ビジネスの中心となるAI環境を向上させる新基準を満たすPCが一挙集結した「Copilot+ PC Day」にHPが出展
2025-02-25
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ビジネススタイルを大きく変えるゲームチェンジャーとして生成AIが注目されている。そんな中、PC上で直接AIアプリケーションを動作させた場合、従来のスペックではリソースがかなり消費され、古いPCだと挙動に影響が出るようなケースも発生するようになった。これを回避するため、プロセッサーユニットにAI処理を専門とする「NPU」を搭載することで、演算処理をより効率的に行えるPCへのニーズが高まっている。2025年2月に開催されたMicrosoft主催のイベント「Copilot+ PC Day」では、AI処理を加速する最新スペックを有するPCが一挙に集結。9つのベンダーのAI向け最新PCに触れられるイベントとして注目されていた。HPももちろんこのイベントに参加。一気に3モデルを市場に投入するなど、話題性も高く、その内容を一目見ようと当日は大勢の来場者がHPブースに訪れることになった。早速その模様を見ていこう。
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PCベンダーのCopilot+ PCが集結
2025年2月現在、市場には2種類のAI処理に特化した仕様が存在している。ひとつはインテルが推奨する「AI PC」で、NPUを搭載することを前提に、2024年から市場にリリースされていた。もうひとつの仕様はMicrosoftが推奨する「Copilot+ PC」で、こちらはNPUの搭載に加えて「40TOPS以上」というスペックも要件に含めていたため、これまでは、QualcommのSnapdragon® X Plus と Snapdragon® X Eliteを搭載するPCだけが先行する形で市場に投入されていた。
そして昨年、NPUを搭載させ市場をにぎわしたインテル® Core™ Ultra プロセッサーも、これまででいうところの第2世代となる「シリーズ2」をリリース。AMDも先に市場に出ていたNPU搭載のRyzen 7040 シリーズ、Ryzen 8040 シリーズに加え、ハイエンド向けのRyzen™ AIシリーズを発表するなど、40TOPS以上の基準を満たす製品が各チップベンダーから出揃う形となった。
2024年末から2025年春にかけて、各PCベンダーもこれに足並みを揃えるように最新のNPU搭載プロセッサー搭載モデル、すなわちCopilot+ PCを発表または販売を開始し、2025年2月3日に開催された今回のイベント「Copilot+ PC Day」で、9つのPCベンダーが一斉に展示するという流れになった。
前置きが長くなったが、今後のビジネスシーンにおいて間違いなく中心となるクライアントPCの新機軸に触れられる機会にもなるため、当日は満員御礼となるほどの大盛況となった。
HPブースにはなんと、先に紹介した最新のNPU搭載プロセッサーを搭載する3モデルが一気に集結。セミナーの合間の休憩時間には大勢の来場者が足を止めていた。まずは3モデルの概要を見ていこう。
HP EliteBook X G1i 14 AI PC
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インテル® Core™ Ultra 5(シリーズ2)およびインテル® Core™ Ultra 7(シリーズ2)を搭載するモデル。最大48TOPS NPUを搭載しつつ、軽量化にも成功したモデルとなっている。
HP EliteBook X G1a 14 AI PC
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AMD Ryzen™ AI プロセッサを搭載し、最大で55TOPSと業界でもトップレベルのスペックを持つモデル。処理能力を優先するヘビーユーザーへ向けて万全の仕様といえる。
HP EliteBook Ultra G1q AI PC
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Qualcomm® Snapdragon® X Eliteを搭載するモデルでCopilot+ PCとしては最も早くラインアップしていた製品になる。そのスペックは現在でも45TOPSと最新モデルと同等であり、先進性を感じさせてくれる。
HPでは各チップベンダーのNPU搭載プロセッサーの個性を活かす形でこれらの3モデルを用意している。「インテルモデルのHP EliteBook X G1i 14 AI PCは、バランスの取れた仕様で軽量化とスペックの両立を実現しています。さらに、5年間データ通信が無料で使い放題となるHP eSIM Connectや、電源が入っていない状態でもPCの位置を把握できたり、データ消去、PCロックといった命令も行えるHP Protect and Trace with Wolf Connectにも対応しているので、ハイブリッドワーカーには特におすすめです」と語るのは岡氏だ。
「AMDモデルとなるHP EliteBook X G1a 14 AI PCは、Copilot+ PCの中でも最高スペックとなるモデルです。このモデルは弊社のワークステーションと共通のプラットフォームを採用しているので、排熱処理や内部レイアウトはプロ仕様となっています。信頼性の高さとスペックで、ハードな仕事をされる方にもご満足いただける仕様となります」と岡氏。
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「QualcommのHP EliteBook Ultra G1q AI PCに関しては、プラットフォームの柔軟性を活かしてWindowsだけでなく、ChromeOSやARM系を利用するという方法もあると思います。圧倒的に消費電力が低く、高性能な点を活かして軽量のアプリケーションを積極的に使っていく、先進性の高いスタートアップの企業などにも向いているモデルだと思います」と岡氏は説明する。
岡氏の解説でもわかる通り、それぞれの個性が際立つ3モデルだけに、ニーズに合わせて選びやすいのがHPのCopilot+ PCの特長といえる。
当日はデモブースも大反響
別階に設けられたHPデモブースではHP EliteBook X G1a 14 AI PCを用いたAIアプリケーションの試用もできるようになっていた。「Windows 11 Proには、NPU搭載プロセッサー利用時にしか出てこない機能がたくさん入っています。まずはCopilot+ PCの効果を見るのにこれらの機能を試してみるのがおすすめです」と、デモを見せてくれるMia氏。
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Windowsではお馴染みのアプリケーションでもある「ペイント」だが、Copilot+ PCではこれに「コクリエイター」という機能が追加される。画面のプロンプトに具体的に何を書いているかを記述し、実際にまっさらな画面に下書きをしてみると、その情報に合わせてAIが補完、いくつかの素材を書き出してくれるというものになる。
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「絵のスキルは個人によって様々ですが、私の見る限り、どのような人が書いてもそれなりの仕上がりになるようです。描画系の生成AIはたくさんありますが、ローカルPCだけでこれだけのことが簡単にできるようになるのはCopilot+ PCならではでしょう」とMia氏は語る。同時にこれらの画像データは著作権に掛からないように配慮されているというので驚きだ。
このようなAI機能は豊富にあり、ドキュメント検索を対話形式で行える「リコール」や、Web会議の品質を向上させるエフェクトを満載した「Windows スタジオ エフェクト」なども試すことができた。ニュースや最新の話題となると、どうしてもローカルSLM/LLMの推論用マシンとしてのCopilot+ PCというイメージになりがちだが、Microsoft製品だけでも、ローカルPC内でこれだけのことができるのだ。まずは手軽に試せるところからはじめてみれば、生産性向上や業務効率化に対しAIがどのように貢献できるのか、理解は早まるはずだ。
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Copilot+ PCをリリースしているすべてのベンダーが壇上に集結
当日はメイン会場を中心に魅力的なセッションが数多く開催されたが、最も注目度が高かったのはMicrosoftのエバンジェリスト 西脇氏が登壇した「最新のAI 技術を体験! Copilot+ PC デモ&パソコンメーカー製品発表会」だ。
西脇氏はCopilotを中心にMicrosoftのAIについて解説、先ほどデモブースでも触れたCopilot+ PCで提供される各AIの機能を紹介しながら、各ベンダーを壇上に招き、注目モデルのプレゼンを披露するという流れだった。
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セッションが中盤に差し掛かる頃にHPがアナウンスされ、岡氏が壇上にのぼった。岡氏が最初に紹介したのはAMDモデルのHP EliteBook X G1a 14 AI PCだ。「業界最高の55TOPSを誇っていますが、これはHPとAMD様のアライアンスによって実現したものです。とにかく高性能なAIが欲しいといった人におすすめです」(岡氏)
続いてHP eSIM Connect、HP Protect and Trace with Wolf Connectに対応するHP EliteBook X G1i 14 AI PCを紹介。「今後、生成AIの活用シーンはハイブリッド環境へと広がるはずです。Copilot+ PCを外出先でも使うなら、安定した通信環境の実現と、持ち出しPCとしてMDMにもしっかり対応するモデルがふさわしいと考えます」(岡氏)。短い持ち時間で製品紹介を終え、会場からは拍手が起こっていた。
まとめ
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会場となった東京国際フォーラムのエスカレーターに長蛇の列ができるほどの来場者となった「Copilot+ PC Day」。多くの人がそれぞれ気になっているベンダーの最新モデルに触れる機会となったが、充実したラインアップを持つHPブースには常に人だかりがあり、質問が飛び交う姿にCopilot+ PCおよびAIへの期待が伺えた。
今後、ローカルSLM/LLMを活用する企業も増え、AIアプリケーションもローカルで活用できるものが多くなってくることが予想される。いち早くこの流れに乗っておくことが、ビジネスをより有利に展開するポイントとなるはずだ。まずは1台、ぜひHPのCopilot+ PCを早急に入手していただき、その実力を試していただくことをおすすめしておきたい。
HPは、ビジネスに Windows 11 Pro をお勧めします。
Windows 11 は、AIを活用するための理想的なプラットフォームを提供し、作業の迅速化や創造性の向上をサポートします。ユーザーは、 Windows 11 のCopilotや様々な機能を活用することで、アプリケーションやドキュメントを横断してワークフローを効率化し、生産性を高めることができます。
組織において Windows 11 を導入することで、セキュリティが強化され、生産性とコラボレーションが向上し、より直感的でパーソナライズされた体験が可能になります。セキュリティインシデントの削減、ワークフローとコラボレーションの加速、セキュリティチームとITチームの生産性向上などが期待できる Windows 11 へのアップグレードは、長期的に経済的な選択です。旧 Windows OSをご利用の場合は、AIの力を活用しビジネスをさらに前進させるために、Windows 11 の導入をご検討ください。
※このコンテンツには日本HPの公式見解を示さないものが一部含まれます。また、日本HPのサポート範囲に含まれない内容や、日本HPが推奨する使い方ではないケースが含まれている可能性があります。また、コンテンツ中の固有名詞は、一般に各社の商標または登録商標ですが、必ずしも「™」や「®」といった商標表示が付記されていません。
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ハイブリッドワークに最適化された、Windows 11 Pro+HP ビジネスPC
ハイブリッドなワークプレイス向けに設計された Windows 11 Pro は、さらに効率的、シームレス、安全に働くために必要なビジネス機能と管理機能があります。HPのビジネスPCに搭載しているHP独自機能は Windows 11 で強化された機能を補完し、利便性と生産性を高めます。