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2023.02.28

第12世代インテル® Core™ プロセッサー、ハイブリッド・アーキテクチャーの実力を
HP Elite Dragonfly G3性能比較動画でチェック

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テクニカルライター:笠原 一輝

HP Elite Dragonfly G3は、HPが販売するフラッグシップのプレミアム・ノートPCです。高性能でスタイリッシュなデザインを採用しながら、最小構成で約1kgという軽量を実現していることが好評を博している理由です。

そうしたHP Elite Dragonfly G3の高性能を実現しているのが、CPUメーカーのインテル社が提供する第12世代インテル® Core™ プロセッサー。第12世代インテル® Core™ プロセッサーは、Pコア(高性能コア)とEコア(高効率コア)という二つの種類のCPUコアを持っていることが最大の特徴。その二つのCPUそれぞれに適したアプリケーションを自動的に割り当てて処理する仕組み(インテル® スレッド・ディレクター)を採用しており、複数のアプリケーションを同時に走らせた時に最適な高性能を発揮するようになっています。

そうしたHP Elite Dragonfly G3の高性能を支える第12世代インテル® Core™ プロセッサーの高性能について、ビジネスパーソンが日常的に使っているWeb会議ソフトのTeams、Excel、PowerPointを利用して、PCに処理をさせてみて5年前に販売が開始されたHP Elite Dragonfly G1と比較して性能差を調べます。

CPUが高性能になると待ち時間を減らせる

PCの心臓部となるのがCPU(Central Processing Unit、中央演算装置)で、PCの性能の多くはこのCPUの性能が決定していると言っても過言ではありません。特にMicrosoft 365/Microsoft Officeといったオフィスアプリケーション、Web会議ソフトのTeamsなどの性能を決めているのはCPUで、ビジネスパーソンがそうしたアプリケーションを利用して生産性を向上させたいと考えているのであれば、CPUの性能に注目し、できるだけ性能が高いCPUを選ぶのが正解なのです。

そうしたCPUの性能が低いとどのような事が起こるのでしょうか?CPUというのは、データをストレージやメモリから読み込んで処理を行なっています。高速なCPUであればあるほどその処理を短い時間で行なえますので、ユーザーが待っている時間を減らせます。例えば多くのビジネスパーソンがよく行なっているであろう、PowerPointのスライドを変換するときのことを思いだしてください。PowerPointからPDFに変換する時にはどれだけの処理が終わったかを示すバーが表示されているでしょう。きっと多くのユーザーはそのバーが進んでいる間はPCの画面の前で終わるのを待っているのではないでしょうか。スライドも1枚や2枚であれば直ちに終わるでしょうが、100枚ものスライドを変換していると下手すると数分単位で待たされてイライラした経験をお持ちではないでしょうか?

その待ち時間を減らせるのが、より高性能なCPUを選択することなのです。そのバーが進んでいる裏側では、CPUがPowerPointの文字や画像を変換しているのです。CPUが高性能になると、その処理にかかる時間を短くできるので、バーがあっという間に進んでいく、そうしたことが可能になるのです。

第12世代インテル® Core™ プロセッサーは、単に世代が新しくなっただけでない特徴を持つ

では高性能なCPUとはどんなCPUのことなのでしょうか?非常にざっくりと言うと、より世代の新しいCPUがより高性能であると言えます。CPUメーカーは、おおむね1年に1度新しい世代のCPUを投入します。その新しい世代のCPUには、新しい内部構造やより高速に処理できる回路などが採用されており、それらを組み合わせることで前世代のCPUよりも高性能を実現しているのです。第1世代よりも第2世代、第3世代よりも第4世代といった形でCPUは進化していっているのです。

今回ご紹介しているHP Elite Dragonfly G3に搭載されているのはインテル社の第12世代インテル® Core™ プロセッサーになります。この第12世代インテル® Core™ プロセッサーの特徴は、もちろん前世代となる第11世代インテル® Core™プロセッサーと比較して性能が向上しているのはもちろんなのですが、新しい仕組みを採用することで、その性能向上が著しいのが特徴になっています。

その新しい仕組みは大きくいって二つあります。それが「パフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャ」で、もう一つが「インテル® スレッド・ディレクター」です。

二つの新機能により第12世代インテル® Core™ プロセッサーの性能は大きく引き上げられている

パフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャは、通常は一つの種類しか搭載されていないCPUが二つの種類搭載されていることが特徴になります。従来型のCPUは、逐次的な処理を高速に行なえるPコア(高性能コア)か、複数を横に並べてまとめて処理(並列処理)して行くことが得意なEコア(高効率コア)のどちらかしか搭載していませんでした(コアというCPUの区分け単位の一つで、このコア数が多ければ多いほど、多くのアプリケーションを同時に実行できることを意味します)。このため、従来型のCPUでは逐次的な処理の性能を向上させるか、並列処理の性能を向上させるかどちらかしか選べませんでした。

しかし、インテルが導入したパフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャではその両方の種類をCPUに搭載しており、逐次的な処理も、並列処理も高速に行なえるようにしているのです。そうした仕組みを採用することにより、複数のアプリケーションを並列して実行する時の性能を飛躍的に高めているのです。

そしてもう一つの「インテル® スレッド・ディレクター」はそのパフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャを活用するために導入された仕組みになります。というのも、2種類のコアの特性を上手に活用するには、アプリケーションソフトウエアを、逐次処理が必要な処理で行なった方がよいモノと、並列処理で行なった方がよいモノに分類する必要があるからです。インテルが導入したインテル® スレッド・ディレクターは、CPUの内部の状況をOS(基本ソフトウエア、この場合はWindows 11)と常時やりとりしており、OSが実行しようとしているアプリケーションソフトウエアが、どのCPUコアで実行したらいいかを決定できるように協調して動作する仕組みです。

この時にインテル® スレッド・ディレクターが優れているのは、ユーザーがソフトウエアを最小化するなどしてバックグラウンド(例えばアプリケーションをタスクバーに最小化した時などです)に回ったと判断した場合には、並列処理が得意なCPUコアだけに自動的に割り当てる、あるいはその逆に逐次処理が得意なCPUコアだけに割り当てるなどの割当を自動で変更するようになっているのです。つまりユーザーは難しいことを考えなくても、割当は「CPUにお任せ」で、効率を向上させながらCPUが持つ性能を引き出すことが可能になるのです。

なお、このインテル® スレッド・ディレクターを利用して、第12世代インテル® Core™ プロセッサーが持つ性能をすべて引き出すには、最適化されたWindows 11の利用を強くお勧めします。

高い効果を発揮する、パフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャを活用できる第12世代インテル® Core™ プロセッサー+Windows 11

それでは、実際にPCに処理をさせて、その処理にかかった時間を計測して、 HP Elite Dragonfly G3に搭載されている第12世代インテル® Core™ プロセッサーと、HP Elite Dragonfly G3のご先祖さまにあたるHP Elite Dragonfly G1の性能を比較していきます。

HP Elite Dragonfly G1は第8世代インテル® Core™ プロセッサーを搭載している約5年前に発売された初代Dragonflyになります。現行製品のHP Elite Dragonfly G3が、クラムシェル型(貝のシェルのように開くのでこう呼ばれています)の一般的なノートPCであるのに対して、HP Elite Dragonfly G1は360度回転ヒンジを採用していてタブレットなどに変形して利用できる2-in-1型デバイスになっていました。いずれも最小構成で約1kgというのは同様なのですが、HP Elite Dragonfly G3では変形機構をなくしたことで、より大きなバッテリーを搭載しても約1kgを実現しているので、バッテリー駆動時間と重量のバランスを重視するユーザーにとってもうれしいスペックになっています。

そうした最新のHP Elite Dragonfly G3と5年前のHP Elite Dragonfly G1のスペックを比較すると以下のようになっています。

表1 スペック

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メモリやSSDに関しても違いはありますが、容量などは同じで大きな差はないと考えられます。従って、この二つの性能差の多くはCPUの性能差と考えることが可能で、5年前に販売されていた第8世代インテル® Core™ プロセッサーと、最新の第12世代インテル® Core™ プロセッサーとの性能差を理解するにはよい比較と言えます。また、同時にHP Elite Dragonfly G3にWindows 10、Windows 11それぞれを導入した状態での性能差も見ていきたいと思います。

テストに利用したのは、インテル社が作成した「MS Excel Data Workflow」というテストツールで、巨大なExcelのワークシート上でデータ処理を行ない、最後に編集したデータをPowerPointに貼り付けるという処理を行ない、その処理にかかった時間を計測しています。さらに、この処理はTeamsの画面共有で、リモートのユーザーと共有しながら実行することをテストしています。

また、本来はTeamsのWeb会議に接続するユーザー数を増やしてテストしたいところですが、Teamsの接続による負荷は接続している参加者が利用しているネットワークの帯域に依存するため、安定して同じ環境を再現するのが難しいところです。そこで、その代わりにバックグラウンドで動画編集ツールを利用して変換処理を行なっています。

これは、TeamsのWeb会議でユーザー数が増えると発生する状況をシミュレーションしているためで、例えば数十のユーザーをTeamsで接続している時の状況を疑似的に作り出していると考えてください。Teamsでは接続するユーザー数が増えれば増えるほどCPUにかかる負荷は増えますので、こうした処理をバックグラウンドで走らせているとお考えください。

① 第12世代インテル® Core™ プロセッサー 搭載 HP Elite Dragonfly G3を旧世代機種と比較

HP Elite Dragonfly G3(第12世代インテル® Core™ プロセッサー+Windows 11) vs HP Elite Dragonfly G1(第8世代インテル® Core™ プロセッサー+Windows 11)

いずれもWindows 11をインストールしたHP Elite Dragonfly G3とHP Elite Dragonfly G1の比較では、HP Elite Dragonfly G3が半分の時間で処理が終わる様子が確認できます。これは第12世代インテル® Core™ プロセッサーが、パフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャに対応しており、エンコードのような並列処理が必要なアプリケーションはEコア(高効率コア)に割り当てて、Excel、PowerPointなどのOfficeアプリケーションはPコア(高性能コア)に自動的に割り当てて実行するためです。

こうした結果はパフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャやそれを支えるインテル® スレッド・ディレクターを活用できる第12世代インテル® Core™ プロセッサーが実現する高い処理能力をよく示していると言えます。

② 第12世代インテル® Core™ プロセッサー 搭載 HP Elite Dragonfly G3でWin11とWin10の性能比較

HP Elite Dragonfly G3(第12世代インテル®Core™+Windows 11) vs HP Elite Dragonfly G3(第12世代インテル®Core™+Windows 10)

HPのHP Elite Dragonfly G3にWindows 11、Windows 10という二つのOSを導入して、上の動画と同じ動画のエンコードを行ないながら、ExcelとPowerPointの処理を行なっています。第12世代インテル® Core™ プロセッサーの特徴であるパフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャをOSと強調して処理の自動割当を行なうインテル® スレッド・ディレクターはWindows 11のみに最適化されており、Windows 11を利用した時に最大の性能を発揮することが可能です。

結果はWindows 11をインストールしたHP Elite Dragonfly G3が、Windows 10をインストールしたHP Elite Dragonfly G3と比べて10秒も早く処理が終わりました。HP Elite Dragonfly G3+Windows 10の組み合わせでは108秒処理にかかっているので、約1割も処理が早く終わっています。それだけパフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャが効果的であるということを示しています。

③ 第12世代インテル® Core™ プロセッサー 搭載 HP Elite Dragonfly G3と旧世代機種のバッテリー駆動時、アダプター接続時の性能比較

バッテリー駆動時とACアダプター駆動時での、HP Elite Dragonfly G3(第12世代インテル®Core™+Windows 11) vs HP Elite Dragonfly G1(第8世代インテル®Core™+Windows 11)

いずれもWindows 11をインストールしたHP Elite Dragonfly G3とHP Elite Dragonfly G1の比較ですが、この動画ではそれぞれACアダプター駆動時、バッテリー駆動時のテストをしています。このテストでは、さすがにバッテリー駆動時に動画のエンコードをする人はいないだろうと考えて、バックグラウンドでのエンコードは実行していません。Teamsのweb会議をしながら、ExcelとPowerPointを利用した処理のみを行なわせています。

結果はHP Elite Dragonfly G3がACアダプター接続時に69秒、バッテリー駆動時には71秒と、わずかに2秒しか遅くなっていません。それに対して、5年前のPCであるHP Elite Dragonfly G1はACアダプター接続時に102秒、バッテリー駆動時には145秒となっており、バッテリー駆動時にはやや性能が低下しています。このように、バッテリー駆動時でも性能がACアダプター接続時とほとんど変わらないというのが、第12世代インテル® Core™ プロセッサーの特徴だと言えます。

第12世代インテル® Core™ プロセッサーとWindows 11の組み合わせを使うと、ビジネスパーソンの生産性が向上する

こうした結果から言える事は、第12世代インテル® Core™ プロセッサーの最大の特徴であるパフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャは、ビジネスパーソンがビジネスアプリケーションをマルチタスクに利用する上で、大きな性能向上を実現することが可能です。また、その肝となるインテル® スレッド・ディレクターに対応しているWindows 11と組み合わせて利用すると、さらに高い性能を実現することがご理解いただけたのではないでしょうか。

また、ACアダプター駆動時とバッテリー駆動時の違いから第12世代インテル® Core™ プロセッサーを搭載したノートPCは、電源につないでも、バッテリーで使っても同じような高性能を発揮することももう一つの大きなメリットであると思います。

こうした性能向上で、ビジネスパーソンの皆さんは何を得られるのでしょうか?

① 『第12世代インテル® Core™ プロセッサー 搭載 HP Elite Dragonfly G3を旧世代機種と比較』の動画を思いだしていただきたいのですが、5年前のPCでは227秒かかっていた処理が、第12世代インテル® Core™ プロセッサーではわずか98秒と半分以下の時間で終わっています。PCにそうした処理を行なわせて、その間待っているというシーンはビジネスシーンではよく見かけるでしょう。例えば、PowerPointのスライドをPDFに出力するなどはよくある処理ですが、スライド数が多ければ多いほど時間がかかる処理です。それが新しいPCを導入するだけで、圧倒的に短くなると考えれば、その時間、スライド作成に活用し、PCに他の処理をさせることなどが可能でしょう。

そのようにビジネスパーソンの生産性を向上させることが、新しいPCを導入するメリットといえます。ぜひ、今回紹介していたHP Elite Dragonfly G3のような最新のCPUとなる第12世代インテル® Core™ プロセッサーを搭載したPCを導入して、ビジネスの生産性を向上させて厳しい競争を勝ち抜いていただければ、ということを本稿のまとめとします。

このコンテンツは日本HPの公式見解を示すものではありません。日本HPのサポート範囲に含まれない内容や、日本HPが推奨する使い方ではないケースが含まれている可能性があります。また、コンテンツ中の固有名詞は、一般に各社の商標または登録商標ですが、必ずしも「™」や「®」といった商標表示が付記されていません。

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