クラウドAI × ローカルAIの最適解へ:日本HPがハイブリッドAIを推進ー日本HP 2026年事業説明会レポート
2026-03-18
日本HPは、報道関係者向けに事業方針説明会を開催、次の10年を見据えた「Future of Work」戦略の具体的な推進をテーマとした2026年度の事業方針について説明しました。ここではその概略をレポートします。今年は、日本HPの分社から10周年を迎える節目に当たるだけに、その意欲的なビジネスの推進が期待されています。
フリーランスライター:山田祥平
3つの戦略で2026年度事業を推進
最初に登壇したのは、日本HPの代表取締役 社長執行役員の岡戸 伸樹 氏です。同氏はまず、今年度の事業方針として次の3つを掲げました。
- ハイブリッドAIの推進
- ハイブリッドワークの深化
- ものづくりDXの強化
最初の戦略は「ハイブリッドAIの推進」です。クラウドAI(膨大なパワーと最新情報)とローカルAI(低コスト、高セキュリティ、秘匿情報向き)を組み合わせる考え方で、「HPハイブリッドAI推進コミッティ」を設立し、WEEL社、GxP社といったパートナー企業と協業して、PoC(概念実証)プログラムやインフラ構築支援を提供。企業・自治体のAI導入を支援する包括的な体制を構築するということです。現状ではほとんどのAIがクラウドサービスとして提供されていますが、「より考えるクラウドAI、より物知りなローカルAI」として、ハイブリッドな世界観でAIに関する課題を解決していくとのことです。
また、エンタープライズ向けAIスタートアップのUpstage AI 株式会社との戦略的アライアンスにより、AIワークステーションと日本語特化LLM(大規模言語モデル)を統合したパッケージ「SolarBox」を今春発売予定です。これは、高精度ドキュメントAIとローカルLLMのライセンスをバンドルしたモデルで、紙やPDFに出力された非構造化データをAIによって構造化してドキュメント化する、ローカル環境で安全に生成AIを活用するための実行基盤です。イネーブルメントやサポートはGxP社とのアライアンスにより実現するそうです。
関連リンク:日本HP、Upstageとの戦略的アライアンスにより、 企業‧自治体の「働き方」変革を加速
ふたつ目の戦略は、ハイブリッドワークの深化に関するものです。たとえば、通信費用がノートPCの価格に含まれる仕組みとして好評で、契約法人数3,000社突破を達成した「HP eSIM Connect」のサービスをさらに強化し、「HP eSIM Connect Plus」として「国際ローミング」、「副回線キャリア」、「MDM セキュリティ」などを拡充するそうです。また、エンドポイントセキュリティ強化を経営の喫緊の課題として支援していく方針を明らかにしました。
最後はものづくりDXの強化に関するものです。デジタル輪転機により出版事業支援を実現したことで、講談社の文芸誌「群像」を小ロットでフルカラー化したり、建設DXで、手書きやPDFの古い図面をAIでCAD化する「AIベクタライゼーション」技術を提供するといった事例が紹介されました。
次世代AI PCがAI活用を最大化
続いて登壇したのはパーソナルシステムズ事業本部事業本部長の松浦 徹 氏(同社執行役員)です。同氏は製品戦略と新デバイスを紹介しました。
フラグシップモバイルノートのHP EliteBook X G2i 14 AI PCは、第2世代となり、1kgを切る軽量モデルとして生まれ変わるそうです。最大29時間の駆動を実現し、ACアダプターも小型化され、現場でのキーボード交換も可能になるなど、メンテナンス性が向上した軽量長時間駆動モデルとなりました。
さらに、持ち歩けるデスクトップ(キーボードPC)としてのHP EliteBoard G1a Next Gen AI PC。この製品は、外見はキーボードですが、内部にCPUを搭載した新しいカテゴリーのデスクトップPCです。これでまた、新しいスタイルのPCモバイル運用が生まれそうです。外出先で据置の大型ディスプレイに接続するだけで、いつもの作業環境を構築することができます。
このほか、個人向けPCとして、最大38時間のバッテリー駆動時間と120Hz OLEDを搭載したフラッグシップノートHP OmniBook Ultra 14 AI PCなどを紹介、また、HyperXのマスターブランド化を宣言し、HPのゲーミングブランドをHyperXに統合、PCから周辺機器、ソフトウェアまで一貫した体験を提供していくことを明らかにしました。
エンドポイントセキュリティとカスタマーサポート
3人目は、セキュリティエバンジェリストの木下 和紀 エドワルド 氏が登壇、高度化するサイバー攻撃への多層防御を実現する3層が説明されました。
同社サポートの大きなテーマは「壊れたらなおす」ではなく、「壊れる前に対応する」というプロアクティブなサポートへの転換です。
万が一OSが感染していても、特定の作業領域を「絶対領域(隔離領域)」として守り、VPN証明書などを安全に扱う技術としてのHP Sure Access、また、従来Excel等で管理されがちだったBIOSパスワードを、デバイス固有の証明書を用いてリモートで安全に一元管理する仕組みとしてのHP Sure Adminが挙げられました。
さらには、将来的な量子コンピューターによる攻撃を見据えた暗号対応BIOSの継続展開についてもふれられ、サイバー攻撃への強固な防御を確認することができました。同氏の説明は、エンドポイントを中心とした多層防御を、ハードウェアレベルから強化していくHPの姿勢を示すものといえます。
続いて登壇したカスタマーサポート統括本部統括本部長の室屋 智子 氏(執行役員)は、AI時代のカスタマーサポートについて解説し、人材不足、顧客体験の多様化やビジネス構造の変化、コストの最適化が課題であり、その構造的変革がより求められる時代になっていることが述べられました。同社のカスタマーサポートとして目指すべき将来は、必要なサポートを即座に得られることによる時間や場所に縛られない働き方の提供が提案されました。たとえばサポートページでは、電話番号をわかりやすいところに提示したり、LINEの公式アカウントを提供したりといった具合です。
また、サポートコンテンツやチャットサポートに簡単に接続する仕組みとして、HP Digital Passportが製品購入後の顧客体験を向上させるそうです。製品の底部にQRコードをプリントして、それをスマホでスキャンするだけで、手元の製品についてのタイムリーな情報を入手できるようになります。これによってHPの製品を長期にわたって利用するユーザーに手厚いサポートを提供できるようにするとのことでした。
この日の説明会では、単に「AI PCという製品を売る」のではなく、「AIを導入するためのコミュニティ形成」や「AI時代を守るセキュリティ」「AIで進化するサポート」という、PCを取り巻くエコシステム全体をAIで再構築しようとするHPの積極的なAI利活用の姿勢が強調されていました。
HPは、ビジネスに Windows 11 Pro をお勧めします。
Windows 11 は、AIを活用するための理想的なプラットフォームを提供し、作業の迅速化や創造性の向上をサポートします。ユーザーは、 Windows 11 のCopilotや様々な機能を活用することで、アプリケーションやドキュメントを横断してワークフローを効率化し、生産性を高めることができます。
組織において Windows 11 を導入することで、セキュリティが強化され、生産性とコラボレーションが向上し、より直感的でパーソナライズされた体験が可能になります。セキュリティインシデントの削減、ワークフローとコラボレーションの加速、セキュリティチームとITチームの生産性向上などが期待できる Windows 11 へのアップグレードは、長期的に経済的な選択です。旧 Windows OSをご利用の場合は、AIの力を活用しビジネスをさらに前進させるために、Windows 11 の導入をご検討ください。
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