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2024.09.06

日本HP、自治体・公共Week 2024に出展

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2024年6月26~28日にかけて開催された「自治体・公共Week 2024」。このイベントはその名の通り、自治体や官庁、公共機関向けの課題解決ソリューションを一斉に集め、その場で実製品を見聞、相談することができるといった内容となる。自治体・公共機関への導入事例やノウハウを豊富に持つHPも出展。多くの関係者に有益な情報を提供していた。早速当日の模様をみていこう。

取材:中山 一弘

今回の自治体・公共Weekでは、約350社におよぶ製品・サービスが出展された他、デジタル庁デジタル大臣 河野太郎氏らによるセミナーも大盛況となり、例年以上の盛り上がりを見せていた。自治体・公共機関においてもDXが進んでいく中、課題解決をもたらすベストソリューションをこの場で入手しようと、来場者も真剣に各ブースやセミナーに聞き入っていた。

そんな中、会場で目立っていたのはHPブースだ。すでに多くの自治体・公共機関への導入実績があり、ノウハウや課題解決のためのソリューションも豊富にあるため、デバイスからサービスまでワンストップで提供できる強みを求めて来場者の相談が絶えなかったイベントとなった。そんなHPブースではどのような展示がされていたのか。代表的ないくつかの製品やサービスを紹介していこう。

広大なエリアを占有するHPブース。来場者が絶えない人気ブースとなっていた

HP eSIM Connect / HP Protect and Trace with Wolf Connect

HPが発表して以来、企業だけでなく、自治体・公共機関からの問い合わせが急増しているのがこの二つのサービスだ。「HP eSIM Connectは、PCを購入していただくと、5年間使い放題のデータ通信が付属するサービスです。通信にはKDDIさんの回線を使っていて、速度や使用料の制限がない正真正銘の使い放題になります」と説明してくれたのは木下氏。これだけのサービスを追加料金なしで5年間使い放題というのは驚愕だ。

木下氏は続いて、「HP Protect and Trace with Wolf Connectも注目のサービスです。こちらはMDM(Mobile Device Management)ツールになりますが、PCの電源が入っていない場合でも『探す』『PCをロックする』『データを消去する』の命令をリモート環境から与えることができます。これは海外にあっても対応可能なので、出張が多いような方には最適なソリューションといえます」と語る。一般的なMDMがPCの電源が入っていることを前提としているのに対し、こちらは電源が入っていないときも利用できるのが最大の特長になる。使っていないときは電源を落とす文化を持つ日本において、非常に有効なソリューションといえる。

HP eSIM Connectへの注目度の高さは、自治体・公共機関においても働き方改革が進んでいることを示しており、PCが外部へ出ていく機会が多くなるほど、MDMは必須となることからも、HPの二つのソリューションの必要性が十分伝わってくる。

HP eSIM Connect / HP Protect and Trace with Wolf Connectの案内をしてくれた木下氏

HP Sure Click Enterprise

HP Sure Click Enterpriseは、PCの中に仮想環境を作り、その中でアプリケーションを展開、添付ファイルのドキュメントやブラウザを開く仕組みを持ったセキュリティツールだ。これにより、脅威が含まれるファイルを開いてしまっても、仮想空間内に留めることができ、それを閉じてしまえば、脅威も消滅するという内容のシステムとなっている。「インターネット活用を活性化したいとお考えの自治体様は多いのですが、3層分離の中でセキュリティを保つことが難しいとお考えの方も多いと思います。HP Sure Click Enterpriseは優れたコストパフォーマンスと、安心安全なエンドポイントセキュリティを構築できるソリューションなので、自治体でのご活用にも最適です」と三浦氏は解説する。

HP Sure Click Enterpriseは仮想空間を使ったセキュリティソリューションであるため、PCへの負荷が高いのではないかと考えてしまうこともあるだろう。「専用の仮想ブラウザを使ったケースでも非常に軽快で、バックグラウンドで仮想空間が開いていても気づかないというエンドユーザーもいらっしゃいます」と、軽快さをアピールする三浦氏。

また、自治体への導入事例が豊富にあることも、このソリューションの特長となる。「沖縄県那覇市様をはじめ、αモデルの中で運用いただいている自治体様もありますが、βモデルでのご活用例もあります。自治体の規模を問わず、使い勝手の良いソリューションとして、ご愛用いただいている製品です」と三浦氏は語ってくれた。自治体DXが加速すると同時にエンドポイントセキュリティ強化に頭を痛めている組織も多い。HP Sure Click Enterpriseはそんな自治体の味方になってくれるはずだ。

セキュリティソリューション「HP Sure Click Enterprise」の解説をしてくれた三浦氏

Poly IP電話機ソリューション

今回、Polyが打ち出してきたのは、既存のMicrosoft Teams、Zoomのライセンスにアドオンすることで利用できるIPデスクトップ電話機になる。「ご利用中のライセンスで電話機にログインすることで利用でき、クラウドサービスなので、イントラネットがなくインターネットしかないような拠点などでも電話ができるようになります」と説明する石山氏。電話機本体もタッチパネル式、オーソドックスな電話機タイプ、モバイルフォンタイプとバリエーションが豊富なため、あらゆる環境で活用することができる。

「通信キャリアと契約することで、03や06から始まる従来の電話番号でも受けられるようになります。例えば、代表電話を受ける当番をするためだけに出勤するといったことは不要となります。また、個人のスマートフォンなどを業務で使った場合、通話料数百円のために請求申請をするといった煩わしさがありますが、このサービスを使うことでアプリ上での課金になるため、個人負担は不要になります」と導入メリットを語る石山氏。

もちろん、これらのIP電話機にはPolyのノイズキャンセルテクノロジーが搭載されている。「音声を認識する範囲を空間上で指定できるアコースティックフェンスにも対応しています。クリアな音声を届けてくれるので聞き逃しや、聞き間違いのリスクを大きく減らすことができます」と石山氏は語る。

Polyのヘッドセットと組み合わせてハンズフリーで会話する、あるいは本来のWeb会議の品質を上げるといったことも容易になるので、音声コミュニケーションで生産性向上や業務効率化を実現したいと考える方はぜひ注目いただきたい。

PolyブランドのIP電話機。オンラインコミュニケーションを別次元へと導いてくれる

Polyのコーナーを案内してくれた石山氏

電子黒板「MIRAI TOUCH」(さつき株式会社)

HPのパートナーでもあり、自治体に注目されている電子黒板ソリューションを持つさつき社も展示に加わっていた。今回は電子黒板が高性能で大画面という特長を活かして、Web会議への応用や、災害対策としても活用例も紹介した。

「展示しているこちらのMIRAI TOUCHにはビデオバーにWeb会議システム、HPのSmart Tank プリンター、ポータブル電源をセットにしてあります。これでいくつかの使い方ができます」と説明するさつき社の柳氏。

「Web会議の際、MIRAI TOUCHの機能を使ってワンタッチでWeb会議ツールを呼び出すことができます。Polyのビデオバーなら広角で撮影できるので、広い視野を活かした映像を相手に届けることが可能です。もちろん、Polyのテクノロジーがそのまま利用できますから、高品質なコミュニケーションが大画面で実現できます」と、Chrome OS Flexを搭載することで、アプリケーションを本体のみでも動かせるMIRAI TOUCHについて解説する柳氏。

また、手書き文字のテキスト化や、画像からのテキストの自動認識など、多機能なことを強調。「ほかにもホワイトボードに書かれたことを英語翻訳で表示させるといったことも可能です。最近で災害時の避難所も日本人だけではないケースが多いので、こうした機能で円滑にコミュニケーションを図ることができます」と柳氏は説明する。

基本的にChromebookと同じように扱えるので、導入への敷居も高くはなく多機能を使いこなせば、必然的に生産性向上、業務効率化を実現できるのがさつきのMIRAI TOUCH最大のメリットといえる。

HPの製品群と組み合わせることで、生産性と業務効率化が大幅にアップする電子黒板「MIRAI TOUCH」

MIRAI TOUCHの応用を説明してくれたさつき社の柳氏

ロングライフPC

近年、PCの進化は著しく、1年、1年半という期間で次々と新製品が市場に投入されている。一方で、業務用の組み込みPCなどは、仕様を変えないまま長期間運用が求められる製品もある。HPにおいてもロングライフPCへのニーズは高く、様々な業種業態で元々のPOSとしての用途だけでなく、窓口端末、キオスク、監視カメラのコントローラーなどで活用されている。

「私たちのロングライフPCは、OSのバージョンを固定したまま5年、10年といったレベルの長期運用を前提としています」と説明する松本(純)氏。

「例えばHP Engage Expressは自立型と卓上型のキオスクで、あらゆる場所に設置できるのはもちろん、用途に合わせて様々なオプションをお選びいただけます」と松本(純)氏は説明する。組み合わせる画面サイズや画面の向き、複数の周辺機器オプションは選択可能で、様々なシーンに合わせていける柔軟性を持っているのだ。「例えば、公共機関で書類の入手のための整理券を配布する、あるいは施設内のレストランのセルフレジなどに応用できます」と松本(純)氏は語る。

キオスクやPOSレジだけでなく、持ち歩き用のタブレット端末もロングライフとなっている。「HP Engage Go 10 / 13.5はロングライフで堅牢性の高いタブレットです。販売期間は5年、その後も5年サポートが続けられるので最長10年保証が可能です。タブレット端末で、これだけの長期保証はHPならではだと思います」と松本(純)氏はいう。

その他、単体のPCとしてもラインアップしており、それぞれデスクトップ型の「HP Engage Flex Pro G2」、「HP Engage Flex Pro-C G2」、ミニPCの「HP Engage Flex Mini」となっている。「これらの製品はレガシーインターフェースであるシリアルポートなどに対応するモデルで、より利用環境に合わせた使い方ができます。特にミニPCは設置場所を選ばないので、長期運用という視点で注目いただいているモデルです」と松本(純)氏は説明してくれた。

ニーズが絶えないロングライフPC

ロングライフPCの有用性を示してくれた松本(純)氏

まとめ

駆け足になったが、展示概要は以上となる。イベントは大いに盛り上がり、HPブースは終日混雑が絶えなかった3日間だった。最後に、自治体・公共Week 2024のHPブースのプロデュースを担当した松本(英)氏のコメントでイベントリポートを締めくくりたいと思う。

HPブースの総括をしてくれた松本(英)氏

-松本(英)氏
日本全体の課題として、人口減と自治体で働く職員の不足が挙げられます。そのため、働き方への柔軟性は特に求められており、在宅ワークの採用はもちろん、近年の気象状況による災害対策などにも対応していかなければなりません。拠点の外で業務をする機会が増える中、想定されるあらゆる課題を解決するためのソリューションをこのHPブースには集めました。

いつでもどこでもリーズナブルに外出先でPCがインターネットに接続できる「HP eSIM Connect」や、その際の万が一に備えるためのMDM「HP Protect and Trace with Wolf Connect」はお問い合わせが絶えなかった今回の再注目ソリューションです。

また、自治体においてインターネット活用が大きな課題となる中、3層分離の中でもエンドポイントを強固に守る「HP Sure Click Enterprise」や、従来の行政システムをサポートする「ロングライフPC」など、庁舎内の業務効率化の実現をサポートすることもできます。

増加するオンラインコミュニケーションを円滑、高品質にしてくれるPoly製品群やさつき社の電子黒板「MIRAI TOUCH」など、あらゆる側面で生産性向上が期待できるソリューションも揃っています。自治体・公共機関にとって高度な課題解決をもたらすHPの製品群とソリューションをぜひ体験していただきたいと思います。気になる方はぜひお気軽にHPへお声がけください。

※このコンテンツには日本HPの公式見解を示さないものが一部含まれます。また、日本HPのサポート範囲に含まれない内容や、日本HPが推奨する使い方ではないケースが含まれている可能性があります。また、コンテンツ中の固有名詞は、一般に各社の商標または登録商標ですが、必ずしも「™」や「®」といった商標表示が付記されていません。

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