2024.11.08
日本HPが次世代AI PCの新製品として個人向けコンバーチブルPC「HP OmniBook Ultra Flip 14 AI PC」を発表しました。インテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)を搭載し、5月発表のQualcomm Snapdragon Xシリーズ搭載「HP OmniBook X 14 AI PC」や7月発表のAMD Ryzenシリーズ搭載「HP OmniBook Ultra 14 AI PC」に続き、最新のAIイノベーションとエクスペリエンスを提供する一連の製品群の真打ちともいえるモデルとなります。ここではその報道関係者向け次世代AI PC新製品発表会の様子を紹介しましょう。
フリーランスライター 山田祥平
HP OmniBook Ultra Flip 14 AI PC
HPのHP AI Helixロゴ。デバイスがAIイノベーションの最前線にあることを示す。
日本HP 執行役員 パーソナルシステムズ事業本部 本部長 松浦徹氏
発表会冒頭に登壇した日本HP 執行役員 パーソナルシステムズ事業本部 本部長 松浦徹氏は、今年2024年がAI PC元年であると宣言、この1年でナレッジワーカーの仕事でのAI利用が飛躍的に増加していることを強調しました。
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日本はAI利用率で少し遅れをとっている(発表会でのスライドから引用)。
これは、HP Inc.が世界12か国を対象に実施した第2回目となる調査「2024 HP ワークリレーションシップ・インデックス(Work Relationship Index)」で、各国ナレッジワーカーのAI利用率が、世界12か国で66%と対前回調査時(2023年)比で28ポイント増加していることを示しています。
ただ、日本は38%と、11ポイントの増加にとどまっています。それでも、AIを活用する世界のナレッジワーカーの73%がAIによって仕事が楽になり、68%が仕事を楽しむ新たな機会を得られると考えるなど、AIの活用に対してこれまで以上にベネフィットを感じる人が増えていることを松浦氏は指摘し、その利用率の伸びを評価しました。
年代別ではZ世代とミレニアル世代がAI活用を牽引しているそうです。仕事をラクにしてくれ、仕事を楽しむ新たな機会を提供してくれるというのがAIを積極的に活用するナレッジワーカーが感じる明確なベネフィットだと松浦氏はいいます。
その使い方としては言語の翻訳、インターネット検索、デジタル音声アシスタント、編集、データ分析や解析、イメージ制作や戦略プランニング、調査など多岐にわたります。
こうした状況の中で、次世代AI PCには今後ますます、パーソナライズされた体験、セキュリティとプライバシー保護、スピード、コスト削減などの要素が求められるようになると松浦氏。そして、PCは使っている ユーザーの分身のようなものとして、どんどんそのユーザー自身のことを覚えていくであろうことを強調しました。
松浦氏は、だからこそセキュリティが重要であり、それを担保した上で、デバイスローカルでAIが使えるようになれば、そのレスポンスも高速になるし、通信のコストやサービス利用コストも最小限ですむとし、そのことが、今後、PCのパーソナルコンピューターからパーソナルコンパニオンへの遷移を加速するだろうとしました。
今回発表されたIntel Core Ultra プロセッサー(シリーズ2)搭載製品は個人向けPCでしたが、当然、個人向けだけではなく法人向けPCも、できるだけ早いタイミングで届けられるように準備中とのことです。法人向けとしては、すでにHP EliteBook X G1a AI PC(AMD)とHP EliteBook Ultra G1q AI PC(Qualcomm)がすでにグローバルで発表済みです。
なお、2024年11月1日(金)から12月2日(月)まで東京・渋谷に「HP AI ラボin 渋谷」がオープンし、日本HPの次世代AI PCを体験できるポップアップストアとして期間限定でHPのさまざまなAIソリューションの展示、体験コーナーが用意されるそうです。