注目度抜群の新製品、8K対応デジタルマテリアルスキャナー 「HP Z Captis」がAdobe Day for 3Dに登場!
2025-10-06

3DCGが多様な業界で使われているのはみなさんご存じのとおりだ。「Adobe Day for 3D」では、3DCG制作にAdobe Substance 3Dを採用している企業からゲストスピーカーを選び、活用事例やTips、ノウハウなどを紹介した。このイベントにはHPも参加。HP Z Captisを中心とした展示で会場を盛り上げた。HPが発表した内容や狙いについて解説をいただいたので紹介しよう。
HPブースの主役はHP Z Captis
2025年8月20日、ゲートシティ大崎で開催された「Adobe Day for 3D」は、3DCGを業務に活用しているスピーカーらが様々な発表をおこなうイベントだ。会場後方には展示ブースが用意され、3DCG関連のベンダーが最新ソリューションを紹介していた。
HPブースに用意されていたのは、ひときわ目立つデザインのデジタルマテリアルスキャナー「HP Z Captis」だ。この製品にはソフトウェアコントローラーとして「Adobe Substance 3D Sampler」が指定されており、両者の密接な連携からも分かるようにHPとAdobeによる共同開発により製品化が進んでいったという背景がある。
会場では実際にマテリアルをHP Z Captisでスキャンするところから、それをAdobe Substance 3D Samplerの中へインポートし、編集、出力するまでのデモンストレーションがおこなわれた。また、出力先の一例として、ソニー株式会社の空間再現ディスプレイ「Sony ELF-SR2」を用いて3D空間映像として描画するところまでを紹介。手に取れるのではないかと錯覚するほどリアルに再現されるので、モックの作成前の検討段階で使用するなど、工数削減にも貢献できる点が魅力だ。
デジタルマテリアルスキャナーの可能性を広げるHP Z Captis
「このデジタルマテリアルスキャナーはマテリアルの凹凸をリアルに読み取るために最適化された複数のライトと最大8K解像度のカメラを持った最新鋭のデジタルデバイスです。最大32TOPSのAIパフォーマンスを持ったNVIDIA® Jetson AGX Xavierモジュールを搭載し、偏光および測光コンピュータービジョンシステムも搭載しており、より再現度の高いキャプチャを実現しています」と語るのはHPの知花氏だ。
HP Z Captisがスキャンできるマテリアルのサイズは30㎝×30㎝となっており、フルサイズの対象物の場合に8K解像度のデータが取得できる。「ユニークな円錐状のコーンには計算された位置に8つのライトをセットしており、それに加えてマテリアルに対して底面から照射するライトも搭載してあります。光を透過するマテリアルの場合、抜け感のあるナチュラルな雰囲気を持ったデータが取得できます」と知花氏は続けて解説する。
スキャンデータは先ほども触れたとおり、Adobe Substance 3D Sampler上で即時の編集が可能となる。デジタルデータ化されたマテリアルは、非常にリアルな状態のまま、デザイナーが目的とする形状に加工されることになる。「ご存じの通り、デザインされた形状が画面上で再現されていきます。従来のやり方ではマテリアルの撮影から始まり、それをデジタルデータ化し、編集できるようになるまで、非常に多くの工程があったと思います。
HP Z Captisがあればそれらの工程を省くことができるため、業務効率化と生産性は大きく向上します」と語るのはHPの清水氏だ。
これまでにないようなリアルな素材感を纏った形でデザインされたデジタルデータがあれば、製品化へ向けて開発を続ける関係者にとってもイメージがつかみやすく、モチベーションも向上する。「製造業やアパレルなど、平坦なマテリアルを加工し、それを製品化するタイプの業種の方には大きなインパクトを感じていただけるのがHP Z Captisだと思います」と語る知花氏。そのほか、使い方の一例として、デジタルツイン工場のライン用のデジタルデータとして、HP Z Captisでスキャンしたリアルなマテリアルを使うといったバーチャルな用途も検討されているという。多くの可能性を秘めているのが、HP Z CaptisとAdobe Substance 3D Samplerによるデジタルマテリアルスキャン環境といえる。
「また、大きな特長としてHP Z Captisはバッテリーを内蔵している点が挙げられます。非常に重いのは確かですが、私たちがこうしてイベント会場などに持ち込むことができることでもお分かりのように、本体ごと移動させることが可能なのです。製造業の方とマテリアルメーカーがコラボレーションをするようなケースなど、共同開発時に有効な環境を構築しやすいのもメリットといえます」と使用用途への提案をする清水氏。
「移動できることを利用して、例えば石畳やレンガ道などもスキャンが可能です。マテリアル以外にも建築業や工業デザイン、あるいはリアルな世界観を再現する用途としてゲーム業界などにも活用できると思います」と知花氏も言葉を続ける。こうした野外でのスキャン用途に向けて、HP Z Captis本体のCapture cone底面にExplorer ring(本体同梱)を装着する「エクスプローラーモード」も用意されている。
HP Z Captisのリリース予定は?
非常に大きな可能性を持つHP Z Captis。販売開始は2025年9月が予定されており、価格は498万円(税抜)となる予定だ。マテリアルをデジタルスキャンできる製品は市場にもあるが、価格競争力がある点でもHP Z Captisは注目されている。
「HP Z CaptisとAdobe Substance 3D Samplerによる環境をスムーズに運用するには、高性能なコンピューターが必要です。GPUパワーをたくさん使うので、私たちの経験上、グラフィックスとしてNVIDIA RTX™ 4000Adaクラスをおすすめしています※」と語る清水氏。HPワークステーションでいうと、HP Z4シリーズ以上か、モバイルワークステーションのHP ZBook Furyシリーズなどが推奨される。デスクトップ、モバイル、いずれの環境もワンストップで構築できるという点はユーザーにとっても有利だといえる。
※Adobe Substance 3D Samplerソフトウェアを実行するためのホストPCの最小要件は、Windows 10(64ビット、バージョン1909)、Intel Core i5またはAMD Ryzen 5、NVIDIA Geforce GTX 1060、NVIDIA Quadro M2000(Ptのみ)、NVIDIA Quadro P2200(Ds、Sa、およびSg)、AMD Radeon RX 580、4 GB VRAM、16 GB RAM、30 GBの空き容量を持つSSDタイプ。
「HP Z Captisをよくご理解いただくためには、今回のようなイベントで実際に見ていただくのが一番だと思います。このようなイベントは全国レベルで出展していますので、お近くで開催される際にはぜひご参加くださるとうれしいです。また、品川にある『HP Customer Welcome Center(https://jp.ext.hp.com/promotions/cwc/)』にも実機が置いてあるので、担当営業へ問い合わせの後、そちらへおいでいただくこともご検討ください」と知花氏は語る。
Adobeとの共同開発によって生まれたHP Z Captisは、イベントの終了時まで来場者が絶えず訪れる注目のデバイスとなっていた。デジタルマテリアルスキャンの可能性を大きく広げる製品だけに、様々な業界からの期待の声が大きくなるのも理解できる。HP Z Captisについて購入を検討されている方や、もっと知りたいと考えている方は、HPへ問い合わせていただくか、イベントに参加するなどして直接製品に触れていただきたい。
【直近でZ Captisを出展予定のイベントスケジュール】
10月23日 Archi Future2025 @TFTホール
11月14日 3DEXPERIENCE World2025 @虎ノ門ヒルズフォーラム
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