生成AIのローカル活用の切り札はHPワークステーション!
GDEPソリューションズ主催のAIイベント「GPU UNITE 2024」にHPが出展
2025-02-25
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「GPU UNITE」はGPU活用をテーマに2013年から続く大規模イベントだ。これまでも様々な形でGPUはビジネスや社会に大きな影響を与えてきたが、近年では、AI分野での期待が大きくなっている。2024年12月12日、今年もGPU UNITEは開催され、生成AI活用が進む中、興味を持った大勢の来場者で会場は埋め尽くされていた。今回のイベントでも大きな注目を浴びたHPブースの模様をお伝えしたいと思う。
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生成AIは自分たちで持つものへと変化
GPU UNITE 2024は、生成AI、HPCに焦点を当てたイベントとなり、AI開発やその活用事例、さらにはGPUを利用した高速化テクノロジーなどの発表がなされた。HPももちろん、このイベントに参加。HPワークステーションによる、ローカルLLMのデモを中心に、ビジネスにおけるローカル環境での生成AIの可能性を発表した。
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ブースではスタンドアロンで稼働しているHP Z8 Fury G5 Workstation上でオープンソースの生成AI『Flux.1(12B)』や、動画生成AI『cogstudio』をローカル環境で実行されている様子を実演。プロンプトそのものを生成するモデルや、シチュエーションを指定し、それを連想させる静止画像または動画を自動生成するといったモデルを、非常にスピーディーかつ自在に動作させているワークステーションを来場者は食い入るように見ていた。
このような負荷の高いローカルLLMを動かしているHP Z8 Fury G5 Workstationには、NVIDIA RTX™ 6000Adaが4基搭載されている。通常は200V電源を用いるところが、こちらは100V電源を2系統搭載することで、汎用性の高さとサーバクラスのハイパフォーマンスを両立することに成功している。来場者はデモの品質を見て驚愕し、「これは本当にスタンドアロンで動作しているのですか?」と質問する人もいたほどだ。
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「現在は様々なAIが開発され、大規模言語モデルやデータサイエンスといった領域に広がりを見せています。その主流はクラウドサービスになりますが、クラウドのGPUリソースを利用するにはコストの問題や、そもそもGPUリソースが不足しているといった課題があるのも事実です」と、ローカルLLMが注目される背景を語る大橋氏。また、そもそも企業機密にあたるデータをクラウドにアップロードすることに抵抗感があるという企業も多く、ローカル環境での生成AI活用はますます需要が高まっているのだ。
「もう一つ忘れてはいけないのが、電力問題です。最近ではデータセンター側でも電力不足に陥り気味になることが多いらしく、発電所の近くに拠点を確保するといったうわさ話も聞こえてくるほどです。確かに、消費電力とパフォーマンスはトレードオフの関係でしたが、ここでもお見せしているように、100V電源を2系統持たせたワークステーションでも、十分に生成AIが運用できます。今まではマルチGPU搭載のクラスターサーバで生成AIを動作させるというのが主流でしたが、GPU単体の性能が大きく向上した現在では、1~4枚のGPUを搭載したワークステーションを、生成AIを必要とするクライアントごとに配置していくという考え方に変わりつつあるような気がしています。後者の場合はスタートアップからのスケールアップも容易になるため、今後大いに盛り上がってくるかも知れませんね」と大橋氏は見通しを語った。
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Z by HP Data Science & AI Global Ambassadorも登場!
当日のセミナー会場には、HPのワークステーションアンバサダー「 Z by HP Data Science & AI Global Ambassadors」を務めている、Sakana AI株式会社 シニアリサーチャーの井ノ上 雄一氏が登壇した。井ノ上氏はData Science & AI Global Ambassadorsとして活動する中、世界各国のKaggleで優秀な成績を収めている。HPからはNVIDIA RTX 6000 Adaグラフィックを2基搭載したHP Z6 G5 A Workstationを提供し、井ノ上氏の活動をサポートしている。
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「私が使っているワークステーションはHP Z6 G5 A Workstation は、AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO 7955WX を搭載したモデルで、GPUにはNVIDIA RTX 6000 Ada 2基を使用しています。この環境を使った研究開発の成果を持って、様々なコンペティションに出たり、本来の開発活動を続けていたりします」と井ノ上氏は語る。彼が所属するSakana AIでは、大資本を持つ巨大企業ではできない視点での開発研究を続けており、例えば英語しか対応していない優れた数学の生成AIモデルと日本語ベースの進化計算モデルをマージし、日本語で優れた数学ができる生成モデルを作るといった研究成果も発表している。「ハイエンドGPUをいくつも積んだGPUサーバでも高度な研究ができますが、HPのワークステーションでも最先端の研究はできるのです」と井ノ上氏は語る。
同氏がKaggleに参加し始めたのは2020年頃で当時はまだ学生だった。「当時のGPUを使った場合、画像生成AIモデルの学習に3週間ぐらい掛かりましたが、現在の私の環境では驚くほど簡単に学習が終わります。画像系のものであれば、ワークステーションクラスで十分実験が回せる環境になったと実感しています」と井ノ上氏は感想を語る。

ワークステーションを使った研究では、動画を使うこともあるという井ノ上氏。「私が参加した中で、動画やメタデータを扱うコンペがありましたが、開発期間が非常に短く、1週間でやらなければなりませんでした。しかし、HPのワークステーションがあれば、開発手順を工夫することでベースラインを数時間で作成できました。結果としても十分な評価を得ることができました」と井ノ上氏は語る。
LLMのコンペも非常に増えており、中には1億円の賞金が用意されているものさえあるのだという。「様々な研究開発にHPのワークステーションを使っていますが、中には32BというLLMもあります。しかし、HP Z6 G5 A Workstationと2基のNVIDIA RTX 6000 Adaがあれば、十分に実行可能でした。HPのワークステーションは非常に強力なので、サーバが導入できないといったようなリソース不足が理由で先に進めない方にとっても、これが1台あればどんどん面白いことができることを知って欲しいと思っています」と最後に井ノ上氏は語ってくれた。
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まとめ
今回のイベントは生成AIが多くの企業にとって不可欠な存在となりえる可能性を大いに示してくれたと思う。特にHPが提案したワークステーションによるローカルLLM運用のように、大規模なシステムでなくとも思い通りに生成AIが開発・運用できることが実証されたことは、今後の生成AI活用の大きなヒントになったはずだ。2025年の生成AIの領域がどのように変化していくのか非常に楽しみだ。
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HP Z8 Fury G5 Workstation
高性能デスクトップワークステーションの全く新しいハイエンドモデル。複雑なワークロードも軽々とこなすことができ、ハイエンドワークステーションに求められる機能を余すところなく凝縮しました。