Rakuten AI for Desktop とは?日本語特化AIをオフラインで安全に活用!HP製PC向け機能を解説
2026-10-15
ライター:株式会社WEEL
楽天と日本HPは2026年7月29日、HP製PC向けに「 Rakuten AI for Desktop 」の提供を開始しました。楽天独自の日本語最適化LLM「 Rakuten AI 7B 」をローカルで動かせるアプリで、まず法人向けに提供され、コンシューマー向けは同年10月以降の展開が予定されています。
この記事では、Rakuten AI for Desktop の概要と特徴、競合との比較やユースケース、導入時の注意点まで解説します。
※本記事は2026年8月時点の情報に基づいて執筆されています。
記事のポイント要約
結論:楽天と日本HPが開発した「 Rakuten AI for Desktop 」は、オンデバイスとクラウドを使い分けるハイブリッドAIとしてHP製PCに搭載され、法人のAI活用のハードルを下げる
重要度:高
ひと言評価:日本語特化LLMをオフラインで動かせる点が、海外勢のAI PC機能との最大の差別化ポイント
Rakuten AI for Desktop とは
Rakuten AI for Desktop は、楽天が開発しHP製PC向けに最適化したAIアプリです。オンデバイスAIとクラウドAIを組み合わせた「ハイブリッドAI」として、インターネット接続の有無などに応じて処理方法を使い分けます。※1
※1:楽天グループ, "楽天と日本HP、HP製PC向けに「Rakuten AI for Desktop」を提供開始"(2026年7月29日)
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2026/0729_01.html
オンデバイスモードでは、日本語に最適化された70億パラメータのLLM「Rakuten AI 7B」を量子化した「Rakuten AI 7B ONNX」を採用しています。※1
Mistral AI の「Mistral-7B-v0.1」をベースに継続学習して開発されたモデルで、Microsoft の「Foundry Local」を技術基盤に採用したと報じられました。※2
文章作成や翻訳、要約をインターネット接続なしで完結できるため、低遅延かつ高いプライバシー性を確保できるのが特徴です。
※2:ITmedia PC USER, "日本HPが「Rakuten AI for Desktop」をPCにバンドル 日本語に最適化された言語モデルをローカル利用可能"(2026年7月29日)
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2607/29/news077.html
基本情報(2026年7月29日時点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開発元 | 楽天グループ・日本HP |
| 提供開始日(法人向け) | 2026年7月29日 |
| 提供開始日(コンシューマー向け) | 2026年10月以降予定 |
| 対象PC | ゲーミングPC・シンクライアント・一部ワークステーションを除く日本国内のHP製Windows PC |
| オンデバイスモデル | Rakuten AI 7B ONNX(70億パラメータ) |
| ベースモデル | Mistral AI の Mistral-7B-v0.1 から継続学習 |
| 開発プラットフォーム | Microsoft Foundry Local |
| オンデバイスでも使える機能 | 文章作成支援・翻訳・要約(クラウドモードでも利用可) |
| クラウドモード限定の機能 | 検索・画像生成・動画生成・ボイスメモ・コーディング支援・問題解決・楽天エコシステム連携 |
Rakuten AI for Desktop の2つの利用モード
オンデバイスモードとクラウドモードでは、利用できる機能の範囲が異なります。
文章作成の支援や翻訳、要約は、インターネット接続がないオンデバイスモードでも利用可能です。一方、検索・画像生成・動画生成・ボイスメモ・コーディング支援・問題解決はクラウドモードでのみ対応します。楽天エコシステムとの連携もクラウドモード限定で、楽天市場や楽天トラベルなど70を超えるサービスへのゲートウェイとして機能します。※1
従来のクラウド型AIツールと比べて Rakuten AI for Desktop は何が新しいのか
生成AIの業務活用が広がる一方で、通信環境への依存やクラウド利用コストを導入の課題としている企業も少なくありません。※3
Rakuten AI for Desktop は、オンデバイス処理でこの課題に対応しています。
※3:日本HP, "日本HPと楽天、HP製PC向けに「Rakuten AI for Desktop」を提供開始"(2026年7月29日)
https://jp.ext.hp.com/info/newsroom/2026/20260729/
従来のクラウド型AIと Rakuten AI for Desktop の比較
| 項目 | 従来のクラウド型AI | Rakuten AI for Desktop |
|---|---|---|
| 通信環境 | 必須 | オンデバイスモードは不要 |
| オフライン時の処理速度 | 利用不可 | 低遅延で処理可能 |
| データの取り扱い | クラウドに送信 | オンデバイスモードはローカル完結 |
| 利用コスト | 通信・API利用料が発生 | 端末のCPU・GPU・NPUを活用しコストを抑制 |
| 対応範囲 | 汎用的な処理に強い | 楽天エコシステム連携はクラウドモードで対応 |
もっとも大きな違いは、PCのCPU・GPU・NPUの処理能力をそのまま活用できる点です。これまで使い切れていなかった端末の余力でAI処理を実行するため、追加のクラウド費用を抑えながら生産性を高められます。楽天のティン・ツアイCAIDOも、手元のローカルコンテキストを活用できるメリットに言及しています。※4
※4:corriente, "日本HPと楽天、HP製PCに「Rakuten AI for Desktop」プリバンドル。オンデバイスとクラウドを使い分けるハイブリッドAI"
https://corriente.jp/rakuten-hp-launch-rakuten-ai-for-desktop/
Rakuten AI for Desktop と競合との比較
HP製PCには、Microsoft の Copilot+ PC 機能などオンデバイスAIの選択肢もあります。※5
対応言語やエコシステム連携が異なるため、自社の業務に合わせた選定が大切です。
オンデバイスAI機能の比較
| 項目 | Rakuten AI for Desktop | Microsoft Copilot+ PC 機能 | 一般的なクラウド型AIチャットツール |
|---|---|---|---|
| 開発元 | 楽天グループ・日本HP | Microsoft | 各AI企業 |
| オンデバイスモデル | Rakuten AI 7B ONNX | Microsoft 純正の小型モデル群 | 非対応(クラウド処理が前提) |
| 得意分野 | 日本語・日本文化への最適化 | OS統合の汎用AI機能 | 汎用的な対話・生成 |
| エコシステム連携 | 楽天市場・楽天トラベルなど70超のサービス | Microsoft 365 など | 各社サービスに依存 |
| オフライン利用 | 対応(オンデバイスモード) | 対応(機能限定) | 非対応 |
Rakuten AI for Desktop の強みは、日本語・日本文化への最適化と国内サービスとの連携にあります。Microsoft 標準の Copilot+ PC 機能がOSレベルの汎用的なAI機能を提供するのに対し、こちらは楽天市場や楽天トラベルなど国内向けサービスとの連携に強みを持ちます。
Rakuten AI for Desktop のユースケース
オンデバイスとクラウドを使い分けることで、日常業務から専門的なタスクまで対応できます。主な活用シーンは次のとおりです。
通信環境に左右されないオフライン文書作成
出張先や通信環境が不安定な場所でも、オンデバイスモードなら文章作成や翻訳、要約を実行できます。※4 データをローカルに保持できるため、機密情報を扱う法人利用にも向いています。
楽天エコシステムと連携した業務効率化
クラウドモードでは、楽天エコシステムと連携したAIエージェントを利用可能です。※1 楽天サービスをすでに使っている企業なら、追加の学習コストを抑えた導入が期待できます。
Rakuten AI for Desktop のビジネスインパクト
法人向けに提供が始まった Rakuten AI for Desktop は、AI導入のハードルを下げる存在といえるでしょう。
通信コストとセキュリティリスクの低減
オンデバイス処理によりクラウド利用コストを抑えられるほか、機密情報をクラウドへ送信せずに処理できるため情報漏えいリスクを低減できます。日本HPによれば、AIワークロードの安全な基盤は HP Wolf Security が支える構成です。※3
日本HPの岡戸伸樹代表も、法人ユーザーにとってAI導入のハードルを下げることが重要だと述べています。※4
Rakuten AI for Desktop の制約や注意点
便利な一方、導入時に確認しておきたい制約もあります。※1※3
対応PCと提供時期が限定的
対象となるのは、ゲーミングPCやシンクライアント、一部ワークステーションを除く日本国内のHP製Windows PCです。法人向けの提供は2026年7月29日に始まりましたが、コンシューマー向けは同年10月以降の予定です。※1 機能の展開も段階的で、法人向けHP製PCで実際に確認したところ、アプリは利用できるものの、オンデバイスモードは「Beta」と表示されて選択できない状態でした。導入時は、対象機種かどうかに加えて、使いたい機能が利用可能になっているかも確認しておくと安心です。
Rakuten AI for Desktop を本格活用するにはHP製AI PCの選定が鍵になる
Rakuten AI for Desktop のオンデバイスモードは、PC本体のCPU・GPU・NPUの処理能力に左右されます。※5 Microsoft はNPU処理性能が40TOPS以上のPCを「 Copilot+ PC 」と定義しており、日本HPの HP EliteBook X G2i 14 AI PC ではNPU単体で最大50TOPS、プラットフォーム全体で最大180TOPSの処理能力を備えています。
※5:日本HP, "日本HP、未来の働き方を形づくりビジネスの成長と個人の充実を後押しする最新の次世代AI PCを発表"(2026年1月22日)
https://jp.ext.hp.com/info/newsroom/2026/20260122_2/
Rakuten AI 7B ONNX のようなオンデバイスモデルを快適に動かすには、高性能なNPUを搭載した端末を選ぶことが重要になります。Rakuten AI for Desktop を本格的に業務で活用するなら、端末選びの段階からHP製AI PCを検討することをおすすめします。
Rakuten AI for Desktop はHP製AI PCで始めよう
Rakuten AI for Desktop は、日本語特化のオンデバイスAIとクラウドAIエージェントを使い分けられる、法人のAI活用を後押しするツールです。このソリューションを最大限に活用するには、通信環境に左右されず、セキュアな環境を提供するHP製AI PCが最適です。
まずはHP製AI PCの製品ラインアップを確認し、Rakuten AI for Desktop とあわせて導入を検討してみてください。
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