2024.10.31
HPがPolyというヘッドセットで有名な企業を買収してから、サウンドテクノロジーや、Web会議向けのソリューションがますます充実しているのをご存じだろうか。Polyの前身である、プラントロニクスやポリコムといったブランド名を聞けば、よく知っているという人も多いのではないだろうか。HP EliteBook 1040 G11には、そんなPolyテクノロジーが搭載されているのも特長となっているのだ。
サウンドの良さ、というのは当然なので、あえてここでは触れないが、音質向上やノイズ対策において特筆すべき機能を提供してくれている。「HP Dynamic Voice Leveling」がPCから3メートル以内の“音声”を最適化し、クリアな音質を相手に届けてくれるほか、AIベースのノイズリダクションが周囲の雑音を強力にカットし、Web会議の品質を大きく向上させてくれる。
このノイズリダクションはとてもすばらしく、自分のPCのタイピング音や、周囲で紙が擦れる音などはもちろん、生活音のほとんどをカットしてくれる。自宅でWeb会議をすることが多い方はぜひ、この機能のすばらしさを体験していただきたい。
そのほか、Webカメラ向けの機能も充実しているが、特に「Windows スタジオ エフェクト」を利用する場合は、まさにAI PCの能力がいかんなく発揮できるので、その効果を十分体感することができる。Web会議が多い方には特におすすめの仕様だといえるだろう。
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実際に筆者がWindows スタジオ エフェクトを用いて背景をぼかしている様子
HPの法人向けPCは統合セキュリティシステムの「HP Wolf Security for Business」がプリインストールされているほか、任意のダウンロードによって入手でき、AIによるバッテリー管理ツール「HP Smart Sense」が利用できる。さらに「HP Wolf Security for Business」の中に入っている「HP Sure Sense」はAIを使った先読み検知するNGAVとなっており、まさにローカルPC上で動作するAIがふんだんに盛り込まれていることになる。NPUが搭載されたことで、これらを含んだAI機能がより快適に、低消費電力で稼働することになるので、モバイルユースが多い人や、ハイブリッドワーカーにはまさに大きな武器となるはずだ。
「マルウェアからの保護」がHP Sure Sense。「Protect & Trace with Wolf Connect」という機能が気になった人もいると思うが、これはHPのMDMで電源オフの状態でも「探す」「ロックする」「データ消去する」の3つをリモートから命令できるソリューションだ
短いレビュー期間だけでは伝えられなかった部分もあると思うが、それでもHP EliteBook 1040 G11はPCとしての基本的な完成度が非常に高く、AI PCとしてはもちろんメインマシンとしても十分に魅力のある製品だと感じることはできた。
2024年10月現在、入手できるHP EliteBook 1040 G11はインテル® Core™ Ultra 5 プロセッサー 125HのHP eSIM Connect対応モデルで26万7,080円となっている。メインマシンとして信頼が置けて、長期間使えるPCとしてふさわしいパフォーマンスを提供してくれると考えれば、コストパフォーマンスは高いといえる。
冒頭で述べたようにローカル環境で生成AIを使うといった用途を考えている人はもちろんだが、将来的に考えている、あるいは興味を持っているという方にとってもおすすめできる製品だと思う。PCの買い替えやメインマシンを探している人はぜひ候補にしていただきたい。
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