

設計データは、設計室だけでなく、製造や施工の現場で活用されることを目的として作られる。会議で共有されることもあるだろう。設計者は、設計データについてさまざまな関係者と共有・議論し、業務を遂行していくはずだ。
設計データの共有のために、高性能のワークステーションを社内外のさまざまな現場に導入したり、わざわざ持ち出したりすることは現実的ではない。
そこで活躍するのが、さまざまな現場において、ワークステーションのデータを参照可能なリモートデスクトップ環境「HP Remote Graphics Software」(以下「RGS」)。HPのワークステーションには無償でバンドルされる。
たとえば、離れた事業所や外出先からでもほかのPCやタブレットからワークステーションを操作し、その画面をリアルタイムに表示できるのだ。
「RGS」は、HPが開発した圧縮技術により、転送データを170:1の高い圧縮率で高速にエンコードできる。これは、米航空宇宙局(NASA)の火星探査の画像転送にも採用されたテクノロジーをベースにしている。
バンド幅の狭いネットワークでも差し障りのないデータ転送ができ、データ容量の大きい3Dデータや動画も、オリジナルとほぼ同等のイメージクオリティで円滑に表示する。
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「RGS」は、HPが持つ画像の高度な圧縮解凍技術から NASAの火星探査プロジェクト向けに開発されたシステムから生まれた。
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「RGS」の利用で、離れた場所であってもリアルタイムで 2D、3Dデータ、ビデオ、アプリケーションを表示および共有できる
お茶の葉を乾燥させる工作機械で国内シェア70%を誇るカワサキ機工は、HPのワークステーションと「RGS」を有効活用している企業。
同社は、全国各地の離れた拠点同士、あるいは得意先で3Dデータを共有したいというニーズの一方で、機密情報の漏えいも防止したいといった課題を抱えていた。
「RGS」なら、データ自体を設計室の外に持ち出す必要がないため、情報共有やプレゼンでのリモート活用を積極的に推進できるようになったという。
ワークステーションとタブレットの連携で、機密を守りながらリモート業務推進をできるようになった
高性能のハードウェアを設計者だけでなくすべての関係者が活用したい……子育て中や介護中の在宅勤務でも設計に携わりたい……災害や悪天候で出勤ができない場合に外部からアクセスしたい……これまで不可能と思われた設計や解析の業務に従事する方の働き方改革を実現する、新たな利便性を実現できるのも、HPのワークステーションならではだ。