サーバールーム不要時代の先駆けか。HP Z2 Tower G1i Workstationで始めるGPUワークステーション運用

HP Z2 Tower G1i Workstation
HP Z2 Tower G1i Workstation

自動車の車両デザインやリアルタイムレンダリング、デジタルツインによる工場シミュレーションなど、大規模なバーチャル空間でのリアルタイム3D CGの開発といえば複数枚のGPUを搭載したサーバークラスターが必要だった。そんな前提が、GPUの進化とワークフローの変化で変わりつつあります。

HP Z2 Tower G1i Workstation」は一般的なワークステーション筐体より一回りちいさな、ミドルタワーサイズのコンパクトワークステーションです。ベースモデルとしてのポテンシャルは極めて高く、AIでも注目されているNVIDIAの最新GPU・Blackwell世代を内蔵して活用することも可能です。

今回NVIDIAの協力により、最新のGPUとHPワークステーションのデモを見せていただきました。従来はサーバークラスターに寄せていた処理を現場のデスクへと戻し、さらに拠点分散のコラボレーションまで同時に成立させることが可能であること。HP Z2 Tower G1i Workstationを起点にして、ハイエンドGPU運用を必要な部署へ、必要な数を配れる構成にできることを学びました。

(右:日本HP:大橋秀樹 氏・左:エヌビディア合同会社:柿澤修 氏)
(右:日本HP:大橋秀樹 氏・左:エヌビディア合同会社:柿澤修 氏)
(右:日本HP:大橋秀樹 氏・左:エヌビディア合同会社:柿澤修 氏)

執筆:武者 良太
転載元:Mogura VR
2026年1月26日掲載記事より転載
本記事はMoguraより許諾を得て掲載しています。

HP Z2 Tower G1i Workstation
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まずはNVIDIA RTX PRO™ 6000 Blackwell Workstation Editionを搭載したワークステーションのパワーからお伝えしましょう。GPUの消費電力が600Wのため、同GPUを搭載するためのHP Z2 Tower G1i Workstationは1200Wの電源と専用の冷却ファンを搭載した特別なモデルが必要です。この構成により、GPUコアの性能を最大限に引き出しながら、96GBという大容量のVRAMを扱えるワークステーションとなります。

HP Z2 Tower G1i Workstation
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自動車のデザイン開発で使われた高精細な3Dモデルを8Kでレンダリングした場合、前世代のNVIDIA RTX 6000 Ada世代を搭載したマシンだとフレームレートが17FPSくらいとなりますが、NVIDIA RTX PRO™ 6000 Blackwell Workstation Edition搭載機であれば60FPSでリアルタイムレンダリングが可能となります。

8K高解像度の自動車のCGデータ全体をレイトレーシングしたときも、最新世代のDLSSにより、リアルタイムにルックを変えられることを確認しました。96GBのVRAMが真価を発揮するシーンです。VRAMに収まらないシーンがあると、いくらGPUコアそのものが高性能であっても待ち時間が発生します。

ここで重要なのはスペックの数字そのものよりも、現場において確認と意思決定のスピードを上げ、頻度を上げられることです。デザインレビューや設計会議では、処理に時間がかかって画面が止まるほど議論が途切れ、修正指示が曖昧になり、合意が遅れます。外部パートナーや別拠点が絡むほど、確認待ちが積み上がり、次の工程全体が遅れます。

逆にリアルタイムで待ち時間無くCGモデルに変更が加えられ、その場で入った指示通りに修正してすぐに見せられると、同じ1時間の会議でも進み方が違います。デザインの検討や合意形成だけではなく、工場などの施設における設備導入前の動線確認など、判断の質がそのまま事業コストに跳ね返る領域ほど、リアルタイム性は価値になっていきます。

一般的に、ハイエンドGPUはフルタワーと呼ばれる大きなPC筐体に搭載されるのが常識です。デモを見せていただいた場にも、複数枚のGPUを搭載できるワークステーションが並んでいました。しかしHP Z2 Tower G1i Workstationは「ハイエンドGPU=大型筐体でなくてはならない」という固定観念をなくすことができるインパクトがあります。

HP Z2 Tower G1i Workstation
HP Z2 Tower G1i Workstation

日本における標準状態のHP Z2 Tower G1i Workstationは、CADやビジュアライゼーション用途の堅実なエンタープライズワークステーションという立ち位置でした。そこに、前述したように1200W電源を搭載する特別なモデルを新設。冷却の設計も見直し、600W版のNVIDIA RTX PRO™ 6000 Blackwell Workstation Editionが組み込めるようになりました。

重要なのは、1台あたりの単価が下がったことで、各地の拠点や部門にNVIDIA RTX PRO™ 6000 Blackwell Workstation Editionを搭載したHP Z2 Tower G1i Workstaionをそれぞれ複数台導入し、同じ水準のリソースを必要な場所に適宜置くことができること。自社サーバーやクラウドサーバーを使うためにネット経由でリソースにアクセスするのではなく、4Uラックに収まるほど小さいハイスペックなワークステーションを点在させることで、コラボレーション運用の安定性に直結します。HP Z2 Tower G1i Workstationは、その入口となるモデルなのです。

HP Z2 Tower G1i Workstation
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なお「NVIDIA RTX PRO™ 6000 Blackwell」シリーズの異なるGPU「NVIDIA RTX PRO™ 6000 Blackwell Max-Q Workstation Edition」など、TDP300WのGPU(左上)にもメリットはあります。300Wクラスは発熱・電源・設置の条件が緩く、より多くのVRAMが使えるマルチGPU構成に向きます。実際に、ハイエンドのHP Z8 Fury G5 WorkstationにはこのGPUを最大で4枚搭載可能です。

自社サーバールームは機材や電源、空調の整備といった設備費だけでなく、保守契約、障害対応、更新計画、設置スペース、人員配置といった固定費の塊でもあります。さらにサーバー運用は触れる人が限られるため、現場が改善したい小さな要望が積み残されがちです。CPUでレンダリングを行っていた時代は128台や256台といった大規模なサーバークラスターが求められましたが、維持管理の費用が重くなります。

対してGPUワークステーションであれば、必要台数を絞りつつ、メンテナンス費用を桁で下げられる可能性があります。また複数枚のGPUを搭載する単体のワークステーションであれば、200V電源の導入で済むなど比較的柔軟に導入できます。とはいえやはり設備側の準備が必要になるのは事実。導入計画の早い段階で情報システム部門や施設管理と相談するべき論点となります。

HP Z2 Tower G1i Workstationであれば、100V電源でも運用可能なため、オフィス環境に設置が可能というメリットがあります。ただし600WクラスのGPUに加え、マルチコアCPUがフル稼働すると、筐体内部は相当な高温状態になるため、特別に増設されたファンもフル稼働となり、ある程度のファンノイズと筐体外部に高温の排熱が出る点はある程度考慮した方が良いでしょう。この排熱によって筐体内部温度が規定値内に保たれ、性能の維持と故障の低減につながっています。

現場で扱いやすいワークステーションは、初期投資・保守コストを安くするためではなく、改善の主導権を現場に戻すことにもつながります。

HP Z2 Tower G1i Workstation
HP Z2 Tower G1i Workstation

大規模な3Dデザイン現場において、同じ部屋にスタッフ全員を集めて進めるやり方は効率的だが今どきではありません。

複数拠点や部署をまたぐデザインコラボレーションが欠かせない時代。NVIDIA Omniverseは、3Dモデリング、画像処理、AIなど、異なるアプリ/ソリューション間でもデータのやりとりが可能になるプラットフォームで、こちらもまた現代において欠かせない存在となっています。

Omniverseにより、データを常に同期しながら作業できる環境が作りやすくなりました。次に重要となるのが、ワークステーションの性能差をできるだけなくすこと。性能差があればあるほど、片側のワークステーションではレンダリングが追いつかず作業に支障が出てしまいます。

つまりワークステーションを複数台導入するなら、GPUコア性能やVRAM容量をはじめとしたワークステーション性能を揃えることが合理的です。HP Z2 Tower G1i Workstationは、その水準を揃えた配備を現実的な予算で始められるパッケージになります。拠点を跨ぐ共同修正は、移動コストや待機時間の削減だけでなく、意思決定が遅いという課題に対しても効きます。修正の結果がすぐ見えるから、判断が早くなる。産業の世界だからこそ、重要なポイントとなります。

HP Z2 Tower G1i Workstation
HP Z2 Tower G1i Workstation

HP Z2 Tower G1i Workstationを軸とした他拠点向けワークステーションを導入する場合、そのシナリオは段階的に描いたほうが効率的です。

第一段階は、1つの部門にHP Z2 Tower G1i Workstationを配備して、単一GPUの高負荷レンダリングを行った際のレビュー時間の短縮や作業効率向上を数値化すること。第二段階は、近いスペックのHP Z2 Tower G1i Workstationを関連部署に配置させ、同期・コラボレーションによる移動・待機の削減を可視化します。コラボレーションを必須とする案件が増えてきたら、第三段階です。200V電源の整備を含むマルチGPU構成へ拡張する。最初から最大構成を目指すよりも、成果の出る順に設備条件を整えたほうが、社内の理解も進みやすいでしょう。

HP Z2 Tower G1i Workstation
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HP Workstation販売ページ:https://jp.ext.hp.com/workstations/desktop/
NVIDIA RTX PRO 製品ページ:https://www.nvidia.com/ja-jp/products/workstations/

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Windows 11 は、AIを活用するための理想的なプラットフォームを提供し、作業の迅速化や創造性の向上をサポートします。ユーザーは、 Windows 11 のCopilotや様々な機能を活用することで、アプリケーションやドキュメントを横断してワークフローを効率化し、生産性を高めることができます。

組織において Windows 11 を導入することで、セキュリティが強化され、生産性とコラボレーションが向上し、より直感的でパーソナライズされた体験が可能になります。セキュリティインシデントの削減、ワークフローとコラボレーションの加速、セキュリティチームとITチームの生産性向上などが期待できる Windows 11 へのアップグレードは、長期的に経済的な選択です。旧 Windows OSをご利用の場合は、AIの力を活用しビジネスをさらに前進させるために、Windows 11 の導入をご検討ください。

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