Copilot+ PCにも対応するCore Ultra 200Vはバッテリー駆動時間を大きく延ばすゲームチェンジングなSoCに

2024.11.27

Copilot+ PCにも対応するCore Ultra 200Vはバッテリー駆動時間を大きく延ばすゲームチェンジングなSoCに

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Core Ultra シリーズ1でアイドル時の消費電力が削減され、
Core Ultra 200Vでアクティブ時の消費電力を削減

Intelの発表会での、消費電力のデモ。ビデオ再生時にCore Ultra シリーズ1（Meteor Lake）は10.6Wなのに対して、Core Ultra 200V（Lunar Lake）は5.16Wと約半分になっていることがわかる

そしてもう一つのCore Ultra 200Vの大きな特徴が、消費電力の大幅削減による、ノートPCのバッテリー駆動時間の長時間化だ。Intelはここ数年、徐々にノートPC向けCPUの消費電力を下げる取り組みを行なってきた。

まず、2022年1月にリリースされたノートPC向けの第12世代インテルCoreプロセッサー（以下第12世代Core）では、高性能コア（Pコア）と高効率コア（Eコア）という二つの種類の
CPUというハイブリッド・アーキテクチャを導入した。OSのアイドル時（待機時）には高効率コアに切り替えることで、省電力を実現するという仕組みだ。

そして、2023年の12月に発表したCore Ultra シリーズ1では、高効率コアをより低電力で動作する仕組みを用意し、アイドル時の消費電力をさらに削減した。ノートPCがバッテリー駆動している時のほとんどの時間はOSがアイドル状態になっているので、そのときの消費電力を削減できたことは、ノートPCのバッテリー駆動時間の長時間化にいい影響を及ぼしている。

アクティブ時の消費電力が平均して50%削減されている

そして、今回のCore Ultra 200Vでは、CPUが動作状態（アクティブ）にある時の消費電力を大きく削減した。Intelによれば、アクティブ時の消費電力は、従来製品のCore Ultra シリーズ1に比較して50%程度削減されており、OSやアプリケーションが動作している状態にあるときの消費電力がざっくり半分になっているのだ。

ノートPCがバッテリーで駆動している時に消費する消費電力は、アイドル時の消費電力とアクティブ時の消費電力、それぞれに使用時間をかけたものになり、いずれも元となる消費電力が減っているため、トータルの消費電力は減る計算になる。

CPUだけでなくGPUの電力効率も高いとIntelはIFAの発表会でアピールした

こうした消費電力の削減が発生した結果、Core Ultra 200Vが発表されたドイツのIT展示会
「IFA」で発表されたノートPCは、いずれも20時間台という長時間バッテリー駆動が可能になっていると発表されている。第12世代Coreを搭載したノートPCでは一桁台だったバッテリー駆動時間が、Core Ultra シリーズ1では二桁（10時間台）に伸び、Core Ultra 200Vでは20時間台へと駆動時間を延ばした形になる。

10月4日に日本HPが行なった発表会でHP OmniBook Ultra Flip 14-inch Next-Gen AI PCの日本版が発表されている

例えば、HPがCore Ultra 200Vの発売日に米国で発表した「HP OmniBook Ultra Flip 14-inch Next-Gen AI PC」では公称スペックが20時間となっており、従来モデルに相当するHP Spectre
x360が14時間だったのに比べて大幅に伸びていることがわかる。

このように、Core Ultra 200Vは、MicrosoftのCopilot+ PCに対応するというだけでなく、消費電力が減っていることが大きな特徴になっており、既にアイドル時消費電力の削減を実現していたCore Ultra シリーズ1に比較しても、アクティブ時の消費電力が大きく減ったことで、より長時間のバッテリー駆動が実現可能になったということが大きな特徴となっているのだ。

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