステムの細分化が進んでいる。散在するそれらのシステムを運用するにはコストも手間も掛かってしまう。なんとかシンプルで継続的なシステムに集約したいというニーズがあることが今回のイベントで分かったのだという。「そのようなお悩みを抱えていらっしゃる来場者の方々と直接お話をする機会がありました。大勢の方にSaaSとしてのFIT SHOPの可能性を感じていただけたうえに、HP様とも協業しているということで、洗練されたデバイスと組み合わせた提案ができるという強みを実感しました」と尾浦氏はイベントの感想を語る。
HPとのパートナーシップで提案力が強化
「FIT SHOPの大きな特徴として、使いやすく運用しやすいという点が挙げられると思います。さらにお客様にこれが伝えられるように、様々な活動をしていきたいと考えています」と語る伊藤氏。
「現在のトレンドとして小型のPOS端末をお望みのお客様が多くいらっしゃいます。HP様にはバリエーションのさらなる拡充とともに、機器のレンタルなどについても検討していただけるとありがたいと思います。お客様のなかには、リースよりも柔軟に台数変更もできるレンタルをご希望される方もいらっしゃいます。まずミニマムな導入を行い、そこから広がっていくこともあると思いますので、様々な提供方法があるとよりよいのではないかと思います」と、平尾氏はHPへの期待を語る。
「富士通では『Uvance for Retail(ユーバンス・フォー・リテール)』を掲げ、現場の機動力を向上させることを目的とし、データとAIを融合したサービスを提供しています。FIT SHOPもここにしっかり入っていく段階にきていると思います」と語る尾浦氏。
富士通が掲げる「Uvance for Retail」では、AIドリブンな経営にどう関わっていくかや、FIT SHOPのAI機能を使ってお客様にどのような付加価値や知見を伝えられるのかという視点を大切にしている。「そういった意味でも、FIT SHOPが預かっているデータは今後も重要性が増していくことになるでしょう。Uvance for Retailのロードマップと併せて、お客様にHP様のPOS製品とFIT SHOPをご提案していければと思っています」と最後に尾浦氏は語ってくれた。HPは今後も富士通のサポートを続けてゆく。
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