HP Elite Dragonfly
Special Interview 01
鈴木啓太/AuB株式会社代表
浦和レッズのMFとして活躍した鈴木啓太氏。引退を機に、腸内細菌の解析でアスリートを支援するAuB株式会社を設立。「スポーツ選手にはネクストキャリアが限られている現状や、発展途上の日本のスポーツ産業にブレイクスルーをもたらしたい」との思いで労を惜しまず走り回る彼の手には、いつもHP Elite Dragonflyがある。
AuB 株式会社代表 鈴木啓太氏。サッカー界を引退後に選んだのはビジネスフィールド。「腸内細菌の解析事業を通じて、アスリートのパフォーマンス向上やスポーツ産業の隆起に寄与したい」と語る。
16年間、プロサッカー選手としてピッチを走り回っていました。試合を重ねるたびに成長する手応えがあり、恵まれた日々でした。でも、順風満帆だったわけではありません。アテネオリンピックのアジア予選でU23日本代表のキャプテンを務めましたが、本番のメンバーに残れなかったり、理想とするプレーができないことがあったり、挫折の連続でした。そのたびに自分を奮い立たせ、再び走りだす。その繰り返しだったんです。ところが、どうしても乗り越えられない壁にぶつかった。33 歳で不整脈が発覚、34 歳でサッカー選手としての人生にピリオドを打たなければならなかった。悔しかったですね。でも、もともとサッカー選手として長く活躍できるとは思っていなかったので、すぐに次のフィールドへと意識を切り替えることができました。腸内細菌の解析でアスリートのパフォーマンスを支援するというビジネスです。選手のときサポーターに支えてもらったように、こんどは僕が、アスリートのみんなのサポーターになりたいという思いが原点にあります。
サッカー選手だった頃はプレイで観衆を魅了したが、いまはビジョンで投資家のこころをつかむ。画面の向きを自在に変えられるHP Elite Dragonfly で、魅せるプレゼンテーションを意識している。
現役を退いた僕が急に、便について熱弁を振るいはじめて驚いた人も多かったようです。でも、便は体からの便り。体からの情報として意識するべきという母の教えもあって、ずっと関心を持っていたテーマ。サッカー選手だったときも、腸のコンディションがパフォーマンスに影響する実感があったので、腸内細菌の解析でアスリートのパフォーマンスを支援するビジネスにいきついたことは自然の流れでした。そして、ご存知の方も多いと思いますが、腸内細菌は世界的にも注目されているホットなテーマです。先日も自閉症スペクトラムの症状を軽減させる可能性を示唆する論文が海外で発表されるなど、ビジネスへの追い風を感じています。実際、化粧品や医療機器メーカーから、共同研究やデータ連携といったオファーが増えてきているんです。基盤となる研究開発から、マネタイズを視野に入れたビジネスフェーズへと移行する流れで多忙を極めていますが、チャンスを逃さずスケールさせたいですね。
研究開発型のビジネスモデルをリードしていますが、僕自身は研究者ではありません。創業者としてビジョンを掲げつつ、営業担当、広報担当、広告塔を務めています。まぁ、簡単にいえば、人に会うことが仕事。各領域の専門家や投資家、支援者、アスリートたちに共感してもらい、パートナーになってもらう。1日に何回もプレゼンテーションしたり、会食したり、仲間とミーティングしたり、とにかく走り回りながら、チャンスを生むのが僕の仕事なんです。
とにかく走り回ってチャンスを生むのが鈴木氏のスタイル。1日に何人もの人に会い、打ち合わせやプレゼンテーションを重ねる。移動は電車が基本、軽くてタフなパソコンは、こころまで軽くしてくれる。
そのための移動は電車が基本で、データがつまったPCを手に全国を飛び回っているんですが、この軽さには本当に助けられています。それと、頑丈さ。もちろん乱暴に扱うことはありませんが、貴重品扱いというわけにもいかなくて、ふいに浮かんだアイデアを書き留めようと慌てて取り出したり、歩きながらメモをとったりといったことも珍しくない。だから軽さや薄さからは想像できない頑丈さや、力を入れても吸収してくれる安定感は、使うほどに頼もしさを感じますし、走り回ってチャンスを生む僕のスタイルにあっていると感じています。
このPC がなければ、ビジネスが立ちゆかないといっても過言ではないですね。大きなところだとセキュリティ機能。研究開発型のビジネスモデルはデリケートです。研究データはビジネスの明暗をわける資産。しかし、それ以上に重要なことは、ID 化されているとはいえ個人情報を扱っているということです。僕を信頼してデータを提供してくれた人を脅威にさらすことがあってはなりませんから、最新のテクノロジーで自動化されたウィルス駆除機能やカメラオフ機能は本当にありがたいんですよね。心配ごとから解放される、こころの軽さを感じています。もうひとつは、画面の向きを自在に変えられるところ。カフェでプレゼンテーションすることも多いんですが、狭いテーブルでも機能的で、スムーズに進行できるんです。プレゼンテーションって、夢に共感してもらう場。余裕のなさが出てしまうと、うまくいかないんですよね。
研究開発型のビジネスで扱っているのは、ID化された個人情報。データを提供してくれたアスリートを脅威にさらすことがないよう、世界一のセキュリティ機能を誇るHP Elite Dragonflyで保護している。
僕への信頼感やビジネスに対する期待値を高めるためには、魅せる演出も重要で、こいつはそのあたりを理解し、スマートにフォローしてくれる。サッカーで言えば、世界一のディフェンダーといったところです。
忙しく走り回り、多くの人と会う中で、新たに挑戦したいことが見えてきました。日本のスポーツ産業をリードしたいという想いです。海外に比べて発展途上ですが、東京2020 や国をあげてのスポーツ振興など、大きな展開が期待できる。この機会を逃さずに、エンターティメントにとどまらないスポーツの可能性を探求できたらと考えているんです。たとえばアスリートのポテンシャルを社会につなぐ活動。彼らの腸内細菌の解析データを一般の方の健康に役立てることや、引退後のネクストキャリアを切り開く支援など、ビジネスフィールドからの底上げをはかりたい。そのためには、僕自身の幅をひろげる必要性を感じています。得意な分野だけでなく、苦手な分野にも挑戦したいと考えているんです。走り回る日々に、そんな余裕はあるのか?とも思いますが、限界を感じたときでも、ビジョンがあれば、人は前進し続けられるんです。不可能と言われても、走ることはやめない。それは後進のアスリートたちの挑戦を軽くすることにもつながるから。理想の実現に向けて、鮮やかなパスを未来につなぎたい。そう思っています。