2024.11.27
今、多くのビジネスマンが、その仕事の現場でAIをどう活用できるのかを模索しています。企業も、そのために従業員の後押しができないかを考えています。AI活用は、AIを使わせる側にも、AIを使う側にも何らかのメリットを与えるに違いないと考えられているからです。そこでは人間の気づきを超えたAIの力が駆使されますが、そのAIに気づきを与えるのも人間です。
フリーランスライター:山田 祥平
2023年5月のCOMPUTEX台北イベントでAI時代のビジネスを語る NVIDIA のジェンスン・ファンCEO
多くの人々にとって、AIは尋ねればなんでも答えてくれる存在です。しかも、場合によってはこの世になかったものを人間のオーダーに応じてその場で生成してくれます。少し賢い検索エンジンレベルから跳躍したここ数年の生成AIは、コンピューターの新しい使い方を生み出したといえます。
コンピューターの使い方は、時代ごとに、何らかのきっかけで変化してきました。その時代ごとに大きなパラダイムシフトを起こしてきました。
当初、といってもたかだか半世紀ほど前の話ですが、物好きの趣味道具程度にしか認識されていなかったパソコンが、もしかしたらビジネスの道具として使えるんじゃないかと認識されるようになったきっかけは、パソコンの使い方のモデルがプログラミングからアプリ活用に変わったことだったといえます。
パソコンを使うには、BASICなどのプログラミング言語を覚え、自分自身でプログラムを作成し、それを使ってやりたいことをやらせるという高度な知的生産行為が求められました。誰もができることではありません。コンピューターの可能性を信じてプログラミングにチャレンジした多くのビジネスマンが、その高い壁にはばまれ、挫折を経験しました。
当時のトレンドは、プログラムは自分で作るものであり、パソコンはプログラムを作る環境であり、そのプログラムを使うための道具でした。
そのうちプログラムは、作る人と使う人に区分けされるようになりました。特定の業務に特化した専用アプリとは別に、多くの人がそれぞれ別の用途に使うことを想定した汎用アプリが登場し、これまでプログラミングしなければできなかった多くのことが、複雑なプログラミングをしなくても叶うようになりました。
プログラミング言語そのものにも新しい潮流が生まれました。今でいうところのノーコード、ローコード的なプログラミングです。簡易言語と呼ばれる開発環境を使えば、ビジネスロジックを自動化、効率化することができるようになりました。
古くはVisiCalc、MS-DOSの時代になってからはLotus 1-2-3やMicrosoft Multiplan、
そしてWindowsの時代にはExcelがデファクトスタンダードの表計算ソフトとして君臨し、これらの汎用アプリが市販パッケージとして流通することで、いよいよパソコンがビジネスの道具として十二分に役立ってくれるであろうことを先進的なビジネスマンたちが痛感するようになりました。
ワードプロセッサーアプリの存在もビジネスの現場を大きく変えました。日本では、専用ハードウェアとしての専用機としての日本語ワープロが重宝され、パソコンの普及に影響すら与えた時代も長かったのですが、後年には汎用パソコンの守備範囲に吸収されてしまいます。
また、汎用アプリとしてはプレゼンテーションアプリの存在も欠かせません。いわば、ワープロ、表計算、プレゼンテーションアプリがビジネスアプリの御三家として君臨しました。
その結果、Microsoft Officeのようなオフィススウィートは、ビジネスの現場に欠かせない存在として認識されるようになりました。
汎用アプリの利用が進んでいくなかで、パソコンの使い方を大きく変えていったのは、なんといってもインターネットの存在です。ハードウェアとしてのパソコン、そしてそこで使われる汎用アプリは、パソコンの使い方に大きな影響を与えました。それと同じくらい、あるいは、もっと大きな影響を与えたのがインターネットです。
それまでのコンピューターは、処理結果を得るための材料を、すべて自前で調達する必要がありました。でも、インターネットはそうではありませんでした。世界中の企業や個人、そして国家や研究機関が公開する情報を、いつでもどこでも手に入れることができるようにしたからです。いわばコンピューターは情報を得るための通信機としても機能するようになったわけです。
インターネットの整備は、知りたいことは調べればわかるという事実をあからさまにし、調べることのハードルを一気に下げたということです。そのためにGoogle検索のような検索エンジンが大きく貢献していることも重要な歴史です。
インターネットはクラウドでのコンピューティングサービス提供も叶えました。いわばリモートコンピューティングです。サービスを利用する個々のユーザーが、アプリを用意しなくても、インターネットブラウザさえあれば、アプリ処理的なことができるようになったのです。処理に必要な情報を預かるストレージもクラウドサービスとして提供されるようになりました。
コンピューターの世界には「キラーアプリ」という言葉があります。パソコンなら、パソコンの使い方のモデルを一変させることができる強力な機能を持ったアプリのことです。かつての表計算ソフトなどはそのひとつでした。今なお、Excelがなければ仕事にならないと考えるビジネスマンも少なくありません。
そのキラーアプリも、パソコンで稼働するソフトウェアとしてのアプリではなく、クラウド側で処理されるものが増えてきました。SNSなどはその典型です。そして、インターネットブラウザがサイトを閲覧するためだけではなく、クラウドサービスの処理結果を表示するために使われるようになりました。エンドユーザーから見れば、モニター上のウィンドウ内で、いろんな仕事ができるのですから、これまでと何も変わりません。変わったのはインターネットにつながっていないと、パソコンは多くの仕事ができなくなってしまったことくらいでしょうか。極端にいえば、ブラウザさえあれば何もいらないという世界がやってきたのです。
でも、生成AIがそこに割り込んできました。
今、生成AIがパソコンの使い方の新しいモデルとして注目され、起こそうとしている数々の事例は、パーソナルコンピューターがこの半世紀をかけてやってきたことを、たった数年でもう一度繰り返そうというチャレンジです。その現場に立ち会い、そのトレンドに乗っかることができるかどうかは、この先の半世紀のビジネスのあり方に影響を与えることは間違いなさそうです。企業において、従業員のために選ぶ道具としてのパソコンの選び方にも変化の兆しがあります。
今、われわれが考えなければならないのは、AIの活用において、その使い方のノウハウを蓄積することではありません。その方法論では、ノウハウを身につけた頃には、そのノウハウは古いものとなり役に立たないものになっているでしょう。
今やるべきことは、AIにこんなことをしてほしいという願望を明確にすることです。それは
AIを使う側も使わせる側も同じです。AIにこんなことができればいいのにと思うこと、それを思いつくことが大事です。たいていのことはAIが叶えてくれるのですから、今すぐには、叶えられそうになくても、先に、願望を一通り揃えておくことが大事です。つまり、「無茶」を考える必要があるのです。誰も考えもしなかった願望を思いつけば、それは発明です。どうやったら叶うのかはAIが考えてくれるに違いありません。AI活用は、そろそろそんなフェーズに入りつつあります。
HPは、ビジネスに Windows 11 Pro をお勧めします。
Windows 11 は、AIを活用するための理想的なプラットフォームを提供し、作業の迅速化や創造性の向上をサポートします。ユーザーは、 Windows 11 のCopilotや様々な機能を活用することで、アプリケーションやドキュメントを横断してワークフローを効率化し、生産性を高めることができます。
組織において Windows 11 を導入することで、セキュリティが強化され、生産性とコラボレーションが向上し、より直感的でパーソナライズされた体験が可能になります。セキュリティインシデントの削減、ワークフローとコラボレーションの加速、セキュリティチームとITチームの生産性向上などが期待できる Windows 11 へのアップグレードは、長期的に経済的な選択です。旧 Windows OSをご利用の場合は、AIの力を活用しビジネスをさらに前進させるために、Windows 11 の導入をご検討ください。
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