Vpro
 

2023.03.23

コロナ禍をものともせずに企業成長を果たしたAZPowerがフルリモートからハイブリッドワークへ移行した理由

AZPower株式会社

リンクをクリップボードにコピーしました

あらゆる企業が直面したコロナの世界的な大流行。多くの企業が対応に苦慮し続けていた中、成長を続けていたのがAZPower株式会社だ。同社は売上を激増させただけでなく、コロナ禍の中で見えた課題に即時対応、企業買収も成功し、さらなる飛躍を見せようとしている。彼らの活動を支えたHPコラボレーションデバイス活用術と共に、同社の変遷を紹介しよう。

取材 中山一弘

AZPower株式会社

クラウド活用のすべてを提案する、クラウドインテグレーター。Microsoft社のSolutions Partnerであり、様々なクラウドサービスに精通。企業が抱える課題に合わせた的確な提案力と、スピーディーかつ高品質なサービス提供に定評がある。

「クラウドインテグレーション」「クラウド・ディベロップメント」「クラウド専有型ラーニング・プラットフォーム」「Azureをフル活用できるIoTプラットフォーム」などのサービスを軸にビジネスを展開。ソフトウェア開発拠点である2社の他、新たにクラウド型AI監視カメラソリューション事業社をパートナーとすることで、さらなる飛躍を目指している注目の企業だ。

オフィシャルサイト:https://azpower.co.jp/

クリックして拡大表示

同社のフルクラウドオフィスリファレンスサービスのモデル図

AZPower株式会社
代表取締役
橋口 信平

コーポレート本部
渡邊 桂子

逆境を糧に成長戦略へ繋げるAZPower

――AZPower株式会社(以降、AZPower)は、クラウドインテグレーターとして以前から高い実績をお持ちでした。コロナ禍を通じて、御社に起こった変化について教えてください。

橋口:弊社も以前は他のインテグレーターと同じく、すべての社員が勤められるサイズのオフィスがあり、そこに集まって営業、開発、運用などの部署ごとに活動していました。

コロナ禍が始まった2019年、当時の先が見えない状況の中、社会的な要請もあって在宅ワークが必須となり、私たちもフル在宅を採用することとなりました。そうなるとフルサイズのオフィスは不要となったので、すぐにサテライトオフィスへ移転し、それまでの組織形態も排除して、役職無しのフルフラット構造でビジネスを継続することにしたのです。

その頃は逆風に負けないという気持ちも強く、全員野球でがんばろうということで一致団結した結果、売り上げは大きく伸びました。業績はとても良好で、何名かの社員が大きな成功を収めていたことはとても喜ばしかったのですが、その反面、イノベーションがほとんど起こらないという現実があったのです。

コロナ禍においても成長を続けてきたAZPowerの変遷を語る橋口氏と渡邊氏

――つまり、好成績だったがその先にある成長のヒントや新しいビジネスが見つけづらい状況だったということですか?

橋口:まさにその通りです。例えば、当時から20名の社員で今までやってきましたが、フルフラット制度の場合、若手はどうしても置いていかれがちになります。アドバイスが欲しくてもすぐには伝わりませんから、先輩たちもキャッチアップが難しいという面もあったと思います。

その状況は企業の成長にとっては良くないので、考えた末に行きついたのが、現在のオフィス形態です。

――それはどのようなものですか?

橋口:面積的にはフル出勤の頃の約半分といったサイズで、全員出社はあまり考えていません。しかし、月に1度は月例会としてみんなが一堂に会せる大きさにしました。当然、フリーアドレスにしてあるので必要があれば、いつでも使って構いません。そうして、リアルに顔を合わせる機会を作ることで雑談ベースの会話がしやすくなり、イノベーションも起こりやすくなるというわけです。

また、会社の組織形態も以前はいわゆる日本にありがちなピラミッド型の階級制度でしたが、フルフラット制度を経て、現在はコロナ禍で頭角を現した成績が良かった数名を各トップに、そこへ人を配置して積極的に若手を育てながら、企業としてスケールしやすい環境を用意しています。

その施策のひとつとして、HRにも力を入れるため、ここにいる渡邊にも加わってもらうことにしました。HRの存在があることで、企業を斜め方向に見る人ができるため、人材の適切な配置や上司と若手の関係性、適切な成長のための人材採用なども可能になりますからね。

AZPowerのオフィス遍歴。社会的な背景に合わせ柔軟かつ戦略的に変更してきた歴史がある

組織形態も変化させてきた。現在の組織では個人の業績指標(KPI)の要素も変更し、若手は自分の弱点を見つけやすく、ベテランは成果を把握しやすい形にしている

――かなりの変革ですね。コロナ禍の最中ではなぜ、イノベーションが起こりづらかったのでしょう?

橋口:当時はWeb会議がメインでしたし、その環境下で生産性を大きく向上させた人もいました。しかし、リアルな会議とは違い、どんなに慣れても臨場感が無く、どうしても直感的な意思疎通が難しいところはあるかと思います。

そこで、今回のハイブリッドワーク型のオフィスからは会議室にHPのコラボレーションデバイスを設置してみることにしたのです。

コラボレーションデバイスでWeb会議に臨場感がプラス

――それが今回導入いただいた「HP Presence Meeting Room Solution」ですね。どのような点で有利に見えましたか?

渡邊:現在の会議室での使い方ですが、資本提携した株式会社クリューシステムズなどとの連携も増えているため、多人数同士の会議で多く使用しています。まだコロナも続いているため、大人数同士で一つの部屋には入りづらい状況ですから、拠点と拠点を繋いでコミュニケーションを図るという目的での利用になりますね。

具体的にはこちらが3名、相手が5、6名という感じが多いように思います。それに在宅ワーク中の方が加わることもありますから、実際にはもっと複雑な形態になるケースもあります。

いずれにしても私が感じるのは、HP Presence Meeting Room Solutionの場合、デュアルディスプレイも可能なので、片方に資料、もう片方にライブ映像といった表示が可能です。

ですから、資料を見ながら話をしていても今誰が発言しているのかが相手に伝わりやすく、例えば意見がありそうな人もすぐに分かります。例えば会議をファシリテーションする立場としては万遍なく意見を振りやすいというメリットがあると思います。

また、発言者に自動的にズームアップしていくので臨場感もありますし、拍手機能は同調の意思を示すことができるユニークな仕組みだと思いますね。

HP Presence Meeting Room Solutionの活用方法について語る両氏

――Web会議の品質としたらかなり良好なように見えますね。

渡邊:その通りだと思います。毎回、盛り上がるので、次回は私たちのオフィスへ来てコミュニケーションデバイスを見てみたいといった声も多いですよ。

橋口:HP Presence Meeting Room Solutionの場合、Microsoft Teams Roomsでの契約になるので、会議室に居る人はパソコンを持つ必要は基本的にありません。ですから、メモをとりながら、あるいは資料をみながら会議が進められます。

一般的なMicrosoft Teamsの場合は、パソコンと紐づいているので、今ご紹介したような多人数でのWeb会議で使用するには、必ず誰かのパソコンをホストにしなければなりません。当然その人のパソコンは機能維持のためだけに使われますから、持ち主は何も見ない、書けない状態で会議をするしかないのです。

――確かにおっしゃる通りですね。相手側も多人数の場合はやはりHP Presence Meeting Room Solutionのようなコラボレーションデバイスはあったほうが良いとお考えですか?

橋口:出来れば用意してもらったほうが良いですよね。テレビ会議システムのような高価なデバイスなら別ですが、HP Presence Meeting Room Solutionならパソコンを購入するような価格で準備できます。これだけ臨場感があって、感情移入しやすいWeb会議ができるなら使わない手はないと思います。

――ほかに気になった機能はありましたか?

橋口:先ほどの2画面を使った資料提示のやり方も、HDMIイン方式なので直感的でやりやすいですよね。同席している誰かの資料が突然必要になった場合でも、コネクトを渡すだけで完了です。

また、会議室の後ろに置いてあるホワイトボードに書き込みたいとき誰かが立ち上がると、カメラもその人に追従してフォーカスしていく。ホワイトボードに何かを書き込みしゃべり出すと、話者をクローズアップするので書かれている内容も大きくなる。これがまたさらに臨場感を発揮してくれます。

もう一つ、こちらの声はかなり明瞭に伝わっているという反応は得ていますが、向こうの音声もかなり良く聞こえます。ですから、先ほど渡邊も言ったように、誰の発言か、どんな感情を含んでいるか聞き漏らすことが少なく、Web会議にありがちな会話のバッティングもほとんど起きないと思います。

――なるほど、HP Presence Meeting Room Solutionはインテル® vProテクノロジー対応なので、会議室管理にも応用できます。こちらの機能はご存じでしたか?

橋口:現状の環境では使っていませんが、もちろん機能は知っています。これは特に大企業にとってはありがたい機能ですよね。会議室の利用率は会社にとっての死活問題にもなりますから、その状況把握は必須です。それ専用のソリューションもあるほどなので、それが最初から無償でついているメリットは大きいと思います。

HP Presence Meeting Room Solutionの機能と拡張性を活かしてコミュニケーションを活性化しているAZPower

立体的な視点で更なる飛躍を狙う

――ハイブリッドワーク型のオフィスやコラボレーションデバイスの導入で、イノベーションが起こりやすい環境を手に入れました。御社はこれからどのような方向に向かうのですか?

橋口:先ほども言いましたが、これからは若手の育成に力を入れていきたいと考えています。実際に採用も始めていますが、こんな時代ですし、HP Presence Meeting Room Solutionのようなコミュニケーションができるデバイスもあるので、今は全国区でエンジニア社員を募集しています。実際に日本では静岡県や愛知県、海外ではアメリカ在住の人材採用が決まっていますよ。

渡邊:関東圏以外にお住まいの方に関してはフルリモートが前提での採用になっています。これからは実際にオフィスに集まることが出来る人、フルリモートが前提の人という方がそれぞれ存在するミックス環境が多くなると考えています。

――なるほど、オフィスと自宅といった個人環境でのハイブリッドワークだけでなく、拠点と地方、拠点と海外といったオフィス視点でのハイブリッドワークもあり得るという訳ですね。実にAZPowerらしい、立体的な考え方だと思います。最後に記事をご覧いただいているビジネスマンのみなさまに一言お願いします。

橋口:もし、コミュニケーション不足でお悩みの企業の方がいらっしゃれば、HP Presence Meeting Room Solutionのようなコラボレーションデバイスに頼ってみるのも良い方法だと思います。導入しやすく、結果的に会議も活性化するので効果も大きいですし、コストも運用負担もミニマムです。私の会社では導入してみて本当に良かったと感じていますので、ぜひ試してみてください。

――ありがとうございました。

このコンテンツは日本HPの公式見解を示すものではありません。日本HPのサポート範囲に含まれない内容や、日本HPが推奨する使い方ではないケースが含まれている可能性があります。また、コンテンツ中の固有名詞は、一般に各社の商標または登録商標ですが、必ずしも「™」や「®」といった商標表示が付記されていません。

リンクをクリップボードにコピーしました