2020.06.01
働き方改革や新型コロナウイルスの影響で、Zoomでオンライン会議をする企業が増えてきています。場所を選ばずに会議ができるので、時間の節約になったり会議室を準備する手間が削減されたりするのが利点です。しかし中には、パソコンから流れてくる音声や、ボイスレコーダーに記録した音声を聞きながら、議事録作成のために必死にメモを取っている人もいるかもしれません。せっかくなら、文字起こしももっと便利になったら嬉しいですよね。会議の内容を自動的に文字に変換できたら、仕事がかなり楽になるはずです。
実は、Zoomにはミーティングの文字起こしをできる機能があります。今回はその使い方を解説していきます。
※本記事は2020年4月時点の情報をもとに執筆されたものです。制度・各種ツール/サービスはアップデートされている可能性がございますのでご了承ください。
Zoomは、アメリカのIT企業が提供するコミュニケーションツールです。オンラインで簡単に会議やセミナーを開催できるように開発されました。Zoomの使い方はとてもシンプルです。誰でもいろいろなデバイスから手軽に利用することができるので、世界的に利用者が拡大しています。
しかし、ミーティングへの参加やチャットなどの基本的な機能しか使っていない、という人も多いのではないでしょうか。Zoomは、もっと便利なツールとして使うことができます。
ミーティングの文字起こし機能もその1つです。
Zoomでオンライン会議をしているときに文字起こしができれば、議事録をスピーディに作成できるだけでなく、議題となった事項を後から確認したいときや、参加者以外にも文字ベースで内容を共有したいときなどに便利です。
Zoomはほかのサービスと組み合わせることで、ミーティングの内容を簡単に文字に変換することができるようになります。いくつか方法があるので、順番に見ていきましょう。
まずご紹介するのは、Otter.aiというツールです。Otterはアメリカの企業が提供している文字起こしのサービスで、精度がかなり高いことで評判です。会議やインタビュー、講義など、あらゆる場面の音声変換に対応できるよう開発されていて、雑音の入るような環境でもかなり正確に文字起こしすることができます。
そんなOtterがZoomと連携して、「ライブビデオ会議メモ」という機能を公開しました。これはZoom上のミーティングを即座に文字起こしすることができる機能で、リアルタイムで文字に変換されていくのが特徴です。ライブビデオ会議メモは英語向けのサービスで、将来的には日本語の展開も検討されているものの、残念ながら今は日本語には対応していません。(2020年5月現在)外国の取引先などと英語での会議に参加している方に、ぜひ試していただきたいサービスです。
また、リアルタイムの文字起こしを使うためにはZoom Pro以上を利用している必要があります。また、同時にOtter for Teamsへの登録も必要です。
登録が終われば使い方は簡単で、Zoomのウィンドウの上部にあるLIVEメニューから「Otter.ai Live Transcript」を選択するだけです。Otterのアカウントにログインしていればほかの操作はいっさい必要なく、音声が自動で文字に変換されていきます。
書き起こされた文字にはハイライトを挿入することが可能で、ミーティングが終わってからも気になった箇所を簡単に確認することができるほか、テキスト上にスクリーンショットなどを追加できる機能もあるので、会議の記録資料の作成が容易になります。
Zoomを無料プランで使用している場合、会議中のリアルタイムでの文字起こしはできませんが、ローカルに記録した動画や音声のデータをOtterに取り込むことで、後から文字に変換することは可能です。Otterは無料プランでも月に600分間までの文字起こしができるので、完全に無料で使ってみたい場合も安心です。
ちなみに、Zoom Pro以上に登録している場合、クラウドに保存した録音データを自動でOtterに同期できるサービスもあります。利用しているZoomのプランに合わせて、Otterを活用してみてください。
次に、ZoomとDropboxの連携をご紹介します。
実は、文字起こしの機能はZoom自体にも搭載されています。ミーティングをクラウド記録しておくと、自動で音声が文字に変換されるのです。Zoomを有料プランで使用している場合は、ブラウザからでもアプリからでも、クラウド記録の機能を使うことができます。
ただし、無料プランで登録している場合はこの方法は使えません。また、こちらも現在のところは英語のみのサービスで、日本語は開発中のようです。(2020年5月現在)
有料プランでZoomを使っている場合は、Dropboxと連携させておくことで、文字起こしされたテキストをより便利に活用できます。ミーティングの録画・録音データだけでなく、スクリプトも自動でDropboxに保存することができるからです。
Dropboxを介してミーティングの記録をメンバーと簡単に共有することができるほか、テキストの中から特定のキーワードを検出することのできるDropboxの機能を活用すれば、膨大な資料の中から関連のあるファイルを素早く検索することが出来ます。作業の効率を高めることのできるおすすめの機能なので、ぜひ活用してみてください。
ここまでにご紹介した2つの方法はどちらも便利ですが、英語にしか対応していませんでした。
しかし、「日本語でのオンライン会議を自動で文字起こししたい」というニーズも多いはずです。そんなときには、Googleドキュメントを使う方法を試してみるのがおすすめです。
Googleドキュメントには「音声入力」という機能があり、日本語にも対応しています。これは、音声を認識して文字に変換していく機能です。使用するにはGoogleアカウントが必要ですが、無料で取得することができます。また、この機能を使うときにはGoogleドキュメントをChromeから開く必要があります。
ChromeでGoogleドキュメントを開くと、ツールのタブに「音声入力」という選択肢が出てきます。これを選択するとマイクのアイコンが現れるのでクリックすると、音声を認識し始め、Googleドキュメント上で文字に変換されていきます。
この機能を利用して、Zoom上のミーティングを文字起こししてみましょう。ポイントは、Googleドキュメントの音声入力機能で認識されるのは「パソコンのマイクが拾った音」という点です。このため、自分の声と画面の向こう側にいる相手の声をどちらもリアルタイムで文字起こしするためには、別のソフトを使ったり煩雑なセッティングをしたりしなければいけません。
今回は、誰でも簡単にできるテクニックをご紹介していきます。
まずは、2-3人程度の少人数で行われるミーティングで使うことのできる方法です。
① まずは、Googleドキュメントを参加者全員でシェアする
② それぞれ自分が喋っている最中に音声入力をオンにし、シェアしているドキュメントで文字に変換させていく
この方法は、たとえばインタビューのような形式のミーティングなどで使うと便利です。
参加者の多い会議の場合は、録音したデータを利用するのが1番簡単です。
Zoomではミーティングの録音が可能なので、忘れずに音声を記録しておきましょう。会議後、Googleドキュメントを開いた状態のパソコンに別の端末から保存した音声データを聞かせることで、文字への変換ができます。これはかなり単純な手段ですが、精度は決して悪くありません。
パソコン内の音声ファイルを文字起こしする別の方法などもありますが、まずは誰でも簡単にできるこのテクニックを試してみるのがおすすめです。
今回は、Zoom上のミーティングを文字起こしする方法をご紹介しました。どれも、パソコンや機材に詳しくない人でも簡単に試せるものばかりです。
議事録作成の手間を削減するためにも、ぜひ一度試してみてください。
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