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2024.07.31

Civilユーザ会×日本HPの対談で明かされた、建築・建設業界における最新モバイルワークステーションの真価

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「HP ZBook Power 16 inch G11 Mobile Workstation」の実機をレビュー、CIMユーザーである長谷川氏が実感したメリット

――今回の対談にあたっては、事前に日本HPの最新モバイルワークステーション「HP ZBook Power 16 G11 Mobile Workstation」を長谷川さんにお渡しして、1週間ほどレビューしてもらいました。実際に使ってみて、どのような印象を持たれましたか。

長谷川氏:そうですね、まず私が普段使っているワークステーションが、2年ほど前に購入したインテル® Core™ i7-1255Uを搭載している、日本HPさんのZBookシリーズです。今回インテルCore Ultra 9 185Hを搭載している最新モデルと、それを比較して体感で1.5~2倍程度スピードアップしている印象を持ちました。さまざまな作業を快適かつ安定して行えたので、非常に欲しくなるハードウェアだと感じています。

しかし、先ほど話に出てきた点群データに関しては、やはりまだ限界を感じる面がありました。もともと点群を扱う想定がされたハードウェアではないことはわかっているのですが、どうしても子供心が疼いて、どこまでできるか試したくなりました(笑)。

100GB程度の点群データでテストしてみたところ、まぁ個人差があるのであくまで私の感覚ですが、これならば気の短い人以外はぎりぎり許容できる、というくらいの時間で処理が完了しました。

――なるほど、体感できるスピードアップが感じられるのは大きな差だと思います。その他に専門的なCIMソフトウェア等ではいかがだったでしょうか。

長谷川氏:そうですね、InfraWorksやCivil3D、RevitといったCIMソフトウェアを組み合わせて使ってみました。普段私が使用しているモデルでは、たまに動作に引っかかりを感じたり、一瞬止まったりという挙動がよくありましたが、HP ZBook Power 16 G11ではそういった挙動が滅多に起こらず、先ほど皆さんと一緒に操作させていただいた通り、コマンド実行処理時間、読み込んだ後の描画などについて、回転したりパンしたりといった操作がとてもスムーズで、総じて非常に快適に作業できました。

ただ、先ほど話したサブスクの普及もあってアプリケーションの進化は早いため、おそらく1~2年もするとパワー不足を感じる場面も出てくるかもしれません。ハードウェアとソフトウェアの進化はイタチごっこの様相を呈しているので、これは仕方のないことではあります。ですが結論としては、現時点(2024年7月現在)において、満足度の高いモバイルワークステーションだと感じています。

杉浦氏:CPUのクロックやコア数、メモリ搭載量など、さまざまな部分がパワーアップしているので当たり前かもしれませんが、これだけのサクサク感は以前のモデルではあまり見られないですね。

新井氏:テストに使用したモデルは、最大5.1GHzの動作クロックで16コア/22スレッドのインテル® Core™ Ultra 9 プロセッサー 185Hを採用し、メモリはDDR5-5600で64GBです。内蔵のGPUもインテル® Arc™ グラフィックスに進化しており、その他にもディスクリートGPUも搭載、SSDの性能も旧モデルと比べて向上しています。

取材当日の各種ソフトウェア 動作テストの様子

取材当日は実際に長谷川氏に、各種ソフトウェアの動作テストを実施してもらった。手前が最新の「HP ZBook Power 16 inch G11 Mobile Workstation」である。

実際に動作している様子。左:Civil 3D 右:Revit

実際に動作している様子。ReCap

長谷川氏の現在使用しているモデルとの比較の様子。確かにソフトを動作させている時、以前のモデルでは瞬間的なフリーズが発生していたが、「HP ZBook Power 16 inch G11 Mobile Workstation」ではそういったことが起きなかった

――動作テストの結果と、お二人の感想を踏まえて、あらためて「HP ZBook Power 16 inch G11 Mobile Workstation」が建設・建築業界においてどのような価値を提供できるのか、新井さんにお聞きしたいと思います。

新井氏:長谷川さん、杉浦さんの話をお聞きして、1日の仕事でPC(モバイルワークステーション)を使う時間が多いこと、そのなかで生じるちょっとした待ち時間やフリーズがストレスになっていることを実感しました。サブスクが普及してハードウェアとソフトウェアの更新時期に差異が生じていますが、それでも最新ハードウェアの導入が生産性向上に寄与することは間違いありません。特にBIM/CIMソフトウェアに関してはマルチコアよりもシングルコアのCPUのクロック数が求められるケースが多く、その意味でもクロック数の高いインテル® Core™ Ultraプロセッサーを使用した「HP ZBook Power 16 inch G11 Mobile Workstation」を選択する価値はあると考えています。

先ほど話したAIについても、これからソフトウェアやOS側で対応が進むと考えており、ここでもAI機能を強化したインテル® Core™ Ultraプロセッサーが活きてくると思います。サブスクのソフトウェアで新しいAI機能が追加されても、「HP ZBook Power 16 inch G11 Mobile Workstation」ならば問題なく対応することが可能でしょう。

働く人々の負担を減らし生産性を向上させることを使命に、日本HPの挑戦は続く

――冒頭にもお話しいただきましたが、現代のワークステーションには専用ソフトだけでなく、複数の業務アプリケーションを同時起動して業務を行うことが求められています。長谷川さん、杉浦さんから、メーカーである日本HPに期待しているところをお聞かせください。

長谷川氏:マルチタスクが当たり前になっている現代において、モバイルワークステーションで専門的な処理も含めた日常的な業務をこなすという流れは加速していくでしょう。建築・建設業界でもますます導入が進むと思います。ですが性能面で言えば、まだまだ専門的な部分の作業内容や処理内容によってはデスクトップを併用していくことが必要です。技術の進化待ちというのもあるでしょうが、モバイルワークステーションだけですべてが完結できるような世界も見てみたいです。

また、すべてのユーザーに配付するには、まだまだコスト面での課題があります。サブスクが浸透したソフトウェアと同じく、日本HPさんにはハードウェアにもストレスなく買い換えできるような仕組みを提供してくれることを期待しています。

杉浦氏:“モノからコトへ”とよく言われますが、建築・建設業界ではモノのパワーとコトのパワーが拮抗しているんです。たとえば製造業においてはモノのパワーが強く、コトがモノに寄り添うのが当たり前です。しかし我々の業界では、僕らのようにコトをやっている人間が、モノに寄り添おうとすると、1年ごとにワークステーションを買い換えます、というような話になり、経済バランス的にうまくいかなくなります。ここを解消するためには、メーカーと我々がコミュニケーションを取って、進めていくしかないと思っています。

長谷川氏:そうですよね。たとえば会社に入ってきた新人さんに、ハイエンドのモバイルワークステーションを提供するケースは非常に少ない。ところがエントリーモデルを配付されると、できる領域が絞られてしまい、新人さんは「ここまでやればいいんだ」と仕事の箱を決めてしまう。つまりはコトがモノに依存するような形になってしまいます。なので、本当はすべての従業員に最新のモバイルワークステーションを配付するのがよいのですが、その実現には先に述べたような仕組み作りが必須で、クリアすべき課題は多いと思います。

――日本HPとしては、こうした現場の声にどう答えていく予定でしょうか。

新井氏:日本HPでは、冒頭で話したとおり、基本性能はもちろん、可搬性や視認性、堅牢性、セキュリティといったユーザーからの要望を反映した製品作りを続けていきます。長谷川さんには「ワークステーションは身体の一部」とおっしゃっていただきましたが、私たちも働く皆様の負担を減らして、生産性を向上させることを使命と考えていますので、今回お聞かせいただいた話もフィードバックし、よりよい製品を届けていきたいと思います。貴重なご意見、ありがとうございました。

――本日は皆様、ありがとうございました。

HP ZBook Power 16inch G11

次の時代のAIに特化して作られた新しいインテル® Core™ Ultra プロセッサーとディスクリートグラフィックスにより、3Dワークロードをすばやく処理し、スピード低下を解消して、本格的なマルチタスキングに取り組みます。

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